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公開日:2026.03.22 更新日:2026.09.30

【不動産投資詐欺】8つの手口と対策|騙されたときの相談先一覧

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近年、多様化する投資の中でも、安定した収益が期待できる手段として人気を集めている不動産投資。その一方で、不動産に関する知識の不足や、提示された物件条件への過信から、詐欺被害に遭うケースが後を絶ちません。

そこで本記事では、不動産投資詐欺の代表的な手口から、怪しい業者を見極める方法、そして被害に遭った際の対処法やリスク回避のポイントを総合的に解説。ご自身や大切な資産を守るために、ぜひ最後までチェックしてみてください。

不動産投資詐欺の現状と背景

不動産のミニチュアを前に悩む男女

不動産投資詐欺の背景には、投資への関心の高まりと、相場や融資の仕組みを理解しにくいことがあります。

投資用不動産は、低金利や将来の年金不安を背景に、関心が高まり続けている分野です。しかし、知識が不十分なまま高利回りを強調する業者に接触すると、悪質な詐欺に巻き込まれるおそれもあります。国民生活センターは、投資用マンションの強引な勧誘に関する相談が、特に20歳代で増えていると注意を呼びかけています(20歳代の相談件数は、2013年度の160件から2018年度は405件)。

出典:独立行政法人 国民生活センター「20歳代に増える投資用マンションの強引な勧誘に注意!」

知っておきたい不動産投資詐欺の代表的な手口8選

作業服の男性とシニア女性

不動産投資詐欺の代表的な手口は、手付金詐欺、地面師詐欺、二重譲渡詐欺、二重売買契約、デート商法詐欺、サブリース詐欺、架空賃貸詐欺、エビデンス改ざんの8つです。

手口内容主な対策
手付金詐欺手付金を支払わせ、入金後に連絡を絶つ契約書と領収書を保管し、業者の実態と所在を確認する
地面師詐欺所有者になりすまし、偽の書類で他人の不動産を売る登記事項証明書を取得し、司法書士など専門家と権利関係を確認する
二重譲渡詐欺同じ物件を複数の購入者に売る登記の状況を自分でも調べ、名義や抵当権に不審点がないか確認する
二重売買契約融資額の水増しのため、売買価格が異なる契約書を2通作らせる不審な書類には署名せず、コピーを専門家に見せる
デート商法詐欺恋愛感情を利用して、投資を勧める面識の浅い相手の勧誘は、第三者に相談する
サブリース詐欺家賃保証をうたい、契約後に保証内容が変わる契約書の条文を確認し、将来の減額・解約リスクを把握する
架空賃貸詐欺入居率や賃料を偽った資料で勧誘する複数の情報源で、入居状況と周辺相場を確認する
エビデンス改ざん融資審査を通すため、源泉徴収票や年収証明を偽造する正確な情報を提示し、不自然な書類にはサインしない

【手付金詐欺】契約後に業者が行方をくらます危険

契約の証拠金として手付金を支払わせ、入金後に連絡を絶ってしまう悪質な手口。相場より魅力的な価格帯を提示されると、思わず急いで契約してしまいがちですが、確認不足だと痛手を被ります。正式な売買契約書や領収書の保管が重要であり、契約時には業者の実態や所在がはっきりしているか必ず確認しましょう。

【地面師詐欺】他人の名義を悪用されるトラブル

所有者になりすまして売却を行う地面師は、他人の権利証や書類を偽装してくるため非常に厄介です。高額取引である不動産だからこそ、登記事項証明書(登記簿)を取得し、司法書士等の専門家を交えて権利関係を確認することが有効な回避策になります。特に所有権移転の登記手続き前に怪しい文書や連絡があった場合は、早期に専門家の助言を仰ぐことがポイントです。

【二重譲渡詐欺】購入後に物件が第三者に渡ってしまう

同一の物件を複数の購入者に売る非常に悪質な詐欺。先に登記を完了させた方が所有権を得るため、後から気づいても手遅れになるケースが多く見られます。物件を購入するときは、不動産登記の状況を自分自身でも調査し、名義や抵当権などに不審点がないか必ずチェックしましょう。

【二重売買契約】売買価格が異なる書類2通に押印させる

不動産投資における二重売買契約(二重契約)は、融資額を水増しする「ふかし」等の目的で、実際の売買価格と異なる契約書を別途作成する違法性の高い行為です。投資家が意図を理解しないままサインしても、金融機関や国税当局を欺いた形となるため、詐欺罪や共犯を問われるおそれがあります。

不審に思ったら、書類のコピーを専門家に見せて相談することが大切です。

【デート商法詐欺】恋愛感情を利用して投資を誘導

デート商法とは、恋愛感情を利用して親近感を高め、高額な投資用マンションなどを契約させる手口です。契約してしまっても、売主が宅建業者で契約場所が事務所以外などの場合は、宅建業法のクーリング・オフで申し込みを撤回できることがあります(原則、書面で告げられた日から8日以内)。

また、消費者契約法により、恋愛感情の不当な利用による契約は、困惑を脱してから1年以内、契約から5年以内であれば取り消せる場合があります。面識の浅い相手から不動産投資をすすめられたら、契約する前に第三者に相談し、契約後でも、消費者ホットライン「188」に相談しましょう。

出典:日本経済新聞「デート商法」で不動産を購入 契約は取り消せるか?

【サブリース詐欺】家賃保証が実態と大きく違うケース

家賃を一定額で保証するという触れ込みで契約を迫ってくるものの、実際には契約後に保証内容が変わるという詐欺。中途解約や減額が容易に行われる契約条項になっていたり、契約更新時に急に家賃を大幅に下げられるケースが報告されています。サブリース契約を検討する際には、契約書の各条文を詳細にチェックし、将来のリスクまで確認することが重要です。

【架空賃貸詐欺】入居率や賃料を虚偽報告する手口

物件の入居率を実際より高く偽った資料を提示し、短期間で高収益が期待できると説得してきます。契約後に物件を調べたら大半が空室だった、または賃料設定が相場とかけ離れていたと気づくケースが少なくありません。複数の情報源から入居状況や周辺相場を確認し、提出されたデータに矛盾がないか精査することが対策となります。

【エビデンス改ざん】融資審査を通すための書類偽装

金融機関からの融資を容易に引き出すために、偽造の源泉徴収票や年収証明を用意してくる悪質な業者がいます。こうした不正に荷担すると、後から自分自身も詐欺に関与したとみなされる恐れも。融資を受ける際は、正確な情報を提示し、不自然な書類に対しては決してサインをしないよう注意が必要です。

加害者になるリスクも?知らずに詐欺に加担するケース

手のひらを向けて注意を促す男性

知らず知らずのうちに詐欺スキームに協力してしまうと、刑事責任を問われる可能性があります。ここからは詐欺に加担してしまう恐れのある2つのケースについてまとめました。

脱税・租税回避の否認、融資詐欺に問われる法的リスク

虚偽申告をして多額の融資を受けたり、課税を逃れるために利益を過小に報告する行為は、税法や刑法に違反するおそれがあります。投資上のメリットを強調されても、後から違法と判断されるとペナルティや返金請求に直面することに。脱税や不正融資にあたるかどうかは複雑な問題のため、信頼できる税理士や弁護士に事前相談することが有効な回避策となります。

法人スキームを利用した金融機関への虚偽申告

個人名義では融資枠が足りない場合、法人名義で不動産を購入して融資を受けようとするケースがあります。正しく運用すれば問題ありませんが、虚偽の決算や役員構成をでっち上げると、大きな処罰対象となるので要注意。団体の代表や書類の作成に関与した人すべてが違法行為に問われる可能性があります。

不動産投資詐欺を未然に防ぐための3つのチェックポイント

詐欺被害を回避するには、信頼できる情報収集と慎重な判断が欠かせません。ここでは、事前に押さえておくべき3つのポイントをご紹介します。

1. 物件の相場や周辺環境を念入りに調査する

物件の価格が相場よりも極端に高すぎる、または安すぎる場合は要注意。周辺の売買事例や賃料相場を確認し、不自然な差があればまずは疑いを持つようにしましょう。地価や賃貸需要に関する公的データも参考にしながら、慎重に判断することが大切です。

2. 不動産業者の免許や実績を公的機関で確認する

宅地建物取引業の免許の有無は、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で免許番号や商号から確認できます。処分歴は、国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」で調べられます。

実績が不明確な業者や、マッチングサイトだけで実態のない業者は、特に注意が必要です。

3. 重要事項説明書や契約書類の内容を精査する

難しい専門用語が多い契約書ですが、疑問点を放置したままサインするのはもちろんNG。可能であれば宅地建物取引士や弁護士にも相談し、納得できるまで内容を確認しましょう。誤解や勘違いが詐欺被害をまねくケースも多いため、最後まで気を抜かずにチェックすることが重要です。

怪しい不動産業者の典型的な言動・特徴

不動産投資詐欺の回避策としてあわせてチェックしておきたいのが、不動産業者の言動です。業者のセールストークや日常的な対応には、詐欺の兆候が潜んでいることがあります。怪しい不動産業者かどうか見極めるポイントを4つご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

言動危険なサイン確認と対応
「必ず儲かる」と強調する投資に絶対はなく、リスクの説明がない根拠を尋ね、断定する業者は避ける
「高利回り」「家賃保証」を根拠なく保証する契約書に、保証の打ち切り条項があることがある入居率や収支計画の裏付けを求める
デメリットやリスクを説明しない空室リスクや修繕費を隠している可能性がある他社や専門家にも相談する
契約を急かす冷静な判断ができなくなるその場で決めず、情報を集め直す
✅怪しい不動産業者チェック
今接している業者に当てはまるものを、タップして選んでください。
判定の目安
0個:現時点で大きなサインはありません。ただし、物件の相場、業者の免許と実績、重要事項説明書と契約書の3点は、必ず確認しましょう。
1個以上:詐欺を疑うべき状態です。契約を保留し、他社や専門家、消費者ホットライン「188」に相談してください。

「必ず儲かる」と過剰な利益を強調する

投資に絶対は存在せず、いかなる不動産投資にもリスクはつきものです。にもかかわらず100%儲かる、損をするリスクはないと断言する業者は要注意といえます。根拠のない“安心”を押し出す場合、詐欺を疑うべきです。

「高利回り」「家賃保証」を根拠なく保証

家賃保証や高利回りを謳う場合でも、契約書をよく読むと途中で保証が打ち切られる条項が含まれていることがよくあります。具体的な経営プランや入居率の裏付けが示されないまま契約を急かされるなら、一層警戒すべきです。業者が提示する数字の裏にある根拠を求めて、慎重に契約を進めましょう。

デメリットやリスクを一切説明しない

デメリットをまったく説明しない業者も注意が必要。不動産投資には空室リスクや修繕費などといった、投資家にありがちな不安を巧みに隠している可能性が高いです。業者の説明が偏っていると感じたら、他社や専門家にも相談するなど客観的な視点を取り入れましょう。

契約を急かして冷静な判断を妨げる

「今決めないと他の人に取られてしまう」「限定枠があとわずか」といった言葉で、決断を急がせてくる手口も多いです。投資は長期的な視野で判断すべきものであり、その場の説得や焦りに流されるべきではありません。急かされるほど落ち着いて情報を集め、リスクを再確認することが大切です。

被害が起きたらどうする?相談先とトラブル解決の流れ

頭を抱える男性

万が一詐欺被害に遭ってしまった場合は、速やかに警察や消費生活センターへ相談し、適切な手続きを行うようにしましょう。時間が経つほど証拠が散逸したり、責任関係が曖昧になったりするリスクが高まるため、できるだけ早期の行動が被害を最小限で抑えるカギになります。

🚨被害に遭ったときの4ステップ
1
証拠を集めて保管する
契約書、領収書、振込明細、業者とのやり取りの記録を、消さずに残します。
2
警察と消費生活センターに相談する
警察に被害届を出し、消費者ホットライン「188」で消費生活センターにも相談します。
3
業者の保証協会を確認する
業者が保証協会の会員なら、苦情の申し出を経て、損害の弁済を受けられる場合があります(上限あり)。
4
弁護士に相談する
返金や損害賠償を求めるときは、証拠と法的根拠を整理して、早めに相談します。
※時間が経つほど、証拠が散逸します。できるだけ早く行動しましょう。

警察や消費生活センターへ相談する手順

警察へ被害届を提出し、受理に向けた詳しい状況説明を行います。契約書や振込明細などの具体的な証拠を用意しておくと、捜査がスムーズに進むでしょう。

消費生活センターでは相談員が被害実態をヒアリングし、解決のためのアドバイスを提供してくれます。全国共通の電話番号「188(消費者ホットライン)」で、最寄りの消費生活センターにつながります。

宅地建物取引業保証協会への請求と手続き

業者が宅地建物取引業保証協会の会員の場合、取引で損害を受けた人は、協会の苦情解決で解決に至らないときに、損害の補填を申し出ることができます。協会が審査のうえ、弁済業務保証金から弁済しますが、弁済には上限があります(会員の主たる事務所あたり1,000万円、従たる事務所ごとに500万円を追加)。

手続きには契約書や領収書などの書類が必要で、提出期限が定められていることが多いです。詐欺被害を証明するのは簡単ではないため、記録や証拠をしっかり保存しておきましょう。

出典:全国宅地建物取引業保証協会「弁済業務」

弁護士へ依頼して返金や損害賠償を求める

法律の専門家である弁護士に依頼することで、より具体的な解決策を見いだすことができます。裁判や交渉を通じて返金や損害賠償を追求する場合、必要な証拠や法的根拠を整理しておくことも重要。相談料や着手金などの費用面も含め、早めに対応を検討しましょう。

📞不動産投資詐欺の相談先 早見表
🚨 今まさに危険なとき
脅されている、その場から出られないなど、緊急のときだけ使います。
👮 被害届を出す・警察に相談する
最寄りの警察署/#9110
被害届は警察署で出します。相談だけなら、全国共通の警察相談専用電話「#9110」が使えます(平日の日中が基本で、受付時間は都道府県で異なります)。
🛡 契約・勧誘のトラブル、デート商法
最寄りの消費生活センターにつながります。クーリング・オフや契約の取り消しも、ここで相談できます。
🏢 宅建業者との取引で損害を受けた
業者が加入する保証協会
全国宅地建物取引業保証協会(苦情の窓口一覧)か、不動産保証協会(苦情の解決業務)です。どちらの会員かは、国土交通省の検索システムで確認できます。弁済には上限があります。
🔍 業者の免許・処分歴を調べる
国土交通省の検索サイト
⚖ 弁護士への相談を考えている
平日9時〜21時、土曜9時〜17時(祝日・年末年始を除く)。専門家の紹介ではなく、相談窓口や制度の案内です。無料の法律相談は、収入・資産の基準を満たす場合に利用できます。IP電話からは 03-6745-5600 です。
🏛 業者の指導・処分を求めたい
免許を出した行政庁
国土交通大臣免許は国土交通省の地方整備局、知事免許は都道府県の宅建業の担当課が窓口です。
※電話番号や受付時間は変わることがあります(2026年9月30日時点)。最新の内容は、各公式サイトでご確認ください。

初心者が知っておきたい不動産投資の基礎知識

詐欺を避けるには、投資の収支を自分で試算できる知識が欠かせません。利回りだけでなく、ローンの金利や返済期間、繰り上げ返済、空室リスクや修繕費まで含めたキャッシュフローを、複数のパターンでシミュレーションし、最悪のケースでも破綻しない計画を立てましょう。一人で判断が難しいときは、信頼できる専門家に相談することも大切です。

不動産投資家のコミュニティや勉強会に参加して、実際の成功例や失敗例を共有してもらうのもおすすめ。多角的な視点で情報を得るほど、詐欺や甘言に騙されるリスクも低下します。

❓不動産投資詐欺に関するよくある質問
Q1.不動産投資で騙されたとき、どこに相談すればよいですか?
警察と消費生活センターに相談します。消費生活センターへは、全国共通の消費者ホットライン「188」でつながります。あわせて、契約書、領収書、振込明細、業者とのやり取りの記録を保管してください。返金や損害賠償を求める場合は、弁護士にも相談します。
Q2.デート商法で不動産を買ってしまいました。契約は取り消せますか?
取り消せる場合があります。売主が宅建業者で契約場所が事務所以外などの場合は、宅建業法のクーリング・オフで申し込みを撤回できます。また、消費者契約法により、恋愛感情を不当に利用された契約は、困惑を脱してから1年以内、契約から5年以内であれば取り消せる場合があります。まずは消費者ホットライン「188」に相談してください。
Q3.契約の前に、不動産業者が信頼できるかを確認する方法はありますか?
国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で、宅建業の免許の有無を確認できます。処分歴は、国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」で調べられます。あわせて、周辺の相場、重要事項説明書、契約書の内容も確認しましょう。

まとめ

不動産投資詐欺には、手付金詐欺、地面師、デート商法、サブリースなど、さまざまな手口があります。防ぐには、物件の相場、業者の免許と実績、重要事項説明書と契約書の3点を確認し、「必ず儲かる」と契約を急かす業者は避けましょう。被害に遭ったときは、警察や消費者ホットライン「188」に、すぐ相談してください。

ただ、投資する物件や業者が適切かを、自分だけで判断するのは難しいものです。空き家の購入や活用を考えていて迷ったら、アキサポの無料相談をご利用ください。検討の段階でも、お気軽にご相談いただけます。

空き家の購入・活用で迷ったら、まずご相談ください
物件や進め方が適切かどうかは、一人では判断しにくいものです。検討の段階でも大丈夫です。アキサポの専門スタッフが、無料でご相談をうかがいます。

この記事の監修者

一級建築士 白崎 達也

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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