公開日:2025.09.20 更新日:2026.06.19
古民家リノベーション補助金【2026年最新】種類・金額・申請方法を解説
リノベーション補助金とは、住宅の性能向上や住環境の改善を目的に国や自治体が設けた支援制度です。断熱改修・バリアフリー化・耐震補強など幅広い工事が対象となり、費用負担を大幅に抑えながらリノベーションを実現できる可能性があります。
本記事では、2026年時点で利用できる主なリノベーション補助金の種類・特徴・注意点をわかりやすく解説します。制度を正しく理解して、理想の住まいづくりに役立てましょう。
目次
リノベーション補助金とは?概要と目的を解説

リノベーション補助金とは、省エネ・耐震・バリアフリーなど目的ごとに国や自治体が用意する住宅リノベーション支援制度の総称です。条件を満たせば数十万〜100万円以上の補助を受けられるケースもあります。
2026年度も「住宅省エネ2026キャンペーン」を中心に複数の制度が実施されており、省エネ補助金は「みらいエコ住宅2026事業」として断熱改修・バリアフリー改修・子育て対応改修などを対象に支援が行われています。
各補助金は目的ごとに担当省庁・窓口が異なります。例えば耐震化補助金は国土交通省、バリアフリー化補助金(介護保険適用)は市区町村の介護保険担当窓口が申請先です。自治体独自の補助金もあり、内容・金額は地域によって差があります。
補助金によっては要件が重複しなければ併用できるケースもあります。リノベーション開始前に、目的に合った制度を複数確認しておくことが重要です。なお補助金は予算上限に達し次第終了するため、早めの情報収集と申請が大切です。
国が実施する代表的なリノベーション補助金制度
| 補助金名 | 担当省庁 | 主な対象工事 | 補助上限(目安) |
|---|---|---|---|
| みらいエコ住宅2026事業 | 国土交通省 | 躯体断熱改修・エコ設備設置・バリアフリーなど | 最大100万円/戸 |
| 先進的窓リノベ2026事業 | 環境省 | 高断熱窓への交換・内窓設置・玄関ドア改修 | 最大100万円/戸 |
| 給湯省エネ2026事業 | 経済産業省 | エコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファームの導入 | 最大17万円/台(加算含む) |
| 長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 国土交通省 | 劣化対策・耐震・省エネ・維持管理など複合工事 | 最大80〜160万円/戸 |
| 住宅・建築物安全ストック形成事業 | 国土交通省 | 旧耐震住宅の耐震診断・耐震改修工事 | 自治体ごとに異なる |
| 既存住宅の断熱リフォーム支援事業 | 環境省 | 断熱材・窓・ガラス・玄関ドアの改修 | 最大120万円/戸(補助率1/3) |
| 介護保険による住宅改修費支給 | 厚生労働省 | 手すり・段差解消・引き戸交換・便器交換など | 最大18万円 |
国が実施する代表的なリノベーション補助金を紹介します。国の補助金は住宅の省エネ化や長寿命化など全国的な社会課題に対応するもので、手厚い補助が受けられる制度が多い傾向にあります。
2026年現在、国のリノベーション補助金の柱は住宅省エネ2026キャンペーン(みらいエコ住宅・先進的窓リノベ・給湯省エネの3事業)です。3事業の併用申請が可能なため、条件次第で合計100万円を超える補助が受けられます。
2026年度に利用できる主な国の補助金は以下のとおりです。
- 住宅省エネ2026キャンペーン(国土交通省・経済産業省・環境省)
- みらいエコ住宅2026事業(2025年度「子育てグリーン住宅支援事業」の後継事業)
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業(国土交通省)
- 住宅・建築物安全ストック形成事業(国土交通省)
- 既存住宅における断熱リフォーム支援事業(環境省)
- 介護保険法にもとづく住宅改修費の支給(厚生労働省)
なお、「子育てグリーン住宅支援事業」は2025年度で受付終了しており、2026年度は「みらいエコ住宅2026事業」に移行しています。補助金は予算上限に達し次第終了するため、早めの申請を検討しましょう。
住宅省エネ2026キャンペーン(国土交通省・経済産業省・環境省)
3省が連携して実施する大規模な補助事業で、以下の3事業で構成されています。
住宅省エネ2026キャンペーン 3事業の概要
・みらいエコ住宅2026事業(国交省・環境省):躯体断熱・エコ設備・バリアフリー改修などを支援。補助上限最大100万円/戸。全世帯対象。2026年度から窓工事(開口部の断熱改修)が必須要件に変更。
・先進的窓リノベ2026事業(環境省):高性能窓への交換・内窓設置を支援。補助上限最大100万円/戸(前年度の200万円から変更)。
・給湯省エネ2026事業(経済産業省):高効率給湯器(エコキュート・エネファームなど)の導入を支援。定額補助(機器の種類により異なる)。
3事業のワンストップ申請が可能なため、条件次第で合計補助額が100万円を大きく超えるケースがあります。補助金は予算上限に達し次第終了するため、早めの申請が重要です。
なお、2025年度まで実施されていた「子育てグリーン住宅支援事業」は終了しており、みらいエコ住宅2026事業がその後継にあたります。
長期優良住宅化リフォーム推進事業(国土交通省)
住宅を長く使える資産として再構築することを目的とした補助金です。長期優良住宅(増改築)認定を受けられる場合は最大160万円、一定基準を満たす場合は最大80万円が補助されます。
対象工事は、耐震・省エネ・劣化対策などの特定性能向上リフォームのほか、バリアフリー・子育て対応・三世代同居対応・防災性向上など幅広い工事が含まれます。長期優良住宅認定を受けた場合は確定申告で最大25万円の控除も受けられます。
申請には専門的な書類(インスペクション報告書・図面など)が必要で審査基準も厳格です。信頼できる施工会社と計画段階から連携しておきましょう。
住宅・建築物安全ストック形成事業(国土交通省)
旧耐震基準(1981年5月31日以前に建築確認を受けた住宅)を対象とした耐震改修補助制度です。補助額・補助率は自治体ごとに異なるため、お住まいの自治体の窓口で確認してください。申請前に耐震診断が必要になる場合もあります。
既存住宅における断熱リフォーム支援事業(環境省)
既存住宅の断熱性能を高める改修を支援する制度です。断熱材の施工・窓交換・ガラス・玄関ドアの改修が対象で、部分断熱と全体断熱の2タイプがあります。補助上限は1住戸あたり120万円、補助率は対象経費の1/3以内です。使用できる建材・設備は指定製品に限られるため、事前に公式サイトで確認が必要です。
介護保険法にもとづく住宅改修費の支給(厚生労働省)
要支援・要介護認定を受けた方が対象の小規模住宅改修補助制度です。手すりの設置・段差解消・床材変更・扉の取替え・洋式便器への交換などが対象で、支給限度額20万円の9割(最大18万円)が支給されます。工事はケアマネジャーのケアプランに基づく必要があります。詳細は自治体窓口または地域包括支援センターへ相談してください。
自治体が独自で実施しているリノベーション補助金

自治体のリノベーション補助金は、住民サービスの向上や定住促進を目的に実施されており、地方を中心に移住者向けの手厚い制度が充実している傾向があります。
ここでは「古民家再生・景観保全」と「子育て世帯の支援・定住促進」の2つの目的別に代表的な事例を紹介します。
古民家再生・景観保全を目的とした補助金
歴史的な街並みや建物が多い地域では、文化的景観を守るための補助金が設けられているケースがあります。観光振興や地域の魅力向上にもつながる制度で、地域性が高いため実施している自治体は限られますが、先祖代々の家を守りたい方には有力な選択肢です。
代表的な例として、京都市では特定エリアの京町家を対象に改修・維持修繕の費用を補助する事業、金沢市では金澤町家のリノベーション・修繕を支援する「金澤町家再生活用事業」があります。
子育て世帯の支援・定住促進を目的とした補助金
人口減少が深刻な地方を中心に、定住促進の一環として行われている制度です。補助額が大きいものもあるため、他の自治体への引っ越しを検討している方は必ず確認しましょう。
大阪府堺市では、市外からの転入者または市内の賃貸住宅からの転居者を対象に最大120万円を補助する「堺市子育て世帯等空き家活用定住支援事業補助金」を実施しています(令和7年度も継続)。空き家の購入が条件のため、リノベーションをしない場合も受け取れます。
新潟県十日町市では、UIターン者向けの住宅取得・改修支援制度を実施しており、移住に伴う住宅改修費用の一部を補助しています。補助額は年度や条件によって変わるため、最新情報は同市の企画政策課へ直接問い合わせてください。
補助金の内容・金額は年度ごとに見直されるため、申請前に必ず各自治体の公式情報を確認することをおすすめします。
補助金申請に必要な手続きの流れとスケジュール
補助金の申請から交付までの一般的な流れは以下のとおりです。
| ステップ | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 1. 条件確認 | 補助金の要件・期限・併用可否を確認 | 着工前の確認が必須。条件不適合は審査落ちの原因に |
| 2. 業者との相談 | 対応できる施工業者を選定・見積もり取得 | 「住宅省エネ支援事業者」への登録が必要な制度もある |
| 3. 診断・申請書類準備 | インスペクション・耐震診断の実施(必要な場合) | 専門書類が多い。早めに施工会社と連携を |
| 4. 申請・審査 | 申請書類を提出し交付決定通知を受領 | 交付決定前の着工は補助対象外になる可能性あり |
| 5. 着工・写真撮影 | 着工前・施工中・完了時の写真を記録 | 完了後に確認できない部分は中間検査が必要な場合も |
| 6. 完了報告・補助金受取 | 完了後に報告書類を提出し補助金を受取 | 振込まで数週間〜1カ月程度を見込む |
最も重要なのは、手続き開始前に支給条件を正確に確認することです。条件に適合しないと審査が通らず、先に業者へ発注してしまうと工事内容を後から変更できず補助金を受け取れなくなるケースもあります。
着工後は完了検査がスムーズに進むよう、着工前・施工中・完了時の写真撮影を丁寧に行いましょう。完了後に確認できない部分は中間検査が入ることもあるため、自治体担当者と連携しながら進めることが重要です。
申請から交付までの期間は、工事の種別・規模・インスペクションの有無などによって変わります。審査に数週間、完了報告から検査・振り込みまでにさらに数週間〜1か月程度を見込んでおくと安心です。具体的な日数は各自治体に直接確認してください。
補助金は併用できる?

補助金の併用可否は制度ごとに異なります。条件に当てはまる補助金を一通り確認し、併用可能なものはまとめて申請、不可の場合は補助額・補助率が高い方を選ぶのが基本的な考え方です。
例えば住宅省エネ2026キャンペーンは、同キャンペーン内の3事業(みらいエコ住宅・先進的窓リノベ・給湯省エネ)間での併用申請が可能です。一方で、他の国の補助金との併用はできません。
自治体独自の補助金も、定住促進を目的に併用を前提として段階的に補助額を引き上げる制度もあれば、完全に単独運用のものもあります。
併用可否の確認は、まず各制度の公式ウェブサイト(Q&Aコーナーに記載されていることが多い)を確認しましょう。ウェブサイトだけで判断が難しい場合や、確認済みでも念のため、直接担当窓口に問い合わせることをおすすめします。
まとめ・総括
リノベーション補助金は種類が多く支給条件も複雑ですが、うまく活用すれば工事費用を大きく抑えられます。手間をかけて調べる価値は十分あります。
補助金申請の大前提は「着工前の審査」です。リノベーション計画は補助金の申請スケジュールから逆算して立て、設計・見積もりの段階から施工会社と情報を共有しながら、補助対象となる工事内容を整理しておきましょう。
相続した実家や長年手つかずの空き家のリノベーションを検討している方の中には、「そもそも何から始めればいいかわからない」「補助金の手続きが複雑で自分では難しそう」と感じている方も多いのではないでしょうか。
アキサポでは、そうした方に向けて現地調査から活用プランの提案・リノベーション・入居者募集まで一括でサポートしています。費用面のハードルを抑えながら空き家活用を進められる仕組みも用意しており、「まず相談してみたい」という段階からお気軽にお問い合わせください。
この記事の監修者
岡崎 千尋 アキサポ 空き家プランナー
宅建士/二級建築士
都市計画コンサルタントとしてまちづくりを経験後、アキサポでは不動産の活用から売買まで幅広く担当してきました。
お客様のお悩みに寄り添い、所有者様・入居者様・地域の皆様にとって「三方良し」となる解決策を追及いたします。