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公開日:2026.06.21 更新日:2026.06.12

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投資の平均利回りとは?資産別の目安と正しい計算・見方を徹底解説

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投資の平均利回りは投資成果を比べるときに便利な指標ですが、見方を誤ると、実際よりも利益が出やすい商品だと勘違いしてしまうことがあります。

特に、利回り・利率・騰落率・トータルリターンは似た場面で使われるため、意味を勘違いしがちです。また、投資信託では分配金を含むかどうか、複数年の実績を年率換算しているかどうかを考える必要があります。

この記事では、投資の平均利回りの基本的な見方から、資産別の目安、将来資産額のシミュレーション、投資信託で確認すべきポイントまで解説します。利回りの数字だけに振り回されず、自分に合った投資判断をするための考え方を確認していきましょう。

平均利回りでよく使う用語(利回り・利率・騰落率・トータルリターン)

投資の成績を表す数字は「何を利益に含めるか」「どの期間で見るか」によって意味が変わってくるため、平均利回りを正しく見るには、まず似た用語の違いを押さえておく必要があります。

特に投資信託では、基準価額の値動きだけでなく、分配金を含めるかどうかで見え方が変わります。利回りが高く見えても、比較条件がそろっていなければ、実際の運用成績を正しく判断できません。

よく使われる用語の違いは以下のとおりです。

用語主な意味備考
利率元本に対して利息がどれくらい付くかを示す割合預金や債券の利息を見るときに使われやすい
利回り投資金額に対して、収益全体がどれくらいあるかを示す割合配当・分配金・売却益などを含むか確認する
騰落率株価や基準価額がどれくらい上下したかを示す割合分配金を含まない場合がある
トータルリターン分配金なども含めた総合的な運用成果投資信託の実績確認で重視したいパフォーマンス
運用成績全般を指す言葉具体的に何の指標を指しているか確認する

利回りと利率の違い

利率は、元本に対して利息がどれくらい付くかを表す割合です。定期預金や債券などで「年利1%」と表示される場合は、基本的に利息部分の割合を指しています。

一方で、利回りは投資金額に対する収益全体の割合として使われます。利息だけでなく、配当金や分配金、売却益などを含めて考えることが多い点が特徴です。

そのため、利回りを見るときは、どの収益まで含めた数字なのかを確認しましょう。投資で得た運用益(配当や売却益)には、原則として20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかります。表示されている利回りが「税引前」か「税引後」かによって、最終的な手取り額は大きく変動します。

トータルリターンとは(分配金込みで見る)

トータルリターンとは、投資信託の運用成果を分配金込みで見るための指標です。基準価額だけを見ると下がっているように見えても、分配金を受け取っていれば、実際の成績はそこまで悪くない場合があります。

たとえば、基準価額が下がっていても、その間に分配金を受け取っていれば、手元に戻った分配金と現在の基準価額を合わせて総合的な成果を判断できます。分配金のある投資信託では、騰落率だけでなくトータルリターンを確認することが大切です。

ただし、分配金を受け取るのか再投資するのかによって、資産の増え方は変わります。表示されているトータルリターンは、一般的に「分配金(税引前)を再投資したもの」として計算されています。実際の手取り額とは異なる点に注意しましょう。

騰落率・パフォーマンスとの違い

騰落率は、株価や基準価額が一定期間でどれくらい上下したかを示す割合です。価格の変化に注目する指標なので、配当金や分配金を含めない形で表示されることもあります。

そのため、分配金が出る投資信託では、騰落率だけを見ると運用成果を低く見積もってしまうかもしれません。反対に、短期間で大きく上がった騰落率だけを見てしまうと、リスクの大きさを見落とすこともあります。

また、パフォーマンスという言葉は意味が広く、トータルリターンを指す場合もあれば、単に基準価額の騰落を指す場合もあります。投資商品の成績を見るときは、言葉の印象ではなく、実際にどの指標で計算されている数字なのかを確認しましょう。

投資信託の「平均利回り」の正しい見方|年率換算(複利)の仕組み

投資信託の平均利回りは、一定期間の運用成果を1年あたりに直した数字として表示されることが多いです。商品ページでは「1年・3年・5年」などの期間別リターンが並びますが、複数年の数字は単純な合計ではなく、年率換算された数値として示されるケースがあります。

たとえば、3年リターンが年率5%と表示されている場合「3年間で5%増えた」という意味ではありません。3年間の運用成果をならして考えたとき、毎年5%ずつ増えたのと同じくらいの結果だった、という見方になります。

ただし、実際の運用では毎年同じ利回りが出るわけではありません。ある年は大きく上がり、別の年は下がることもあります。平均利回りを見るときは、数字だけで判断せず、どの期間を切り取った実績なのかもあわせて確認しましょう。

複数年リターンの年率換算(直線ではなく複利)

複数年のリターンを1年あたりに直すときは、単純に年数で割るのではなく、複利の考え方で計算されます。これは、投資において増えた運用益にも次の年のリターンが乗る(複利効果が働く)ため、直線的に増えるわけではないからです。

年率換算は、スタートからゴールまでの増え方を「毎年同じ割合で増えた」と仮定して表す方法です。途中で大きく下がった年や急に上がった年があっても、その値動きは平均化されるため、実際にどれくらい不安定だったかまでは見えにくくなります。

そのため、年率換算の数字は商品比較には便利ですが、将来も毎年その利回りで増えるとは限りません。平均利回りを投資計画に使う場合は、あわせて価格変動の大きさや下落時に耐えられる資産配分かどうかも確認しておきましょう。

投資の平均利回りの目安一覧|国内外の資産別に期待リターンを比較

ここでは、投資商品ごとの平均利回りの目安を見ていきましょう。まずは各商品の特徴を整理しましょう。

資産クラス平均利回りの目安平均利回りの考え方注意点
国内株式年率3〜5%程度企业業績や日本経済の成長に応じたリターンを狙う景気や業種によって値動きが大きくなる
先進国株式年率4〜7%程度世界の主要企業へ分散しながらリターンを狙う為替変動の影響を受ける
新興国株式年率5〜8%程度成長期待の高い国や地域への投資で高めのリターンを狙う政治・通貨・市場環境の影響で値動きが大きい
債券年率1〜3%程度利息収入を中心に比較的安定した運用を目指す金金利上昇時に価格が下がることがある
バランス型年率2〜5%程度株式と債券を組み合わせて中間的なリターンを狙う配分比率によってリスクの大きさが変わる

※掲載している利回りの目安は、過去の主要インデックス(日経平均、日経225、MSCI等)の長期実績に基づいた一般的な期待リターンであり、将来の運用成果を保証するものではありません 

では、各商品の具体的な特徴を見ていきましょう。

国内株式・先進国株式・新興国株式の目安

株式は、債券などに比べて高いリターンを期待しやすい一方で、価格変動も大きくなりやすい資産です。平均利回りの目安だけを見て選ぶと、予想以上の値動きにストレスを感じるかもしれません。

国内株式は日本企業の業績や国内景気の影響を受けやすく、先進国株式は米国や欧州などの主要企業に広く投資して分散しやすい点が特徴です。新興国株式は成長期待がある反面、政治情勢や通貨の変動によって値動きが大きくなる傾向があります。

債券の目安(価格変動と利回り)

債券は、株式に比べると値動きが比較的穏やかになりやすい資産です。安定した利息収入を期待しやすいため、株式の値動きを和らげる目的で組み入れられることもあります。

ただし、債券も元本が必ず守られる商品ばかりではありません。一般的に、金利が上がると債券価格は下がりやすく、金利が下がると債券価格は上がりやすくなります。表面上の利率だけを見ると、購入後の価格変動を見落としてしまうかもしれません。

また、発行体の財政難などによるデフォルト(債務不履行)リスクがある点には留意が必要です。

バランス型(株式+債券)の目安

バランス型は、株式と債券などを組み合わせて、リターンと値動きのバランスを取る商品です。株式だけに投資するよりも下落時の影響を抑えやすく、債券だけに投資するよりも成長を狙いやすい点が特徴です。

ただし、同じバランス型でも中身は商品によって大きく異なります。株式の比率が高いほどリターンは狙いやすくなりますが、その分だけ下落幅も大きくなりやすいです。反対に、債券比率が高い商品は値動きを抑えやすい一方で、期待リターンは控えめになります。

投資の平均利回りで資産額をシミュレーションする

平均利回りを使うと、将来の資産額がどのくらいになるのかをある程度試算できます。実際の運用では毎年同じ利回りになるとは限りませんが、年率3%・5%・7%のように複数のパターンで見ておくと、投資額や運用期間を考える目安になります。

ここでは、100万円を一括投資した場合と、毎月1万円を10年間積み立てた場合を比べてみましょう。

運用方法投資元本年率3%の場合年率5%の場合年率7%の場合
100万円を一括投資100万円約134万円約163万円約197万円
毎月1万円を10年積立120万円約140万円約155万円約173万円

一括投資は、最初に入れた100万円全体を長く運用するため、利回りの差が結果に出やすくなります。年率3%と7%では、10年後の資産額に約60万円以上の差が出る計算です。

一方、積立投資は毎月少しずつ投資するため、すべてのお金が10年間運用されるわけではありません。そのため、一括投資よりも利回り差の影響はゆるやかですが、元本120万円に対して一定の上乗せを期待できます。

ただし、これは毎年同じ利回りで増えたと仮定した試算です。実際の投資では、途中で価格が下がる年もあれば、大きく上がる年もあります。平均利回りは「この通りに増える」と考えるためではなく、無理のない投資額や運用期間を決めるための目安として使いましょう。

平均利回りの調べ方と注意点(投資信託のトータルリターン)

投資信託の平均利回りを確認するときは、まず商品ページにある「トータルリターン」や「パフォーマンス」の欄を確認しましょう。1年、3年、5年など期間別に表示されていることが多く、過去の運用成績を比較するのに役立ちます。

ただし、数字だけで判断するのは危険です。同じ「リターン」でも、分配金を含むか、税引前か税引後か、どの手数料が差し引かれているかによって意味が変わります。平均利回りを調べるときは、数字そのものよりも「どの条件で計算された数字なのか」を確認することが大切です。

ここでは、一般的な平均利回りの調べ方と、見落としがちな注意点を解説します。

目論見書・運用報告書・販売会社サイトで確認する

投資信託の平均利回りを調べるときは、販売会社や運用会社のファンドページを確認するのが近道です。商品ごとに、基準価額の推移や期間別のトータルリターン、ベンチマークとの比較などが掲載されています。

あわせて確認したいのが、目論見書と運用報告書です。目論見書では、投資対象や運用方針、リスク、費用などを確認できます。運用報告書では、実際にどのような運用が行われ、どの資産が成績に影響したのかを読み取れます。

見る順番としては、まず販売会社サイトで1年・3年・5年などのリターンを確認し、そのあと目論見書や運用報告書で中身を確認するという流れがよいでしょう。特に運用期間が短い投資信託は、好調な時期だけの成績に見えることもあるため、長期の実績がある商品とは分けて考えましょう。

分配金込み/税引前後/基準価額の扱いには注意

トータルリターンを見るときは、分配金を含んでいるかを最初に確認しましょう。分配金が出る投資信託では、基準価額だけを見ると成績が悪く見えることがあります。そのため、実際の運用成果を知るには、基準価額の変化と分配金をあわせて見る必要があります。

次に、税金や手数料の扱いも確認しておきたいところです。信託報酬は通常、基準価額に反映されていますが、購入時手数料や、運用益に対する所得税・住民税(20.315%)は、開示されているトータルリターンには含まれていません。NISA(少額投資非課税制度)などを利用しない限り、手元に残る実質利回りは表示より低くなります。

また、投資信託を比較するときは、期間、分配金の扱い、税引前後、手数料の範囲をそろえることが大切です。特に目論見書に記載されている「総経費率」を確認し、信託報酬以外の隠れコストも含めた実質的な利回りを考慮しましょう。

利回りだけで選ばないためのチェック項目

平均利回りは投資商品を比べるときの便利な指標ですが、利回りだけで選ぶと、コストやリスクを見落とすことがあります。最後に、投資信託を選ぶときに確認しておきたい注意点を整理しておきましょう。

  • 手数料を差し引いた実質利回りを見る
    信託報酬や購入時手数料が高いと、表面上の利回りが良くても手元に残るリターンは減ります。特に信託報酬は保有中ずっと差し引かれるため、長期投資では小さな差でも結果に影響しやすくなります。
  • 高利回りの理由を確認する
    高い平均利回りが表示されていても、好調だった期間だけを切り取っている場合があります。運用期間が短いファンドや、特定の地域・業種に集中している商品は、成績が大きくぶれやすい点に注意が必要です。
  • 過去実績をそのまま将来に当てはめない
    平均利回りは過去の実績であり、将来も同じ成果が続くとは限りません。数字を見るときは、上昇した理由だけでなく、下落局面でどの程度値下がりする可能性があるかも確認しましょう。
  • インデックス型かアクティブ型かを確認する
    インデックスファンドは市場平均に連動することを目指すため、低コストで運用されやすい傾向があります。一方、アクティブファンドは市場平均を上回る成果を狙いますが、コストや運用成績のばらつきも大きくなりやすいです。

平均利回りは、あくまで投資判断の入口です。最終的には、コスト・リスク・運用方針を確認し、自分の目標や投資期間に合った商品かどうかで判断しましょう。

まとめ|平均利回りは「増える目安」ではなく「比べるための物差し」として使おう

平均利回りは、投資商品の比較や将来資産額のシミュレーションに役立つ便利な指標ですが、数字の前提を見落とすと、実際よりも利益が出やすい商品だと勘違いしてしまうことがあります。

特に投資信託では、利回り・利率・騰落率・トータルリターンの違いを押さえたうえで、分配金を含むか、複数年の実績が年率換算されているかを確認することが大切です。同じ「年率5%」でも、どの期間を切り取った数字なのか、途中でどれくらい値動きしたのかによって意味は変わります。

そのため、平均利回りの高さだけで判断せず、リスクや手数料、運用方針などもあわせて確認しましょう。自分の投資期間や許容できる値動きに合っているかを見極めることで、長く続けやすい投資判断につながります。

この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
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