公開日:2021.07.29 更新日:2026.06.12
0円物件(無償譲渡物件)とは?探し方やデメリット、空き家が無料となる理由を紹介
空き家探しをしていると見かける「0円物件」「無償譲渡物件」というもの。0円で空き家が手に入るとのことですが、どのような仕組みになっているのでしょうか?
そこでこの記事では、0円物件の仕組みや受け渡しに必要な手続き、落とし穴や注意点を解説します。
目次
0円物件(無償譲渡物件)とは?

0円物件(無償譲渡物件)とは、文字通り売買価格が「0円」で取引される不動産のことです 。
通常、不動産売買では「資産」として対価を支払いますが、0円物件の場合は「所有しているだけでコストがかかる負債」を譲り渡すという意味合いが強く、贈与に近い形式で取引されます 。
読者の中には「無料=怪しい」と感じる方も多いですが、これは現代日本が抱える「負動産(ふどうさん)」問題が背景にあります。 国土交通省などの公的機関においても、所有者が管理不能となった空き家を円滑に次世代へ引き継ぐ手法の一つとして、こうした無償譲渡の仕組みが位置付けられています 。
0円物件の代表的な条件と前提費用
「物件価格が0円」であっても、取得後の生活や維持が「完全無料」で進むわけではありません 。 0円物件として放出される不動産には、一般的に以下のような条件と、あらかじめ見込んでおくべき「前提費用」が存在します 。
| 区分 | 項目 | 概要と注意点 |
|---|---|---|
| 物件の代表的な条件 | 現状有姿での引き渡し | 所有者は修繕や清掃を行わず、建物内の残置物(荷物など)も含めてそのまま譲り受けるのが通例です。 |
| 瑕疵担保責任 (契約不適合責任)の免除 | 取得後に雨漏りやシロアリ被害などの不具合が発覚しても、元の所有者に修繕や賠償を求めることはできません。 | |
| 公租公課の精算 | 固定資産税や都市計画税などの税金を、引き渡し日を境に日割りで精算して負担するのが一般的です。 | |
| 必ず発生する前提費用 | 登記費用・登録免許税 | 名義変更(所有権移転登記)に必要な税金で、物件の評価額に応じて数万円〜数十万円が必要です。 |
| 不動産取得税 | 不動産を取得した後に、一度だけ都道府県から課税される税金です。 | |
| 司法書士報酬 | 複雑な名義変更手続きを専門家に依頼する場合の報酬です(目安:5万円〜10万円前後)。 | |
| 維持管理コスト | 取得した瞬間から、毎年の固定資産税の支払いや、建物・敷地の適切な管理責任が発生し続けます。 |
0円物件と格安物件・事故物件との違い
「安く手に入る不動産」という点では共通していますが、その性質は大きく異なります 。 それぞれの違いを正しく理解することで、想定外のトラブルを防ぐことができます。
| 項目 | 0円物件(無償譲渡) | 格安物件(1円〜数百万円) | 事故物件(心理的瑕疵) |
|---|---|---|---|
| 主な価格の理由 | 所有コスト(税金・維持費)が資産価値を上回っているため | 立地が悪い、建物が著しく老朽化しているが、資産価値はゼロではない | 過去に事件・事故・孤独死などがあり、心理的な抵抗感があるため |
| 探し方 | 自治体の空き家バンクや0円専門サイト | 一般的な不動産ポータルサイト(SUUMO、LIFULL HOME’Sなど) | 一般的な不動産会社でも扱われるが、告知事項として説明がある |
| 所有者の意図 | 「お金はいらないから、とにかく引き取って管理してほしい」 | 「多少なりとも現金化して、売却益を得たい」 | 「事故さえなければ適正価格で売りたいが、相場より下げざるを得ない」 |
| 注意点 | 隠れた修繕費や権利関係のトラブル(共有名義など)のリスクが高い | 仲介手数料などの諸費用が発生し、総額が膨らますことがある | 告知事項の内容をどこまで許容できるか、個人の価値観に左右される |
空き家を無料(0円)で譲る人がいる理由は?

0円物件が発生する裏には、どのような理由があるのでしょうか?無料や0円という言葉は魅力的ですが、不安や疑問を感じる方も多いはずです。
実際、0円物件には「無償」というメリットと同じくらい、またはそれ以上にデメリットが潜んでいる場合もあります。そこでここでは、0円物件が発生する理由を分かりやすく解説します。
「空き家を無料で差し上げます」のカラクリとは
所有者が「0円でもいいから手放したい」と考える背景には、きれいごとだけでは済まない切実な事情があります。無料の裏に隠された、主な4つの理由を具体的に見ていきましょう。
理由(1)所有しているだけで維持費がかさむ(経済的負担)
空き家は、誰も住んでいなくても毎年「固定資産税」や「都市計画税」が課税されます。さらに、建物の維持管理費や火災保険料なども含めると、年間で数十万円単位の出費になることも珍しくありません。売却による現金化が難しいエリアの物件ほど、こうした毎年の金銭的負担から逃れるために無償譲渡が選ばれやすくなります。
理由(2)精神的・体力的な管理負担から解放されたい
空き家を健全に保つには、定期的な清掃、換気、庭木の草刈り、見回りなどが欠かせません。放置された空き家は、建物の倒壊リスクだけでなく、害虫・害獣の発生、ゴミの不法投棄、不審者の侵入といった犯罪に巻き込まれる恐れもあります。近隣住民とのトラブルや防犯・衛生上の責任に怯える生活から、一日も早く解放されたいという心理も無償譲渡を後押ししています。
理由(3)放置すると税金が最大6倍になる(特定空き家のリスク)
国も空き家対策を急速に強化しています。「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、管理状態が著しく悪い物件は行政から「特定空き家」や「管理不全空き家」に指定される制度が運用されています。
万が一、指定を受けて行政から改善勧告を受けると、これまで適用されていた「住宅用地特例(固定資産税を最大1/6に減額する措置)」が解除されてしまいます。つまり、土地の固定資産税が最大6倍(都市計画税は最大3倍)に跳ね上がってしまうのです。この大増税ペナルティを回避するため、指定を受ける前に手放そうとする所有者が増えています。
理由(4)活用や売却のハードルが高すぎる
「賃貸に出す」「更地にして土地活用する」といった選択肢があっても、建物の老朽化が激しければ数百万円から一千万円規模の初期投資が必要です。かといって建物を解体して更地にすると、それだけで固定資産税の優遇が外れて税金が高くなってしまいます。「売ることも直すことも、壊すこともできない」という悪循環に陥った結果、「0円」という強力なフックを使って引き取り手を探すのが無償譲渡のカラクリです。
0円で譲りたい所有者の典型パターン
空き家を0円でも手放したいと考える所有者には、共通するいくつかの典型的な背景があります。これを知ることは、物件の「質」を見極めるヒントになります。
| 所有者のパターン | 主な背景や事情 | 無償譲渡を選ぶ理由・目的 |
|---|---|---|
| 遠方に住む相続人 | 実家を相続したものの自身は都会に生活拠点があり、戻る予定がない。 | 放置すると管理不足で近隣迷惑になるため、所有者としての責任を全うするため。 |
| 高齢による管理能力の低下 | 長年手入れをしてきたが、体力的に草刈りや換気などの管理が困難になった。 | 「自分が動けるうちに、誰かに使ってほしい」という善意から。 |
| 資産価値のない「負動産」を整理したい層 | 建物が古すぎて売却活動をしても買い手がつかない。 | 仲介手数料や広告費をかけるだけ赤字になると判断したため。 |
| 解体費用を捻出できない所有者 | 建物を取り壊して更地にするには100万〜200万円規模の費用がかかる。 | 解体コストをかけず、そのままの状態で引き取ってくれる人を探すため。 |
0円物件にありがちなリスク要因
「無料」という大きなメリットの裏側には、法規・物理・金銭の3つの視点で注意すべきリスクが潜んでいます。
物理的リスク:想定外の修繕・解体費用
長期間放置された空き家は、目に見えない「シロアリ被害」や「雨漏りによる腐朽」が進行していることが多く、住むために数百万円単位のリフォームが必要になる場合があります。
法的リスク:権利関係の不備と境界トラブル
相続登記が何代も放置され、共有名義人が数十人に膨れ上がっている物件や、隣地との境界線が不明瞭でトラブルを抱えている物件があります。
金銭的リスク:固定資産税の増税と維持費
建物が倒壊の恐れがある「特定空き家」に指定された場合、土地の固定資産税の優遇措置(最大6分の1)が適用されなくなり、納税額が数倍に跳ね上がるリスクがあります。
心理的リスク:告知されない瑕疵(かし)
0円物件は「現状有姿(そのままの状態)」での契約が基本であり、過去の事故や近隣の嫌悪施設の有無など、事前の調査不足が後々の後悔に直結します。
0円物件(無償譲渡物件)の探し方・取得に際して必要な手続き
0円物件は、通常の不動産情報サイトや不動産会社では取り扱っていません。無償物件を探すには、主に以下の3つの方法があります。
- 空き家バンク
- 移住希望先の自治体に問い合わせる
- 知人経由で無償譲渡してもらう
最も手を付けやすいのが空き家バンクです。
ウェブサイトで公開されているため、自宅にいながら複数の自治体をまとめて確認できます。移住希望先が決まっている場合は、自治体の移住担当部署に直接問い合わせると具体的な情報を得られることもあります。地域に詳しい知人や親戚がいれば相談してみるのも有効です。空き家の管理に困っている所有者が、声をかけるだけで話が進むケースもあります。
必要な手続き
0円物件の取引は金銭が発生しないため「売買」ではなく「贈与」に該当します。贈与を行うには「所有権移転登記」が必要です。なお、1年間に受け取った財産の合計が110万円を超えると贈与税が発生するため、物件の評価額を事前に確認しておきましょう。は発生しませんが、譲り受けたものの価額が合計で110万円以上になると贈与税が発生します。
0円物件(無償譲渡物件)の具体的な探し方
0円物件は、一般的な不動産ポータルサイトでは原則として取り扱われません 。なぜなら、無償物件は仲介手数料が発生せず、不動産会社の利益にならないケースが多いためです 。
そのため、ユーザーは「どこで探せばいいか」という具体的なチャネルを知る必要があります 。主な探し方は以下の4つです 。
空き家バンクと0円不動産サイトの違いと選び方
どちらを利用すべきか迷っている方は、以下の基準で選ぶのがおすすめです 。
| 比較項目 | 自治体空き家バンク | 0円不動産サイト(民間) |
|---|---|---|
| 運営体 | 市区町村などの自治体 | 民間企業・プラットフォーム |
| 主な目的 | 移住促進・地域活性化 | 物件の流動化・所有者の負担軽減 |
| 情報の傾向 | 居住可能な物件が比較的多い | 建物価値ゼロや山林など、多様な物件がある |
| 補助金活用 | 自治体の補助金を受けやすい | 自治体を通さないため個別に確認が必要 |
0円物件取得の手続きフローと専門家へ依頼する範囲

0円物件は個人間での「贈与」という形をとることが多いため、一般的な不動産売買よりも自分で動くべき範囲が広くなります 。全体の流れを把握し、どこから専門家に頼るべきか整理しましょう 。
問い合わせから内見・条件確認までの流れ
まずは物件の詳細を確認し、現地に足を運びます 。
物件詳細の確認
0円サイトや空き家バンクを通じて、固定資産税の年額や境界確定の有無、残置物の状況を問い合わせます 。
現地内見
物理的な破損だけでなく、周辺環境や近隣住民の雰囲気、インフラ(水道・ガス・下水)の状況を自分の目で確かめます 。
条件の合意
「残置物をどちらが処分するか」「登記費用はどちらが負担するか」といった条件を、契約前に口頭または書面で合意します 。
売買契約・贈与契約の進め方
合意が取れたら、正式な契約を締結します 。
贈与契約書の作成
金銭が発生しない場合は「贈与契約」となります 。トラブル回避のため、瑕疵担保責任(契約不適合責任)の免除などを明記した書面を作成します 。
重要事項説明の確認
不動産業者が入らない個人間取引の場合は、この工程が省略されるため、自分でリスクを精査しなければなりません 。
名義変更(所有権移転登記)の手順
契約完了後、物件の所有権を自分に移します 。
必要書類の準備
前所有者の登記済証(権利証)、印鑑証明書、住民票、固定資産税評価証明書などを用意します 。
法務局への申請
管轄の法務局に書類と登録免許税を提出します 。
司法書士・不動産会社に依頼する範囲と注意点
自分ですべて行うことも可能ですが、リスク管理の面から専門家の活用を推奨します 。
司法書士への依頼
登記手続きの代行だけでなく、権利関係(相続が完了しているか等)の正確な調査を依頼できます 。
不動産会社への依頼
0円物件の場合、仲介手数料が取れないため断られるケースも多いですが、有料の「コンサルティング」として調査や契約書作成を依頼できる場合があります 。
自分で行う場合の注意
登記ミスは後の売却や活用に支障をきたすため、法務局の相談窓口を活用するなど慎重に進める必要があります 。
0円物件取得時にかかる費用の内訳と目安
「物件価格0円」以外にかかる実費の概算です。予算計画の参考にしてください 。
| 項目 | 概算費用の目安 | 補足説明 |
|---|---|---|
| 登録免許税 | 固定資産税評価額の2%前後 | 登記時に国へ支払う税金。贈与の場合は売買より税率が高い傾向にあります。 |
| 不動産取得税 | 数万円〜 | 取得から数ヶ月後に都道府県から届く通知書に従って支払います。 |
| 司法書士報酬 | 5万円〜10万円前後 | 手続きの難易度や地域によって異なりますが、名義変更代行の相場です。 |
| 火災保険・地震保険 | 年間1万円〜 | 空き家でも、延焼や倒壊リスクに備えて加入が必要です。 |
| 固定資産税(年額) | 数千円〜数万円 | 土地200㎡程度の一般的な戸建てで、地方なら年間2〜5万円程度が目安です。 |
0円物件(無償譲渡物件)の譲渡を受けるメリット
無償で物件が手に入る
空き家という不動産を取得コストゼロで手に入れられるのが最大のメリットです。
初期投資を抑えて不動産を持てる
物件代金がかからない分、浮いた資金をリフォームや運営資金に充てられます。新築や通常の中古物件と比べて、トータルの住居コストを大幅に抑えられる可能性があります。
補助金・助成金が利用できる可能性がある
0円で譲り受けた空き家をリフォームする場合や解体する場合、自治体から以下のような支援を受けられるケースがあります。ただし受給条件は自治体によって異なるため、物件所在地の自治体に事前確認が必要です。
・空き家改修補助金:リフォーム・補修費用の一部を補助
・空き家除却補助金:老朽建物の解体・撤去費用を補助
・移住支援制度:自治体の移住促進施策とセットで支援を受けられるケース
賃貸・事業用で収益化できる可能性がある
0円物件は自分で住むだけでなく、収益化にも活用できます。取得コストがゼロのため、一般的な不動産投資より利回りを高めやすい点が魅力です。
・賃貸物件:リフォーム後に戸建て賃貸として家賃収入を得る
・民泊・宿泊施設:観光拠点やシェアハウスとして運営
・店舗・オフィス:カフェ・シェアオフィス・トランクルームなど地域ニーズに合わせた事業展開
0円物件のデメリット・注意点
書類作成や手続きが面倒
通常の売買では仲介業者がサポートしてくれますが、無償譲渡の場合は原則として自分で手続きを行う必要があります。作業量が多い場合は司法書士などの専門家への依頼も選択肢ですが、その分費用が発生します。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 贈与契約書 | 贈与の合意を証明する書面 |
| 所有権移転登記 | 法務局への申請が必要 |
| 物件調査 | 建物・土地の状態・権利関係の確認 |
| 税額の確認 | 贈与税・不動産取得税等の試算 |
| 書類の収集・作成 | 必要書類の準備・記入 |
| 法務局への提出 | 登記申請書類の提出 |
完全に無料というわけではない
物件の取得費用はゼロですが、以下の税金が発生します。取得後は毎年固定資産税(市街化区域では都市計画税も)の負担が続く点も覚えておきましょう。
| 税金の種類 | 概要 | 税率・計算方法 |
|---|---|---|
| 贈与税 | 個人から財産を譲り受けた際に課税 | 相続税評価額から110万円(基礎控除)を差し引いた額に課税 |
| 不動産取得税 | 贈与による不動産取得時に課税(有償・無償問わず) | 固定資産評価額×3%(2027年3月31日まで軽減税率適用) |
| 登録免許税 | 所有権移転登記の際に課税 | 固定資産課税台帳記載価格×2% |
| 固定資産税 | 所有者に毎年課税 | 固定資産評価額×1.4%(標準税率) |
修繕やリフォームが必要な空き家も多い
無償譲渡される物件の多くは資産価値がほとんどない状態で、建物の損傷が激しかったり設備が劣化していたりするケースが少なくありません。施工内容によっては数百万〜1,000万円超のリフォーム費用が発生することもあります。せっかく0円で取得しても高額な改修費がかかると無償譲渡のメリットが薄れるため、取得前に物件の状態をしっかり確認しておきましょう。
0円物件(無償譲渡物件)を活用する方法
0円物件として空き家を取得した場合、どのように活用できるのでしょうか。ここでは、0円物件を活用する方法をいくつかご紹介します。
自宅にする
最も一般的な0円物件の活用方法は、空き家を自分の住居として利用する方法でしょう。シンプルにいえば、0円でマイホームを手に入れることができます。
ただし、理想は現状のまま手を加えることなく住むことですが、実際にはリフォームやリノベーションのような改修・修繕が必要となるケースがほとんどです。
それでも全体のコストを抑えられ、マンションなどと比べて自由度の高いリフォーム・リノベーションができるのは魅力的です。自分や家族のライフスタイルに合った生活空間を作り上げることができます。
空き家を自宅利用する際は、火災・地震保険の見直しでリスクに備え、節約も期待できます。詳しくは「戸建てにおすすめの火災保険(by スマートマネーライフ)」もご覧ください。
賃貸物件にする
空き家を賃貸物件として活用することも可能です。この場合も、リフォーム・リノベーションが必要となることがほとんどです。
ファミリー向けの賃貸物件にするだけでなく、シェアハウスにするという選択肢もあります。これらにより、家賃として毎月収入を得られるようになります。
賃貸物件として成立させるには、立地などの周辺環境調査や建物の状況調査を十分に行い、入居者のニーズに合った物件にすることが求められるでしょう。
宿泊施設にする
観光地や交通の便の良い場所にある空き家であれば、宿泊施設として活用することも可能です。民泊やゲストハウスとして運営すれば、観光客などから収入を得られるようになります。
0円で取得した空き家を改修して宿泊施設にすることができれば、初期投資を抑えて宿泊業を始められます。
なお、民泊を始めるには、一般的に住宅宿泊事業者として都道府県知事などに届け出を行う必要があり、年間の提供日数は180日(泊)が上限となります。
また、民泊以外の宿泊施設の運営を始めるには、原則として旅館業法にもとづく許可を得ることが必要です。
福祉施設にする
空き家を福祉施設にするという活用方法もあります。特に高齢化が進む地域では、福祉施設に対する需要が増えています。
福祉施設として運営する際は、さまざまな手続きや許認可の取得が必要です。しかし、それらをクリアすれば、地域社会に貢献することができ、施設運営による収入も得られるでしょう。
シェアオフィスにする
空き家をシェアオフィスとして活用する方法もあります。
空き家をシェアオフィスにする場合、企業やフリーランスの個人が、家屋のスペースをシェアして利用することになります。ほとんどのシェアオフィスは、時間に応じた従量課金か、月額での定額課金を選べるシステムです。
開業にあたってはオフィス家具、電話、複合機、インターネット回線などをそろえる必要があり、コストはかかりますが、立地によっては収益性の高いビジネスとなることが期待できます。
トランクルームにする
空き家をトランクルームにして活用することも可能です。トランクルームは物を収納するスペースを貸し出すサービスで、都市部、郊外、地方などを問わずニーズがあります。
既存の建物をトランクルームに転用するのは、古い貸しビルや貸店舗からというケースが大半ですが、空き家を活用できるケースもあります。また、空き家を取り壊してコンテナを置いて、屋外型のトランクルームにするという方法も考えられるでしょう。
トランクルーム運営のポイントと収支イメージ
屋内型への転用や、建物を取り壊してコンテナを設置する屋外型などの方法があります 。居住用リフォームに比べて設備投資を抑えやすく、管理の手間も比較的少ないのが特徴です 。
用途を決めるための検討ステップ
どの活用方法が最適か判断するために、以下のステップで進めましょう。
現地調査・リフォーム見積もりの取り方
- 建物が活用に耐えられるか、プロ(建築士やリフォーム会社)による現地調査を行います 。
- 複数の会社からリフォーム見積もりを取り、想定される修繕費用の総額を把握します 。
資金計画と収支シミュレーションの考え方
- 「取得費用+リフォーム費用」の初期コストと、維持費(固定資産税、保険料、管理費)を洗い出します 。
- 賃貸や事業用にする場合は、想定される収益から月々の実質利回りを算出し、投資回収に何年かかるかをシミュレーションしましょう 。
【空き家所有者向け】無償譲渡以外の物件活用法「アキサポ」

ここまでは空き家の取得を検討している方向けに解説してきましたが、ここからは【空き家を所有している方向け】の内容です。
「売却が難しい」「最適な活用プランが見つからない」「解体やリフォームの費用負担がネックで動けない」など、空き家特有のお悩みを抱えている所有者様は少なくありません。中には選択肢として無償譲渡を検討される方もいらっしゃいますが、無償譲渡は利益を生まない手放し方となります。
そこで、初期費用の負担を最小限に抑えながら大切な資産を有効活用する新たな選択肢として、空き家解決サービス「アキサポ」をご紹介します。

アキサポでは、現地の周辺環境や立地条件を調査したうえで、最適なリノベーション・活用プランをご提案します。工事費用はアキサポが負担し、その後の利用者の募集までトータルでサポートするため、初期費用を抑えて空き家活用を始めたい方に適した仕組みです。実際、利用者の88%が費用の自己負担なしで活用を実現しています。
0円物件を探す前に決めておきたいこと
0円物件は取得後に維持・管理責任が生じるため、探し始める前に以下の3つのポイントを整理しておくことが重要です。
- 利用目的の明確化
- 自身で居住するのか、賃貸や事業用として収益化を目指すのかによって、許容できる修繕コストや立地条件が大きく変わります。
- 最大予算の策定
- 「物件代金0円」であっても、登記費用や税金、リフォーム費用などの初期費用がかかります。あらかじめ総予算を算出し、自己資金の範囲に収まるか確認しましょう。
- 維持管理の継続性
- 取得後は固定資産税や火災保険料の支払い、定期的な修繕の手間が発生し続けます。これらを長期的に負担できるか、現実的なシミュレーションが必要です。
よくあるご質問
| 0円物件に関するよくある質問 |
| Q |
0円物件とは?
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| A |
0円物件(無償譲渡物件)とは、その名のとおり空き家を無償で取引する物件のことです。通常、空き家の取引には対価が発生しますが、0円物件の場合はさまざまな事情から、対価が無償となっています。また、通常の取引では不動産会社が仲介しますが、0円物件は金銭のやりとりが発生しないため仲介は入らないのが一般的です。
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| Q |
空き家を無料で譲る理由は?
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| A |
0円物件が発生する最たる原因としては、経済的に負担である、空き家の管理から解放されたい、特定空き家に指定されるリスクがあるなどの背景があります。0円物件何かしらの「訳あり物件」である可能性も高いため、元々の持ち主が「なぜ無料でも良いから手放したいのか?」はきちんと確認しましょう。
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| Q |
0円物件を取得する際に必要な手続きは?
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| A |
0円物件は、金銭の取引が発生しないため「売買」ではなく、多くの場合「贈与」に該当します。贈与とは、他者に財産を無償で譲り渡すことを言い、費用は発生しません。なお、贈与をするためには、空き家の「所有権移転登記」を行う必要があります。譲り受けたものの価額が合計で110万円以上になると贈与税が発生します。
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| Q |
本当に完全無料で0円物件を取得できますか?
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| A |
いいえ、物件価格自体は0円ですが、取得に伴う実費(税金や手数料)は必ず発生します。登記時に国へ支払う「登録免許税」や、取得後に都道府県から課税される「不動産取得税」が必要です。また、登記手続きを専門家に依頼する場合は「司法書士報酬」がかかり、所有者との清算で「固定資産税(日割)」が発生することもあります。物件の状態によっては、残置物の処分費用や解体費用が別途必要になるケースも珍しくありません。
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| Q |
事故物件や問題のある物件を避けるポイントは?
|
| A |
「無料」の裏にあるリスクを見極めるためには、以下の確認が不可欠です。まず所有者へ「なぜ無料でもいいから手放したいのか」という背景を詳しく聞き、納得できる理由(遠方による管理難など)かを確認します。また、雨漏りやシロアリ被害などの物理的リスクだけでなく、過去の事件・事故といった心理的瑕疵がないか、近隣住民への聞き込みや告知事項の確認を行いましょう。さらに相続登記が未完了ではないか、境界線トラブルがないかなど、権利関係に不備がないかを事前にチェックします。
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0円物件(無償譲渡物件)まとめ
空き家の無償譲渡は選択肢の一つですが、一度手放すと将来的な活用はできなくなります。
無償譲渡を最終決定する前に、物件のベストな使い道を見出すためにも、まずはアキサポへご相談ください。これまでの豊富な経験を活かし、所有者様一人ひとりに合わせた最適なプランをご提案いたします。
購入費用がかからない無償譲渡は魅力的ですが、手続きの手間や、維持管理の負担といった物件特有のリスクを事前に把握しておくことが重要です。
また、所有者様にとっては手放すだけでなく「初期費用を抑えて運用する空き家活用」という選択肢もあります。資産の扱い方に迷われている方は、まずは一度アキサポへお気軽にご相談ください。

この記事の監修者
白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー
一級建築士
中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。