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公開日:2023.10.27 更新日:2023.10.31

空き家の管理で欠かせない9つの対応事項、管理業者への依頼方法

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空き家の適切な管理が叫ばれることが多くなり、気を付けたいと考えている方も多いはず。空き家を放置するリスクを避けるためにも、ポイントを抑えた管理方法を知りたいですよね。

そこでこの記事では、空き家の管理で欠かせない9つの対応事項や管理業者への依頼方法を解説。さらに、空き家を収益につなげる方法も紹介します。

空き家の管理とは

小さい家の模型

空き家管理とは、空き家を健全な状態に管理することを言います。どこから始めたらいいか分からない場合は、管理すべき範囲と内容のチェックから始めましょう。

チェックするには、空き家の法律である「空家等対策特別措置法」の定義が参考になります。空き家対策特別措置法は、空き家本体に加えて、門・塀、立木なども管理対象として定義しており、空き家の建物と敷地を一体的に管理することが求められます。

これらを健全な状態に維持するには、継続的な労力がかかります。また、費用においても、業者に依頼すると年間10万円以上かかることもあります

空き家の管理は意外と大変な作業です。手間と費用は有限なので、なるべく効率的な管理方法が必要となります。

参考:一般的な空き家管理の対象

〇建物

 ・外構(屋根や壁など)
 ・内装(内壁や床、柱など)
 ・水回りの設備(トイレ、キッチン、風呂など)
 ・ガス器具類
 ・ベランダ・バルコニー
 ・排水設備(排水管や雨水マスなど)

〇庭

 ・庭木
 ・草花
 ・外水道
 ・その他庭にある設備や器具など

〇外構

 ・門
 ・柵
 ・塀や擁壁
 ・舗装やタタキ
 ・郵便受け
 ・メーター類(電気や水道など)

日本で増加する空き家、空き家管理の必要性が増している背景

?マークと家の模型など

そもそも、空き家管理がこれほど求められるようになった理由には、人口減少や高齢化による空き家の増加が関係しています。

日本は、人口に対して家が多い「家あまり」の状態になっています。特に、人口減少や高齢化が進んでいる地方部において顕著で、なかには空き家率が30%を超えるエリアも存在します。

空き家が増えると地域の活気がなくなるだけでなく、環境や景観、防犯などの面にも悪影響を及ぼす恐れがあります。空き家が地域の負債にならないよう、発生した空き家は適切に管理する必要があるのです。

以下の記事では、空き家問題をより詳しく解説しています。原因や解決法などに興味がある方はぜひご覧ください。

空き家の管理をせず放置するリスク

空き家の放置が進むと、空き家自体だけでなく、周辺環境にも悪影響や実害を及ぼすリスクが高まります。主なリスクとしては以下のようなことがあります。

①周辺環境への悪影響
 草木の繁茂、景観の悪化、害虫の発生、放火、不法投棄、不法侵入、不審者の潜伏など
②物件の資産価値の下落
 建物の劣化や破損によって資産価値が下がる可能性がある
③税負担の増加
 特定空き家に指定され、勧告の措置を受けた場合、固定資産税や都市計画税の減額措置が 解除される可能性がある
④損害賠償を伴う事故が発生する可能性
 例えば、屋根材や外壁などが落下し、周辺の人や建物に損害を与えた場合、損害賠償を伴 う可能性がある

空き家は管理人不在の物件であるため、いつ何が起こるか分かりません。常に監視することはできませんが、可能な範囲で管理して、リスクを下げることは大切です。

以下の記事で空き家を放置するリスクをさらに掘り下げて解説しています。ご自身の空き家に不安がある方はぜひご一読ください。

空き家の管理方法

How to ...

ここからは、空き家が抱えるリスクを下げるために行うべき、主な管理方法を紹介します。

空き家の管理方法は、自分で管理する方法と空き家管理サービスに依頼する方法があります。自分で管理する場合は、時間がかかる代わりにお金が節約でき、空き家管理サービスの場合は、お金を使う代わりに時間を節約できる特徴がありますので、自分に合った方法を選びましょう。

自分で空き家を管理する方法、対応事項の一覧

自分で空き家を管理する場合、チェックすべきポイントは以下の9項目です。

1.高額な荷物や貴重品の搬出
2.電気、ガスの解約
3.定期的な通水
4.郵便物の転送届け
5.定期的な室内換気
6.敷地内の掃除
7.台風後の室内チェック
8.給湯機器の水抜き
9.防犯対策

自分で管理する場合の注意点として、管理項目の多さからチェック漏れが発生することがあります。あらかじめ上記の項目を表にしておき、ルーティーン化することで、漏れが発生するリスクを減らすことができます。

1.高額な荷物や貴重品の搬出

空き巣に入られたときの被害額を少なく抑えるために、宝飾品や現金、骨董品など、価値の高い物は早めに搬出しておきましょう。

また、空き家に入られないための対策をするのも大切です。代表的な例としては、セキュリティサービスの契約や防犯カメラの設置などがあります。空き巣に家の中を荒らされる可能性もあるので、2重の対策を心がけましょう。

2.電気、ガスの解約

電気・ガスを使わない場合は、早めに解約をしておきましょう。毎月の使用料が節約できますし、漏電やガス漏れなどのリスクも無くなります。清掃時に電気を使いたい場合は、契約アンペアを下げれば基本料金が節約できます。

ちなみに、水道は掃除に使うことが多く、劣化を防ぐためにも解約は控えるべきです。また、管理に立ち寄った際にトイレが使えないと困ることもあるでしょう。

3.定期的な通水

空き家内にある水道類は定期的に通水(水を出すこと)しましょう。水道は長期間使わないでいると水道管の破損や悪臭などのリスクが高まります。

また、冬場に凍結の恐れがある場合は、少しだけ水を出した状態で放置することで、凍結する可能性を下げられます。ほかの方法として、凍結防止用のテープや保護材を巻く方法もあります。

4.郵便物の転送届け

重要な郵便物を見逃さないためにも、郵便物の転送届は忘れず出しておきましょう。税金の納付書を始めとする公文書は郵便で届くことが多く、重要度も高いものばかりです。

また、空き家を放置して状態が悪化すると、空き家の適切な管理を求める文書が届く場合があります。この文書を放置し続け、管理を実施しなかった場合、特定空き家の指定に進んでしまう可能性があります。特定空き家に指定される前であれば、簡単な対応で済むケースも多いので、早めの対応を心がけましょう。

5.定期的な室内換気

住宅内の空気が滞ると湿気が高くなり、床や柱などの木部が劣化しやすくなります。また、カビや害虫が発生しやすい環境にもなりますので、可能な範囲でこまめな換気を心がけましょう。

6.敷地内の掃除

建物の外においては、定期的な清掃が大切です。敷地内が荒れていると犯罪に巻き込まれるリスクが高くなります。

玄関周りを清潔に保つのはもちろん、草木の繁茂を防ぐことや敷地内に入り込んだゴミの撤去なども大切です。

草木が繁茂していると見通しが悪くなるため不法侵入しやすい環境になってしまいますし、ゴミが放置されていると、さらなるゴミを呼ぶ可能性があります。最悪の場合、不法投棄されたゴミが発火したり、放火されたりする可能性もあります。

7.台風後の室内チェック

台風のような荒れた天気のあとには、室内を中心にチェックをする習慣を付けましょう。飛来物による窓ガラスの割れや、庭木の折れ、雨どいや排水設備の詰まりや破損など、普段は起こらないようなトラブルが発生する可能性があります。

8.給湯機器の水抜き

給湯機器の水抜きは、冬場に大切な作業です。給湯機器の中に水が残った状態になっていると、凍結により配管が破裂する恐れがあります

最悪の場合、給湯機本体が故障する場合もありますので、給湯機器を使ったら必ず水抜きをセットで行いましょう。

9.防犯対策

空き家は日常的な管理者がいないからこそ、防犯対策が重要になります。防犯サービスや防犯カメラ、何かあったときの連絡体制の徹底など、犯罪に巻き込まれないための取り組みと、巻き込まれてしまった場合の対応を仕組み化しておきましょう。

巻き込まれる恐れがある犯罪は、空き巣や不法投棄、放火などです。屋外にも犯罪リスクはありますので、一度家の周囲をパトロールして、死角になりやすい場所や屋内に浸入しやすそうな場所などを洗い出しておくとよいでしょう。

空き家管理サービスに依頼する方法

自分で空き家を管理する時間が取れない場合、空き家管理を代行してくれる「空き家管理サービス」を利用する方法があります。価格は月5,000〜1万円が多く、年額にすると6万〜12万円くらいで依頼できます。

ここでは、空き家管理サービスの概要とメリット・デメリットを紹介します。

空き家管理代行サービスとは

空き家管理サービスとは、その名の通り空き家の管理を代わりに行ってくれるサービスのことです。サービスの内容はさまざまなバリエーションがありますが、一般的には以下のようなサービスが盛り込まれていることが多いです。

空き家管理代行サービスの主なサービス内容

・郵便物回収
・換気
・通水
・草木の確認
・草むしり
・簡易清掃
・外観・内観確認
・災害時や緊急時の駆けつけ
・報告書の作成

また、サービスの回数は月あたり1〜2回実施する場合が多いです。

以下の記事では、空き家管理代行サービスを検討したい方向けに、代表的な4つのサービスをまとめました。サービス内容や料金などをまとめてチェックできます。

空き家管理代行サービスのメリット・デメリット

空き家代行サービスには、主に以下のメリット・デメリットがあります。

メリットデメリット
管理の手間が省ける管理費用がかかる
放置による劣化リスクを減らせる期待通りのサービスが受けられない可能性がある
周囲へ悪影響を与えるリスクを減らせる
犯罪に巻き込まれるリスクを減らせる

空き家管理代行サービスは多くのリスクを減らせるありがたいサービスです。ただ、月あたり5,000〜1万円程度の費用がかかります。費用の捻出が難しい場合は、部分的に自分で管理して、節約するのもよいでしょう。

また、サービス内容が思っているとおりのものか、あらかじめサービス内容と自分に必要なことを見比べておくことも大切です。

空き家管理代行サービスのメリット・デメリットを詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

空き家管理ではなく、活用し賃貸収入を得る方法

お金と電卓、家の模型

空き家管理にはリスクを減らす効果はありますが、完全にゼロにすることはできません。また、空き家を維持し続けると、税金や維持管理費が発生し続けることも忘れてはいけません。

そこで、リスクや費用の問題を解決する方法として、空き家活用をする選択肢があります。今まで管理すべき負債だった空き家が、収益を発生させる資産に生まれ変わる可能性があるので、一度検討してみるのも選択肢を増やす方法になります。

空き家活用とは

空き家活用とは、空き家を貸し出して賃貸収入を得ることです。借り手が見つかれば、継続的な収入が得られれば税金の問題を解決できますし、利用者がいれば自分が維持管理費を払う必要もなくなります。

空き家活用を始める方法には、空き家活用に取り組んでいる不動産会社に依頼する方法や、空き家バンクを使う方法などがあります。

ただ、空き家の状態が悪いと借り手が見つかりにくいので、初期投資としてリノベーションや修繕が必要になるケースが多いことは覚えておきましょう。

空き家活用を自己負担0円ではじめる方法

空き家活用の初期投資としてリノベーションや修繕を実施する場合、100万円以上かかることは珍しくありません。そのため、初期費用の高さから空き家活用を諦めてしまう方は多いです。

この問題を解決し、自己負担0円(※)で空き家活用を始める方法があります。

それは、空き家活用サービスの「アキサポ」を利用することです。「アキサポ」とは、空き家オーナー様と利用希望者をつなぐサービスで、リノベーションや修繕などをアキサポ側の負担で実施します。

さらに、利用希望者の募集や事務手続きなどの費用もかからないため、空き家オーナー様は自己負担0円(※)で空き家活用を始めることができます

空き家活用に成功した場合、月々の利用料の一部を空き家オーナー様に還元します。初期投資が原因で空き家活用を諦めている方は、ぜひ一度アキサポに相談してみてください。

アキサポに相談してみる

※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます。

空き家の活用事例

アキサポについて

空き家活用に必要なリノベーションや修繕の範囲は物件によって異なります。そこでここでは、アキサポがこれまで空き家活用に成功した物件のなかから、ケースの違う3つの活用事例を紹介します。

事例(1):母から受け継いだアパートは面影を残して新たな賃貸住宅へ

綺麗な浴室へのビフォーアフター
建築年月1972年4月
延床面積39.74㎡
構造木造2階建
活用事例賃貸アパート

築古のアパートを空き家活用した例です。リノベーション・修繕の範囲は、内装全体と水回りを中心に実施しています。特に、水回りについては風呂がついていませんでしたが、新たにユニットバスを設置することで使い勝手を増しています。

また、外装は、オーナー様がお母さまから受け継いだ物件であったこともあり、元のイメージを残して再塗装することに。建物のイメージを残しつつ、物件をよみがえらせた事例です。

事例(2):設備周りを一新し使い勝手の良い賃貸住宅へ

綺麗なキッチン周りへ
建築年月1975年3月
延床面積115.33㎡
構造木造2階建
活用事例戸建て住宅

築47年の築古かつ、長期間空き家になっていた戸建て住宅を空き家活用した例です。

リノベーション・修繕の範囲は、設備周りや内装の劣化部分が中心で、住み心地の良い空間にリフレッシュすることに成功しました。

また、外回りで問題となっていた、草木の繁茂やカーポートの破損などにも対応しています。建物の内側と外側両方の問題を同時に解決でき、オーナー様からは喜びの声をいただきました。

事例の詳細はこちら

事例(3):ポイントを抑えたリノベーションを施し新たなご家族へ

綺麗な洗面台への変身
建築年月1983年6月
延床面積127.54㎡
構造木造瓦葺平屋建
活用事例戸建て住宅

相続後に管理していた戸建て住宅を空き家活用した例です。空き家オーナー様が自ら内装の表層リフォームをしていたこともあり、リノベーション・修繕の範囲は水回りと一部倉庫のみで完了しました。

空き家オーナー様の「売却せずに活用したい」という想いをかなえることができた点も、この物件の成功ポイントと言えるのではないでしょうか。

事例の紹介はこちら

まとめ

空き家の管理は実施項目が多く大変ですが、放置するリスクを減らすためにも定期的な管理が求められます。特に、犯罪に巻き込まれるリスクや損害賠償が発生するような実害を発生させるリスクは避けたいところです。

空き家の管理方法には、自分で管理する方法と、空き家管理代行サービスを利用する方法があります。それぞれメリット・デメリットがあるので、方法の特徴を把握して自分に合う方法を選びましょう。

また、空き家を管理し続けるのが大変な場合は、空き家活用サービスの「アキサポ」を利用するのも手です。アキサポなら自己負担0円(※)から空き家活用サービスを始められますので、まずはお気軽にご相談ください。

※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます。

アキサポに相談してみる