ページタイトル

2022.03.29

意外と知らないアパートの空き家問題|原因と対策方法

空き家の問題はアパートをはじめとする共同住宅でも起こっているのを知っていますか?全国の空き家数は2018年時点で846万戸(平成30年住宅・土地統計調査より)となっていますが、そのうち50.9%は賃貸用の住宅という現状があります(一戸建ての借家含む)。

この中には一時的な空室状態も含みますが、それでも絶対数は多く、人口減少や高齢化が進む現状もあり、無視できない問題であると考えられます。

そこでこの記事ではアパートを中心とした共同住宅の空き家問題を紹介。合わせて防ぐためのポイントや活用方法も解説します。

アパートの空き家問題|空き家の約50%は賃貸用住宅

空き家数及び空き家率の推移

出典:平成 30 年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計 結果の概要

日本における空き家総数は年々増加しており、国交省による「平成30年住宅・土地統計調査」によると、2018年時点での空き家率平均は13.6%、空き家総数は846万戸にものぼります。

空き家の種類別割合

出典:平成 30 年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計 結果の概要

これを住宅の種別ごとに見てみると、アパートを含む「賃貸用の住宅」がじつに50.9%を占めており、単純に数が多いことが分かります。

「賃貸用の住宅」の空き家の割合は多少減少しているものの、これはアパートの空き家が解消しているとは一概には言えず、近年一戸建ての空き家が増加していることを考えると、相対的に割合が減っているだけという可能性が大いにあります。

建て方別の空家数

出典:平成 30 年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計 結果の概要

実際に共同住宅の空き家数を見ると、昭和53年から平成20年にかけて顕著に増加していることが分かります。そして、一戸建ての割合が増加しているということは、共同住宅を上回るスピードで一戸建ての空き家が増加しているということ。

共同住宅の空き家率が下がっていることは、決して良い変化によるものではないのです。

都市部と地方部で空き家率に差がある

地域別の比較グラフ

出典:平成 30 年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計 結果の概要

もう一点注目してもらいたいのが、都市部と地方部における共同住宅の需要の差です。平成10年・平成15年・平成20年における賃貸住宅に入居した世帯数を見ると、3大都市圏(※)の非木造賃貸住宅のみ数値が増加しており、その他の区分では低下していることが分かります。

つまり共同住宅の需要は、都市部の鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造、いわゆるマンションや、軽量鉄骨造やRC造の大手メーカー製アパートなどに需要が傾いてきているということが考えられます。

※さいたま市,千葉市、東京都特別区部、横浜市、川崎市、名古屋市、京都市、大阪市、堺市(H20のみ)、神戸市 

アパートの空き家問題はなぜ起きているのか?

アパート外観

なぜアパートをはじめとする共同住宅の空き家がこれほど増えてしまったのでしょうか?

もちろん、全国的に空き家は増加しているため、その傾向にリンクする部分はありますが、共同住宅特有の問題もあるようです。

中でもアパートにまつわる特徴として、相続税対策として建築するパターンや、空き地の土地活用のために建築するパターンが多いようです。

ここでは、アパート特有の空き家が増加する理由を2つ紹介します。

相続税対策として建築されたアパートの空室化

アパートのオーナーさんは高齢の方が多い気がしませんか?もちろん高齢の方ばかりではないのですが、じつはこれにはハッキリとした理由があるのです。

それは、アパートを建てることによる相続税の減税効果があるため。賃貸住宅があると「借家建付地」という扱いになり、他人に建物や土地を課している場合に適用される「借家権割合・借地権割合」により建物・土地の評価額が下がります。これにより相続税の減額効果が得られるのです。

ただ、相続税対策ばかり先行して建ててしまうと需要が見込めないケースがあります。特に地方部ではこの傾向があり、建てたはよいものの空室続きという状態になる可能性があります。

参考:借家付兼割合とは

-引用

貸家建付地とは、貸家の敷地の用に供されている宅地、すなわち、所有する土地に建築した家屋を他に貸し付けている場合の、その土地のことをいいます。

貸家建付地の価額は、次の算式1で求めた金額により評価します。

(算式1)

貸家建付地の価額 = 自用地としての価額 - 自用地としての価額 × 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合

この算式1における「借地権割合」及び「借家権割合」は、地域により異なりますので、路線価図や評価倍率表により確認してください。路線価図や評価倍率表は、国税庁ホームページで閲覧できます。

バブル期及びその前後に建築された共同住宅の老朽化

共同住宅はバブル期(1985~1990年)を中心に、その前後に多く建築された経緯があります。2008年以降は新規供給戸数が10万戸以下を中心に推移していますが、バブル期及びその前後では15万戸前後の供給戸数が続いていました。

また、1991年には生産緑地法が改正されたこともあり、保有する農地の取り扱いを巡って共同住宅を建築するケースも多かったようです。

アパートの空き家化を防ぐためには

アパート玄関前通路

地方における空き家対策は「需要の掘り起こし」を行うのがオススメです。

そもそも空き家化したアパートが地方部に多いことを考えると、地域における需要が低い現状を変えることはできません。そのため、正攻法で空き家化対策をするのは難しいでしょう。

そこで、特別な需要を求める層にターゲットを絞ることで、利用希望者にリーチできる可能性が出てきます。

空室の「空き家活用」を行って需要を開拓する

「空き家活用」と聞くと一戸建てをイメージするかもしれませんが、共同住宅でも空き家活用は可能です。立地や建築時の条件にもよりますが、アパートの空き部屋を住宅以外の用途に使うことも可能です。

特に1階部分は道に面しているため活用しやすく、店舗にリノベーションしているケースもあります。

ただ、住宅以外に使う場合は、音や騒音・臭いなどによるトラブルに繋がるケースがあるため、設備を整えるリノベーションが伴う可能性があります。そのため、リノベーション費用を負担してくれる空き家活用サービスを選ぶのがオススメです。

なお、弊社の空き家活用サービス「アキサポ」も、リノベーションリフォーム費用は全額「アキサポ」が負担しています。

アキサポに相談する

ほかの物件と差別化したウリを持つ

アパートを一般的な住宅として貸し出すのではなく、「ペットを飼いたい人向け」、「音楽をやりたい人向け」など、特定のニーズを持っている層に向けて売り出すことでも、需要の掘り起こしが可能です。

物件を探す立場になってみると、ペット2匹以上可の物件や防音を備えた物件などは数えるほどしか見つからないことが分かります。ペットや音楽に特化した物件ができると、そこが特化していれば特化しているほどニュースになることもしばしばです。

また、地域によっては周辺施設の影響で特別な需要が発生する可能性もあります。その地域でどんな物件が求められているかを考え、アパートに+αの価値を付与しましょう。

アパートオーナーが考えるべき活用方法

閃きと人型の駒

アパートは部屋の区分に合わせれば一戸建てを丸々利用する際に比べて規模は小さくなりますが、小規模な店舗や事務所などに活用することが可能です。

そこでここでは、アパートの空き家活用としておすすめの方法を3つ紹介します。

DIY賃貸借物件として貸し出す

DIY賃貸借物件とは、借主が自分で部屋の内装をDIYできる物件のことです。DIYを楽しめるメリットと、物件を購入しなくてよい手軽さを併せ持っていることから、近年注目の賃貸スタイルとなっています。

DIY賃貸借物件にするには、既存のアパートにDIY可能な特約を付与することが必要です。契約形態は、ベースとなる賃貸借契約とDIYに関する特約部分で構成されており、DIYを行う際の工事内容は、賃貸借契約書とは別に個別に申請書や合意書などを発行して取り交わすことになります。

DIYに関するルールを決める必要は出てきますが、リフォーム・リノベーション費用を節約できたり、退去時にグレードアップして戻ってきたりといったメリットもあるオススメの活用方法です。

店舗や事務所など事業用として貸し出す

大きな通りに面している場合や駅に近い場合などは、店舗や事務所などの事業用として貸し出す選択肢もあります。ただし、店舗や事務所として利用する場合は、都市計画法における「用途地域」によってエリアが限定されているため注意が必要です。

アパートを店舗として活用できない用途地域

・店舗等の床面積が150平方メートル以下の場合
第一種低層住居専用地域(第二種低層住居専用地域・第一種中高層住居専用地域・第二種中高層専用地域・田園居住地域・工業専用地域は業種の制限あり)

・店舗等の床面積が150平方メートルを越え500平方メートル以下の場合
第一種低層住居専用地域、第二種住居専用地域(第一種中高層住居専用地域・第二種中高層専用地域・田園居住地域・工業専用地域は業種の制限あり)

アパートを事務所として活用できない用途地域

・事務所等の床面積が150平方メートル以下の場合
第一種低層住居専用地域、第二種住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、田園居住地域(第二種中高層専用地域は2階以下に限る)

・事務所等の床面積が150平方メートルを越え500平方メートル以下の場合
第一種低層住居専用地域、第二種住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、田園居住地域(第二種中高層専用地域は2階以下に限る)

シェアオフィスやコワーキングスペースとして貸し出す

テレワークの一般化に伴って需要が増加している用途です。一室をリフォーム・リノベーションして貸し出してもよいですし、一階部分をつなげてワンフロアとして貸し出すような方法もあります。

主に駅の近くで需要が高い用途で、単なるワーキングスペースとして貸し出すほかにも、居心地の良い空間を作って、長時間利用にも対応できるようにしているケースもあります。

また、住宅地が広がっているエリアにおいても、在宅勤務時の打ち合わせスペースとして使ったり、集中できるワークスペースとして利用したりといった需要が見込めます。

アパートも空き家活用や差別化を考える時代に

かつては建てれば部屋が埋まっていたアパートも、先行しすぎた相続税対策や経年的な大量供給によって空き家が増加している状態になっています。特に人口流出が起こっている地方において問題になっており、純粋な借家需要だけで部屋を埋めることが難しくなっています。

この問題を解決する方法の一つに、ウリの差別化による地域需要の掘り起こしを利用した空き家活用があります。純粋な賃貸物件として売り出すのは難しくても、別の角度から考えればマッチングできる可能性があります。

弊社の空き家活用サービス「アキサポ」は、まさに地域需要を掘り起こす空き家のサービスです。オーナー様の費用負担は0円で始められ、物件に適した活用方法を個別で提案いたします。

もしアパートの空き室が埋まらず悩んでいたら、まずはアキサポにご相談を。物件を最大限活用できる方法を提案させていただきます。

「アキサポ」によるアパートの活用例はこちら

アキサポに相談してみる