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公開日:2025.12.19 更新日:2026.01.07

不動産取得税がかからないケースを解説|理由から手続きまで

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不動産取得税は不動産を取得するときに避けられない出費です。しかし、購入費用や諸経費で出費が続く中、この税金まで加わると「もう少し負担が軽くならないものか」と感じる人も多いでしょう。

じつは、不動産取得税は相続や免税点、新築・中古住宅の特例など、税額が大きく軽減されたり、場合によっては非課税になる制度が用意されています。こうしたルールを理解しておけば、負担を必要以上に抱えずに済みますし、申告のタイミングを逃す心配もありません。

この記事では、不動産取得税がかからないケースを中心に、軽減措置や必要書類、申告時の注意点まで分かりやすく紹介します。

そもそも不動産取得税とは?基礎知識と税の仕組み

住宅と税金

不動産取得税は、土地や建物を取得したときに課される地方税法に基づく都道府県税です。税額は自治体が定める「固定資産税評価額」を基準に算定され、売買・贈与・新築といった取得形態を問わず課税対象になります。

ちなみに、税金が発生するのは不動産を取得したタイミングの1回だけで、固定資産税のように定期的に発生することはありません。

納税義務者と税率

不動産取得税を納めるのは、土地や建物を取得した人(所有者になる人)です。取得の方法が売買・贈与・新築などどれであっても、最終的に「所有者になる」ことが基準になります。

このとき、「有償か無償か」「契約形式が何か」といった違いには左右されず、最終的に不動産を取得した事実があれば課税されます。

また、不動産取得税の税率は以下のとおりです。

  • 土地:4%(税率の特例により2027年3月31日まで3%)
  • 住宅:4%(税率の特例により2027年3月31日まで3%)
  • 住宅以外の建物:4%(特例無し)

固定資産税との違い

不動産取得税と同じく不動産に課される税金に固定資産税がありますが、両者には以下のような違いがあります。

税金の種類課税されるタイミング課税主体
不動産取得税不動産を取得したときに
一度だけ
都道府県
固定資産税毎年1月1日時点の所有者に
対して毎年
市区町村

つまり、「取得時に一度だけかかる」のが不動産取得税、「所有し続ける限り毎年かかる」のが固定資産税です。両者を混同しやすいですが、税金のタイミングが大きく異なるため、資金計画を立てる際はそれぞれ別枠で考える必要があります。

不動産取得税がかからない主なケース:非課税と免税点

不動産取得税には、法律で非課税と定められたケースのほか、評価額が一定基準を下回る場合など、税金が発生しない仕組みが用意されています。代表的な非課税のケースは次のとおりです。

  • 相続によって不動産を取得した場合
  • 評価額が基準未満の場合(免税点)
  • 公共事業に伴い、国や地方公共団体などが道路や土地を取得した場合
  • 区画整理事業で換地を取得した場合
  • 一定の要件を満たす法人合併・分割による取得
  • 宗教法人・学校法人などが、一定の公益的用途のために事業用不動産を取得した場合

ここでは、これらのうち実際に遭遇しやすい「相続」と「免税点」の2項目を詳しく見ていきましょう。

相続で不動産を取得した場合

相続によって土地や建物を取得した場合は、不動産取得税は非課税になります。これは、相続財産は相続税の対象となるため、法的な趣旨として不動産取得税も課税すると二重課税になってしまうため非課税とされています。

ただし、相続と似ているケースでも、以下の2つは課税されます。

  • 遺贈(遺言で無償譲渡されるケース)
  • 贈与(生前の無償譲渡)

これらは相続と異なり「譲り渡し」という扱いになるため、不動産取得税の対象になります。なお「死因贈与」も課税対象です。

不動産の評価額が基準未満の場合(免税点)

不動産取得税には、それぞれ以下の課税対象にならない最低ラインである「免税点」が定められています。これらの基準を下回る場合は不動産取得税の対象になりません。

  • 土地:評価額10万円未満
  • 建物:評価額12万円未満
  • 新築・増築・改築した建物:家屋の評価額23万円未満

ただし、一般的な宅地や住宅は評価額が上記ラインを大きく超えるため、該当するケースは多くありません。現実的には、山林の端地や価値の低い一部の土地など、局地的なケースで見られる程度です。

軽減措置を利用できる場合

不動産取得税が非課税にならないケースでも、一定の要件を満たすことで不動産取得税が軽減される仕組みを利用できる場合があります。

代表的な制度は以下のとおりです。

  • 新築の場合の軽減措置
  • 中古の場合の軽減措置
  • 土地取得時の軽減措置
  • 認定長期優良住宅の特例
  • 認定低炭素住宅の特例

これらの特例は一つでも効果が大きく、組み合わせによっては「課税関係はあるものの、計算上の税額が結果として0円になる」ケースもあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

新築の場合の軽減措置

住宅を新築した場合、または改築・増築した場合、新築未使用の住宅を購入した場合には、固定資産税評価額から最大1,200万円が控除される大きな軽減措置が用意されています。

この控除後の評価額に税率(通常3%)を掛けて不動産取得税を算出するため、控除額の影響は非常に大きく、実質的な税負担を大幅に抑えることができます。

対象となる住宅は床面積が50㎡以上、240㎡以下で、認定長期優良住宅に該当する場合は、控除額が1,300万円に増額されます。

中古の場合の軽減措置

中古住宅でも、一定の基準を満たす場合にも不動産取得税が軽減されます。軽減措置を受けるための主な要件は次のとおりです。

  • 取得者が取得した住宅に居住すること
  • 次のいずれかに該当すること
    • 1982年1月1日以降に新築された住宅であること(新耐震基準建築物)
    • 建築士などの証明書により、新耐震基準に適合している事が証明されている住宅であること

また、対象となる住宅の面積は、戸建ての場合が50㎡以上、240㎡以下で、控除額は築年数によって以下のように定められています。

新築年月日控除額
1982年1月1日から1985年6月30日まで420万円
1985年7月1日から1989年3月31日まで450万円
1989年4月1日から1997年3月31日まで1,000万円
1997年4月1日以降1,200万円

なお、1981年以前に建築された住宅については、別途控除額が定められています。詳しくは県税事務所に問い合わせましょう。

土地取得時の軽減措置

住宅の敷地として利用される土地にも、不動産取得税を軽減する特例が設けられています。適用される条件は、以下のいずれかの場合です。

  • 住宅を新築した場合
  • 未使用の新築住宅とその土地を取得した場合
  • 中古住宅を土地の取得者が取得した場合

また、控除額は以下のうち、計算結果が高い方が適用されます。

  • 4万5,000円
  • 土地1平方メートルあたりの価格(※1) × 住宅の床面積の2倍 (※2)× 3%

※1 宅地及び宅地比準土地の場合は価格の2分の1相当額
※2 200㎡が限度

区分ごとに適用される減額割合や計算方法が変わるため、制度を利用したい場合は、自治体の窓口でどちらに該当するかを確認しておきましょう。

認定長期優良住宅の特例

長期優良住宅として認定された住宅を取得した場合は、良質な住宅の建築・流通を促進するための措置として、課税標準から最大1,300万円が控除されます。この制度は中古住宅にも適用可能で、中古住宅を取得した場合も、課税標準から新築時の控除額と同額が控除されます。

不動産取得税の軽減措置を受ける際の手順

不動産取得税の軽減を受けるための一般的な手順は以下のとおりです。税額の軽減は申告しなければ反映されないため、不動産を取得したら早めに進めておきましょう。

  • 1.要件の確認
  • 2.窓口で事前相談
  • 3.必要書類の準備
  • 4.申請

また、申請に必要になる書類は軽減措置の種類ごとに異なりますが、以下のような書類が必要になる場合が多いです。

  • 納税通知書
  • 建築確認済証や検査済証
  • 登記事項証明書
  • 耐震基準適合証明書(※)
  • 建物の図面
  • 長期優良住宅の認定通知書

など

※ 建築士などが発行する、新耐震基準に適合していることを証明する書類

手続きが遅れた場合はどうすればいい?

軽減措置の申告は、多くの自治体で取得後一定期間内(60日以内が多い)に行うことが求められています。ただし、期限を過ぎてしまっても、不動産取得後原則5年以内であれば還付金請求により軽減相当額を取り戻せる場合があります。

遅延に気づいた場合は、まず自治体に連絡し、以下の点を確認しましょう。

  • 期限延長が認められる事情か
  • 追加資料の提出で対応できるか
  • 還付期限内に収まっているか

その後は、案内された手順に従って事情説明書や必要書類をすぐに準備して提出しましょう。正当な理由が認められれば軽減が適用されるケースもあるため、遅れに気づいたタイミングで早めに動くことが最も重要です。

不動産取得税に関するよくある質問と注意点

最後に、軽減措置や申告の流れについて迷いやすい部分をQ&A形式で見ていきましょう。今回は、実際の相談でも特に勘違いが多いポイントを中心に3つに絞って紹介します。

質問1:不動産取得税の軽減は売主側が手続きしてくれる?

いいえ、不動産取得税の軽減手続きは買主自身が行う必要があります。

不動産取得税の軽減措置は、あくまで「自主申告」が前提の制度であり、売主や仲介会社、工務店などは基本的に申請してくれません。

売主側に任せたままにしておくと軽減が反映されないまま課税される可能性がありますので、不動産を取得したら、早めに都道府県税事務所へ問い合わせて、申告手続きの流れを確認しておくと安心です。

質問2:不動産取得税は分割払いできますか?

不動産取得税の納付は、原則的に一括納付ですが、資金繰りが厳しい場合は、県税事務所へ相談することで分割や納付期限の延長が許可されるケースがあります。

分割納付が可能な期間は、概ね半年程度の場合が多いです。具体的なことは県税事務所との協議によって決まりますので、まずは相談に行ってみましょう。

質問3:建物の未登記状態でも不動産取得税はかかりますか?

はい、未登記でも課税されます。これは、不動産取得税は、登記の有無ではなく、不動産を取得した事実そのもので判断されるためです。

例えば、新築したがまだ登記していない場合や、引き渡しを受けたが登記移転が遅れているような状況でも、県税事務所は固定資産税課税台帳や完了検査情報を基に課税判断を行います。

また、登記が遅れると、住宅用軽減措置の申請書類が揃いにくくなるため、取得後は早めに登記手続きを進めておくと安心です。

まとめ・総括

不動産取得税は大きな負担に感じやすい税金ですが、意外と軽減の対象になる場面が多くあることが分かったと思います。特に個人の住宅では、相続による免除や免税点の適用、新築・中古住宅など、多くの制度が用意されているため、購入の前に必ずチェックしておきましょう。

ただし、軽減措置の多くは自主申告が前提で、提出書類や期限に細かな決まりがある点には注意が必要です。もし申告漏れがあった場合は、還付請求によって取り戻せる可能性がありますので、気づいた段階で早めに自治体へ相談してみてください。制度を正しく活用していけば、不動産取得税は決して難しいものではありません。手続きを丁寧に進めることで、安心して不動産取得に臨めるでしょう。

この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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