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公開日:2024.05.17 更新日:2026.05.29

空き家を障害者グループホームにして有効活用!メリットや注意点を解説

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空き家を何らかの形で有効活用したいというとき、障害者グループホームにするという選択肢があることをご存じでしょうか。

今、所有している空き家をリノベーションするなどして、障害のある方たちが日常生活の介護や支援を受けながら、共同生活する住宅へと変えることができます。

ここでは、空き家を障害者グループホームにするとどのようなメリットが得られるのか、そして注意点はあるのかなど、気になるポイントについて解説します。

障害者グループホームとは?

障害者グループホームとは、障害を持つ方が共同で生活するための住宅のことです。

この住宅は、さまざまな障害を持つ方が、障害者総合支援法(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)にもとづく共同生活援助を受けて、自立した日常生活を送ることを目的として設置されます。設置するのは社会福祉法人やNPO法人、医療法人などで、建物はマンションやアパート、戸建てなどの一般的な住宅が活用されます。

障害者グループホームに入居するのは、身体障害、精神障害、知的障害、難病を持つ方たちです。知的障害など障害種別が同じ方同士で暮らす場合もあれば、さまざまな障害種別の人がいっしょに暮らす場合もあります。入居される方の生活面や健康面における適切な支援や日々の傾聴は、グループホームを設置する法人が定期的に派遣する世話人や生活支援員によって行われます。

空き家を障害者グループホームにするメリット

メリットの側面物件所有者様および地域社会にもたらされる価値
強固な社会的貢献と地域共生供給不足が続く障害者グループホームの場を提供することで、当事者の方々の自立と、そのご家族の安心に直接寄与できます。
長期的に安定した建物運用福祉事業を行う法人(社会福祉法人やNPO等)と長期の賃貸借契約を締結するため、一般賃貸に比べて空室リスクが低く、安定した運用が期待できます。
不完全管理によるリスクの解消施設には世話人や生活支援員が日常的に常駐・巡回するため、空き家の放置による建物の老朽化や放火、不法侵入などの防犯面のリスクが完全に解消されます。

空き家を障害者グループホームにすることは、空き家の所有者様にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。ここからは、3つのメリットについてご紹介します。

社会貢献になる

障害者グループホームは、障害を持ち、自立した日常生活を送ることを目指す方たちが共同で暮らす住まいを提供するものです。利用者はそこで必要な介護や支援を受け、地域社会とのつながりも持ちながら、共同で日常生活を営んでいくことができます。

障害者グループホームの数は、全国で増加傾向ではあるものの、まだ十分に確保されているとはいえません。特に近年は、高齢者の障害者が増えていることもあり、適切な住居を供給する必要性が高まっています。

こうした現状の中、空き家を障害者グループホームとして提供すれば、供給不足の解消に役立ちます。障害を持つ方々が地域社会のなかで自立した生活を送る機会を作り出すことに寄与でき、その家族に対しても安心感を与えられるでしょう。

自治体によっては補助金がもらえる

補助金・支援制度の名称補助の割合・概要特徴と申請時の注意点
社会福祉施設等施設整備費補助金総事業費の最大3/4(国が2/4、自治体が1/4を補助)空き家の改修や大規模修繕に広く使えますが、自治体の予算枠や採択基準が厳しく、実際の受給までに期間を要します。
自治体独自の開設準備補助金数十万〜数百万円(自治体により異なる)スプリンクラー等の消防設備設置費や、防音・バリアフリー化改修費、初期の家具・家電購入費をピンポイントで支援。
福祉金融機関等による低利融資独立行政法人福祉医療機構(WAM)等の融資制度社会福祉法人や民間事業者が福祉施設を整備・運営する際、長期かつ固定・低利での資金調達が可能です。

空き家を利用して障害者グループホームにする際には、自治体などからの補助金が利用できる可能性があります。

例えば、「社会福祉施設等施設整備費補助金」は、社会福祉法人や、自治体ごとの公募要件を満たす事業者が、障害者福祉サービスを開始するために施設を整備する際に支給される補助金です。整備費の2分の1を国が、4分の1を自治体が補助し、全体で整備に要する経費の4分の3が補助されます。

この補助金は、空き家を障害者グループホームとして改修する場合や、新たに施設を整備する場合、大規模修繕をする際などに利用することが可能です。補助額が大きいのがポイントですが、反面、実際の補助金受給までに時間がかかり、申請に必要な書類が多い点には注意が必要です。

このほかにも、自治体によっては、施設の整備に関する費用、円滑な運営を促進するための費用などを支援する補助金を支給しています。詳しくは、地域の障害福祉課などへお問い合わせください。

空き家を放置するリスクがなくなる

空き家を放置していると、維持管理費が発生するだけでなく、建物の劣化や倒壊、火災または放火、ごみなどの不法投棄、不法侵入、景観の悪化による近隣からの苦情といったさまざまな問題を引き起こすおそれがあります。

空き家を障害者グループホームとして活用すれば、こうした放置リスクを未然に防ぐことができます。実際の運営や日常の建物管理は、契約を結んだ社会福祉法人や事業者が主体となって行うため、所有者様の負担を抑えながら、物件を健全な状態に維持しやすくなります。

空き家を障害者グループホームにするときの注意点

空き家を障害者グループホームにするときには、注意すべき点もあります。事前に、注意点についてもしっかりと把握しておきましょう。

設備基準を満たす必要がある

確認すべき法令満たすべき具体的な基準と内容改修時の注意点
障害者総合支援法(人員・設備基準)・1棟あたりの定員は原則2人以上10人以下(既存建物の転用は最大20人まで可)
・居室は原則個室とし、1室あたり7.43㎡(約4.5畳)以上(収納除く)を確保
・共有スペース(食堂、台所、洗面所、浴室、トイレ)の設置が必須
入居される方のプライバシーと自立を支える、家庭的な動線設計が求められます。
建築基準法・原則として新耐震基準(1981年6月以降の建築基準)への適合が必要
・延床面積や階数により、住宅から「寄宿舎」への用途変更の手続きが必要となる場合あり
避難経路の確保や階段の構造など、安全面での厳格な事前確認(建築主事や専門家への相談)が必須です。
消防法・建物の規模や入居者の障害支援区分に応じて、適切な消防用設備の設置義務あり
・特定小規模施設用自動火災報知設備や、スプリンクラー設備、誘導灯などの設置
火災時の自力避難が困難な方が入居されるケースを想定し、初期消火と通報の仕組みを万全にする必要があります。

空き家を障害者グループホームにするには、特定の基準を満たす必要があります。

建物のタイプは一戸建て、アパート、マンションのうちどれでも良く、個人所有、法人所有、賃貸のいずれでも問題ありません。設置場所は、住宅地または住宅地と同程度に、利用者の家族や地域住民との交流の機会が確保される地域とされています。

入居者の定員は、新築の場合はグループホーム1棟につき2人以上10人以下ですが、既存の建物を利用する場合は、定員要件が20人までに緩和されます。

居室については、基本的に1人部屋で、個室の面積が収納設備を除いて7.43平方メートル(約4.5畳)以上なければいけません。また、日常生活に必要な共有施設、食堂や台所、トイレ、洗面設備、浴室などを備えていることが求められます。ほかにも、建築基準法(新耐震基準に適合もしくは同等であることなどが前提)や消防法などの各種法令に適合している必要がありますので、しっかりと確認しておきましょう。

リフォーム費用がかかる

前述したように、設備基準があるため、空き家を障害者グループホームにするには、リフォームやリノベーションが必要なことがほとんどです。

そのための費用は、物件の状態や必要な改修の範囲によって変わります。そのため事前に詳細な見積もりを行い、予算を確保しておくことが大切です。補助金を利用すれば初期費用を抑えられるので、そのことも含めて計画的に資金を準備しましょう。

なお、障害者グループホームとして運用を開始すると、家賃やサービス料による安定した収入が得られることが期待できます。障害者グループホームを利用する方も、その料金をすべて自己負担するのではなく、自治体からの補助金や給付制度を利用して軽減することが可能です。

近隣住民の理解を得る必要がある

障害者グループホームの運営にあたっては、近隣住民の理解と協力が不可欠です。

グループホームは地域の一住民として共に生き、共同生活を営む温かな家庭の場(地域共生)です。開設にあたっては、偏見や誤解を生ませないよう、一方的な通知で済ませるのではなく、運営事業者や所有者が主体となって丁寧な個別訪問や住民説明会を開催するなどして、積極的にコミュニケーションをとることが大切です。施設の理念や、世話人・支援員が常駐する安全な管理体制、緊急時の連絡網などを誠実に説明し、地域の一員として温かく迎え入れてもらえるよう、相互理解と信頼関係を地道に築いていきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q:一般の戸建てや空き家を障害者グループホームに転用することは可能ですか?

A: はい、可能です。障害者グループホーム(共同生活援助)の多くは、地域社会のなかで家庭的な環境を作るため、一般的な一戸建てやアパート、マンションを活用して開設されています。ただし、居住される方の安全と尊厳を守るため、障害者総合支援法に基づく設備基準のほか、建築基準法や消防法に定められた厳格な基準(スプリンクラーの設置や一定の居室面積など)をクリアするための改修工事が必要となります。

Q:グループホームを開設・改修する際に利用できる補助金にはどのようなものがありますか?

A: 代表的なものとして、国と自治体が建築・改修費の最大4分の3を補助する「社会福祉施設等施設整備費補助金」があります。また、自治体独自に「障害者グループホーム等開設準備費用補助金」などの名称で、スプリンクラーや火災報知器の設置費用、初期の備品購入費を支援する制度が設けられているケースが多いです。受給要件や申請時期は非常にタイトであるため、必ず事前に各自治体の障害福祉課等への確認が必要です。

Q:近隣住民の方々への説明や合意形成はどのように進めるべきですか?

A: グループホームは「地域の一住民」として共同生活を営む場です。開設にあたっては、偏見や誤解を生ませないよう、一方的な通知ではなく、運営事業者や所有者が主体となって丁寧な個別訪問や住民説明会を重ねることが極めて重要です。施設の理念や、世話人・支援員が常駐する管理体制、緊急時の連絡網などを誠実に説明し、地域の一員として迎え入れてもらえるよう、相互理解と信頼関係を地道に築く姿勢が不可欠です。

空き家の活用は「アキサポ」がお手伝いします

空き家を障害者グループホームにすると、社会貢献・地域貢献につながり、空き家管理の負担も軽減することが可能です。自治体からの補助金を得られれば、一般向けの戸建て賃貸にする場合などと比べて、初期費用を抑えられる可能性もあります。

では、空き家を障害者グループホームにする以外には、どのような活用方法が考えられるのでしょうか。

株式会社ジェクトワンが運営する空き家解決サービス「アキサポ」では、お持ちの空き家について活用や売却などさまざまな選択肢の中から最適なプランをご提案します。

空き家を所有していて、売却や活用をお考えの方は、まずはお気軽にお電話やお問い合わせフォームからご連絡ください。

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この記事の監修者

岡崎 千尋 アキサポ 空き家プランナー

宅建士/二級建築士

都市計画コンサルタントとしてまちづくりを経験後、アキサポでは不動産の活用から売買まで幅広く担当してきました。
お客様のお悩みに寄り添い、所有者様・入居者様・地域の皆様にとって「三方良し」となる解決策を追及いたします。

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