公開日:2021.03.03 更新日:2026.07.22
空き家の収益化とは|活用パターンと成功・失敗事例、収益化のコツ

空き家は、放置すればさまざまなリスクを生む一方で、うまく活用すれば継続的な収益を生む資産にもなります。実際、空き家の増加が社会問題となる今、多くの所有者が収益化を目指して活用に動き出しています。空き家の収益化とは、使わなくなった家を売却・賃貸・自己利用・土地活用といった方法で運用し、資産価値や収入に変える取り組みのことです。
ただし、収益化を目指したものの失敗してしまうケースが多いのも事実です。成功と失敗を分けるのは、物件に合った活用方法を選べるかどうかにかかっています。
そこで本記事では、数々の空き家のお悩みに応えてきた私たち「アキサポ」が、実際の空き家活用の事例やありがちな失敗例を紹介しながら、収益化を成功させるためのポイントをわかりやすく解説します。
収益化が見込める空き家活用のパターン

空き家の収益化が見込める活用方法は、大きく「売却」「賃貸」「自分で利用」「土地活用」の4種類に分けられます。それぞれ収益の生まれ方やリスクの性質が異なるため、まずは4つの特徴を押さえ、所有する空き家に合った方法を見極めることが大切です。
ここからは、各パターンの具体的な活用例とメリット・デメリットを順に確認していきましょう。
収益化が見込める空き家活用のパターンを一覧比較
まずは全体像をつかめるよう、4つの活用パターンの具体例とメリット・デメリットを一覧表にまとめました。それぞれの違いを見比べながら、ご自身の空き家に近いケースを探してみてください。
| 活用パターン | 具体例 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 売却 | 不動産売却、不動産買取 | 現金収入を得られる/維持費(税金など)がかからなくなる/管理・維持の手間がなくなる | 資産を失ってしまう/すぐに売却できないことも/売却にあたって手間や諸費用がかかる/時期によって売却額が異なる/売却するためにリノベーションや修繕が必要になる場合も |
| 賃貸 | 貸家、シェアハウス、Airbnb、シェアオフィス、シェアキッチン、店舗利用 | 選択肢が豊富なため、ひとつひとつの空き家に合った活用方法を選べる/継続的な家賃収入を得られる/資産を手元に残すことで、将来的な活用の幅が広がる/倒壊や周辺環境への悪影響・犯罪トラブルなどを軽減できる | リノベーションや修繕に費用がかかる/各工程で業者選びに手間がかかる/ニーズに合わないと、余計な費用をかけてしまう |
| 自分で利用 | 店舗経営、旅館経営 | 物件を探す手間が省ける/自分の思い通りにリノベーションできる | 収益を出すには経営のノウハウ・センスが必要なため、難易度が高い/赤字のリスクがある/リノベーションや修繕に費用がかかる |
| 土地活用 | 更地にした土地に駐車場や建物を建てる | 空き家を管理する手間がなくなる/自分好みに土地を活用できる | 解体費用がかかる/新たな建物や造成に費用がかかる/更地にすると税金が高くなる |
表のとおり、4つの活用方法にはそれぞれメリット・デメリットがあり、リスクの性質も異なります。収益化を狙う以上、どの方法にも失敗の可能性はあるため、それぞれの特徴とリスクを把握したうえで、所有する空き家と相性の良い方法を選ぶことが欠かせません。
なかでも近年人気を集めているのが、「賃貸」の一種である「リノベーションして第三者に貸し出す」方法です。この方法は住居から店舗までと活用の幅が広く、入居者がいる限り継続的に家賃収入が得られます。自分で商用利用したり土地活用したりする場合と比べても、比較的収益化につなげやすい点が、人気の理由といえるでしょう。
空き家活用で収益化を狙うには?活用事例まとめ

空き家の収益化が見込めるさまざまなパターンの中でも、近年特に人気の高い「リノベーションをして第三者に貸し出す」スタイルの空き家活用。
ここでは、実際に私たち「アキサポ」が手掛けた空き家活用の具体例をご紹介しながら、空き家を収益化につなげるイメージをつかんでいきましょう。
性質の異なる活用事例を複数ご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
事例①:シェアキッチン

一軒の空き家を、公民連携でシェアキッチンに生まれ変わらせた事例です。閑散とした商店街の空き家が、地域交流と創業支援の拠点へと再生しました。
舞台となったのは、東京23区内で最も空き家率が高かった(2018年時点)豊島区の南長崎。かつての賑わいが薄れ、閑散とした商店街の中にある物件でした。この南長崎は、手塚治虫・藤子不二雄・石ノ森章太郎ら著名な漫画家が暮らした「トキワ荘」があった街として知られています。「もう一度、街に人を呼び込みたい」という住民の想いから、空き家を活用した新たなシェアリングサービスづくりが模索されていました。
このプロジェクトは、豊島区の「創業チャレンジ支援施設開設事業補助金」を活用して進められ、東京23区で初となる公民連携の起業支援型施設として誕生。地元商店街や、まちづくりに取り組む地域の人々と連携したプロモーションも行われました。
オープン後は、シェアキッチンとしての利用にとどまらず、地域交流の拠点として、またプロによる起業塾など創業サポートの場としても、多彩に活用されています。空き家が「街に人を呼び戻す装置」として機能した好例といえるでしょう。
事例②:カフェバル

事例②:カフェバル
老朽化した8坪の木造長屋を、地域に愛されるカフェバルへと再生した事例です。使い道に困っていた小さな空き家が、昼夜問わず近隣住民で賑わう繁盛店に生まれ変わりました。
物件は、少なくとも昭和34年以前に建てられたとみられる、3棟連なる木造長屋。8坪ほどの小さな住居スペースは、築年数を重ねて老朽化が進んでいました。この物件に、「近所に気軽に飲める場が欲しい」という住民の声と、「カフェバルを開きたい」という若者の想いが見事にマッチ。狭さや古さといった条件をむしろ味わいとして活かし、いまでは地域の人々でにぎわう人気店となっています。
事例③:バイクガレージ

不法投棄に悩まされていた立地の悪い空き家を、リノベーションでバイクガレージに再生した事例です。「視認性の悪さ」という弱点を逆手に取ることで、オープンと同時に満車となる人気施設に生まれ変わりました。
この物件は、もともと健康食品の倉庫兼事務所でした。しかしシャッターもないまま10年以上放置され、雨風にさらされたうえ、不法投棄にも悩まされる状態に。さらに、奥まった立地で視認性が悪く、店舗用にも住居用にも向かないことから、所有者は活用に頭を抱えていました。
そこで、あえてその「視認性の悪さ」を強みに転換。リノベーションを施し、安心して車両を預けられるバイクガレージにしたところ、すぐに満車となりました。人目につきにくい奥まった立地は、大切なバイクを保管したい利用者にとってはむしろ好条件だったのです。一見デメリットに見える特徴も、用途次第で価値に変わる——空き家活用の自由度の高さを裏づける好例です。
ここまで店舗や倉庫の事例を紹介してきましたが、私たち「アキサポ」では、もちろん住居としての活用も数多く手掛けています。
たとえば、長年空き家になっていた住宅を、水回りなど最低限の改修だけ行い、建物の趣を残したまま新たな入居者に貸し出した事例もあります。思い出の詰まった家を“負動産”にせず、次世代の暮らしの場へとバトンをつなぎながら、きちんと収益を生む物件へ——これもまた、空き家活用の成功例のひとつといえるでしょう。
空き家の収益化失敗例

収益化が見込める活用パターンは多くありますが、実際には失敗してしまう人も少なくありません。失敗の多くは、事前の調査や計画の不足が原因です。ここでは典型的な2つの失敗例を、その理由とあわせて見ていきましょう。
失敗例①:調べずに売却してしまう
他の活用法を検討せずに焦って売却し、後から「貸したほうが得だった」と気づく失敗例です。
ある所有者は、親から受け継いだ首都圏の駅前・商店街にある店舗兼住宅を、「収益化といえば売却」と考え、他の使い道を調べないまま売却しました。売却自体は成立したものの、この物件は立地に恵まれており、賃貸に出せば毎月安定した家賃収入が見込めるものでした。長期的に試算すると、売却よりも賃貸のほうが得になる可能性が高いと後から判明したのです。
原因は、売却以外の選択肢や、物件の立地・相場を事前に調べていなかったこと。空き家は建物の構造・立地・周辺環境によって適した使い道が異なるため、売却前に専門家へ相談していれば、この失敗は避けられた可能性が高いといえます。
失敗例②:自分でリノベーションして賃貸に出す
ニーズとずれたリノベーションに多額の費用をかけ、入居者が決まらない失敗例です。
店舗用として貸し出すため、所有者が自分でリノベーション業者を選んで工事を依頼したケースです。しかし追加工事も重なり、リノベーション費用は1,000万円近くにまで膨らみ、初期投資が過大に。さらに、利用者のニーズとずれた内容に仕上がってしまい、入居者がなかなか決まらない事態に陥りました。
原因は、業者選びの情報収集不足、収支計画を立てていなかったこと、そして利用者のニーズを踏まえたプランニングの不足です。人気の「リノベーションして貸し出す」方法は、費用が高額になりやすいうえ、「誰に・どう貸すか」の設計を誤ると、工事だけを請け負う業者ではニーズとミスマッチな仕上がりになりがちです。結果として空室が続くリスクがあるため、注意が必要です。
空き家活用収益化のポイント
現状分析
建物の状態、立地、駅からの距離、周辺環境などを客観的に把握する。
▼
情報収集・需要の見極め
どんな活用法に需要があるかを調べ、所有物件との相性を確認する。
▼
収支計画とプランニング
ターゲットに合わせた活用プランと、費用・収入の見通しを立てる。
▼
改修・運用・募集
プランに沿って改修し、入居者・利用者を募集して運用を始める。
失敗の多くは、1〜3の準備不足が原因。焦って売却・改修する前に、現状分析とプランニングを丁寧に行うことが収益化の近道です。
ここまで空き家の活用事例と失敗例を見てきましたが、気になるのは「どうすれば自分の空き家を収益化できるのか」という点でしょう。結論から言えば、収益化の成否は「現状分析」と「情報収集」をどれだけ丁寧に行えるかにかかっています。ここからは、押さえておきたいポイントを具体的に解説します。
まずは情報収集と現状分析から
空き家の収益化で最初に取り組むべきは、物件の「現状分析」と、活用法の「情報収集」です。ひと口に収益化といっても、適した方法は空き家によって千差万別だからです。
たとえば、人里離れた山奥の空き家にシェアオフィスの需要は見込みにくいように、立地・建物の特性・周辺環境によって、向いている使い道は大きく異なります。まずは建物の状態や特性を把握し、駅からの距離・治安・利便性といった観点で現状を分析したうえで、どんな活用法があるかを調べ、所有する物件との相性を見極めていきます。
とはいえ、専門知識のない個人がこうした分析と情報収集を完璧に行うのは簡単ではありません。可能であれば、専門家のサポートを受けながら最適な使い道を見極めるのが確実です。なかでもおすすめなのが、空き家活用会社の利用です。
0円で空き家活用をはじめられる?空き家活用会社のメリット
空き家活用会社を利用するメリットは数多くありますが、たとえば私たち「アキサポ」では、次のようなサポートを提供しています。
- まず、物件の周辺環境や立地条件など現地調査を実施
- 調査に基づいて現状分析を行い、リノベーション・活用プランを提案
- 全額費用負担でリノベーション工事を実施
- 賃借人・利用者の募集まで対応
収益化に欠かせない「現状分析」と「情報収集」はもちろん、失敗例でも大きな壁となっていた「高額なリノベーション費用」についても、アキサポが全額費用を負担するため、費用がネックで踏み出せなかった方でも初期費用0円で空き家活用を始められます。
空き家活用・収益化のまとめ
空き家活用は必ず成功するとは限らず、今回紹介したように収益化に失敗する人も少なくありません。しかし、失敗には必ず理由があります。その多くは、事前の情報収集やマーケティング・分析の不足によるもので、裏を返せば、適切な準備さえできれば失敗の多くは防げるということです。
収益化の成否を分けるのは、物件に合った活用パターンを見極め、適切なプランニングを立てられるかどうか。とはいえ、これを個人だけで行うのは簡単ではありません。だからこそ、最初のステップとして専門家に相談し、二人三脚で進めることが、収益化への近道になります。
私たち「アキサポ」は、これまで数多くの空き家活用のお悩みに向き合い、実際に多くの活用をお手伝いしてきました。現地調査や活用プランの提案から、リノベーション、入居者・利用者の募集まで一貫してサポートし、費用がネックの方も初期費用0円で始められます。空き家の使い道にお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。
この記事の監修者
岡崎 千尋 アキサポ 空き家プランナー
宅建士/二級建築士
都市計画コンサルタントとしてまちづくりを経験後、アキサポでは不動産の活用から売買まで幅広く担当してきました。
お客様のお悩みに寄り添い、所有者様・入居者様・地域の皆様にとって「三方良し」となる解決策を追及いたします。






