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公開日:2025.12.17 更新日:2025.12.02

貯金なしで移住したいときはどうする?費用・方法・注意点を徹底解説

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引っ越しにはお金が付きもの。「移住したいけど貯金がないから無理かもしれない」と、第一歩を踏み出せずにいる人は少なくないでしょう。

そんなときは、住まいの選び方や働き方の工夫、自治体の移住支援制度などを組み合わせて対策を練ってみましょう。改めて情報を整理していけば、貯金なしの状態でも、移住ができる可能性が見えてくるはずです。

この記事では、移住に必要となる費用の内訳から資金を抑える方法、さらに働きながら移住するための選択肢までわかりやすく整理して解説します。

貯金なしでの移住には十分な計画が必要

「貯金なしでの移住は難しい」というイメージがありますが、無理ではありません。ただし勢いだけで踏み切るのは危険です。「田舎暮らしはお金がかからないだろう」と思い込むと、意外と初期費用がかかったり、都会では必要無かった出費が発生したりすることもあります。

そこでここでは「費用を抑える仕組み」と「継続的な収入源」の両方から、移住を始めるための3つのポイントをまとめました。

① 住居費を最小限に抑える方法を考える

貯金が少ない場合、最初に直面する大きな課題が「住まい」でしょう。都会よりも家賃が安いとはいえ、引っ越し費用を考えると可能な限り家賃を抑えたいところです。

そんなときに味方になってくれるのが、以下のような選択肢です。

  • 空き家バンク
  • 自治体の移住体験住宅
  • 家賃の安いシェアハウス
  • 古民家をリノベーションする

たとえば、空き家バンクには家賃が1万円台の物件が登録されていることがあります。多少の不便さは伴うかもしれませんが、初期費用を可能な限り節約したい場合には有力な選択肢になってきます。

また、シェアハウスは光熱費やインターネット代が家賃に含まれていることが多いため負担を抑えやすいです。その他にも、DIYが得意である程度の初期費用がかけられるなら、格安の古民家をリノベーションしながら暮らすのも選択肢に入ります。

ただし、リノベーションには初期費用としてまとまった資金が必要になる点には注意が必要です。

このように、住まいの選び方ひとつで初期費用は大きく変わります。まずは自治体の空き家担当窓口や移住相談員に相談しながら、無理なく続けられる住環境を見つけましょう。

② 安定した収入源を確保する

地方では、仕事の選択肢が限られやすい傾向があります。そのため、以下のような方法を活用して、移住先でも問題無く収入を得られるようにしておく必要があります。

  • リモートワークや副業で現職の収入を維持する
  • 地域おこし協力隊など、自治体の就業支援制度を活用する
  • 農業手伝い・リゾートバイトなど、季節労働を組み合わせて働く

また、地方では観光や農業、ITなどの分野で人材不足が深刻な地域も多く、自分のスキルを活かせる場が見つかることもあります。「貯金なしで移住したい」と考えている方は、これらの分野で就職先を探すのも有効な手段です。移住する前にハローワークや移住支援ポータルサイトで求人や支援制度を調べ、現地の労働環境を把握しておくとよいでしょう。

③ 緊急時の備えと生活コストの可視化

貯金が少ないときほど、車の故障や体調不良といった予想外の出費が発生しても慌てない体制づくりが重要です。具体的な対策としては以下のようなことが考えられます。

  • 家計簿アプリなどで毎月の支出を見える化する
  • 生活防衛費として「3か月分の生活費」を目標に確保する
  • 医療費・保険料・交通費など固定コストを事前に試算しておく

「何にどれだけ使っているか」を明確にするだけでも、お金のコントロールがしやすくなり安心感が生まれます。移住をきっかけに、改めてお金と向き合ってみるのも良い機会かもしれません。

移住にかかる主な費用の内訳と目安

ここでは地方移住にかかる費用の全体像と、それぞれの内訳を見ていきます。主な項目は以下の5種類です。

  • 引っ越し費用
  • 住居費(家賃・初期契約費用など)
  • 自動車やバイクの購入・維持費用
  • その他の初期費用(家具・家電・下見費用など)
  • 当面の生活費

引っ越し費用

引っ越し費用の相場は、距離・荷物量・時期によって大きく変わります。繁忙期(2〜4月)は料金が高くなりやすいため、それ以外のシーズンを狙うのがコツです。

大まかな引っ越し費用の目安は以下のとおりです。

項目目安費用
単身(同一県内)5万〜10万円程度
家族(長距離)10万〜25万円程度

引っ越し費用を抑えるコツは、荷物を減らすことや小口配送に切り替えること、早めに予約すること、そして複数社から見積もりを集めて比較することです。

送る荷物については、特に家具家電がかさばりやすいため、不要品はリサイクルショップで処分して引越し軽量化をしておきましょう。見積もりを集める際には、一括で見積もり依頼ができる一括見積もりサイトが便利です。

住居費(家賃・初期契約費用など)

移住先での住居費は必ずかかる項目です。相場は間取りや築年数、敷金・礼金の有無などによって変わりますが、大まかな目安としては以下のとおりです。

項目目安
賃貸物件の敷金・礼金家賃の1~2か月分が目安
賃貸物件の家賃(月額)2万〜8万円程度
仲介手数料原則として賃料の1か月分に消費税を加算した額が上限

家具や家電、生活用品など

新生活を始めるための家具や家電、生活用品などは、すべて新品でそろえる必要はありません。リサイクルショップやフリマアプリなどを活用すれば、相場よりもかなり安く揃えることもできます。

項目費用目安節約アイデア
家具3万〜15万円 ・リサイクルショップや中古家具店を活用する
・フリマアプリで格安・無料の物を探す
・必要最低限の家具から始めて、後から買い足す
家電5万〜20万円 ・中古家電セット(冷蔵庫・洗濯機・電子レンジなど)を利用する
・季節家電は地域の気候に合わせて必要なものだけ選ぶ
・省エネモデルを選び、電気代の節約も同時に狙う
生活用品1万〜5万円 ・100円ショップやディスカウントストアでまとめて揃える
・消耗品は都市部で購入し、田舎では最低限のストックだけ置いておく
・フリマアプリで未使用品やセット品を探す

ちなみに、家具をあとから選ぶ方法には、街の雰囲気や生活環境を知ってから購入できるメリットもあります。現地の気候や交通・買い物環境をチェックしてから家具を選べば、より賢い選択ができるはずです。

自動車やバイクの購入・維持費

公共交通が少ない地域では、車やバイクが生活必需品です。購入費だけでなく、ガソリンや税金、保険料、車検維持費なども年単位で見込んでおきましょう。

必要な費用項目と、それぞれの目安は以下のとおりです。

項目年間の目安
中古軽自動車購入費30万〜100万円程度
維持費(税・保険・ガソリン)10万〜20万円程度
バイク利用約5万〜10万円

中でも燃費やメンテナンス性に優れる軽自動車は、移住者に人気です。また、通勤や買い物に使う程度なら、カーシェアリングや地域の共用車サービスを利用する方法もあります。

移住に活用できる国や自治体の支援制度

貯金が少なくても、国や自治体の支援制度を活用すれば移住のハードルは大きく下がります。特に地方部では転入者を増やすために多くの施策を打ち出しており、50万~100万円の助成金が受け取れる場合もあります。

ここでは代表的な支援制度として、以下の4つを紹介します。

  • 移住支援金
  • 空き家バンク・古民家再生の補助制度
  • 地域おこし協力隊
  • 就農支援制度

それぞれ条件や支給額は異なりますが、組み合わせて利用すれば初期費用をほとんどかけずに移住することも可能です。気になる制度があったら、自治体の公式サイトや移住相談窓口で制度が利用できるか確認してみましょう。

移住支援金

移住支援金は、該当する自治体へ移住する人に数十万〜100万円程度の支援金を給付する制度です。

地方部では力を入れている自治体が多く、支援内容や条件の独自性が高くなっています。支援金額は、世帯の人数によって区分されていることが多く、2人以上の世帯の場合は100万円程度、単身者の場合は50万~60万円程度のことが多いです。

また、支援金の給付条件としては、移住前に一定期間東京23区に在住、または東京圏に在住し東京23区に通勤していたことや、一定期間以上連続して居住する意思があることが定められている場合が多いです。

空き家バンク・古民家再生の補助制度

自治体が運営する空き家バンクでは、家賃が格安な物件や、無償に近い条件で購入できる住宅が見つかることもあります。古い空き家はリフォームが必要なケースも多いですが、家賃や購入費が安かったり、自分好みに手を入れられたり、お店や民泊、シェアスペースなどへの活用がしやすかったりというメリットもあります。

また、自治体によっては、空き家の改修費用の一部補助や耐震工事や水回りリフォームへの補助、店舗付き住宅への改装支援といった補助制度を設けているところもあります。

地域おこし協力隊

地域おこし協力隊は、都市部から地方に移住し、自治体から特別職の非常勤職員として委嘱を受けて地域活性化に取り組む制度です。報酬月額は自治体によって異なりますが、15万~25万円程度の場合が多いです。また、地域によっては家賃補助を受けられる場合もあります。

地域おこし協力隊の主な活動内容には以下のようなものがあります。

  • 農業・林業・漁業のサポート
  • 観光・移住促進の企画、情報発信
  • 空き家活用や古民家カフェの立ち上げ支援
  • ITやデザインスキルを活かした地域PR など

給与を受け取りながら移住生活をスタートできますし、地域のキーパーソンとつながりやすく、移住後の仕事や起業につながるのも魅力的です。

ただし、任期が概ね1〜3年と決まっているため、任期後はどうするかを早めに考える必要があります。また、地域や担当者との相性次第で、イメージと違う働き方になる可能性があることも理解しておきましょう。

就農支援制度

自治体によっては、移住して農業を始めたい人向けに就農支援制度を用意している場合があります。未経験からでもスタートできるよう、研修期間中の生活費や、機械・設備の導入費を補助する制度が多く用意されています。

代表的な支援内容には以下のようなものがあります。

  • 支援金・補助金の給付
  • 農業法人や研修農場での実地研修(※)
  • 農機具購入費のサポート

ただし、地方移住と農業は相性が良い一方で、軌道に乗るまで時間がかかる仕事でもあります。あらかじめ、研修期間と数年間の収支計画を立てておき、なるべく早い自立を目指しましょう。

※ 労働契約を結ぶ場合は、労働基準法等の労働関係法令が適用されます

現地で働きながら移住をする方法

貯金が少なくても、「働きながら移住する」という形を取れば現実的に新生活を始められます。家賃や生活費を抑えつつ収入を得ることができるため、資金ゼロからでも段階的に生活基盤を築くことが可能です。

そこでここでは、代表的な働き方として「住み込みバイト」「フルリモート・フリーランス」「二段階移住」の3つを紹介します。

住み込みバイトで生活費を抑えながら働く

宿泊施設や農家、リゾート地などで働ける住み込みバイトは、家賃や光熱費の負担をほとんどかけずに生活できる代表的な方法です。 貯金が少なくても実質的に「生活費をほぼゼロに近づけながら働ける」ため、短期間でまとまった資金を作ることができます。

代表的な職種には以下のようなものがあります。

職種勤務期間の目安メリット
ホテル・旅館スタッフ1〜6か月寮・食事付きが多く、観光地で働ける
リゾートバイト(スキー場・海辺など)繁忙期中心(2週間〜3か月)高時給+住み込みで貯金しやすい
農業・牧場ヘルパー農繁期中心(1〜3か月)自然に囲まれた環境で体験的に働ける
飲食店スタッフ(観光地)通年または短期地元の人と交流でき、休日は観光も可能
民宿・ゲストハウス運営補助1か月〜通年少人数運営で幅広い経験が積める

フルリモートやフリーランスとして働く

パソコン1台で完結できる仕事をしている人は、場所に縛られず働く「フルリモートワーク」や「フリーランス」という選択肢があります。近年では、地方でも高速通信環境が整っている地域が増え、IT・デザイン・ライティング・動画制作など、オンラインで完結する仕事は十分に可能です。

働き方メリット注意点
フルリモート ・仕事を続けながら移住できる
・通勤時間ゼロ
・通信環境の確認やオンライン会議環境の整備が必要
フリーランス ・仕事量を自分で調整できる
・地元企業との取引も可能
・営業力や継続案件の確保がカギになる

また、地元の商店や自治体、観光協会のデザイン・PR業務などを請け負うフリーランスも増えています。 地域と連携しながら仕事の幅を広げることで、安定した収入を確保しやすくなります。

二段階移住で徐々に仕事の拠点を移していく

いきなり田舎に移住するのが不安な場合は、まずは地方に近い都市部で仕事を確保し、そこから段階的に生活拠点を移していく二段階移住という方法もおすすめです。

この方法なら、在職中に有給休暇を使って現地へ下見に行ったり、リモートワーク期間を利用して短期滞在したりと、自分のペースで無理なく移行できますし、環境のギャップや収入の不安を最小限に抑えながら、理想の暮らしを実現しやすくなります。

一般的な二段階移住の手順は以下のとおりです。

  • 第1段階:現職を続けつつ、地方に近い都市で生活を開始する
  • 第2段階:現地で仕事・住まいを探しながら短期滞在してみる
  • 第3段階:完全移住し、収入基盤を確立する

まとめ:貯金なしでも計画と行動次第で移住は可能

貯金がない移住は不安が大きいものの、住居費を抑える工夫や支援制度の活用、働きながら生活を立て直す方法がそろっていれば、実現の可能性は出てきます。まずは費用の全体像を把握して、自分に合う働き方や生活リズムなどを検討していきましょう。

また、現地の人とのつながりや自治体の支援窓口を活用できれば、情報不足による失敗を避けられますし、生活基盤づくりもスムーズに進みます。まずは気になる地域を絞り込み、小さく試す一歩を踏み出してみてください。計画と行動を積み重ねていくことで、「お金の不安」が「新しい暮らしへの楽しみ」に変わっていくはずです。

この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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