公開日:2026.05.24 更新日:2026.05.26
NEW【2026年版】土地買取の相場はいくら?仲介との違い・高く売るコツ・注意点を解説
「土地を早く、確実に手放したい」そう考えたとき、「買取」は有力な選択肢のひとつです。
しかし、「相場より安くなってしまうのでは?」「悪質な業者に引っかからないか?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、土地買取と仲介の違いから相場の目安、買取の流れ、高く売るためのコツまでを徹底的に解説します。売却を検討中の方はぜひ最後までご覧ください。
目次
1. 土地買取とは?仲介との違いを理解しよう

土地を売却する方法は大きく「買取」と「仲介」の2種類があります。どちらが自分に合っているかを判断するために、まずそれぞれの特徴を理解しておきましょう。
買取と仲介の比較表
| 比較項目 | 買 取 | 仲 介 |
|---|---|---|
| 売却価格 | 市場価格の約70〜80% | 市場価格に近い価格 |
| 売却期間 | 最短数日〜数週間 | 3ヶ月〜1年以上 |
| 仲介手数料 | 不要 | 売却価格の3.3%+6.6万円(上限) |
| 買主との交渉 | 不要 | 必要 |
| 契約不適合責任 | 原則免除 | 売主が負担 |
| 内覧・見学対応 | 不要 | 必要 |
| 近隣への周知 | なし(秘密裏に可) | 売却情報が公開される |
買取による土地売却の特徴
不動産会社が直接あなたの土地を購入する方法です。買主を探す必要がなく、最短数日〜数週間で現金化できます。不動産会社は買い取った土地を整備・分割するなどして転売し利益を得るため、その分売却価格は市場価格より低くなる傾向があります。
仲介による売却の特徴
不動産会社が売主と買主の間に入り、売買を仲介する方法です。一般の個人や法人に市場価格で売却できる可能性がありますが、買主が見つかるまでに数ヶ月〜1年以上かかることも珍しくありません。成約時には仲介手数料(売却価格の最大3.3%+6.6万円)が発生します。
2. 土地の買取相場はいくら?
土地買取の価格は、一般的に市場価格(仲介で売却できる価格)の70〜80%程度が目安とされています。たとえば仲介で2,000万円で売れる土地であれば、買取では1,400万円〜1,600万円前後になることが多いです。
📊 相場の目安
買取価格=市場価格×70〜80%
例:市場価格2,000万円の土地 → 買取価格の目安は1,400〜1,600万円
※立地・形状・権利関係などにより上下します
相場を自分で調べる方法
買取査定を依頼する前に、自分で相場感を掴んでおくことが重要です。主な調べ方は以下の通りです。
・国土交通省「不動産情報ライブラリ」:近隣の土地取引事例を無料で確認できます
・レインズマーケットインフォメーション:過去の不動産取引情報を検索できます
・路線価・公示地価:国税庁・国土交通省が公開する公的な土地評価額です
相場を把握しておくことで、査定額が適正かどうかを判断し、不当な買いたたきを防ぐことができます。
3. 土地を買い取ってもらうメリット

買取を選ぶことには、多くのメリットがあります。特に以下の6点は、仲介と比較したときに大きな優位点となります。
① 早く・確実に現金が手に入る
買取の最大のメリットは「スピード」です。買主を探す必要がないため、最短1〜2週間で売却が完了し、現金を受け取ることができます。資金計画を立てやすく、急ぎの資金需要にも対応できます。
② 仲介手数料がかからない
仲介では売却価格の最大3.3%+6.6万円(税込)の仲介手数料が発生しますが、買取では不動産会社に直接売却するため、原則として仲介手数料は不要です。2,000万円の土地であれば約72万円の節約になります。
③ そのままの状態で売却できる(解体・測量不要)
古家が残っていても、境界線が確定していなくても、買取なら基本的にそのままの状態で売却できます。更地にするための解体費用(数十万〜数百万円)を節約できるのも大きなメリットです。
④ 条件の悪い土地・瑕疵物件も売却可能
形がいびつな土地、道路に接していない土地、埋設物の可能性がある土地、事故物件なども、買取であれば売却できる可能性があります。仲介では買主がなかなか見つからないようなケースでも、不動産会社が買い取ることで解決の糸口が見つかります。
⑤ 近隣に知られず売却できる
仲介では不動産情報サイトへの掲載や物件見学対応が必要になりますが、買取であれば近隣住民や知人に知られることなく、秘密裏に売却を進めることが可能です。
⑥ 契約不適合責任が免除されることが多い
仲介での売却後、土地に隠れた欠陥(土壌汚染や埋設物など)が発覚した場合、売主が「契約不適合責任」を問われることがあります。買取の場合は、多くのケースでこの責任が免除されるため、売却後も安心です。
4. 土地を買い取ってもらうデメリット
一方で、土地買取には注意すべきデメリットもあります。事前に把握した上で判断しましょう。
① 売却価格が仲介より安くなる
最大のデメリットは価格です。不動産会社は転売益を見込んで土地を買い取るため、市場価格より20〜30%程度低くなることが一般的といわれています。できる限り高く売りたい場合は、仲介も検討してみましょう。
② 必ず買い取ってもらえるとは限らない
条件が著しく悪い土地(市街化調整区域内・建築基準法上の接道義務を満たさない・著しく狭い等)は、買取を断られることもあります。複数社に相談することで土地買取に対応できる会社が見つかる場合もあります。
③ 土地のその後の利用用途がわからない
買取後、土地がどのように使われるかは不動産会社の判断に委ねられます。分譲住宅地になる場合や、商業施設・賃貸物件に転用される場合など、さまざまなケースがあります。
④ 悪質な買取会社・買いたたきのリスク
中には相場を大幅に下回る価格で提示したり、不透明な条件で契約を迫ったりする悪質な業者の存在も報告されています。複数社から査定を取ること、相場を事前に調べておくことが重要なリスク回避策です。
5. 土地買取に向いている人・向いていない人|仲介との違いで判断

土地買取と仲介にはそれぞれ向き・不向きがあります。自分の状況に合わせて選ぶことが大切です。
買取が向いている人
・急ぎで現金が必要な方(相続税の支払い、事業資金の調達など)
・条件が悪い・なかなか売れない土地をお持ちの方
・古家や埋設物など、契約不適合となる可能性のある要素を抱える土地をお持ちの方
・売却を近隣に知られたくない方
・手間をかけずにスムーズに土地売却を完了させたい方
仲介が向いている人
・売却価格をできるだけ高くしたい方
・時間的な余裕がある方
・立地が良く、需要の高いエリアに土地を持っている方
💡 ポイント
まずは仲介で売り出してみて、一定期間(3〜6ヶ月)買主が見つからなければ買取に切り替える「買取保証(一定期間仲介で販売した後、不動産会社が買い取る仕組み)」を提供している会社もあり、有効な戦略の一つです。
6. 土地買取の流れを6ステップで解説|査定から引き渡しまで
実際に土地買取を進める際の基本的な流れを、ステップごとに解説します。
STEP 1 土地の状況を確認する
まず土地の登記情報・地目・面積・境界の確定状況・建物の有無・接道状況・用途地域などを確認します。古い資料が手元にある場合は事前にまとめておくとスムーズです。
STEP 2 相場を事前に調べる
国土交通省の不動産情報ライブラリや路線価を活用し、対象エリアの相場を把握します。査定額が妥当かどうかを判断する基準になります。
STEP 3 買取査定を依頼する不動産会社を探す
対象エリアで土地買取を行っている不動産会社を複数選び、査定を依頼します。一括査定サービスを使うと効率的に複数社を比較できます。
STEP 4 複数社から買取査定を受ける
査定額だけでなく、担当者の説明の丁寧さ、会社の実績・信頼性も確認しましょう。1社だけでは価格の妥当性が判断できません。
STEP 5 売買契約を締結する
査定額に納得できたら、売買契約を締結します。契約書の内容(契約不適合責任の免責・残留物の扱い・引き渡し時期など)を必ず確認しましょう。
STEP 6 決済・引き渡しをおこなう
決済日に代金が振り込まれ、土地の引き渡しが完了します。所有権移転登記の手続きも同時に行われます。
7. 土地買取で少しでも高く売るコツ|価格交渉のポイント4つ

買取は仲介より価格が下がりやすい分、少しでも有利に進めるための工夫が重要です。
① 複数社に一括査定を依頼して比較する
最も効果的な方法は、複数の不動産会社から土地買取査定を取り比較することです。1社だけに相談すると、その会社の提示価格のみで判断することになり、適正価格より低い価格で売却してしまうリスクがあります。複数社の査定を比較することで、土地買取価格の交渉材料にもなります。
📌 目安として
最低3社以上から査定を取ることをおすすめします。査定額に大きな差がある場合は、その理由を各社に確認しましょう。
② 対象エリアの相場を事前に把握する
相場を知らずに交渉すると、相場より低い価格を提示されても判断が難しくなる可能性があります。国土交通省の不動産情報ライブラリや路線価を確認し、「自分の土地の適正価格」をある程度把握した上で査定に臨みましょう。
③ 買取保証(仲介→買取の切り替え)を活用する
一部の不動産会社では、まず仲介で売り出し、一定期間内に買主が見つからなかった場合に買取に切り替える「買取保証」サービスを提供しています。これを活用することで、市場価格での売却を最初に試みつつ、最終的には確実に売却できる仕組みを作ることができます。
④ 買取実績が豊富な会社を選ぶ
買取実績が豊富な会社は、対象エリアの相場を熟知しており、より精度の高い査定額を提示できる可能性があります。また、土地買取の経験が多い会社ほど取引の流れにも慣れており、スムーズな取引が期待できます。
空き家・相続不動産の売却先を探しているなら、アキサポへの相談がおすすめ。まずは一度お問い合わせを。
8. 信頼できる不動産会社の選び方
土地買取を依頼する際は、対象エリアや物件種別に強い不動産会社を選ぶことが重要です。
対象エリアで土地買取を得意とする会社を選ぶ
不動産会社にはそれぞれ得意なエリアや物件種別があります。都市部の住宅地、地方の農地、山林など、対象となる土地の種別で実績を持つ会社に相談することが大切です。
トラブルを避けるためのチェックポイント
・査定額の根拠を説明しない会社は要注意
・強引に契約を迫る・検討期間を与えない会社は避ける
・会社の所在地・免許番号(宅地建物取引業免許番号)が明示されているか確認する
・インターネットや口コミで評判を参考として確認する
9. 売れない土地は早めの買取がおすすめな理由

「とりあえず後でいいや」と放置しがちな土地ですが、早めに売却や土地買取を検討するには明確な理由があります。
① 維持管理費・固定資産税の負担がなくなる
土地を所有している限り、毎年固定資産税(地域によっては都市計画税)が発生します。また草木の管理・フェンスの維持など、見えないコストも積み重なります。早めに売却することで、継続的なコストを削減できます。
② 近隣トラブルを未然に防げる
管理が行き届かない空き地は、不法投棄・雑草・害虫の温床になりやすく、近隣住民とのトラブルに発展するリスクがあります。自治体から管理に関する指導や勧告を受けるケースもあります。
③ 権利関係が複雑になるのを防げる
所有者が亡くなった後、相続人が増えると土地の権利関係が複雑化し、売却手続きが困難になります。特に相続が絡む場合は、早めに土地買取を含めた売却方法を検討することが後々のトラブルを防ぎます。
10. それでも売れない土地の対処法|国庫帰属制度という選択肢
国庫帰属制度(相続土地国庫帰属法)を利用する
2023年4月から施行された「相続土地国庫帰属法」により、相続等によって取得した土地を一定の要件を満たした上で国庫に帰属させることが可能になりました。買取業者にも断られるような条件の悪い土地について、最終手段として検討できる制度です。
⚠️ 注意事項
国庫帰属制度を利用するには審査があり、建物がある土地や土壌汚染が確認されている土地などは申請できません。また、10年分の土地管理費相当額にあたる「負担金」が必要です。まずは専門家(弁護士・司法書士・土地家屋調査士)に相談することをおすすめします。
まとめ
本記事では、土地買取の基礎知識から相場・メリット・デメリット・流れ・高く売るコツまでを解説しました。
最後に要点を整理します。
・買取は仲介より価格が低い傾向がありますが、スピードや手続きの簡便さに大きなメリットがあります
・買取相場は市場価格の70〜80%程度が目安。仲介手数料を差し引くと、手取り額の差は思ったより小さいケースもあります
・事前に相場を調べ、複数社に査定依頼することが、適正価格を見極めるうえで最も重要なポイントです
・悪質業者を避けるため、宅地建物取引業の免許番号・実績・口コミを必ず確認しましょう
・土地を持ち続けることにもコストはかかります。売れない土地は放置せず、早めに動くことが得策です
土地の売却は「いつか考えよう」と先送りしがちですが、その間にも固定資産税や管理コストは発生し続けます。
また、相続が絡むほど権利関係は複雑になり、売却の難易度が上がるケースも少なくありません。
「まずは相場だけ確認したい」という段階でも構いません。査定は無料・秘密厳守ですので、現在の土地の価値を知ることから始めてみてください。動き出すなら、早いほど選択肢は広がります。
この記事の監修者
山下 航平 アキサポ 空き家プランナー
宅建士/二級建築士
ハウスメーカーにて戸建住宅の新築やリフォームの営業・施工管理を経験後、アキサポでは不動産の売買や空き家再生事業を担当してきました。
現在は、地方の空き家問題という社会課題の解決に向けて、日々尽力しております。