公開日:2021.05.21 更新日:2026.10.05
空き家の管理は無料でできる?自分で管理する方法と頻度・費用

「空き家の管理の仕方が分からない」「手間やお金をかけたくない」——そんな悩みをお持ちの方は少なくありません。
空き家を無料で管理する一番の方法は、自分で管理することです。代行サービスに払う費用がかからないため、交通費や清掃用具などの実費だけで維持できます。ただし、適切に管理せず放置すると、特定空家への指定による税負担増や、犯罪・倒壊などのリスクが高まるため、定期的な管理は欠かせません。
この記事では、自分で空き家を管理する具体的な手順とチェックリスト、月1回という頻度の目安、遠方の空き家を管理する方法、そして実際にかかる費用まで、わかりやすく解説します。
目次
空き家を放置すると税金が上がる(最大6倍)

適切に管理されず「特定空家」や「管理不全空家」に指定され、自治体から勧告を受けると、住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税は最大で約6倍、都市計画税は最大3倍にまで上がります。空き家でも管理が欠かせない、最も大きな理由のひとつです。
空き家対策法(空家等対策の推進に関する特別措置法)は2015年に全面施行され、2023年12月の改正で「管理不全空家」が新設されました。これにより、倒壊などの危険がある特定空家だけでなく、その手前の管理不全な状態でも、勧告を受ければ税の優遇が外れる対象になります。
放置はさらに、犯罪への悪用、倒壊による近隣への損害(民法717条の工作物責任)、害虫や景観の悪化、建物価値の下落といったリスクも高めます。特定空家の指定条件や放置リスクの詳細は、別記事で解説しています。
出典:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法」、総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(全国の空き家率13.8%・900万2千戸)
放置で高まる4つのリスク

税金以外にも、空き家を放置するとさまざまなリスクが高まります。代表的なのは次の4つです。
- 犯罪リスク:不法侵入や放火、不法投棄などに悪用され、「いわくつき物件」になることも
- 倒壊リスク:劣化が進むと屋根・外壁の落下や倒壊につながり、近隣に損害を与えれば損害賠償責任(民法717条の工作物責任)を問われることも
- 環境悪化リスク:庭木や雑草の越境、害虫・害獣の温床となり、近隣に迷惑がかかる
- 価値下落リスク:カビ・雨漏り・シロアリなどで建物が傷み、売却も賃貸も難しくなる
いずれも、定期的な清掃・換気・点検を続けていれば、発生を防いだり、傷が浅いうちに対処したりできるものばかりです。だからこそ、無理なく続けられる管理の仕組みをつくることが大切です。次からは、その具体的な方法を見ていきます。
自分で難しいときは「管理代行サービス」も
自分で管理するのが難しい場合は、持ち主の代わりに空き家を巡回し、換気・通水・清掃などを行う「空き家管理代行サービス」もあります。遠方で頻繁に通えない、時間や体力の面で続けにくい、という方の受け皿になる選択肢です。
費用はおおむね月額1万円以内が目安で、安いものだと月数百円から、手厚いものだと月1万円台後半まで幅があります。ただし提供会社の業種もサービス内容も千差万別なので、費用だけで選ばず、作業範囲や報告内容も見て判断するのが大切です。サービスの選び方や料金の比較は、別記事で詳しく解説しています。
自分で空き家を管理する方法

ここからは具体的な手順を見ていきます。
代行料がかからないので、交通費や清掃用具などの実費だけで維持できます。頻度は月1回が目安。換気・通水・建物と庭の点検を、下のチェックリストの順に確認していきましょう。
あわせておすすめしたいのが、周辺住民へのあいさつ・声かけです。日頃から良い関係を築いておくと、留守の間の異変や不審者の出入りに気を配ってもらいやすくなります。将来、売却や賃貸・活用をするときにも、近隣との関係は大きく影響します。
自分で管理するときの3つの注意点
自分で管理する場合に、押さえておきたい注意点が3つあります。
ひとつは、定期的に続けること。「年1回」など頻度が少なすぎると、劣化や雨漏り、害虫などの異変に気づけません。
ふたつめは、「無料」でも実費はかかること。代行料はかからなくても、空き家へ通う交通費、清掃用具・備品代、さらに水道・光熱費の基本料金や町内会費など、所有しているだけで発生する費用もあります。具体的な内訳は、次の表を参考にしてください。
みっつめは、ある程度の知識が必要なこと。効果的に管理するには、どこをどう点検すべきかの知識が欠かせません。不安な場合は、点検の一部だけ代行サービスに頼むなど、無理のない形を組み合わせるのも手です。
遠方の空き家を管理する方法
管理の手間を抑える「空き家活用」という選択肢

「放置は危険、でも管理も大変」——そう感じるなら、管理と資産活用を同時に進められる「空き家活用」も選択肢です。
空き家活用とは、物件を賃貸などで第三者に貸し出す方法です。空き家のままでは収入を生みませんが、貸し出せば毎月の家賃収入が得られます。さらに、入居者が日常的に住むことで、この記事で挙げた放置リスクの多くは自然と抑えられ、所有者自身が管理に通う負担も軽くなります。管理の悩みと収益化を一度に解決できるのが、活用の強みです。
アキサポでは、現地調査から活用プランの提案、リノベーション工事、入居者の募集までを一括でサポートしています。活用のネックになりがちなリノベーション費用も、アキサポが負担する形で始められます(※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます)。空室や滞納に備えた保証の仕組みもあります。
「管理を楽にしたい」「できれば活用したい」「でも費用が心配」——そんな方は、一度ご相談ください。アキサポの空き家活用事例もあわせてご覧いただけます。
空き家の管理まとめ
空き家の管理は、自分で行えば代行費用をかけずに続けられます。ポイントは、月1回を目安に換気・通水・建物と庭の点検を行うこと。遠方の場合は、親族への依頼や代行サービスの部分利用も組み合わせられます。ただし「無料」といっても交通費や光熱費などの実費はかかり、続けるには手間と時間も必要です。
管理を続けるうちに「このまま持ち続けるべきか」と迷うこともあるはずです。アキサポは、管理・活用・売却まで含めて、空き家に合った方法を一緒に整理します。どうするか決めかねている段階でも、無料でご相談いただけます。
この記事の監修者
白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー
一級建築士
中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。






