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公開日:2024.09.04 更新日:2026.07.17

空家法改正(2023年)とは?4つの変更点と空き家への影響

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2023年12月、空家等対策の推進に関する特別措置法(空家法)が改正されました。改正の柱は、特定空家になる前段階の「管理不全空家」の新設、活用を促す「空家等活用促進区域」の創設、緊急代執行、財産管理人選任請求の4つです。狙いは、危険化してからの事後対応ではなく、その前の予防と活用に軸足を移すことにあります。

なかでも所有者に直結するのが、管理不全空家として勧告を受けると固定資産税の軽減措置が外れる点です。この記事では、改正された背景と4つの変更点を、空き家所有者への影響とあわせて解説します。今後空き家を持つ可能性がある方も、押さえておきましょう。

空家等対策特別措置法が改正された背景

使用目的のない空き家の戸数
1998年182万戸
2018年349万戸
2030年(推計)470万戸

空家法が改正された最大の理由は、特定空家になってからの事後対応では追いつかず、「危険化する前の予防」が必要になったためです。

そもそも空家法(空家等対策特別措置法)は、2015年に施行された空き家に関する法律です。倒壊や衛生上の問題、著しい景観の悪化など、周囲へのリスクが高い空き家を「特定空家等」に認定し、自治体が勧告・命令・行政代執行を行えるようにしました。

ただし、特定空家等に認定される時点で、すでに周囲へ被害を及ぼすおそれの高い状態です。使用目的のない空き家は1998年の182万戸から2018年には349万戸へ急増し、2030年には470万戸に達する見込み。危険化してから動くのではなく、その前に問題の発生を防ぐことが求められるようになりました。

そこで、状態が悪化する前の活用や適切な管理を促すため、法改正が行われたわけです。あわせて、改正前は所有者に「適切な管理の努力」を求めるにとどまっていましたが、改正後は国や自治体の施策に協力する努力義務も加わりました。

次の段落から、改正による主な変更点を解説します。

法改正による変更点1 管理不全空家の新設

📝2023年 空家法改正 4つの変更点

① 管理不全空家の新設

特定空家になる前段階で認定でき、助言・指導・勧告の対象に。

② 空家等活用促進区域

区域指定で建て替え・用途変更を促進し、活用しやすくする。

③ 緊急代執行の創設

緊急時は命令などの手順を省いて行政代執行が可能に。

④ 財産管理人選任請求

所有者不明・相続放棄の空き家で自治体が選任を請求できる。

空家法の改正で、新たに「管理不全空家」という区分が設けられました。従来は、周囲に危険や衛生上の問題を及ぼすおそれの高い「特定空家等」しか認定できませんでしたが、改正後は、放置すれば特定空家等になりかねない空き家も「管理不全空家」として認定できます。

これにより、特定空家等になる前の段階から、管理が不十分な空き家に自治体が行政措置をとれるようになりました。

管理不全空き家に認定されるとどうなる?

管理不全空家に認定され勧告を受けると、住宅用地特例が外れて土地の固定資産税が最大6倍になります。認定されると、特定空家と同様に自治体からの「助言・指導」と「勧告」の対象となります。

📊空き家への行政措置の段階

1

助言・指導

改善のためのアドバイス・指導。法的な強制力やペナルティはありません。

2

勧告 ← ここで増税

勧告を受けると住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税が最大6倍に。

3

命令・行政代執行

改善されない場合は命令、最終的には所有者負担で行政が取り壊し等を実施。

管理不全空家は「助言・指導」「勧告」の対象。放置して特定空家等になると、より重い措置に進みます。

助言・指導は、空き家の問題を改善するために自治体から行われるアドバイスや指導で、法的な強制力やペナルティはありません。勧告はもう一段レベルが上がって強く推し進める措置ですが、こちらも強制力はなく、罰金制度などは設けられていません。ただし、勧告を受けた場合、固定資産税などの軽減措置が利用できなくなります。

法改正による変更点2 空家等活用促進区域の創設

空家等活用促進区域は、改正で新設された制度です。

自治体が中心市街地・観光拠点・地域再生の拠点となる区域を選定して指定し、活用指針を策定したうえで、空き家の用途変更や建て替えを促進します。指針には、その区域の課題やビジョン、活用が望まれる空き家の種類や用途などを定め、所有者へ活用を要請することもできます(所有者には施策に協力する努力義務があります)。

空家等活用促進区域では、空き家を活用しやすくなる

この区域では、通常は認められない幅員4m未満の道に接する住宅の建て替え・改築を特定認定したり、用途制限のある地域でも指針に沿った用途変更を特例許可したりできます。そのため、これまで建て替えや用途変更が難しかった空き家も活用しやすくなります。

たとえば、前面道路の幅が原因で建て替えできず放置されていた空き家を再び住めるように改修したり、住宅ではなくコワーキングスペースや喫茶スペースなど地域の集いの場として活用したりする道が開けます。所有する空き家の地域が指定された場合は、活用を検討する価値があるでしょう。適切に活用すれば、将来老朽化して管理不全空家や特定空家等に認定されるリスクも防げます。

法改正による変更点3 緊急代執行制度の創設

改正により、緊急時には命令などの手順を踏まずに行政代執行ができるようになりました。行政代執行とは、所有者が管理をしない場合に、市区町村が代わりに取り壊しなどを行う措置です(費用は所有者負担)。

従来は、助言・指導→勧告→命令の段階を経る必要がありました。しかし倒壊寸前の物件では、そうした手順を踏む余裕がありません。そこで、緊急性の高いケースに限り、命令などを省いて代執行できるよう改められたのです。

法改正による変更点4 財産管理人選任の請求が可能

空き家の管理・処分は所有者の責任で行うのが原則で、他人が勝手に手を出すことはできません。しかし、相続放棄で所有者がいない、所有者の所在や生死が不明といった空き家では、管理を求める相手すらおらず対策が進みません。

こうした場合に備え、財産管理人を選任する制度があります。従来この選任請求は民法上の利害関係者に限られていましたが、改正後は、所有者がいない・所有者不明の空き家について自治体も請求できるようになりました。選任後は、財産管理人が空き家の修繕や処分を行えます。

🏠2023年 空家法改正に関するよくある質問

Q. 2023年の空家法改正で何が変わりましたか?

主な変更点は4つです。①特定空家等になる前段階の「管理不全空家」の新設、②活用を促す「空家等活用促進区域」の創設、③緊急時の代執行制度、④所有者不明の空き家に対する自治体からの財産管理人選任請求です。2023年12月に施行されました。

Q. 管理不全空家に認定されるとどうなりますか?

自治体からの助言・指導、勧告の対象になります。特に勧告を受けると住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税が最大6倍まで増えるおそれがあります。特定空家等になる前でも税負担が重くなる点が、改正の大きなポイントです。

Q. 空家等活用促進区域に指定されると何ができますか?

幅員4m未満の道に接する住宅の建て替えや、用途が制限された地域での用途変更が認められやすくなります。これまで建て替えや活用が難しかった空き家を、住宅やコワーキングスペースなどへ再生しやすくなります。

空き家の活用法は「アキサポ」に相談を

2023年12月の空家法改正では、管理不全空家の新設、空家等活用促進区域の創設、緊急代執行、財産管理人選任請求という4つの制度が加わりました。狙いは、特定空家等になってからの事後対応ではなく、危険化する前の予防と活用にあります。特に、管理不全空家として勧告を受けると住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税が最大6倍になる点は、所有者にとって見逃せない変化です。

つまり、空き家を放置するリスクは以前より確実に高まっています。とはいえ、「何から手をつければいいのか」「自分の空き家はどうすべきか」と迷う方も多いはずです。相続した空き家や管理しきれない実家をお持ちの方は、アキサポにご相談ください。活用・売却・管理など幅広い選択肢の中から、物件やご希望に合った進め方をご提案します。まだ方針が決まっていない段階でも、お気軽にどうぞ。

「管理不全空家に指定されないか不安」「うちの空き家はどうすべき?」――そんな段階でも大丈夫です。

アキサポは活用・売却・管理まで、ご希望に合わせて最適なプランをご提案。無料相談を承っています。

この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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