公開日:2025.12.20 更新日:2025.12.17
NEW初心者向け不労所得の作り方ガイド「最短で」基礎から実践まで
「働き続けるだけの生活から抜け出したい」「将来のために別の収入源を持ちたい」。そんな悩みを持つ方なら、一度は「不労所得」を作りたいと思うことでしょう。「不労所得の作り方」がわからず、具体的なビジョンやステップをまとめるのは難しいところです。
実際、不労所得とは何もしなくても増えるわけではなく、正しい知識と仕組みを作って初めて成功を手にすることができます。そこでこの記事では、不労所得の基本概念から具体的な種類、始める前に押さえておくべきポイントなど、初心者が押さえておきたい内容を分かりやすく紹介します。
目次
不労所得とは何か?基礎知識を整理しよう

不労所得とは、労働時間に縛られずに得られる収入のことです。資産や仕組みを活用して継続的に利益を生む仕組みを構築する点が特徴で、代表的なものには「配当金」「家賃収入」「広告収入」などがあります。
とはいえ「何もしなくてもお金が入る」かというと、それは違って、多くの不労所得は最初の段階で労力や資金を投じ、仕組みを整える必要があります。たとえば不動産投資なら物件の選定や契約管理、株式投資なら銘柄分析やリスク分散など、スタート時点での行動が欠かせません。
つまり、労働所得が「時間を切り売りして報酬を得る収入」であるのに対し、不労所得は「資産や知的財産を働かせる収入」というわけです。
また、不労所得の多くは市場や景気の影響を受けやすいという側面もあります。投資先を複数に分散したり、資金管理を徹底したりといったリスクコントロールを行うことが、安定的に収益を得るためのポイントです。焦らず、長期的に育てていく意識が成功への近道となります。
不労所得が注目される背景
近年、不労所得が注目を集めている背景には、「会社員収入だけに依存するリスクを減らしたい」という社会的な意識の高まりがあります。終身雇用の崩壊や物価上昇、年金への不安などをきっかけに、収入の柱を複数持つことが現実的な選択肢になりつつあるのです。
また、副業解禁やテレワークの普及などにより、働きながらでも新たな収益源を作れる環境が整ってきているのも追い風になっています。不労所得は、こうした時代の変化に対応する「新しい安定の形」といえるでしょう。
権利収入との違い
不労所得と混同されやすい言葉に「権利収入」があります。権利収入とは、特許・著作権・商標などの権利に基づいて継続的に得られる収益のことで、たとえば、音楽や書籍の印税、ソフトウェアのライセンス料などが代表的です。
つまり、不労所得が「資産や仕組み全般」から得る収入を指すのに対し、権利収入は「特定の知的財産権を保有していること」で生まれる収益という違いがあります。そのため、権利収入は、より限定的で専門的な性質の収入といえるでしょう。
とはいえ、権利収入が縁の無いものかというとそうではありません。最近は、電子書籍を出版したり、楽曲を登録したりといったことを個人でもできるようになっています。これらが軌道に乗れば、権利収入で得た資金を株式や投資信託に回すこともできるでしょう。
【初心者向け】代表的な不労所得の種類一覧

不労所得にはさまざまな種類があり、それぞれに必要となる知識や初期投資額、リスクの大きさはまったく異なります。そのため、種類を正しく把握しておくことが、自分にとって最適な方法を選ぶうえで欠かせません。
たとえば、不動産投資は安定収益が期待できる反面、初期費用が高く空室リスクも伴いますし、株式や投資信託は少額から始められますが、市場変動に影響を受けやすいという特徴があります。
そこでここでは、代表的な不労所得の種類を整理し、それぞれの仕組みやメリット、注意点を分かりやすく紹介します。
不動産投資(家賃収入)
不動産投資は、アパートやマンションなどの物件を購入して貸し出し、毎月の家賃収入を得る仕組みです。毎月の安定したキャッシュフローを見込めるのが大きな魅力で、資産価値が維持されれば売却益(キャピタルゲイン)も狙えます。
ただし、空室リスクや修繕費、ローン返済といったランニングコストも発生するため、資金計画は綿密に練っておきましょう。
特に、収益の安定性の根本となる「立地」と「需要」の精査は欠かせません。人口の増減や周辺環境、交通アクセスを調べ、将来的にも入居が見込めるエリアを選ぶようにしましょう。また、金利上昇による返済負担も想定して、無理のない資金計画を立てることが成功の鍵です。
駐車場経営・コインランドリーなどの実物投資
駐車場経営やコインランドリー経営は、不動産を活用した実物投資として注目されています。どちらも比較的少ない初期費用で始められ、立地を間違わなければ継続的な需要が見込めます。
一方で、立地条件や地域の需要に大きく左右されやすいという課題もあります。特に駐車場は、駅前や商業施設付近など交通量の多いエリアであれば高い収益性を期待できますが、郊外や住宅街などでは思ったように利益が上がらない可能性もあります。
また、コインランドリーは無人運営が可能で、時間の自由度が高いのが魅力ですが、機器のメンテナンスや清掃、集金などの管理費用がかかります。不安な場合はコインランドリーチェーンのフランチャイズ契約を結ぶのも一つの手です。
なお、契約時には、契約内容やロイヤリティ、解約条件などを弁護士等の専門家に相談することも検討しましょう。
株式投資(配当金・株主優待)
株式投資は、企業の株を購入して配当金や株主優待を受け取る方法です。企業の成長に合わせて株価が上がれば、売却益(キャピタルゲイン)も得られます。比較的少額から始められる点や、スマホ証券などで手軽に取引できる点も魅力です。
一方で、株価は景気や世界情勢によって変動し、短期的に元本が減るリスクもあります。そのため初心者のうちは、安定した配当を継続している「高配当株」や「優良企業」を中心に長期保有するのが無難です。また、複数の銘柄に分散投資し、定期的にポートフォリオを見直すことも、安定したリターンを得やすくするコツです。
投資信託・ETF
投資信託やETF(上場投資信託)は、専門家が投資家から集めた資金をまとめて運用する金融商品です。複数の株式や債券に分散して投資するため、リスクを抑えながら安定的な運用を目指せます。少額から始められる商品も多く、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。
ただし、手数料や信託報酬などのコストには注意が必要です。投資目的に応じて、安定志向なら「インデックス型」、積極運用を狙うなら「アクティブ型」など、商品選びを工夫しましょう。また、非課税で少額投資が可能な新NISA制度は積極的に活用しましょう。
FX(外国為替証拠金取引)
FXは、通貨の価格変動を利用して利益を狙う投資です。為替レートの差額で利益を出す仕組みで、レバレッジをかけることで少ない資金から大きな取引ができます。
ただし、レバレッジを高く設定すると損失も同じ倍率で拡大するため、リスク管理が極めて重要です。為替相場は世界情勢や経済指標によって動くため、日々のニュースや政策金利にも敏感でなければなりません。初心者はまずデモ口座で練習し、レバレッジを低めに設定して少額から始めるのが安全です。
暗号資産(仮想通貨)
ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産は、近年注目を集めている高リスク・高リターン型の投資です。短期間で価格が何倍にもなる可能性がある一方で、暴落による損失リスクも大きく、慎重な運用が求められます。
投資を行う際は、必ず信頼できる「金融庁に登録された」取引所を選び、セキュリティ対策を徹底することが重要です。ウォレットで資産を自己管理し、投資額を全資産の一部に限定するなど、リスクを分散する意識を持ちましょう。中長期での成長性に期待するなら、価格変動に振り回されないメンタルも必要です。
不労所得作りに取り組む前に準備すべきこと

投資を始める前の準備は、資金を守り、効率的に育てるために特に重要なことです。勢いで始めてしまうと、リスクを見誤ったり、途中で継続が難しくなったりする恐れがあるので、まずは自分の資金状況や目標を明確にし、必要な知識と仕組みを整えることから始めましょう。
そこでここでは、特に重要な以下の5つのポイントを解説します。
- 目標金額と期間の設定
- 自己資金とリスクの把握
- 金融リテラシーの習得
- 就業規則の確認
- 非課税で運用できる新NISAを活用する
目標金額と運用期間を明確にする
まず決めるべきは「どのくらいの期間で、どれくらいの金額を得たいのか」という目標です。
たとえば「5年後に月5万円の不労所得を得る」といった具体的な数値を設定すると、必要な投資額や学習量も自然と決まってきます。不労所得を作るためのノウハウ本でも「月に〇万円稼ぐ」のように、金額を指標にしているケースは多いです。
目標を決めたら、その金額に到達するために必要な利回りや運用プランを逆算して考えましょう。運用期間が短いほどリスクも高まるため、自分のリスク許容度に合わせて現実的なスケジュールを立てることが重要です。
自己資金とリスク許容度の把握
リスクをコントロールするうえで欠かせないのが、自分の資金力を正確に把握することです。絶対に損をしないことはあり得ないので、最悪の場合、投資額を失っても生活に支障が出ない範囲で始めるのが基本です。生活費や緊急資金を確保したうえで、余剰資金を運用に回しましょう。
また、資産のうちどれを「安全資産」として守り、どれを「リスク資産」として増やすかを明確にすることも大切です。市況の変化に合わせて割合を見直す柔軟さを持つことで、安定性と成長性の両立が図れます。
金融リテラシーを高める
投資やビジネスで成果を上げるには、金融知識の習得が欠かせません。書籍やオンライン講座、YouTubeなどの無料教材を活用して基礎を学ぶほか、少額投資で実際に体験するのも有効です。実践を通じて得た感覚は、机上の学習よりもはるかに身につきやすいです。
また、投資セミナーや勉強会を利用して、専門家から直接学ぶのもおすすめです。ただし、「絶対儲かる」「元本保証」といった過剰な宣伝には注意しましょう。「正しい情報を見極める力」を育てることも金融リテラシーを高める目的の一つです。
就業規則や副業規定を確認する
会社員の場合は、副業や投資による収益が就業規則で制限されていないかを必ず確認しましょう。企業によっては副業そのものを禁止している場合もあり、知らずに始めると懲戒処分の対象になるケースもあります。
特に、不動産投資や駐車場経営のように事業とみなされうる継続的な収入が発生する場合は注意が必要です。就業規則での判断が難しい場合は、見切り発車をせずに、必ず会社の総務担当に確認しておきましょう。
非課税で運用できる新NISAを活用する
新NISAとは、一定額までの投資を非課税で運用できる制度です。投資で得た利益には通常、20.315%の税金が課されますが、新NISAを利用すれば、運用可能な上限額までは課税されません。
この制度は以前から用意されていましたが、2023年以前の旧NISAは今よりも上限額が少なく、運用期間にも期限がありました。
2024年から始まった新NISAでは、これらの制限が大幅に緩和され、投資枠の拡大と恒久化によって、これまでよりも長期・非課税で運用しやすくなりました。
投資枠は「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つに分かれています。これらをうまく組み合わせて、効果的に不労所得の基盤を作りましょう。
安定した不労所得を得るためのポイント

不労所得は、仕組みを一度構築しただけでは安定せず、環境の変化に合わせて調整や改善を続ける必要があるため「作る」ではなく「育てる」意識を持つことが重要です。
長期的に安定した不労所得を維持するためには、「得た収益をどう回すか」「どのように仕組みを強化するか」を意識することが重要です。ここでは、これらの課題をクリアし、持続可能な仕組みに育てていくためのポイントを紹介します。
キャッシュフローを再投資する
株式や投資信託の配当金をそのまま再投資すれば、複利効果によって資産が雪だるま式に増えていく可能性が高まります。これはいわば「お金に働いてもらう仕組み」を強化する考え方です。
ただし、再投資はやみくもに続ければいいわけではありません。市場環境や金利動向が変われば、かつて安全だった投資先がリスクを抱える場合もあります。そのため、定期的に運用状況を見直し、バランスを保ちながら回すことが大切です。
複数の収益源を掛け合わせる
資産減少のリスクを避けるには収益源の分散が欠かせません。性質の異なる資産を組み合わせることで、ひとつの収益が不調でも他が支える構造を作ることができ、全体のキャッシュフローが安定しやすくなります。
さらに、複数の仕組みをうまく連動させられれば相乗効果も生まれます。たとえば、不動産収入で得た家賃を株式投資に回す、株の配当金を新たなビジネスに充てるといった形で、資金が循環するポートフォリオを設計すれば、安定性と成長性の両立が可能です。
ツールや外部リソースを活用して効率化する
長期的に不労所得を育てるためには、作業のアウトソーシングも重要です。運用を自動化したり、専門家やツールを活用したりすることで、時間と労力を最小限に抑えながら成果を伸ばせます。
たとえば、株式の自動売買システムや家計簿アプリを使えば、日々の運用状況を可視化し、判断の精度を高められる可能性が高まりますし、ネットビジネスでは、クラウドソーシングや自動化ツールを取り入れることで、効率的に収益を拡大することも可能です。
より本格的に取り組むのであれば、税理士やファイナンシャルプランナーといった専門家への相談も検討しましょう。節税の仕組みや資産管理の最適化についてアドバイスを受けることで、無駄な支出やリスクを減らし、長期的に安定した運用へとつなげられます。
まとめ|自分に合った不労所得で将来の安定を目指そう
不労所得は、特別な才能や大きな資金が必要なものではなく、正しい知識と継続的な仕組みづくりによって着実に育てていける収入源です。一度仕組みを作ったら終わりではなく、目的に合わせたリスク管理や資産運用方針の見直しなどを続けていきましょう。
また、投資やビジネスに分散して収入源を組み合わせれば、ひとつの分野が不調でも全体を安定させやすくなります。まずは自分の資金状況とリスク許容度を整理し、無理のない範囲で最初の一歩を踏み出すところから始めてみましょう。資産運用は長く続けるほど仕組みが安定していくので、徐々に成果を実感できるはずです。
この記事の監修者
白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー
一級建築士
中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。