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公開日:2026.02.23 更新日:2026.02.12

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空き家処分はどこに相談すべき?最適な相談先と手続きの流れを徹底解説

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 空き家を処分したいと考えたとき、真っ先に「どこへ相談すべきか」で迷うのはよくあることです。いきなり不動産会社に行けばいいのか、それとも相続や名義の確認から始めるべきなのか、正直、何から手を付ければいいか分かりにくいですよね。

そこでこの記事では、空き家処分の主な相談先と、それぞれに相談すべき内容を整理して紹介します。あわせて、相談の前に準備しておきたい「名義」「建物の状態」「境界・接道」「費用の見通し」といったポイントもまとめるので参考にしてください。

空き家を処分したいとき、最初にやるべきこと

空き家の処分を始める際には、実際に動き出す前に「名義」「現況」「境界・法規」「先に出るお金」の4点を押さえる必要があります。ここが曖昧なままだと、売却も解体も賃貸活用も途中で止まりやすく、相談先に行っても話が前に進みにくくなります。

ここでは、これらの4点について、特にチェックすべき点を見ていきましょう。

名義と相続登記を確認する

名義と相続登記の状況は、空き家処分をどういった手続きから始めるのかという「スタートライン」を決めるポイントです。登記名義が亡くなった方のまま、あるいは共有名義になっている場合は、処分を行う前の下準備が必要になります。

相続登記が未了の場合は、まず相続登記を行って、所有権を相続人に移す必要があります。2024年4月1日より相続登記の申請が義務化されました。正当な理由なく怠った場合、10万円以下の過料が科される可能性があるため、処分の前提として必須の手続きです。

また、共有名義の場合は所有者間で処分の可否や処分方法を決める「合意形成」から着手する必要があります。長く手を付けていないと「誰がどこまで同意しているか」が曖昧になりやすいので、なるべく早く着手したほうが良いでしょう。

建物の状態と残置物を整理する

建物の傷み具合と残置物の有無は、処分方法を決めるための重要な要素です。たとえば、状態が良ければ売却や賃貸が選択肢になりますし、傷みがひどい場合は解体も視野に入れる必要があります。

状態を確認する際には、まず室内外を一度見て、雨染み、床の沈み、外壁の割れなどの劣化の確認と残置物の量の把握をしましょう。写真で記録しておくと、業者へ相談するときの説明がスムーズになります。

この際に雨漏りやシロアリ、傾きなどがある場合は要注意です。このような大きなダメージがあると買い手や借り手が限定されやすく、修繕をするにも負担が大きくなる恐れがあります。

また、残置物が多い場合は解体時の処分費用が多くなりやすいです。なるべく自分で減らしてから依頼したほうがよいでしょう。

境界と接道条件

土地の境界や建築基準法上の接道条件は、権利関係の整理や再建築の可否といった部分に関わってくるため必ずチェックしておきましょう。

もし土地の境界が未確定の場合は、そのままだと売却ができないため、「確定測量」を行って境界を明確にする必要があります。貸し出す場合でも借り手は慎重になりやすいので、売り手や借り手を探す前に、測量士や土地家屋調査士に相談しておきましょう。

また、接道条件を満たしていない場合は、再建築ができない恐れが出てくるので、買い手が付きにくくなります。

なお、これらの他にも、建築できる用途に関係する用途地域や、地域を限定した用途・建築制限を定めた地区計画などもチェックすべきです。これらを一通り調べるのは難しいので、不動産会社のような専門家に調べてもらいましょう。

「先に出るお金」を見積もる

空き家処分は、実際に買い手や借り手を探すまでの間に、さまざまな費用がかかります。代表例に、解体費や残置物の片付け費、測量費があり、これらの費用だけで数百万円がかかる場合もあります。

ここで見積もりが甘いと、動き出してから途中で資金不足に陥るおそれがあります。実際に行動に移す前に、まずは、売却や賃貸に出すまでにかかる費用の合計について複数の業者から見積もりを取っておきましょう。

空き家処分の選択肢

次に、空き家の主な処分方法である「売却」「解体して売却」「リフォームして賃貸・活用」「無償譲渡・寄付」という4つの方法の特徴を紹介します。ここで大事なのは、どれが正解かではなく、自分にどれが向いているかという点です。

  • 売却(仲介):高く売りたい/立地に需要がある/時間の余裕がある
  • 売却(買取):早く売りたい/建物が傷んでいる/売却の手間を減らしたい
  • 解体して更地:建物の状態が悪い/買い手が見込めない/更地需要が見込める
  • 賃貸・活用:立地が良い/修繕費の回収が見込める/運用する手間を許容できる
  • 無償譲渡・寄付:とにかく管理から解放されたい/引き取り手がいる/条件調整に時間を使える

売却する

売却は、空き家を「お金に換えて手放す」最もオーソドックスな方法です。ポイントは、仲介と買取のどちらを選ぶかという点で、選択肢によって狙える金額とスピード、手間などが変わってきます。

仲介は不動産会社が買い手を探してくれるため、需要がある立地なら高値を狙いやすい特徴があります。ただし、販売期間が読みにくく、内覧対応や片付けが必要になることは覚えておきましょう。

買取は短期間で現金化しやすく、現況のままでも話が進みやすいのが特徴です。ただし、不動産会社が再販売する前提のため、売却価格が仲介より安くなりやすい点には注意しましょう。

解体して更地にする

解体は、建物の状態が悪く建物の老朽化が売却の妨げ(ボトルネック)になっているケースで有効です。あらかじめ更地にすることで買い手が解体費用を節約できるうえに、すぐに建築に着手できるようになるので、買い手が付きやすくなる場合があります。

ただし、解体すると再建築ができない土地や、そもそも更地需要が弱い地域だと「解体したのに売れない」リスクがあります。解体の判断は不動産会社に相談しつつ、売り方までセットで考えるのが安全です。

無償譲渡・寄付で手放す

無償譲渡や寄付は、売却したり賃貸に出したりしても利益が見込めない場合や、とにかく管理から解放されたい場合などに選ばれることがあります。

主な譲渡先は、親族や知人に引き継いでもらうケースや、空き家バンクを利用した譲渡、空き家を引き取ってくれる団体などです。

ここで注意したいのが、譲渡する際の条件調整です。残置物の扱いや修繕の要否、契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)の免責範囲を明確に定め、譲渡後にトラブルが起こるリスクをなるべく減らしましょう。

リフォームして賃貸・活用する

賃貸や活用は、空き家を「収益を生む資産」に変える方法です。うまく回れば家賃収入で維持費をまかなえますし、将来的に売却する際も選択肢が広がります。

ただし前提になるのが、そもそもその地域に賃貸需要があること、そして修繕費を家賃で回収できる見通しが立つことです。空室が続けば持ち出しが増えますし、入居付けや修繕、管理委託など運用面の負担も発生します。

また、活用を選ぶなら、家賃相場と修繕見積もりを取って「何年で回収できるか」をあらかじめ計算しておきましょう。利益が薄そうな場合は、売却や譲渡への切り替えも検討しましょう。

【目的別】空き家処分の相談先一覧|不動産会社から士業、自治体まで

空き家の処分はどの方法を選ぶにしても、途中で登記や税金、権利関係が絡んでくるので、スムーズに進めるには最適な相談先を選ぶ必要があります。

そこでここでは、代表的な以下の相談先について、どのような場合に適しているかを解説します。

  • 不動産会社
  • 司法書士
  • 税理士
  • 弁護士
  • 自治体窓口

不動産会社(仲介・買取・空き家専門で得意分野が違う)

不動産会社は、不動産の売買や賃貸に関する知識を一通り持っているので、空き家の処分方法を決める際に頼りになる相談先です。

ただし一口に不動産会社といっても、得意分野は大きく分かれます。たとえば仲介が強い会社は「より高く売る」ための販売戦略に長けていますが、売却までに時間がかかることもあります。一方で買取を得意とする会社は、価格は下がりやすい反面、スピード重視で現金化しやすい強みを持っています。

また、空き家専門の会社の場合は、空き家特有のニーズに強かったり、老朽化や再建築不可といった扱いにくい条件の乗り越え方を知っていたりします。

そのため、不動産会社を選ぶ際には査定額だけで決めず、各社の得意・不得意から、総合的な満足度が高くなりそうな場所を選ぶのがよいでしょう。

司法書士(相続登記・名義変更・共有名義の整理)

司法書士は、相続登記や名義変更といった「不動産を動かすための手続き」を担う専門家です。登記名義が被相続人のままだったり、共有名義で相続人が複数いる場合などに、解決策や具体的な手順を提示してくれるでしょう。

なお、相続関係は複雑なほど必要書類の収集や相続関係の整理に時間がかかる傾向にあります。そのため、処分の方針が固まっていなくても、まず司法書士に現状を見せて「どこまで整えば動けるか」を確認しておくと安心です。

税理士(譲渡所得・特例の可否・確定申告など)

税金を専門分野にしている税理士は、売却後に「税金で失敗しない」ための相談先です。空き家を売却した際の「譲渡所得」の確定申告や、空き家を含む相続に関する相続税の納付や節税など、税金が関わってくる場面では大いに頼りになります。

特に相続した空き家は、取得費が分からない、名義や時期が複雑、リフォームや解体の履歴が散らばっているなど、資料面でつまずきがちなポイントが多いです。だからこそ、あらかじめ税理士に相談して、必要書類の棚卸しや特例の適用可否、売却後に残る利益の概算などを一度見立ててもらいましょう。

弁護士(相続でもめている/請求・紛争が発生している)

弁護士が必要になるのは、相続人同士で揉めている場合や、遺産分割協議がまとまらない場合など、話し合いで解決できない状況に陥っている場合です。

特に、遺産分割協議がまとまらない場合は、原則として全員が同意しない限り売却できないため、早めに相談した方がよいでしょう。

また、相続に関して遺留分の請求や使い込みの疑い、遺言の有効性についての言い争いなどが発生すると当事者だけでの収拾が難しいので弁護士の出番になります。また、近隣トラブルが損害賠償や請求に発展している場合や、契約後のトラブルで争いになっている場合も同様です。

自治体窓口(空き家バンク・補助金・相談会の使いどころ)

自治体窓口は、自治体の力を借りたい場合や、遠慮なく相談したい場合などに頼りになる相談先です。

たとえば、自治体の力を借りたい場合は空き家バンクや、解体や改修に対する補助金が頼りになりますし、遠慮なく相談するなら空き家相談会や相談先の交通整理もしてくれるワンストップ窓口などが便利です。

ここで注意したいのが、補助金には各年度の予算が設けられていることです。人気の補助金は枠が埋まるのが早いので、年度が切り替わったらなるべく早めに相談に行きましょう。

方針別の空き家処分までの流れ

ここでは売却・解体・賃貸・譲渡のそれぞれについて、具体的な手続きの流れを見ていきましょう。

大まかな流れは、最初に共通ステップで「相談や見積もりができる状態」を作り、その後に売却・解体・賃貸・譲渡へ分岐して具体的に動いていく形です。どのルートでも、現況と書類が曖昧なままだと途中で止まりやすいので、まずは共通の下準備を踏んだうえで、自分の状況に合う進め方を選びましょう。

共通:現況整理→書類確認→費用見積もり→方針決定

最初に着手するのは、空き家の現況を整理して、相談や見積もりができる状態に整えることです。相談資料として、建物の傷みや残置物の量、雨漏りやシロアリの兆候などを把握・記録しておき、さらに登記名義や相続登記の状況、固定資産税の納税通知書、図面や測量図といった書類を集めておきましょう。

これらが終わったら、解体費・片付け費・測量費など処分にかかる費用の見積もりを取り、資金面の無理がないかをチェックしたうえで、売却・解体・譲渡・活用のどれが現実的かを決める流れになります。

売却ルート:査定→媒介→販売→契約→決済・引渡し

売却ルートは、不動産会社に査定を依頼し、買取か仲介かの売り方を決めるところから始まります。買取の場合は条件をすり合わせて売却して完了。仲介で進める場合は媒介契約を結び、販売活動を経て買主が決まったら売買契約へ進む流れです。

仲介で契約を結んだ場合は、引渡し日までに残置物の整理や必要書類の準備、境界の確認などを進め、決済当日に代金を受領し、(通常は司法書士が関与して)所有権移転登記の申請を行い、引渡しという流れになります。

解体ルート:見積→届出→解体→滅失登記→売却/活用へ

解体ルートは、解体工事の見積もりを取り、工事条件(範囲、残置物の扱い、整地の程度)を揃えて比較するところからスタートします。工事の内容によっては自治体に建設リサイクル法やアスベスト除去といった届出をする必要があるため、期間に余裕を持って相談しましょう。

業者と手続きを確認して方針が決まったら、近隣への挨拶や工程の調整を行います。その後、解体が完了したら、建物がなくなったことを登記上反映する「滅失登記」を申請し、そのうえで更地として売却に出すか、駐車場などで活用するかへ進みます。

賃貸ルート:需要確認→家賃査定→修繕計画→募集→賃貸借契約→管理運用

賃貸ルートは、まず借り手が付く見込みと、家賃で修繕費を回収できる見込みを立てるところから始まります。空き家活用や賃貸物件が得意な不動産会社にプランを提示してもらい、空室期間の想定やターゲットなどをすり合わせましょう。

プランが固まったら、残置物の撤去や修繕、リフォームなどを行い、家賃・敷金礼金・入居条件などの募集条件を整えて募集を開始します。申し込みが入ったら入居審査を経て賃貸借契約を結び、鍵の引き渡し・入居開始となります。

譲渡ルート:相手探し→条件整理→契約→引渡し→名義変更

譲渡ルートは、親族や知人に引き継ぐのか、空き家バンクや支援団体などを通じて探すのかで、進め方が変わります。

親族の場合は比較的気軽に進められますが、この気軽さがミスにつながる恐れがあります。親族間の譲渡であっても、口約束のみで進めるのは極めて危険です。残置物の片付けは誰がやるのか、修繕費はどこまで負担するのか、引渡し後に不具合が出た場合の責任はどうするのかなど、重要な部分は書面で残しておきましょう。条件が整ったら譲渡契約を結び、引渡し日までに荷物整理や必要書類の準備を進め、最後に名義変更(登記)を終えて完了です。

親族以外に譲渡する場合は、相手探しが最大の山場になります。空き家バンクや支援団体を使う場合は、現況写真、修繕の必要性、利用条件といった物件情報を先に整えるとマッチングしやすくなるので、積極的に行いましょう。相手が見つかった後は、親族の場合と同じく、残置物・修繕負担・引渡し後の責任範囲を条件として整理し、譲渡契約→引渡し→名義変更へ進みます。

まとめ:迷った時は「権利関係の整理」と「最終的な出口戦略」を明確に

空き家処分を前に進めるコツは、ボトルネックになっている部分を明らかにすることです。ここが言語化できるだけで、どの専門家に依頼すればよいのかが分かりやすくなります。

ただし、いきなりすべての情報を整理する必要はありません。まずは、登記名義、建物の現況、境界資料の有無、将来的に見込まれる費用の4つをメモしておき、その他の情報は必要に応じて調査しましょう。

そのうえで「アキサポ」のような空き家のノウハウが豊富な不動産会社に相談してみてください。専門家ならではの視点からアドバイスや提案が受けられるので、思いもしなかった解決策が見つかるかもしれません。

この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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