公開日:2024.06.05 更新日:2026.06.25
空き家の不法侵入リスクと5大トラブル|特定空き家の指定ペナルティと回避策
実家を相続したものの、遠方で管理できずに放置している空き家はありませんか?
管理されていない空き家は不法侵入の標的になりやすく、放火や犯罪拠点として悪用される深刻なリスクを抱えています。さらに恐ろしいのは、放置し続けると法律(空家法)に基づき、「固定資産税が最大6倍」に跳ね上がったり、最終的に「数百万〜一千万円超の解体費用」を全額自己負担で強制請求されるペナルティがある点です。
この記事では、空き家への不法侵入を防ぐ具体的なセキュリティー対策から、知っておくべき税金ペナルティ(特定空き家)の回避方法までをわかりやすく解説します。
- 不法侵入されやすい空き家の決定的な特徴
- 今日からできる!侵入を防ぐ5つのセキュリティー対策
- 固定資産税の増額や「行政代執行(強制解体)」を防ぐ流れ
リスクを正しく理解し、大切な資産と近隣の安全を守るための具体的な一歩を踏み出しましょう。
目次
不法侵入されやすい空き家の特徴とは?

不法侵入されやすい空き家の最大の特徴は、外見から『管理されていない』と一目でわかる状態であることです。荒れた外観は侵入者に「見つかりにくい」「逃げやすい」という心理的安心感を与えます。
特に、空き家が下記のような状態なら、不法侵入のリスクは高まるでしょう。
不法侵入されやすい空き家の状態
- 窓や外壁、窓ガラス、屋根が壊れたまま修理されていない
- 庭の草や植木が伸び放題である
- 郵便受けにチラシが溜まってあふれている
- 家の周りにゴミが溜まっている
空き家への不法侵入によって生じる5大トラブル
空き家に不法侵入を許してしまうと、敷地内だけでなく地域全体を巻き込む深刻な二次被害につながります。主な5つのトラブルは以下の通りです。
| トラブルの種類 | 主な内容 | |
|---|---|---|
| ① | 窃盗・盗難 | 家財道具や貴金属が盗まれる。長期不在の空き家が特に狙われやすい |
| ② | 放火による火災 | 侵入者による放火。所有者に重大な過失があれば近隣への損害賠償リスクあり |
| ③ | 不法占拠(住み着き) | 無断での電気・水道使用、ゴミ放置による悪臭・害虫。所有者が鉢合わせて暴行を受ける危険も |
| ④ | 敷地内への不法投棄 | 粗大ゴミや生活ゴミの投棄による近隣クレーム・害虫発生 |
| ⑤ | 犯罪拠点としての利用 | 特殊詐欺グループの潜伏、違法薬物の受け渡しなど重大犯罪への悪用 |
空き家への不法侵入を防ぐためには、空き家の管理が大切

不法侵入を防ぐ最も効果的な対策は、『管理されている家だ』と周囲・侵入者に認識させることです。具体的な対策をまとめると以下のとおりです。
具体的には、
「定期的に清掃をしたり、窓を開けて風を通したりする」「壊れている場所があれば修繕する」「庭木を整えたり花壇で花を育てたりする」「周辺のゴミを拾って家の周りをきれいに保つ」「チラシなどが投函されないように郵便受けはテープなどでふさぐ」といった行動が効果的でしょう。
また、近隣住民とも顔見知りになっておけば、不審者が目撃された場合などは情報を教えてもらえるので、空き家を訪れた際には、挨拶をしておくことも大切です。
空き家をこまめに訪れて自分で管理するのがなかなか難しいという場合には、空き家の管理を専門にしている業者に依頼するのも選択肢のひとつです。費用はかかりますが、安心して任せることができます。
自分でできる!空き家の不法侵入を防ぐ5つの防犯対策
定期的な清掃に加え、侵入者に「この家は防犯意識が高い」「侵入しにくい」と思わせる以下の対策が効果的です。
- 「防犯砂利」を敷く:
敷地内に歩くと大きな音(ジャリジャリ音)が鳴る防犯砂利を敷き詰めることで、侵入者が足音を嫌がって避けるようになります。 - ソーラー式の「センサーライト」を設置する:
電源がなくても動くソーラーパネル付きのセンサーライトを玄関や裏口に設置。夜間に近づいた不審者を光で威嚇します。 - 「防犯カメラ作動中」のステッカーを貼る:
実際にカメラを設置できなくても、目立つ場所にステッカーを貼るだけで一定の抑止力になります。 - 補助錠(ツーロック)の設置:
窓や勝手口に後付けできる補助錠を取り付け、侵入に時間がかかるようにします(泥棒は5分以上かかると諦める傾向があります)。 - スマートカメラ(遠隔監視)の導入:
空き家にインターネット環境(またはモバイル回線付きカメラ)があれば、スマートフォンでリアルタイムに映像を確認でき、動きを検知した際にアラートを受け取ることができます。
【2023年12月法改正】放置空き家に科される「管理不全空家」「特定空き家」の指定リスク
不法侵入や老朽化を放置し続けると、空家等対策特別措置法に基づき、自治体から「特定空き家」または「管理不全空き家」に指定されるペナルティが科されます。対象となるのは以下の4つの状態です。
| 指定の種類 | 対象となる状態 | 固定資産税への影響 |
|---|---|---|
| 管理不全空家 | 特定空家になるおそれがある空き家(壁・窓の破損、ゴミ散乱など) | 勧告を受けると住宅用地特例が解除され、土地の固定資産税が3〜4倍程度に増額 |
| 特定空家 | 倒壊危険・衛生有害・景観破損・生活環境阻害のいずれかに該当 | 勧告を受けると住宅用地特例が解除され、土地の固定資産税が最大6倍に増額 |
【税金ペナルティ】特定空き家指定で固定資産税が最大6倍に
指定を受けた後、自治体からの「指導」に従わず状況が改善されない場合、さらに重い「勧告」処分へと移行します。
勧告を受けると、住宅用地特例が解除されます。特定空家では土地の固定資産税が最大6倍になる場合があります。一方、管理不全空家の場合は、一般的な住宅では3〜4倍程度の増額となります(敷地規模により異なります)。
命令違反による過料と行政代執行
特定空き家への是正命令を無視し続けた場合、50万円以下の過料(罰金)が科されるだけでなく、最終的には自治体が強制的に建物を解体する「行政代執行」が課されます。解体にかかった数百万円〜一千万円以上の費用は、すべて所有者個人へ一括請求され、支払えない場合は財産や口座が差し押さえられます。
不法侵入のリスクを減らすために、空き家の売却・活用も視野に入れよう
空き家を放置したままだと、不法侵入されるリスクが高まります。不法侵入のトラブルから身を守るためには、空き家の所有者は、空き家をきちんと管理することが大切です。とはいえ、誰も住んでいない空き家を定期的に管理するためには、さまざまなコストがかかってしまうでしょう。
場合によっては、空き家を売却したり活用したりするという選択肢が、所有者様にとってメリットをもたらす可能性もあります。
株式会社ジェクトワンが運営する空き家解決サービス「アキサポ」では、空き家のお悩みに対して親身に寄り添います。特に空き家の活用・売却をお考えなら、さまざまな選択肢の中から最適なプランをご提案いたします。
まずはお気軽に、お電話やお問い合わせフォームからアキサポにご連絡ください。
この記事の監修者
白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー
一級建築士
中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。