公開日:2026.08.01 更新日:2026.07.18
NEW中古不動産投資の始め方と物件選び
中古不動産投資は、新築に比べて購入価格を抑えやすく、実際の家賃収入や入居状況といった運用実績を確認しながら検討できるのが特徴です。一方で、修繕費の見込みや空室リスク、融資条件など、中古物件ならではの注意点もあります。
この記事では、中古不動産投資の基礎知識をはじめ、収益物件の種類や利回り・収支の考え方、物件の探し方、購入前に確認したいポイント、融資の基礎、初心者が陥りやすい失敗例を解説していきます。
目次
中古不動産投資の基礎知識

まずは中古不動産投資の基本と、それぞれの物件タイプの特徴から整理していきます。
中古と新築の違い
- 取得価格を抑えやすい:初期投資額が少なく、高利回りを狙い外しやすい。
- 収支の予見性が高い:過去の実績家賃や空室期間を確認してから購入可能。
- 修繕リスクの考慮が必要:設備や構造の経年劣化による突発的な支出に備えが必要。
- 新築プレミアム価格:分譲会社の利益や広告費が上乗せされ、購入直後に価値が下がりやすい。
- 家賃の下落傾向:初期は高めの賃料を設定できるが、経年とともに周辺相場へ下落する。
- 修繕リスクは低い:初期の建物トラブルは施工会社の保証対象となりやすい。
中古は取得価格を抑えやすく、利回りが高くなりやすい特徴があり、新築は「新築プレミアム」が価格に上乗せされており、入居後すぐに資産価値が下がりやすい傾向があります。
家賃についても違いがあります。新築は最初は高めの家賃を設定しやすいものの、その後は周辺相場に近づくケースが一般的です。
中古は実績家賃や空室期間を確認できるため購入後の収支をイメージしやすいですが、設備や間取りの古さが賃料や入居率に影響することもあります。
中古では修繕費もセットで考える必要があります。設備交換から外壁・屋上防水・配管まで、表面利回りだけで判断すると購入後に想定外の支出が発生しかねません。
さらに、築年数や建物の構造によっては融資条件が厳しくなり、自己資金を多めに求められることも。中古と新築にはそれぞれメリット・デメリットがあります。物件の収益性だけでなく修繕費や融資条件も含めた比較が大切です。
区分・一棟・戸建ての特徴
区分マンション:少額から始めやすく、管理負担も抑えやすい反面、退去で家賃収入がゼロになるリスクと管理費・修繕積立金が収益を左右する点に注意が必要です。
一棟アパート・マンション:複数の入居者から収入を得られるため空室リスクを分散しやすく、土地の所有権を取得できるため担保評価が高く融資を引き出しやすいメリットがあります。ただし、建物全体の修繕・管理はオーナーの責任となるため、管理会社との連携が収益に影響します。
戸建て:土地割合が高くファミリー層の長期入居を見込みやすいのが魅力ですが、空室時の収入ゼロと修繕費発生時の収支悪化が集中するリスクがあります。
収益物件の種類と選び方

収益物件は区分マンション・一棟アパート・マンション・戸建てなど種類によって必要資金・運用の手間・売却しやすさが異なります。
区分マンション投資
区分マンション投資は少ない自己資金から始めやすく管理会社へ運営を任せやすいため、初心者や忙しい会社員にも選ばれています。一方、退去で家賃収入が途絶えるリスクがあるため、高い家賃設定より安定して入居者を確保できる条件設定が大切です。
管理費・修繕積立金は固定費として収益に影響し、将来の値上げや大規模修繕時の追加負担も想定されます。購入前に長期修繕計画・積立金残高・管理組合の運営状況を確認しておきましょう。駅からの距離や生活利便性など、入居者からの需要を意識した物件選びがポイントです。
一棟アパート・一棟マンション投資
一棟アパート・マンション投資は複数戸から収入を得られるため、空室リスクを分散しやすいうえに、土地が付くケースも多く、融資や売却戦略も組みやすいのが魅力です。中古の一棟は募集条件の見直しや設備更新・共用部の改善で入居率や賃料を引き上げられる余地が残っている物件も多くあります。
注意したいのは、屋根・外壁・給排水設備などの修繕は高額になりやすい点です。特に築古物件では、過去の修繕履歴だけでなく今後必要な工事も見据えた資金計画が必要です。
運営体制も収益を左右します。管理会社の募集力や退去後の対応スピード、滞納対応フローによって収益性は変わるため、購入前に管理委託契約の内容や管理レポートまで確認しておきましょう。
戸建て投資
戸建て投資はエリアによっては少額から始めやすく、ファミリー層の長期入居を見込みやすいため、安定稼働時の運営負担が抑えられます。土地の価値が残りやすく、売却・自己利用など複数の出口戦略を考えられるのも魅力と言えます。
購入前は建物や土地の状態を必ずチェックしましょう。再建築不可・接道義務未達・境界不明の物件は売却や融資で不利になりやすく、雨漏りやシロアリ被害、建物の傾きなどがあるケースは、修繕費が高額になってしまうことも。購入前に専門家の目を入れることが重要です。
戸建て投資は1戸で家賃収入を得るため、空室や大規模修繕が重なると収支が大きく変動します。高い家賃設定よりも、長期入居につながる住環境と安定した賃料水準を意識するほうが中長期では有利な賃貸経営につながります。
中古不動産投資のメリット・デメリット

中古不動産投資は、修繕費・空室・融資条件などのリスクも正しく理解したうえでの運用が大切です。メリット・デメリットをそれぞれ確認しておきましょう。
メリット①価格と利回りの出しやすさ
中古不動産投資の大きなメリットは、同じエリア・同じ規模の新築よりも安く取得でき、家賃水準に大きな差がなければ利回りを確保しやすいことです。価格下落もある程度落ち着いていることが多く、購入直後に資産価値が大きく下がるリスクを抑えやすいのも魅力です。
メリット②実績家賃で検討できる
中古不動産投資は、現在の家賃や過去の空室期間、原状回復費用などの実績データを確認できるため、購入後の収支をイメージしやすいことがメリットです。募集時の想定家賃をもとに収益を見込む新築と比べて、より現実的な判断がしやすくなります。
また、入居者がいる状態で売買される「オーナーチェンジ物件」であれば、購入後すぐに家賃収入を得られるのも魅力です。
デメリット①修繕リスクと空室リスク
修繕費は突然発生するものばかりではなく、設備の寿命や築年数から時期をある程度予測できます。ただし資金計画が不十分だと収支が大きく崩れるため、計画的な積立と保険の活用が重要です。
空室リスクは、築年数だけでなく周辺の賃貸需要や競合物件の状況によっても左右されます。人口減少や新築供給が多い地域では、家賃を下げても入居が決まらないケースもあるため、家賃相場と競合動向を定期的に確認しながら、募集条件を柔軟に見直しましょう。
デメリット②融資条件が厳しくなるケース
中古不動産は築年数が経過するほど担保評価が伸びにくく、返済期間の短縮・金利上昇・自己資金の増加を求められるケースがあります。返済期間が短くなると毎月の返済額が増え、想定よりキャッシュフローが残らないこともあります。
ただし、融資条件は金融機関によって大きく異なります。同じ物件でも審査結果が変わることがあるため、複数の金融機関へ相談して比較することをおすすめします。
利回りと収支の見方

不動産投資では利回りが注目されがちですが、高い利回りの物件が必ずしも優良とは限りません。中古物件の場合は、修繕費や空室率、管理費などを含めた実際の収支を見ることが重要です。
表面利回りと実質利回り
表面利回りは、満室時の年間家賃収入を購入価格で割って計算する、物件の収益性を簡単に比較するための指標です。管理費・固定資産税・修繕費・空室損失は反映されていないため、実際の収益より高く見えることがあります。
一方で実質利回りは、これらの維持費や運営コストも考慮して算出するもので、より実際の収益に近い数値です。
不動産ポータルサイトに掲載されている利回りは、表面利回りであることがほとんどです。物件を絞り込む参考指標としては有効ですが、そのまま収益性の判断に使うのは避けましょう。
キャッシュフローの計算に必要な費用
不動産投資では、費用も含めて収支を考えなければなりません。代表的なランニングコストは次の通りです。
- 管理委託料
- 固定資産税・都市計画税
- 火災保険・地震保険
- 共用部の光熱費
- 清掃費
- 原状回復費
- 修繕費
借入を利用する場合は、金利負担も発生するため見落とさないよう注意しましょう。区分マンションでは、管理費や修繕積立金も継続的にかかる費用となります。
さらに、購入時にも次のような諸費用が発生します。
- 仲介手数料(物件価格400万円超の場合の上限速算式:「物件価格の3% + 6万円 + 消費税」※宅地建物取引業法に基づく上限額)
- 登録免許税(登記費用)
- 司法書士報酬
- 融資手数料
- ローン保証料
- 印紙税(売買契約書・金銭消費貸借契約書用)
- 不動産取得税
- 火災保険料
- 地震保険料
物件を比較する際は、同じ条件で収支を確認するために、費用項目をあらかじめ整理したフォーマットを用意しておくのがおすすめです。
家賃下落と稼働率の見積もり
| シナリオ設定 | 想定家賃 | 想定稼働率 | リスクと運用の判断基準 |
| 楽観シナリオ | 8万円 | 98% | 周辺の競合が少なく、需要が極めて安定している状態 |
| 標準シナリオ | 7.5万円 | 95% | 過去の平均データに基づいた、通常の運用状態 |
| 悲観シナリオ | 7万円 | 90% | 競合増や繁忙期を逃した空室を織り込んだ、最低限維持すべき状態 |
駅から近い、買い物や通勤に便利、大学や企業が近くにあるなど、賃貸需要が高いエリアでは築年数が経過しても家賃が下がりにくい傾向がありますが、新築供給が続くエリアでは、競争が激しくなることもあります。
稼働率については常に満室前提で考えず、年間5〜10%程度の空室を見込んで計算しましょう。過去の入居実績がある場合は、平均空室期間や繁忙期、閑散期の差も把握しておきます。
収支シミュレーションでは、シナリオ例として、楽観(家賃8万円/稼働率98%)・標準(7.5万円/95%)・悲観(7万円/90%)のように条件を変えて比較するとリスクを把握しやすく、長期運用の判断材料になります。
中古収益物件の探し方

好条件の物件は短期間で成約することも多く、情報収集のスピードと比較の質が重要です。不動産ポータルサイトで相場観を養いながら、不動産会社からの紹介も活用して選択肢を広げましょう。
不動産ポータルサイトで収益物件を検索する
物件種別・エリア・価格帯・利回り・築年数などで絞り込みながら、相場観を養うのに役立つのが不動産ポータルサイトです。注意したいのは、掲載されている利回りは、満室時の表面利回りであることが一般的であること。管理費・修繕費・空室損失は反映されていないため、利回りの数字だけで判断するのは避け、築年数や立地条件もあわせて、その数字が成り立つ理由まで考えましょう。
気になる収益物件が見つかったら、レントロール(家賃一覧表)や修繕履歴、管理状況、図面などの資料を取り寄せて詳しく確認しましょう。
不動産会社・仲介から紹介を受ける
不動産会社や仲介会社に相談すると、不動産ポータルサイトには掲載されていない収益物件を紹介してもらえることがあります。売却理由や修繕履歴、現在の賃貸状況など、公開情報だけでは分からない内容を確認しやすいのもメリットです。
希望に合った物件を紹介してもらうためには、希望エリアや築年数、予算、自己資金の額、融資を利用する予定かどうか、どの程度の空室リスクまで許容できるかなどを具体的に伝えておきましょう。
ただし投資判断はオーナー自身が行うものです。気になる物件は追加資料を依頼し、確認項目をリストアップしながら、自分でも情報を整理しましょう。
最近見た物件・条件保存を活用する
収益物件を探すときは、不動産ポータルサイトの「条件保存」や「新着通知」「お気に入り」機能を活用するのがおすすめです。希望するエリアや価格帯、利回りなどの条件を登録しておけば、新しく公開された物件をすぐに確認でき、良い物件を見逃しにくくなります。
気になる物件があれば、家賃設定の根拠、気になった点、確認事項とその回答をメモに残しておくと、それぞれの収益性やリスクの違いが整理しやすくなります。
購入前のチェックポイント

中古不動産投資では、立地や法規制、権利関係など、後から変えられない要素の慎重な見極めも肝心です。
立地と賃貸需要
物件を選ぶ際は、最寄駅までの距離だけでなく、スーパーやコンビニなどの生活利便施設、治安、騒音なども現地で確認しておきましょう。
近くにオフィスや大学、病院などがあるエリアは、安定した賃貸需要を期待しやすい傾向がありますが、人口が減少している地域や新築物件の供給が増えているエリアでは、将来的に空室リスクが高まる可能性も。
あわせて、ワンルームなら単身者、戸建てならファミリー層など、物件の間取りとエリアのターゲット層が合っているかも確認しておきましょう。
建物状態・修繕履歴・耐震性
外壁や屋上防水、給排水設備などは、将来的に高額な修繕費がかかりやすいため、重点的に確認しておきましょう。
また、これまでの修繕履歴や設備の交換時期が分かると、今後どのくらいの修繕費が必要になりそうかを予測しやすくなります。
修繕履歴が確認できない物件や、大規模修繕が長期間未実施の物件は、購入後にまとまった費用が発生する可能性も想定しておきましょう。
新耐震基準の物件と旧耐震基準の物件では、融資の受けやすさや保険料、将来の売却しやすさに違いが出ることがあります。ただし、旧耐震だからといって必ずしも避けるべきとは限りません。耐震診断の有無や増改築の履歴も確認したうえで、リスクと価格のバランスを見極めましょう。
管理状況と入居者属性
共用部がきれいに清掃されているか、ゴミ置き場が適切に管理されているか、設備の故障が放置されていないかを確認しましょう。また、管理会社の入居者募集の実績や空室対策、修繕への対応スピードも、長期的な収益に影響するポイントになるため、空室期間の目安や滞納時の対応方針も確認できると安心です。
入居者属性も安定運営に関わります。単身者とファミリー層の割合、法人契約の有無、保証会社への加入状況などを把握しておきましょう。
現在の賃貸借契約を引き継ぐオーナーチェンジ物件では、契約期間・更新条件・敷金の承継・滞納の有無を事前に確認することで、購入後のトラブルを防ぎやすくなります。
法規制と権利関係(再建築・用途地域・境界)
購入後の運用だけでなく、将来の売却にも影響するのが法規制と権利関係です。
特に重要なのが、接道義務を満たしているか、再建築できる物件かどうか。再建築不可物件は、建て替えができないだけでなく、融資を受けにくく、売却時の買い手も限られるケースがあります。加えて、用途地域や建ぺい率、容積率、既存不適格の有無も確認し、将来の増改築時に同規模の建物を建てられないケースがないか把握しておきましょう。
あわせて、建物が適法に建築されたことを示す建築確認済証や検査済証が保管されているかも確認しましょう。中古・築古物件では紛失しているケースが多くあり、確認できない場合は建築台帳記載事項証明書の取得などで代替しましょう。
土地の「境界確定図(実測図)」の有無や隣地からの「越境物」に関する覚書、借地権物件の場合の地主からの「譲渡承諾書」、私道負担がある場合の「私道通行掘削承諾書」なども見落とせません。これらが未整備の場合、将来の売却時や建て替え時に隣人・地主との紛争に発展したり、買主が金融機関から融資を受けられなくなったりする法的リスクがあります。不明な点やトラブルの兆候があれば、不動産会社だけでなく、土地家屋調査士や不動産登記・権利関係の専門家である司法書士、紛争解決のプロである弁護士へ相談しましょう。
融資の基本

物件の収益性だけでなく、融資条件も収支に大きく影響します。金利や返済期間が少し違うだけでも毎月の手残りや将来の資金計画は変わるため、希望額を借りられるかだけでなく、無理なく返済を続けられるかという視点で融資を考えましょう。
金融機関の見方(属性・物件評価・自己資金)
金融機関の融資審査では、属性・物件評価・自己資金が主なチェックポイントになります。
返済能力があるかどうかを総合的に判断するために、年収・勤務先・勤続年数・保有資産・借入状況・信用情報といった属性が確認されます。
物件評価では、築年数・構造・立地・賃貸状況が総合的に判断されます。中古不動産は築年数が古いほど返済期間が短く設定されることもあるため、収益性と返済額のバランスを慎重に確認しましょう。
頭金だけでなく、諸費用や購入後の修繕費への対応力として自己資金も見られます。そのため、借りられる上限まで融資を受けるよりも、手元に余裕を残した資金計画を立てることで、金融機関からの評価につながるだけでなく、購入後も安定した不動産投資を続けやすくなります。
金利・返済期間・DSCRの考え方
変動金利は当初の金利を低く抑えやすい一方で、将来の金利上昇で返済額が増えるリスクがあります。固定金利は変動金利より高めに設定されることが多いものの、返済額が変わらないため、長期の資金計画を立てやすいことがメリットと言えます。
返済期間は、融資期間の原則として法定耐用年数(RC造47年・鉄骨造34年・木造22年)から築年数を差し引いた残存耐用年数をもとに算出されます。中古物件ほど返済期間が短く、毎月の返済負担が重くなるため、利回りだけでなくローン返済後に残る収益まで事前にシミュレーションしておきましょう。
DSCRは、物件収益でローン返済をどの程度カバーできるかを示す指標で、空室や修繕費の増加、金利上昇が起きても返済できるかの目安になります。最低限の基準を満たすだけでなく、余裕のあるDSCRを確保しておくことを意識しましょう。
初心者が陥りやすい失敗と対策

特に初心者の場合、購入時の利回りや価格に目が向きやすく、修繕費や運営面のリスクを見落としてしまうことも。
よくある失敗パターンを知り、あらかじめ対策を講じておきましょう。
リフォーム費用を見誤る
リフォーム費用の見誤りは、見積もり不足と追加工事で起きます。工事開始後に下地の劣化や給排水設備の不具合などが見つかり、想定以上の費用がかかることがあるため、複数社から見積もりを取得して工事項目ごとの相場感を把握しておきましょう。入居者募集に影響しやすい箇所を優先し、予備費もあらかじめ資金計画に組み込んでおくことも重要です。
売主が「個人」である中古物件の売買では、特約によって売主の「契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)」が全面的に免責される(一切の責任を負わない)ケースが一般的です。そのため、売買契約を締結する前にインスペクション(建物状況調査)を実施して建物の瑕疵(欠陥)をあらかじめ把握し、契約書の免責特約の文言を厳密に確認しておきましょう。
一方で、売主が「宅地建物取引業者(宅建業者)」である場合は、宅地建物取引業法第40条により、買主(個人)に不利な特約(免責など)は禁止されており、目的物の引渡しの日から「2年以上」とする特約を除き、民法の規定よりも買主に不利な特約をすることはできません。
家賃設定が高すぎる
相場とかけ離れた家賃設定は、空室期間を長引かせ、年間収入の減少や募集・原状回復費用の負担増につながります。適正な家賃を把握するには、ポータルサイトの募集事例だけでなく、管理会社に成約事例を確認したり、競合物件の調査など複数の視点で検討したりしましょう。
入居者を集めやすくする方法は家賃の引き下げだけではありません。礼金調整・フリーレント・設備充実・募集方法の見直しによって、実質的な条件を改善できる場合もあります。
管理会社選びでつまずく
空室期間や運営コストに直結するのが、管理会社の募集力や対応の質です。契約前には、管理レポートの内容・報告頻度・広告費の負担・滞納時の対応フロー・修繕の相見積もり方針などを確認しておきましょう。
空室期間が長かったり、修繕費が割高だったりする場合は、結果的に収益が悪化することも。 委託料の安さだけで管理会社を選ぶのではなく、実績や対応力も含めて比較しましょう。
中古不動産投資を学ぶ方法

中古不動産投資で成果を出すには、物件探しの知識はもちろんのこと、融資や管理、修繕、売却まで含めた全体像の理解が不可欠です。
最後に、学びのポイントと情報の活用方法を整理していきます。
不動産投資セミナーの選び方
物件販売前提のセミナーでは、リスクや注意点が十分に説明されているか、根拠となるデータが示されているかを確認しましょう。
講師の実績は保有物件数だけでなく、運営から売却までの経験を具体的に説明できるか、失敗や想定外の出費への対応まで語られるかをチェックしましょう。
参加後は収支シミュレーションや物件チェックリストなど実務に役立つ資料を持ち帰ると、今後の不動産投資に役立ちます。
投資事例から学ぶ視点
事例を参考にする際は、購入条件や融資内容、購入後の運営や修繕の流れを確認しましょう。利益が出た理由だけでなく、課題まで把握することで学びが深まります。
高い入居率の理由が立地によるものか管理会社の工夫によるものかを見極めると、自分でも再現できるか判断しやすくなります。
失敗事例も購入前のリスクを見極める貴重な判断材料です。空室が長引いた原因や想定以上の修繕費が発生した理由、管理会社とのトラブル事例を知ることで、購入前に確認すべきポイントが見えてきます。
まとめ|中古不動産投資で押さえるポイント
中古不動産投資は、実績データをもとに合理的に始めやすい反面、修繕費や空室、融資条件によって収益は大きく変わるため、購入前に物件をしっかり見極めることが重要です。
物件選びでは、立地や賃貸需要、建物の状態、管理状況を確認し、表面利回りだけで判断せず、維持費や修繕費、空室リスクまで含めたキャッシュフローを確認しましょう。
融資は金利や返済期間によって毎月の収支が変わるため、事前審査を活用して無理のない資金計画を立てましょう。さらに、リフォーム費用や家賃設定、管理会社選びでは、複数の見積もりや相場情報を比較することで想定外の出費やトラブルを防ぎやすくなります。
この記事の監修者
白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー
一級建築士
中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。