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公開日:2020.05.25 更新日:2026.07.02

実家がゴミ屋敷に…掃除の進め方と片付け費用・親との向き合い方

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帰省するたびに、物であふれた実家の様子を見て「なんとか片付けたい」「このままでは親の健康も心配」と不安になる方は少なくありません。

実家がゴミ屋敷のように散らかってしまう背景には、親の高齢化による認知力や体力の低下といった要因があり、本人に悪気がないケースがほとんどです。そのため、感情的に叱ったり勝手に片付けたりすると、かえって親子関係がこじれてしまうこともあります。

大切なのは、親の気持ちを尊重しながら、少しずつ着実に進めていくことです。この記事では、実家が片付かなくなる原因から、親と衝突せずに掃除を進めるコツ、業者に依頼する場合の費用相場と費用を抑える方法、そして掃除だけでは手に負えない場合の家の活用まで、遠方の実家に悩む方に向けてわかりやすく解説します。

そもそもなぜ掃除しなくなってしまうのか

実家が片付かなくなる背景には、親の高齢化に伴う「認知力の低下」「体力の低下」「掃除の意義を見出せなくなること」という3つの要因があります。加齢による心身の変化が重なり、以前はできていた掃除が難しくなっていくのです。

代表的な理由は、親の高齢化による3つの要因といわれています。

要因主な内容実家で起こりやすいこと
認知力の低下記憶力や判断能力が衰える同じ物を何度も買い、物が増える
体力の低下片付けや掃除の気力が失われる階段の上り下りや庭木の手入れが困難に
掃除の意義を見出せない汚れの自覚がなく、きっかけもない来客や帰省がないと片付けをしない

①認知力の低下

高齢になり認知力が衰えると、記憶力や判断能力も衰えてきます。その結果、物忘れが激しくなり、同じ物をいくつも買ってしまうなど、物が増えてしまう傾向があります。

②体力の低下

体力が低下すると、家を片付けたり、掃除をしたりする気力が次第に失われていきます。マンション一室程度の広さならまだしも、スペースを持て余している戸建て住宅だと負担は大きく、階段の上り下りがつらくなったり、庭木の手入れができなくなったりしていきます。

③掃除の意義を見出せない

そもそも掃除を習慣化していない家では、部屋が汚れてきたという自覚がないことも多く、子どもの帰省や来客があるなど、掃除をするきっかけがないと掃除をしないケースがあります。掃除の意義を見出せない結果、部屋が散らかってしまうのです。

実家を「ゴミ屋敷」にしないために

ゴミがどんどん溜まっていってしまう「ゴミ屋敷」にしないためにと思い、勝手に掃除をしてしまうと、場合によっては親と衝突してしまう可能性があります。

では、どんなことに気をつけて、どう進めるべきなのでしょうか。

親と衝突せずに実家の片付けを進める3つのポイント
1

「健康寿命を伸ばす」ことを伝える

転倒・骨折はケガをきっかけに介護が必要になる大きな原因。片付けは親の健康を守ることにつながると伝えましょう。

2

捨てる物ではなく「残す物」を決める

通帳や印鑑、思い入れのある物など、引き継いでほしい物を親子で把握。残す物を軸に整理すると判断が進みます。

3

親の意思を尊重しながら進める

実家は親の住まい。「触らないで」と言われた場所は避け、物を捨てる際は親に立ち会ってもらうなど、こまめな対話を大切に。

①生前整理は「健康寿命を伸ばす」ことを伝える

掃除や片付けは、実は親の健康を守ることに直結します。

厚生労働省の「2022年(令和4年)国民生活基礎調査」によると、介護が必要になった主な原因のうち「骨折・転倒」は認知症・脳血管疾患に次ぐ第3位(13.9%)を占めています。高齢者の転倒は住み慣れた自宅の中でも起こりやすく、室内でのケガが介護のきっかけになるケースは少なくありません。散らかった床や物の多い環境は転倒リスクそのものです。「片付けは健康寿命を伸ばすため」という前向きな伝え方をすると、親も納得しやすくなります。

②捨てる物ではなく、残す物を決める

生前整理でまず意識したいのは、「捨てる物」ではなく「残す物」を決めることです。

通帳や印鑑、価値のある物、思い入れのある物がどこにあるか分からないと、いざというとき残された家族が困ってしまいます。引き継いでほしい物・残しておきたい物を親子で把握しておくことが、結果的にスムーズな整理につながります。

③親の意思を尊重しながら進める

実家はあくまで親の住まいです。

意思を尊重せず無理に片付けさせようとすると、かえって親子関係がこじれ、喧嘩の原因になることもあります。「ここは触らないで」と言われた場所は避け、物を捨てるときは親に立ち会ってもらうなど、こまめに声をかけながら進めましょう。丁寧なコミュニケーションこそが、片付けを円滑に進める一番の近道です。

親の同意を得られないときは「ゆっくり地道に」進める

親が片付けに前向きでない場合は、一度にすべてを片付けようと焦らず、少しずつ地道に進めるのが基本です。ひとつずつ「これは残す?」と親に確認を取りながら分別していくことで、親自身も納得しながら片付けを進められます。

そして何より大切なのが、日頃のコミュニケーションです。実家に帰る回数や電話で話す機会を増やし、「あなたのことを心配している」という気持ちが伝わると、親も少しずつ心を開いてくれます。片付けは、その延長線上で自然と進んでいくものです。焦らず、親のペースに寄り添いながら向き合っていきましょう。

ゴミの日や分別に注意

ゴミがたくさん入ったゴミ袋

実際に掃除を行う際は、事前にその地域のゴミの出し方・分別の仕方を把握しておきましょう。ゴミの収集日や分別方法は、各自治体により異なります。収集日と分別方法をあらかじめ調べておけば、大量にゴミが出ても、外に出しておくことができます。

また、ゴミ袋も地域で指定されている可能性があるので、用意しておくのを忘れずに。ゴミを出す際は、小分けにしてまとめておくと、持ち運びが楽になり、負担も減らすことができます。

費用はかかるが、業者への依頼も選択肢に

清掃業者が掃除している

実家が遠方にある場合や、自力では手に負えないほど物が積み上がっている場合は、リサイクル業者の出張回収や専門業者への清掃依頼が有効です。費用はかかりますが、手間を大きく減らせるうえ、無理な作業による転倒・ケガといった事故を防げるのも大きなメリットです。

気になる費用相場は、間取りやゴミの量、作業人数によって変わります。目安として、2LDK程度で作業人数3〜6人・作業時間3〜8時間の場合、およそ12〜30万円が一つの基準です。ただし、ゴミが天井近くまで積み上がった重度のケースや、特殊清掃が必要な場合は、これより高額になります。料金はゴミの「量」で決まるため、正確な金額は現地見積もりで確認するのが確実です。

片付け費用を安く抑える3つの方法

業者への依頼費用を少しでも抑えたい場合は、次の3つの方法が有効です。

①価値のある物を買い取ってもらう

まだ使える家電やブランド品、貴金属などがゴミに埋もれている場合、買取に対応した業者に依頼すれば、その分を作業費用と相殺できます。フリマアプリで売る方法もありますが、業者ならその場で買い取ってもらえる手軽さがあります。

②できる範囲で自分で片付けておく

費用は主に「作業人数×作業日数」で決まります。明らかな燃えるゴミや資源ごみだけでも自治体のルールに従って先に処分しておくと、業者の作業量が減り、料金を抑えられる可能性が高まります。

③複数社から相見積もりを取る

料金は業者によって差があるため、最低3社を目安に相見積もりを取りましょう。総額だけでなく、作業範囲や許可・資格の有無、追加料金の条件まで比較することが、あとから高額請求されるトラブルを避けるコツです。

費用を抑える方法具体的なアクション期待できる効果
リサイクル業者に買い取ってもらう価値のある家財をその場で買い取ってもらう買取分だけ費用を相殺できる
できる限り自分で片付ける自力で片付け、作業人員・日数を減らす見積りの基礎となる人件費を圧縮
相見積もりを取る最低3社を目安に内容と料金を比較最も条件の良い業者を選べる

実家のゴミ屋敷・片付けに関するよくある質問

Q

実家の片付けを親が嫌がるときはどうすればいいですか?

一度に片付けようとせず、少しずつ地道に進めるのが基本です。実家は親の住まいであるため、意思を尊重し、捨てる物ではなく「残す物」を一緒に決めていくと進めやすくなります。帰省や会話の機会を増やし、心配している気持ちを伝えることも円滑な片付けにつながります。

Q

ゴミ屋敷化した実家の片付けを業者に頼むといくらかかりますか?

費用は広さや作業量で変わりますが、2LDKで作業人数3〜6人・作業時間3〜8時間の場合、おおむね12〜30万円が目安です。ゴミの量が非常に多い場合や特殊清掃が必要な場合は、相場はさらに高くなります。買取の活用や自力での片付け、相見積もりで費用を抑えることも可能です。

Q

掃除では手に負えないほど老朽化した実家はどうすればいいですか?

掃除だけでは対応が難しい場合や、親が転居・入所を検討している場合は、リフォームやリノベーションによる活用も選択肢です。賃貸物件やテナントとして貸し出せれば家賃収入につながる可能性もあります。管理や活用に迷ったときは、空き家活用の専門家に相談するのがおすすめです。

掃除だけでは解決しないときは、家の活用も選択肢に

生まれ変わる実家

実家がすでにゴミ屋敷状態になっている場合、片付けに多額の費用がかかるだけでなく、老朽化が進んで倒壊の危険性が高まっているケースもあります。

さらに、親が駅近マンションへの住み替えや老人ホームへの入所を考えている場合は、苦労して片付けても「今度は誰も住まない実家をどう管理するか」という新たな悩みが生まれてしまいます。

こうしたときに有効なのが、リフォームやリノベーションによる活用です。実家を改修してテナントや賃貸物件として貸し出せれば、これまで負担でしかなかった家が、家賃収入を生む資産へと変わる可能性があります。

アキサポでは、片付けや管理に悩む実家・空き家について、活用のプランづくりから運用まで一貫してサポートしています。改修にかかる費用面のハードルを抑えながら活用を始められる仕組みもご用意していますので、「掃除の先」をどうするか迷っている方は、まずはお気軽にご相談ください。

汚れてしまった実家をきれいにするには、時間も労力もお金もかかります。それでも、親とともに過ごした大切な場所です。親子で話し合いながら、その家にとって最適な選択肢を一緒に考えてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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