公開日:2026.08.03 更新日:2026.07.22
NEW【2026年最新】不動産収入の確定申告の基準とは?会社員の20万ルールや必要経費を解説
「売れない空き家を早く手放したい」「固定資産税の負担から今すぐラクになりたい」とお悩みではありませんか?
実は、手付かずの不動産から少しでも収入(家賃など)が発生した場合、不動産収入の確定申告が必要になります。この不動産収入の確定申告とは、アパートや土地などの賃貸で得た利益(所得)を計算し、税務署へ報告して納税する手続きのことです。
まずは、あなたの働き方に応じて申告義務があるか、その基準を確認しましょう。本記事では、不動産所得に含まれる収入の範囲、経費の考え方、青色・白色の選び方、必要書類、e-Taxでの提出手順、期限やペナルティまでを一挙に解説します。
目次
不動産収入で確定申告が必要になる基準

不動産収入の確定申告とは、アパート経営や土地賃貸などの不動産による収入から経費を引いた利益を計算し、税務署へ確定申告をして納税する手続きのことです。まずは、どのようなケースでこの申告が必要になるかを確認していきましょう。
給与所得者の20万円ルール
会社員など給与所得者は、給与以外の所得(不動産所得を含む)の合計が年間20万円を超えると、原則として所得税の確定申告が必要です。ここでいう20万円は「家賃収入」ではなく「所得(収入−必要経費)」で判定します。
家賃収入が年60万円でも、経費が45万円なら所得は15万円です。この場合は20万円以下なので、所得税の申告は不要になります。
逆に、収入が少なくても経費がなければ所得20万円を超えるため、入金額だけで判断せず、必ず所得を計算して判断しましょう。
20万円以下でも確定申告が必要なケース
給与以外の所得が20万円以下でも、確定申告が必要になるケースはあります。代表例は、医療費控除を受ける、住宅ローン控除を初年度に適用する、寄附金控除を確実に反映させたいなど、年末調整では完結しない控除を使う場合です。
また、副業の所得(雑所得・事業所得など)や株式の譲渡・配当、ふるさと納税のワンストップ特例が使えなくなった場合など、他の要因で申告が必要になることもあります。
年末調整は「給与の税金を精算する手続き」であり、不動産所得の計算や必要経費の反映はしてくれません。給与以外の所得や控除が絡む場合は、全体の申告要否を俯瞰して確認しましょう。
20万円以下でも確定申告したほうがよいケース
義務はなくても、確定申告をしたほうが得になる場面があります。典型は、不動産所得が赤字になり、給与所得などと損益通算できるケースです。損益通算により所得税が下がり、源泉徴収された税金が還付される可能性があります。
減価償却費による赤字も税務上認められます。ただし、土地は経費にできず「建物のみ」が対象です。売買契約書で建物価格が不明確な場合、税務署から否認されるリスクがあります。また、2026年現在、管理不全の空き家は「特定空家等」に指定されると固定資産税の優遇(住宅用地特例)を解除され、税負担が最大6倍になる点にも注意が必要です。
将来の融資や売却を見据えると、毎年の収支と税務上の利益を整合させて積み上げておくこと自体が管理の質を上げるので、還付が少額でも申告を習慣化しておくとよいでしょう。
不動産所得とは?収入に含めるもの

不動産所得は、賃貸で得たお金のうち『収入に含めるべきもの』を正しく押さえるのが第一歩です。家賃以外の名目で受け取るお金や、未収分、消費税の扱いでミスが起きやすいのであらかじめ整理しておきましょう。
家賃収入に含まれるもの
収入に含まれるのは、賃料(家賃)だけではありません。共益費・管理費として受け取っている金額も、原則として不動産の収入に含めて集計します。
また、入居時に受け取る敷金・保証金は、基本的に「預り金」であり、返還する前提の部分は収入にしません。ただし、契約や精算の結果として返還しないことが確定した部分(例:償却や原状回復費に充当して返さない分)は、収入になる可能性があります。
管理する際は、管理会社の送金明細に「家賃」「共益費」「その他(更新料等)」と分かれて出ることが多いので、その明細を起点に収入科目を作って漏れなく拾うのが確実です。
未収家賃・礼金・更新料の扱い
未収家賃は「契約上の支払期日」、礼金や更新料は「契約効力の発生日」を基準に、それぞれの権利が確定した年の収入に計上します。これらは将来返還する義務のないお金であり、賃貸の対価として総収入金額に含まれるためです。家賃とは性質が違っても、不動産の貸付けに関連して受け取る金銭として収入計上するのが基本です。
記帳のイメージとしては、家賃は毎月の賃貸料、礼金・更新料は一時的な収入として分けて管理すると、年度比較や税務説明がしやすくなります。
居住用と事業用の違い(消費税)
居住用の家賃は、原則として消費税がかからない取引(非課税)です。一方で、店舗や事務所などの事業用賃料は消費税の課税対象になるため、売上規模や課税事業者かどうかの判定、請求書の表示など、所得税の確定申告とは別の管理が必要になります。
また、インボイス制度の下では、借手が課税事業者の場合、貸手が適格請求書を出せないと借手の仕入税額控除に影響するので要注意。賃料交渉や契約更新に支障をきたすことがあるため、事業用賃貸をしている人は早めに対応方針を検討しておくと安心です。
不動産所得の計算方法

不動産所得は計算式が明確ですが、減価償却や修繕費の判定、赤字の扱いで税額が大きく変わります。基礎からつまずきやすい点まで順にチェックしていきましょう。
不動産所得の基本式(収入-必要経費)
不動産所得は、総収入金額から必要経費を差し引いて計算します。つまり、同じ家賃収入でも、経費の出方や減価償却の有無で所得は大きく変わります。
ここでのポイントは「収入」と「所得」を混同しないことです。確定申告が必要かどうかの判定、税率の適用、控除の効果は所得を基準に動くため、年間の収入と経費を正しく集計することが最優先になります。
年間集計では、入金ベースの数字だけでなく、未収や返還の有無、敷金の取り扱いなども整理して、収入として確定した金額だけを残すとミス防止に効果的。管理会社の年間収支報告書がある場合でも鵜呑みにせず、自分の帳簿のルール(未収の扱いなど)と揃っているか確認しましょう。
減価償却費の考え方
減価償却費は、建物や設備などの取得費を、耐用年数に応じて毎年少しずつ必要経費にしていく考え方です。購入した年に全額を経費にするのではなく、時間の経過に合わせて費用配分します。
対象になりやすいのは、建物本体だけでなく、建物付属設備(給排水、電気設備、エアコン等)や構築物(外構、フェンス、駐車場舗装など)です。どこまでを建物に含め、どこからを設備に分けるかで耐用年数が変わり、毎年の償却額が変わることがあります。
確定申告にあたっては、売買契約書、重要事項説明書、固定資産税評価の資料、リフォーム見積書など、取得価額の内訳を裏付ける資料は必ずそろえておくようにしましょう。
修繕費と資本的支出の違い
その年の「経費」にできる
・壊れた箇所の原状回復
・通常の維持管理のための工事
(例:破れた壁紙の張り替え)
「資産」となり数年かけて分割経費化
– 建物の価値を高める改造
– 耐用年数を延ばすリフォーム
(例:最新システムキッチンの導入)
修繕費は、壊れた部分の原状回復や維持管理のための支出で、その年の必要経費にできるのが一般的です。一方で、建物の価値を高めたり、耐用年数を延ばしたりする性質が強い支出は、資本的支出として扱われ、原則として減価償却で数年に分けて費用化します。
判断のコツは、工事の「効果」を見ることです。故障の修理は修繕費ですが、価値を高めるリフォームは資本的支出になります。
迷う場合は、工事内容を工程ごとに分け、原状回復部分と付加価値部分を区分して見積書・請求書の内訳を残すのが効果的。税務上は説明できる形に分解できるかが重要なので、業者に「内訳を細かく出してほしい」と依頼するだけでも将来のリスクが下がります。
赤字になった場合の扱い(損益通算)
不動産所得が赤字になった場合、一定の条件のもとで給与所得など他の所得と相殺できる仕組みが損益通算です。損益通算ができると課税所得が下がり、結果として所得税の還付や税負担の軽減につながることがあります。
ただし、赤字であれば何でも有利というわけではありません。赤字の根拠が「一時的な大きな修繕」「空室増による収入減」「減価償却の影響」など、合理的に説明できるかが重要です。特に、経費の過大計上や、私用分の混入があると否認されやすくなります。
また、制度上の例外や制限が論点になりやすい場面もあります。損益通算を前提に動く場合は、赤字の内訳と証拠資料の整合性を先に固め、申告書の数字が「なぜそうなったか」まで説明できる状態にしておきましょう。
経費にできるもの・できないもの

不動産賃貸の税務で最もトラブルになりやすいのが必要経費です。『賃貸収入を得るために直接必要か』『家事費と区分できるか』を軸に、代表例とリスクをまとめていきます。
経費にできる代表例(税金・保険・管理費・利息など)
| 経費にできるもの(代表例) | 経費にできないもの(代表例) | 判定のポイント |
|---|---|---|
| 固定資産税・火災保険料 | 所得税・住民税 | 賃貸経営に「直接」必要か |
| 管理委託料・修繕費 | ローンの元本返済分 | 元本は経費外(利息のみOK) |
| 入居募集の広告費・共用部光熱費 | 私的な飲食費・家族旅行代 | 領収書があっても私用はNG |
不動産賃貸で経費になりやすい代表例として挙げられるのが、固定資産税などの税金、火災保険・地震保険などの保険料、管理会社への管理委託料、修繕費、入居募集の広告費、共用部の水道光熱費、借入金の利子など。これらは賃貸経営の維持に直結し、説明もしやすい支出です。
借入金は「利子は経費、元本は経費ではない」と覚えると整理できます。返済額が大きくても、経費になるのは利息部分だけなので、返済予定表で利息と元本を分けて把握することが重要です。
自宅兼賃貸(建物の一部を貸している)や、車・通信費などを私用と兼用している場合は家事按分が必要になります。床面積比や使用時間、走行距離など、第三者に説明できる合理的な基準で割合を決め、毎年同じルールで運用すると安心です。
経費にできない代表例(元本返済・所得税住民税など)
経費にできない代表例は、ローンの元本返済と、所得税・住民税です。どちらも「利益が出た後の処理」に近く、賃貸収入を得るための直接費用とは扱われません。
同様に、延滞金や罰金などは、通常の必要経費として認められにくい支出です。うっかり計上すると否認されやすいので、ミスを防ぐためにも科目を作る段階で除外ルールを決めておくとよいでしょう。
また、生活費(家族旅行、私用の飲食、日常の衣類等)を「打ち合わせ」などの名目で混ぜるのはリスクが高い行為です。不動産の経費は証拠と関連性で見られるため、グレーな支出は最初から切り分けておくことをおすすめします。
領収書がない場合の対応
領収書がないからといって、必ずしも経費にできないわけではありません。通帳明細、クレジットカード明細、請求書、契約書、管理会社の精算書、メールのやり取りなど、支出の事実と内容が分かる資料で補強できます。
重要なのは「いつ、誰に、何のために、いくら支払ったか」を説明できる形にすることです。明細だけだと用途が分かりにくい場合は、支出のメモを残し、工事や手数料なら案件名が分かる書類とセットで保管すると整理が進みやすくなります。
過剰な経費計上のリスク
経費の過大計上が否認されると、本税の追加だけでなく、加算税や延滞税が発生する可能性があります。特に、意図的と判断されると重いペナルティにつながり得るため、短期的な節税よりも説明できるかどうかを優先したほうがよいでしょう。
リスクを下げる基準は、事業関連性が説明できること、私用が混じる支出は合理的な按分ができていることの2つです。按分は「なんとなく半分」ではなく、床面積や使用実績など根拠がある形に寄せるようにしましょう。
そのほか対策としては、証拠資料の保存に加え、判断に迷った支出はメモを残す、工事は内訳を分けてもらう、経費化のルールを毎年同じにする、といった運用が有効です。
青色申告と白色申告の選び方

不動産所得は青色申告を選ぶと控除や優遇がありますが、要件や事前手続きが必要です。事業的規模の判断や専従者の扱いまで含めて比較します。
青色申告のメリットと条件
青色申告の主なメリットは、青色申告特別控除や赤字の繰越など、税務上の優遇があることです。控除額は要件によって変わり、帳簿の付け方や提出方法が結果に影響します。
条件としては、原則として事前に青色申告承認申請書を提出していること、帳簿を一定の方法で作成していること、期限内に申告することなどが挙げられます。ただし、要件を満たさないと、青色のつもりでも白色扱いになってしまう点には注意が必要です。
また、提出方法が控除要件と結び付くことがあります。e-Taxで提出する、電子帳簿保存の要件を満たすなど、制度の求める形に合わせることで最大限のメリットを取りにいけるため、年末ではなく年初から準備しておくとよいでしょう。
事業的規模の判断基準
不動産貸付が事業的規模かどうかの一般的な目安は、「10室5棟基準」。アパートなら概ね10室以上、戸建てなら概ね5棟以上が一つの判断材料になります。
複数形態を持つ場合は、室数換算で考えるのがおすすめです。たとえば戸建ては1棟を2室相当、駐車場は一定台数で1室相当といった形で換算し、合計が基準に届くかを見ていきます。
この判断は、控除額だけでなく、資産損失の扱いや専従者の適用などにも関係します。規模が拡大しそうな人は、今年は非該当でも来年は該当する可能性があるため、物件取得や区分追加のタイミングで再判定することが重要です。
専従者給与の可否
家族に賃貸業務を手伝ってもらっている場合でも、誰でも経費にできるわけではありません。青色なら青色事業専従者給与、白色なら事業専従者控除という制度がありますが、適用の可否は事業的規模かどうか等で扱いが変わります。
適用できる場合でも、実態が伴っていることが前提です。実際に従事している時間や仕事内容、支払額の妥当性が説明できないと否認リスクがあります。そのため、業務内容の記録(担当業務、作業日、時間)、振込記録、給与額の決め方の根拠を整えておくと安全です。税務上は「家族だからOK」ではなく「第三者にも合理的に説明できるか」が判断軸になります。
確定申告に必要な書類

申告書の作成そのものより、根拠資料の準備不足で手戻りが起きがちです。提出書類と、作成のために手元に揃える資料を分けて確認していきましょう。
確定申告書B
不動産所得を申告する場合、基本となるのは確定申告書Bです。ここに不動産所得の金額を反映させ、他の所得や控除と合算して最終的な税額を計算します。
給与所得がある場合は、源泉徴収票の内容を申告書へ反映し、源泉徴収税額(すでに天引きされている税金)と、確定した税額との差額を精算。不動産所得が増えると追加納税になり、赤字で損益通算できれば還付になる、という関係です。
申告書の作成では、いきなり申告書Bから手を付けるより、先に不動産所得用の書類で収支を固めてから転記するほうがミスを減らせます。
不動産所得用の収支内訳書・青色申告決算書
白色申告の場合は収支内訳書(不動産所得用)、青色申告の場合は青色申告決算書(不動産所得用)を作成します。ここで不動産の収入と経費、減価償却などをまとめ、不動産所得の金額を確定させます。
その際、必ず「不動産所得用」の様式を使うようにしましょう。一般用の様式と混同すると、科目や記載欄が合わず、集計が崩れたり転記ミスが起きたりします。
不動産以外に事業所得がある場合は、それぞれに対応した決算書・内訳書が必要になるため、忘れずに用意しておくようにしましょう。
借入金返済予定表・固定資産税納税通知書など
作成時に参照する主な資料として、借入金返済予定表(利息と元本の区分に必要)、固定資産税の納税通知書、火災保険・地震保険の証券や明細、賃貸借契約書、管理会社の送金明細・年次報告書などがあります。
減価償却のためには、売買契約書や取得時の費用明細、リフォームの見積書・請求書といった「取得価額の根拠」も必要です。後から入手できない資料があるため、購入直後に一式を保管しておくとよいでしょう。
確定申告の手順(e-Tax対応)

確定申告は『集計→入力→提出』の順に進めるとスムーズです。e-Taxを前提に、どこで何を準備し、何を入力するかをステップごとにご紹介します。
準備:帳簿付けと収入・経費の整理
まずは通帳や管理会社の明細から収入を確定し、領収書や請求書から経費を科目別に整理します。
最初に仕分けしておきたいのは、未収家賃、敷金の返還、家事按分が必要な支出、修繕費か資本的支出か迷う工事です。ここが曖昧なままだと、後工程で数字がひっくり返りやすくなります。
帳簿は完璧な見た目より、根拠と整合性が重要です。管理会社明細と通帳入金が合うか、工事費が見積・請求・振込でつながるか、といった点をあらかじめ突き合わせておくとスムーズに進めやすくなります。
申告書の作成:不動産所得の入力
申告書の作成は、不動産所得用の収支内訳書/青色申告決算書で不動産所得を確定し、その数字を確定申告書へ反映する順序で進めます。先に申告書へ入力すると、内訳書側の修正が転記漏れになりやすいので注意しましょう。
入力で特に迷いやすいのは、減価償却費の対象と金額、修繕費の扱い、借入金利子の計上です。ここは税額インパクトが大きいので、根拠資料(取得資料、返済予定表、工事内訳)を見ながら慎重に確定させましょう。
提出方法:e-Taxと書面提出
提出方法は、e-Tax(オンライン)、税務署への持参、郵送の主に3つです。e-Taxは時間や場所を選ばず提出でき、申告時期の混雑を避けられる点がメリットです。
書面提出は、控えの管理や郵送準備が必要になります。郵送の場合は提出日が消印基準になるため、期限間際は郵便局での手続きも含めて余裕をもって進めるようにしましょう。
提出期限と納税方法

申告は期限内提出が原則で、納税まで含めてスケジュール管理が必要です。提出期限・対象期間と、所得税・住民税の支払いの流れを押さえておきましょう。
提出期限と対象期間
確定申告の対象期間は、原則として1月1日から12月31日までの1年分です。その所得を、翌年の申告期間に申告します。申告期間は、原則として翌年2月16日から3月15日です。期限日が土日祝に当たる場合は翌平日になるなど、年によって最終日が動くことがあります。
郵送提出の場合、提出日は到着日ではなく消印日で判定されるので、余裕をもって進めておくのが安心です。
所得税・住民税の支払い方
所得税の納付方法には、振替納税、クレジットカード納付、ネットバンキングなど複数の選択肢があります。手数料や引落日、資金繰りの都合が異なるため、自分の都合に合ったものを選ぶようにしましょう。
住民税は、確定申告後に自治体で税額が決まり、後日通知されて納付する流れが基本です。会社員の場合は特別徴収(給与天引き)になることもあり、給与の手取りに影響します。
不動産は利益が出た年に税負担が増えやすい一方、修繕や空室で急に利益が下がる年もあるため、利益が出た年ほど納税用の資金を先に確保しておくと、翌年の支払いで慌てずに済みます。
申告が遅れた・しなかった場合

期限後申告や無申告は、税額そのものに加えてペナルティが発生する可能性があります。代表的な税金(延滞税・加算税)の全体像を把握して、早期対応に繋げましょう。
延滞税・加算税のポイント
代表的なペナルティは延滞税と加算税です。延滞税は納付が遅れた日数に応じて発生し、加算税は無申告や過少申告など申告行為そのものに問題がある場合に課されます。
無申告加算税は、申告義務があるのに申告していない場合に発生するもの。ただし、税務署からの調査の事前通知より前に自主的に期限後申告をするなど、状況によって軽減されることがあります。
もし意図的な隠ぺいなど悪質性が高いと判断されると、さらに重い税率の重加算税が課せられます。迷ったときは、できるだけ早く申告・納付に向けて動き、必要に応じて税理士や税務署の相談窓口に相談するようにしましょう。
まとめ
不動産収入の確定申告は、以下のステップで進めるとスムーズです。
- 申告義務があるか基準を確認する
- 収入と経費を正確に分ける
- 青色申告か白色申告かを選ぶ
- 必要書類を揃えてe-Taxで提出する
不動産の確定申告は、収入と所得の違いを理解し、申告が必要な基準を先に確認することが第一歩です。会社員の20万円ルールは「所得」で判定し、所得税だけでなく住民税申告の要否にも目を向けると漏れが減ります。
次に、収入に含める範囲(共益費、礼金、更新料、返還不要の敷金等)と、必要経費の範囲(管理費、保険、税金、利息、減価償却等)を正しく区分することが、税額の正確さと調査耐性を左右します。修繕費と資本的支出、家事按分は特に判断が分かれるため、根拠資料と一貫したルールで処理しましょう。
最後は、青色・白色の選択、必要書類の準備、e-Taxでの提出までをスケジュール化しておくことが大切。期限後申告や無申告はペナルティの可能性があるため、気づいたら早めに資料を整え、申告・納付へ進めることが最も現実的なリスク対策になります。
この記事の監修者
白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー
一級建築士
中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。