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公開日:2025.12.27 更新日:2026.01.07

不動産取得税は本当に免除できる?免除・非課税・軽減措置の仕組みと条件を徹底解説

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不動産取得税は不動産を取得すると必ず発生するものと思われがちですが、実は一定の条件を満たすことで「非課税・不課税になる」「軽減措置の結果として税額が0円になる」ケースが存在します。

住宅購入では軽減措置が注目されがちですが、相続や不動産の評価額、建物の状況などによっては、減税ではなく、はじめから課税されない「非課税」となることもあります。こうした制度を知らないまま取得を進めてしまうと、本来払う必要のない税金まで負担してしまうことになりかねません。

そこで本記事では、実際に不動産取得税が免除されるケースに焦点をあて、条件・判断基準・確認方法について整理しました。「自分の場合は対象になるのか?」が分かるように、チェックポイントも交えながら解説します。

不動産取得税の基礎知識

不動産取得税は、土地や建物を取得したときに都道府県から課される地方税です。売買だけでなく、贈与・交換・新築・増改築など、名義が変わる多くのケースが対象になります。

納税義務者は不動産を取得した個人または法人で、税額は、自治体が定める固定資産税評価額に以下の税率を掛けて求められます。

  • 土地:4%(税率の特例により2027年3月31日まで3%)
  • 住宅:4%(税率の特例により2027年3月31日まで3%)
  • 住宅以外の建物:4%(特例無し)

不動産取得税が課税されるタイミングと回数は?

不動産取得税が課税されるタイミングは、土地や建物を取得したときに一度だけです。多くの場合、不動産登記(所有権移転)後、取得から数か月後に納付書が届き、記載された期限までに支払います。

同じく不動産に課税される税金に固定資産税がありますが、こちらは保有している限り毎年課税されるのに対し、不動産取得税が発生するのは取得に対して一度だけです。

不動産取得税が免除されるケースとは

不動産取得税には減額や免除が受けられる制度が用意されており、大きく「はじめから課税されないケース」と「軽減措置の結果として税額が0円になるケース」の2種類に分けられます。まずは、はじめから課税されないケースを見ていきましょう。

代表的な免除・非課税の対象は次のとおりです。

  • 相続により取得した場合
  • 評価額が一定基準未満の不動産(免税点)
  • 公共用道路などを取得した場合
  • 区画整理事業による換地により取得した場合
  • 法人の合併・分割による取得
  • 学校法人・宗教法人が事業に使う不動産の取得

ここでは、一般の方が関わる可能性が高い上から2つのケースについて詳しく見ていきます。

相続による取得

相続によって不動産を取得した場合は、不動産取得税は非課税になります。これは、相続税と二重課税になることを防ぐためです。ただし、以下のような場合は不動産取得税の対象になるので注意が必要です。

  • 遺贈(特定遺贈・包括遺贈)を行った場合
  • 生前贈与を行った場合

「相続」と「遺贈・贈与」は税務上まったく別扱いで、税負担も大きく変わります。不動産をどう引き継いでいくか検討している場合は、不動産取得税の負担も含めて検討しておきましょう。

評価額が基準未満の場合(免税点)

不動産取得税には、小規模すぎる不動産に税金をかけないための最低ラインである「免税点」が設けられており、以下の評価額を下回る場合は課税されないようになっています。

  • 土地:評価額10万円未満
  • 建物:評価額12万円未満
  • 新築・増築・改築した建物:23万円未満

ただし、一般的な住宅土地や建物でこの評価額を下回ることはほとんどありません。該当するのは、山林の一部や農地の端など、非常に規模が小さく評価額が低いケースが中心です。住宅取得において免税点の適用で税額0円になるケースはまれだと考えてよいでしょう。

不動産取得税の軽減措置にはどんな制度がある?

不動産取得税には、住宅の取得や土地の購入を後押しするための軽減制度が複数用意されており、地方税法の特例として条件を満たせば税額を大きく削減できます。ここでは、一般の住宅取得で利用される主な制度として、以下の4つを紹介します。

  • 新築住宅に対する課税標準の特例
  • 中古住宅に対する軽減措置
  • 土地取得時の税額控除
  • 認定長期優良住宅の特例

新築の場合の軽減措置

新築住宅を取得した場合、建物の課税標準額から 最大1,200万円の控除を受けられます。控除後の額に税率を掛けて計算するため恩恵が大きく、実質的に免除になるケースも珍しくありません。

対象となるのは、床面積が50〜240㎡の住宅で、長期優良住宅の認定を受けた場合はさらに100万円が上乗せとなり、1,300万円の控除を受けられるようになります。

中古住宅の場合の軽減措置

中古住宅を取得した際にも不動産取得税の軽減措置が受けられます。ただし、前提条件として1982年1月1日以降に新築されたもの、または現行の耐震基準に適合していることを求められます。耐震性が確認できない住宅は原則として軽減を受けられません。

措置を受けられる住宅の面積は50~240㎡で、その他にも以下の要件に該当する必要があります。

  • 取得者が取得した住宅に居住すること
  • 次のいずれかに該当すること
    • 1982年1月1日以降に新築された住宅であること(新耐震基準)
    • 建築士などの証明書により、新耐震基準に適合している事が証明されている住宅であること

また、控除額は取得した住宅の築年数によって以下のように変わってきます。なお、以下の表より前に建築された住宅の場合は、直接窓口で控除額を確認しましょう。

新築年月日控除額
1982年1月1日から1985年6月30日まで420万円
1985年7月1日から1989年3月31日まで450万円
1989年4月1日から1997年3月31日まで1,000万円
1997年4月1日以降1,200万円

土地取得時の税額控除

住宅と合わせて土地を取得した場合には、その土地に対しても不動産取得税の軽減措置が適用されます。控除額は、4万5,000円または「土地1平方メートルの価格(※1) × 住宅の床面積の2倍 (※2)× 3%」の計算式で求められた額のうち、高い方が適用されます。

※1 宅地及び宅地比準土地の場合は価格の2分の1相当額

※2 200㎡が限度

また、この制度が適用できるのは、以下のいずれかに該当する場合です。なお、土地取得後、原則3年以内に住宅を新築する必要があります。

  • 新築住宅を建てるために土地を購入した場合
  • 土地と建物を同時に取得した場合
  • 既存建物付き土地を購入し、その住宅に住む場合

認定長期優良住宅の特例

耐震性・省エネ性など、国の基準を満たした「認定長期優良住宅」を新築した場合は、通常の1,200万円控除に100万円が上乗せ され、合計1,300万円の控除が適用されます。なお、本特例は新築のみが対象で、中古住宅では適用されません。

申告には認定通知書が必要となるため、建築段階からスケジュールを確認し、引き渡し時点で書類を揃えられるよう準備しておきましょう。

不動産取得税の軽減措置を受ける場合の手続き

不動産取得税の軽減措置は、適用条件に該当していても自動では適用されません。まずは自分が該当しそうな条件を確認して、本当に適用できるか、必要書類は何かを窓口で確認したのちに、申請の準備を進めましょう。

軽減措置を受けるための流れをまとめると以下のようになります。

  1. 不動産を取得
  2. 条件に該当しそうか確認する
  3. 手続きや条件について窓口で相談する
  4. 必要書類をまとめる(制度ごとに異なる)
  5. 都道府県税事務所へ申告書類を提出
  6. 審査ののち、軽減後の金額が反映された納付書が届く

また、必要書類は適用される条件ごとに異なりますが、以下のものが良く求められます。

  • 納税通知書
  • 建築確認済証や検査済証
  • 登記事項証明書
  • 耐震基準適合証明書
  • 建物の図面
  • 長期優良住宅の認定通知書

など

申告が不要なケース

軽減措置を受ける場合は基本的に手続きが必要ですが、免除されるケースで説明した「相続の場合」や「評価額が基準未満の場合」などは、そもそも課税されないため、特別な手続きは不要です。

払いすぎた不動産取得税の還付を受けるには

すでに不動産取得税を納めたあとで軽減措置が受けられることに気づいた場合は「不動産取得税の還付」の手続きを行うことで、払いすぎた税金を取り戻せる可能性があります。

まずは都道府県税事務所に問い合わせをして、還付が受けられる見込みがあるか確認しましょう。その後、直接相談しながら還付申請書の書き方や必要書類を確認し、言われたとおりに書類を用意します。

なお、よく求められる書類としては、不動産の固定資産税評価証明書や登記事項証明書があります。また、軽減措置の要件に応じた、要件に該当することを証明する書類も必要になります。

還付金が支払われるまでの期間と注意点

還付申請が受理されてから還付金が支払われるまでの期間は、数か月程度かかるのが一般的です。自治体によって処理スピードが異なるため、正確な時期を知りたい場合は担当窓口へ直接確認しましょう。

また、還付には不動産を取得してから5年の申請期限が設けられており、この期間を過ぎると要件を満たしていたとしても、還付が受けられなくなってしまいます。要件が判明した時点で早めに申請手続きを進めておきましょう。

よくある質問(FAQ)

最後に、不動産取得税について特に多い質問をまとめて紹介します。記事本文では扱いきれなかった「実務で迷いやすいポイント」に絞って見ていきましょう。

Q1. 不動産取得税の金額は、納付書が届く前に確認できますか?

A. はい、概算であれば事前に確認できます。

不動産取得税の額は「課税標準額 × 税率」によって求められるため、市区町村で取得できる固定資産税評価証明書に記載された評価額に税率を掛ければ、おおよその税額を把握できます。購入前の資金計画にも役立つため、納付書を待たずに確認しておくと安心です。

Q2. 不動産取得税の納付書が届かない場合はどうすればいいですか?

A. 取得後数か月経っても届かない場合は、都道府県税事務所に確認しましょう。

納付書は登記内容を確認した後に発送されるため、引き渡しから到着まで時間がかかることがあります。住所変更のタイミングや郵便の転送設定によって届かないケースもあるため、3〜4か月経っても手元に届かない場合は問い合わせて確認しておくと安心です。

Q3. 中古住宅で軽減措置が受けられないのはどんな場合ですか?

A. 中古住宅の場合の軽減措置に該当しない場合は、基本的に軽減措置が受けられません。

特に、中古住宅では建物の耐震性が重要な判断基準になってきます。1982年以降に建築された住宅でも、耐震性を満たしていることが確認できなければ、軽減措置が受けられない可能性があります。また、自ら居住するための建物であることも大切なポイントです。

中古住宅で軽減が使えない主なケースは以下のとおりです。

  • 原則として、1981年5月31日以前に建築確認を受けた旧耐震基準の建物で、耐震適合証明書が用意できない
  • 増改築の履歴があるが、図面や検査済証がなく構造安全性が確認できない
  • 店舗兼住宅などで、居住用部分が50%未満と判断される
  • 買主が実際に住む予定がなく、第三者に賃貸するなど投資用として取得した場合

特に多いのが、「築年数だけ軽減条件を満たしているが、耐震証明が取れない」パターンです。軽減を使う前提で購入する場合は、事前に書類の有無や構造を必ずチェックしましょう。

まとめ・総括

不動産取得税の免除は、条件が限定的ではあるものの、当てはまれば大きな効果を発揮します。まずは自分の取得状況がどこに当てはまるのかを整理し、免除の可能性を一つずつ確認していきましょう。

また、免除の判断には評価額や用途などの細かな条件が関わるほか、自治体によって取り扱いに違いがある点にも注意が必要です。疑問点があれば県税事務所に早めに相談しておくと、誤った判断を避けやすくなります。

不動産取得税の免除・軽減の可否が分かれば、購入後の資金計画にも余裕を持てるようになりますし、負担を抑えた形で不動産取得に臨むことができます。制度の仕組みを理解しながら、必要な確認を丁寧に進めていきましょう。

この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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