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2021.04.23

京都の街並みを守りたいー築115年超の京町家、アキサポが手がけた保存と再生

比叡山と如意ヶ嶽の間を源に京都市東山区を流れる白川沿いに位置する、築115年を超える京町家。
住む人がおらず、眠っていた京町家は、ジェクトワンが手がける空き家活用サービス「アキサポ」により、1日1組限定のラグジュアリーな宿泊施設「ANJIN GION SHIRAKAWA」に生まれ変わりました。

地域の「空き家対策」および文化・街並みの象徴である京町家の「保存・再生」の2つの観点からこの難しいプロジェクトに取り組んだ、経営企画部・金丸が、担当者独自の視点でANJIN GION SHIRAKAWA」の魅力をご紹介します。

築115年を超える京町家の古民家の再生

“12.9%”-これは京都市の空き家率(総住宅数に占める空き家の割合)を示す数字です(※)。
政令指定都市の中でも高い空き家率に加え、京都市は都市部を中心に約4万8,000軒あった京町家が約4万軒まで減っており、京都の伝統的な街並みや景観を形作る京町家が年々失われつつある一方、京町家の空き家の数は増加傾向にあります。

「築115年を超える空き家を、京都の街並みに合った活用で再生したい」と所有者さまからお話をいただいたとき、地域の「空き家対策」はもちろん、文化・街並みの象徴である京町家の「保存・再生」という観点ももった、アキサポにとって意義のある挑戦と感じました。

※参照:京都市総合企画局情報化推進室 平成30年住宅・土地統計調査「住宅及び世帯に関する基本集計」

“京町家”という制約への挑戦

ただでさえ延床約16坪という狭小の木造2階建連棟物件のうえに、旅館業宿泊施設としての制約、そして京町家には京町家として認定されるために守らなければならない制約もあり、設計プランには非常に苦労しました。

もしかすると、全て壊して建て替えた方が建築コストを抑えられたのかもしれません。
ですが、それでは古い良い柱や建物の息吹まで壊してしまうことになり、時代の継承という役目を果たせません。

担当者で知恵を出し合い、協議を重ねた結果、京町家の趣と宿泊施設としてのホスピタリティを両立させた、唯一無二の「ANJIN GION SHIRAKAWA」が誕生したのです。

コンセプトは“エスケープ”

日常を忘れ、ただ季節の移ろいを感じ、心をリセットできるような場所にしたいという思いから、“エスケープ”をコンセプトとしました。照明は間接照明とし、京都の自然光が差し込むやわらかな空間を演出しています。

扉を開けるとそこは京町家の世界

扉を開けるとまず飛び込むのが広く取られた玄関土間です。
1階部分はあえて居室を置かず、広く取った玄関土間から、その先の坪庭まで見せることで、奥行きを持たせた空間になっています。

最大の見どころ“借景”

2階の居間に上がっていただくと、そこには白川に面する壁一面の窓いっぱいに、目の前を流れる白川と風にそよぐ柳の景色が広がります。
こちらが「ANJIN GION SHIRAKAWA」最大の見どころ“借景”です。借景とは、文字どおり「景色を借りる」ことで、外部の景色を部屋の中にとりこむことで、狭さを決して感じさせない、開放的な空間に仕上げることができました。

備品一つ一つにも京都らしさを

「ANJIN GION SHIRAKAWA」では備品一つ一つにも京都らしさを込めました。
たとえば、2階の居間の壁に飾られたアートパネルは、京都の伝統工芸品「西陣織」のものです。

また、皿やカップなどのカトラリー類や寝具にも、京都にゆかりのある作家や企業のものをそろえています。
「五感で京都を感じる」―お客さまにはぜひ、そのような体験をしていただきたいと思っています。

おすすめの過ごし方

「ANJIN GION SHIRAKAWA」は京都市営地下鉄東西線・東山駅より徒歩3分、近くには八坂神社、平安神宮、永観堂禅林寺などの人気観光スポットもありますので、観光の拠点として至便性の高さが魅力です。

一方で、“エスケープ”というコンセプトどおり、日常生活を忘れ、ただひたすらゆったりと過ごしていただくのも、至極贅沢なお時間になることと思います。
そのお手伝いとして、地元京都の人気店の朝食・夕食の仕出しも行っておりますので、ぜひお客さまの旅に合わせてご利用ください。

また、現在、着物レンタル・着付け・ヘアセット・ギャラリーでの写真撮影・お茶菓子のサービスを盛り込んだ「はんなり着物で京散策プラン」を期間限定で提供しています。
着物を着てご観光をした後はお宿にてご返却が可能です。女子旅で、カップルで、京都の特別な思い出を記憶にも記録にも残していただければと思います。

実際に宿泊してみて

私自身、息子(5歳)と、友人、そのお子さん(10歳)と4人で実際に宿泊しました。
子どもたちが玄関をくぐった瞬間、それはそれははしゃぎまして、床が抜けてしまうのではないかとヒヤヒヤしたほどです(笑)

特に子どもが気に入ったのはモルタル造りの広々としたお風呂です。こちらの浴槽は左官職人が研き出し、床は洗い出しで仕上げたもの。
ユニットバスでは味わえない職人の手仕事を感じる部分となっています。普段はお風呂に入ろうと言っても聞かないわが子が、自ら子どもたちだけで入りに行ったんですよ(笑)

やはり一棟貸しというのは特別感がありますよね。
親としても周囲や階下への騒音を気にしなくてよいので、とてものびのびと過ごすことができました。
小さいお子さまがいらっしゃるご家庭にも「ANJIN GION SHIRAKAWA」は大変おすすめです。

歴史をつなぐ“アキサポ”

アキサポの魅力は、使われないまま古く傷んでしまった建物を生まれ変わらせ、資産価値を向上させるという点があります。

そして、今回の「ANJIN GION SHIRAKAWA」の取り組みを通じて、アキサポには“歴史をつなぐ”役割もあることを実感しました。

古い良い柱、建物全体の趣。古い=悪いではなく、良いものは残し、継承していく。

一方で、特に水回りなどは、古いゆえの不便さも出てきてしまい、そのまま引き継いでしまうとその不便さも引き継いでしまうことになります。
「不便さを感じさせない古さを残す」-一見、相反することを叶えられたのは、今まで数々の物件でノウハウを培ってきたアキサポだからこそと思います。

365組・365通りの思い出が息づく場所

今回、京都の伝統をつむいできた京町家は、365組・365通りの思い出が息づく一棟貸しの宿泊施設「ANJIN GION SHIRAKAWA」に生まれ変わりました。

新型コロナウイルス感染症拡大により、ソーシャルディスタンスを気にしなければならなくなってしまった現状において、一棟貸しの宿泊施設はまさにストレスフリーのお宿です。

京都観光の拠点にするのもよし。お酒を飲みながら、静かに自分の時間を過ごすのもよし。
気候が良いときは思い切って窓を開け放してみてください、白川のせせらぎとともに風が通ってとても気持ちよいですよ。

 みなさまもぜひ、「ANJIN GION SHIRAKAWA」で日常生活から“エスケープ”し、伝統に触れ、心をリセットしてみてはいかがでしょうか。みなさまのご利用、心よりお待ちしています。

スタッフ紹介

金丸郁代(かなまる・いくよ)

京都府出身。大手マンションデベロッパーにて関西・首都圏エリアの新築マンション販売を担当。不動産AM会社での公募ファンドアクイジション担当を経て、2019年2月より株式会社ジェクトワンに入社。多様な不動産業務経験を活かし、ジェクトワンの新規事業に取り組んでいる。宅地建物取引士。