公開日:2026.01.23 更新日:2026.01.15
NEW空き家の探し方ガイド【2026年最新版】理想の物件を見つける4つのコツと注意点
空き家探しを始めてみると、情報が多すぎたり、物件の良し悪しの判断が難しかったりして悩むことがあると思います。不動産ポータルサイトや空き家バンク、口コミ、SNSなど、空き家の探し方はいくらでも見つかりますが、それらの使い分けができないと、時間ばかりかかってしまいがちです。
そこで大切になるのが、空き家探しを「状況別」に整理することです。あらかじめポイントを理解して、自分の状況に合った方法を選べば、自然と物件が絞り込めていくでしょう。
この記事では、空き家探しを始める前に考えておきたいポイントから、状況別の具体的な探し方、物件が見つかった後の確認事項までをまとめて解説します。
目次
空き家探しは「順番」を間違えると失敗しやすい

空き家探しを始めるときは、まず正しい順番を把握しましょう。ここでいきなり現地を回ったり、SNSや口コミだけを頼りに探し始めたりすると、判断基準がないまま物件を見てしまい、購入後に後悔することになりがちです。
空き家探しの基本的な流れは、次のとおりです。
- 空き家を探す目的や条件を整理する
空き家を探す目的や理想的な暮らしなどを明確にして予算や方向性を固める - 情報収集をして相場感をつかむ
不動産ポータルサイトや空き家バンクを使い、価格帯や物件の傾向を把握する - 現地に行って具体的な情報を集める
地元の不動産会社や自治体窓口に相談し、ネットに出ていない情報や注意点を確認する - 条件に合う空き家を探す
現地を歩いたり、近隣住民から話を聞いたりしながら、候補となる物件を絞り込む - 比較・検討をして物件を決める
登記や建物の状態、修繕費、リスクを確認したうえで物件を決める
次の章では、この流れの中でも特に重要な「探す前に決めておきたいポイント」について、もう少し具体的に見ていきましょう。
空き家を探す前に決めておきたいポイント
空き家探しで大切なのは、あらかじめ空き家を買う目的や物件に求める条件、予算などを具体的に決めておくことです。ここがハッキリしていないと、自分に向いている物件が判断できません。
また、価格や外見だけで決めてしまうのも、本来の目的に沿わない可能性があるため注意が必要です。価格や外見はあくまで物件を考える要素の一つと考え、最終的には総合的な条件から購入を判断しましょう。
ポイント1|「なぜ空き家を探すのか」を言語化しておく
一番最初に決めておきたいのは、空き家を探す目的です。ここが決まると、空き家に求める条件が一気に具体化します。
たとえば、移住するための空き家の場合は、日常生活を前提に考える必要があります。通勤・通学のしやすさや医療機関までの距離、買い物環境など、暮らしを継続するうえで欠かせない条件が重要になりますし、建物についても、断熱性や水回りの状態など「住み続けられるかどうか」という視点でのチェックが欠かせません。
一方で、セカンドハウスとして購入する場合は、条件の優先順位が変わります。この場合は利用頻度が限られるため、多少立地が不便でも問題ない場合もあるでしょう。そのため、建物の雰囲気や景色を優先して決めるケースも考えられます。
ポイント2|住みたいエリアの優先順位を決めておく
空き家を探す目的が定まったら、次は住みたいエリアを2~3程度に絞り込んでおきましょう。
エリアを決めるうえで大切なのは、現地での生活に直結する条件を洗い出しておくことです。たとえば以下のような項目が考えられます。
- 通勤・通学に許容できる移動時間
- 医療機関や買い物施設までの距離
- 車が必須か
- 公共交通が使えるか
条件だけで決めるのが難しい場合は、より具体的に考えてみましょう。たとえば、平日はどこで働き、どの時間帯に移動するのか。病院やスーパーにはどれくらいの距離感で通いたいのかなど、日常の動線を具体的にイメージするのがおすすめです。
ポイント3|予算は「購入費+維持・改修費」で考える
エリアが絞り込めてきたら、具体的な物件の検討に入りますが、その際に欠かせないのが予算との兼ね合いです。
このとき、物件価格の安さだけで決めてしまうのは危険で、空き家ならではの出費が発生する可能性まで含めて考えておく必要があります。
代表的な費用には以下のようなものがあります。
- リフォームや修繕にかかる費用
- 固定資産税や都市計画税
- 空き期間中の管理費や維持費
- 老朽化した設備の交換費用
つまり、空き家を購入する際は「いくらで買えるか」ではなく「いくらまでなら無理なく使い続けられるか」という視点で予算を考えることが重要になってきます。
ちなみに、移住やセカンドハウスなど、利用目的によっても納得感は変わりますので、自分の中でいくらまで許容できるかを明確にしておきましょう。
ポイント4|どこまで自分で調べ、どこから相談するか決めておく
空き家探しは、物件情報だけでなく、権利関係や建物の状態、地域特有の事情など、専門的な判断が必要になる場面が多く、一人で進めると失敗してしまう恐れがあります。
そこで重要になるのが、空き家事情に詳しい専門家の存在です。大きな買い物を失敗しないためにも、一度は相談をしておいた方がよいでしょう。
とはいえ、専門家に依頼するのもお金がかかります。そのため、あらかじめ専門家に相談する項目を決めておくと安心です。
たとえば、情報収集や条件整理は自分で行い、具体的な物件が見えてきた段階で、不動産会社や自治体の窓口に相談する。さらに、契約や権利関係、建物の安全性といった部分は、司法書士や建築士などの専門家に確認してもらう、といった感じです。
【状況別】空き家の最適な探し方

物件探しは、まず不動産情報サイトから探し始めると思いますが、空き家の場合は、それ以外にも空き家バンクや口コミ、SNSなど、さまざまな方向から情報を仕入れることができます。
これらの情報をうまく使いこなせれば、良い物件に出会える確率は高まりますが、一方で情報が多すぎると振り回されてしまう恐れもあります。
そこでここでは、最適な空き家の探し方を「空き家探しの状況別」に整理して紹介します。
【これから着手する状態】不動産ポータルサイト・全国版の空き家バンク
空き家探しを始めたばかりの段階では、まず全体像をつかむことが必要になってきます。そのため、具体的な情報よりも「どんな物件が、どれくらいの価格帯で出ているのか」という物件の傾向を知ることができる探し方を選びましょう。
主な探し方は以下のとおりです。
- 不動産ポータルサイト
- 全国版の空き家バンク
なお、全国版の空き家バンクというのは、国土交通省のウェブサイトに掲載されている、全国自治体のリンク集と、不動産ポータルサイトと連携した空き家検索システムのことです。
【候補エリアが決まった状態】地元不動産会社・自治体窓口・移住相談会
住みたいエリアがある程度絞れている場合は、インターネットから情報を得るだけではなく、実際に現地でも情報を集めてみましょう。
現地で情報を集める主な方法は以下のとおりです。
- 地元の不動産会社に相談する
- 自治体の窓口で相談する
- 地域の移住相談会・空き家相談会に参加する
これらの方法を取り入れることで、ネットに出ていない物件情報に出会える可能性があったり、地域の暮らしや注意点を具体的に知ることができたり、補助金や支援制度についてまとめて確認できたりと、さまざまなメリットがあります。
【細かなエリアまで決まっている状態】未公開物件を含めて探してみる
細かなエリアまで決まっている場合は、より良い条件の物件が隠れていないか、ポータルサイトや空き家バンクに掲載されていない「未公開物件」も含めて探してみてもよいでしょう。
主な探し方としては、次のような方法があります。
- 地元の不動産会社に、未公開や今後予定されている物件がないか聞いてみる
- 自治体や空き家バンクの担当者に個別相談し、登録前の空き家情報がないか確認する
- 移住支援団体や地域のコーディネーターを通じて、空き家の情報を探る
- 現地を歩いてみる、近隣住民から話を聞いてみる
ただし、未公開物件の中には訳あり物件もあることは覚えておきましょう。たとえば、相続関係が整理されていなかったり、建物の状態に課題を抱えていたりと、表に出ていない理由があるケースも少なくありません。
物件が絞り込めたら行うべきこと

物件を絞り込んだあとに注意すべき点も学んでおきましょう。
空き家は、一般的な中古住宅に比べて、権利関係や建物の状態、管理状況などが複雑になりやすく、思わぬ面倒事を抱えているケースも少なくありません。だからこそ、空き家ならではのチェックポイントを理解したうえで、検討する必要があります。
1.登記を確認し、権利関係を明確にする
まずは登記簿を確認し、空き家の名義人を把握しましょう。空き家の相続登記が完了していなかったり、共有名義になっていたりすると、権利関係で売却手続きが進められなくなる恐れがあります。
また、登記簿の乙区を確認し、抵当権や根抵当権といった担保権の有無も必ず確認しましょう。もし抵当権が残っている場合、抹消登記が完了しない限り、所有権移転登記は原則として実行できません。
2.建物の状態と修繕リスクを冷静に把握する
登記とあわせて確認しておきたいのが、建物の状態です。空き家は長期間使われていないことも多く、見た目では分かりにくい劣化や不具合を抱えているケースも少なくありません。
特に以下の点は、建物の安全性や修繕費用に直結しやすいため必ず確認しましょう。
- 雨漏りやシロアリ被害の有無
- 基礎・屋根・外壁の劣化状況
- 水回りや設備の老朽化
- 修繕やリフォームにかかりそうな費用の目安
なお、建物の状態に少しでも不安を感じる場合は、住宅の状態を診断してくれる「住宅診断(ホームインスペクション)」を受けるとよいでしょう。
3.不安や迷いがある場合は専門家に相談する
物件が具体化したうえで不安や迷いが生じた場合は、状況に応じて専門家に相談するとよいでしょう。特に、権利関係や契約内容の確認、建物の構造や修繕の可否、法令や制度の適用可否などは、専門的な知識が求められる部分です。
主な専門家と相談できる内容は以下のとおりです。
- 司法書士:相続関係や登記内容の確認、所有権移転登記手続き
- 弁護士:共有者間のトラブルや契約条件に関する法的な判断
- 建築士:建物の構造や修繕の必要性、改修の可否の確認
- 宅建協会:取引の進め方や不動産業者選びに関する一般的な相談
これらの専門家は1回30分~1時間程度の無料相談を実施していることもあります。まずは無料相談に申し込んでみて、具体的な対応が必要な場合は契約へと進みましょう。
迷ったらここに相談|空き家探しの相談先まとめ

最後に、空き家探しで迷った場合の相談先を紹介します。
空き家という物件は、一般的な不動産を購入する際の注意点に加えて、地域や物件ならではの注意点が隠れていることがあるため、自分だけでは買って大丈夫かの判断が難しいことがよくあります。
そんなときこそ、一人で抱え込まず、状況に応じた相談先を頼ることが大切です。そこでここでは、主な相談窓口と相談できる内容を整理して紹介します。 迷ったときの道しるべとして、無理のない空き家探しに役立ててください。
自治体窓口
空き家がある自治体の窓口は、以下のような悩みを抱えているときに頼りになります。
- 地域の空き家事情を知りたいとき
- 補助金や支援制度を確認したいとき
- 移住を視野に入れている場合
自治体窓口の強みは、その地域全体の情報に精通しているということです。たとえば、特定エリアにおける空き家数や人口の傾向やインフラの状況、学区や交通機関など、生活するために必要な情報を一通り持っています。
また、補助金や改修支援、移住支援制度などの情報をまとめて確認できる点は自治体ならではの強みです。
ちなみに、自治体によっては空き家バンクを通じて空き家の所有者や地域団体との橋渡しをしてくれることもあります。いきなり不動産会社に行くのは不安な場合や、地域の雰囲気をもう少し知りたいと感じている場合に適しているといえるでしょう。
不動産会社
不動産会社は、物件探しがある程度具体化してきた段階で頼りになる相談先です。以下のように、具体的な判断に迷ったときに力を発揮します。
- エリアがある程度絞れてきたとき
- 具体的な物件情報や未公開物件を知りたいとき
- 価格や条件が現実的か相談したいとき
特に地元の不動産会社は、そのエリアの相場感や需要の有無を把握しており、価格や条件の妥当性も含めて、現実的な話を聞くことができます。また、未公開物件を持っていれば、思わぬ好条件に出会えるかもしれません。
移住支援・空き家支援団体
不動産会社や専門家が扱いにくい、実際の住み心地や暮らし方、地域コミュニティの雰囲気といった部分で悩んでいる場合は、移住支援団体や空き家支援団体が頼りになるでしょう。
具体的には以下のようなケースが考えられます。
- 移住を前提に空き家を探している場合
- 地域との関係づくりに不安があるとき
- 実体験に基づく話を聞きたいとき
特に、地域との関係づくりや人間関係に不安がある場合は、いきなり個人で動くよりも、これらの団体から情報を得ながら始めた方が、心理的なハードルが低くなるはずです。
まとめ|空き家探しは「探し方」より「進め方」が重要
空き家探しで迷ったときは、一度立ち止まって判断のポイントや自分の状況に適した方法を見返してみましょう。正解が分からなくなったときほど、基本に忠実な行動が吉と出るものです。
また、空き家探しで頼れる存在を見つけるのも成功への近道となります。今回紹介した3つの窓口に加えて、「アキサポ」では賃貸をマッチングできる物件を探すこともできます。空き家の専門家があなたにぴったりの物件をピックアップしますので、お気軽にご相談ください。
この記事の監修者
岡崎 千尋 アキサポ 空き家プランナー
宅建士/二級建築士
都市計画コンサルタントとしてまちづくりを経験後、アキサポでは不動産の活用から売買まで幅広く担当してきました。
お客様のお悩みに寄り添い、所有者様・入居者様・地域の皆様にとって「三方良し」となる解決策を追及いたします。