公開日:2020.09.18 更新日:2026.08.08
シャッター街の復活・再生事例|空き店舗活用の成功事例まとめ

かつて賑わっていた商店街が、閉店した店舗のシャッターが並ぶ「シャッター通り」へと変わっていく現象は、今や日本全国で見られます。空き店舗を所有しながらも、どう活用すればよいかわからないオーナーも少なくありません。
この記事では、次の点を解説します。
- シャッター通りが生まれる背景と現在の状況
- 空き店舗を活用して商店街に活気を取り戻した実例
- 所有する空き店舗の活用を検討するうえでのヒント
「再開する気力はないが、このまま放置するのも気が引ける」という方にこそ、参考にしていただける内容です。
目次
シャッター通り商店街で店じまいが急増、深刻化している現状とは

近年、商店街を取り巻く状況は全国的に厳しく、後継者不足・大型店の進出・EC利用の拡大などを背景に、空き店舗の増加が続いています。
中小企業庁の商店街実態調査によると、全国の商店街の平均空き店舗率は、2003年(平成15年)の7.31%から2018年(平成30年)には13.77%まで上昇し、2021年(令和3年)にはわずかに13.59%へ微減したものの、空き店舗が「今後増える」と見込む商店街が約半数を占めており、構造的な改善には至っていません。
直近の2024年(令和6年)度調査では、全国の平均空き店舗率は約11%と報告されています。心理的に「廃れている」と感じる目安とされる10%を超える水準が続いており、依然として深刻な状況です。また、退店・廃業の最大の理由は「商店主の高齢化・後継者の不在」であり、構造的な担い手不足が商店街の衰退に拍車をかけています。
【店じまい後】シャッター通りが減らない理由

中小企業庁「平成30年度商店街実態調査報告書」に掲載されたアンケートによると、空き店舗が埋まらない理由は貸し手・借り手の双方に存在します。
貸し手側(地主・家主)の主な理由は以下のとおりです。
| 区分 | 空き店舗が埋まらない理由 | 回答割合 |
|---|---|---|
| 貸し手側(地主・家主) | 店舗の老朽化 | 40.0% |
| 貸し手側(地主・家主) | 所有者に貸す意思がない | 39.2% |
| 貸し手側(地主・家主) | 家賃の折り合いがつかない | 29.0% |
| 貸し手側(地主・家主) | 商店以外の用途になった | 14.0% |
| 借り手側(テナント) | 家賃の折り合いがつかない | 36.1% |
| 借り手側(テナント) | 商店街に活気・魅力がない | 35.9% |
| 借り手側(テナント) | 店舗の老朽化 | 33.3% |
| 借り手側(テナント) | 立地条件・交通環境がよくない | 11.1% |
出典:中小企業庁「平成30年度商店街実態調査報告書」
貸し手・借り手のいずれにおいても「店舗の老朽化」と「家賃の折り合い」が上位を占めており、この2点が空き店舗問題の核心的な要因といえます。
また借り手側では「商店街に活気・魅力がない」が35.9%に達しており、個別の物件条件だけでなく商店街全体の集客力や雰囲気も出店判断に影響していることがわかります。
シャッター通り商店街の復活・再生のカギ

商店街の空き店舗を減らすうえで鍵となるのが、「貸し手と借り手の条件のすり合わせ」です。
前述のアンケートが示すとおり、「家賃の折り合い」と「店舗の老朽化」は双方に共通する課題です。貸し手は老朽化した店舗でもできる限り高く貸したい、借り手は老朽化している分だけ低い家賃を求める——この構図が空き店舗を長期化させる主因となっています。
解決策のひとつがリノベーションによる建物価値の向上ですが、費用は100万円単位になるケースも多く、オーナーが単独で負担するには高いハードルがあります。
そこで検討したいのが、アキサポのような空き家・空き店舗活用サービスの活用です。
アキサポでは、リノベーション費用を弊社が負担する形で活用をご提案するため、費用面のハードルを抑えて空き店舗の再生に着手できます。自己資金だけで解決しようとせず、外部サービスを活用しながら商店街の課題に取り組むことも、有効な選択肢のひとつです。
事例|空き店舗を活用し、地域活性化を図る取り組み事例
空き店舗を活用し、シャッター通りに活気を取り戻した事例は全国に数多くあります。
| 事例 | 所在地 | 転換前 | 転換後 | ポイント |
|---|---|---|---|---|
| ① ハッピーロード(板橋区) | 東京都板橋区 | 履物屋(80年超) | シェアキッチン | 料理教室・食育イベント・期間限定店舗の場として地域活用 |
| ② 南長崎(豊島区) | 東京都豊島区 | 時計修理店 | マンガ専門ブックカフェ | 近隣のトキワ荘マンガミュージアムとの相乗効果を狙った業態選定 |
| ③ 10年空き物件(未公開) | 非公開 | 長期空き店舗(10年) | 個人向け貸倉庫 | 住宅街近接の立地を活かし、稼働直後から問い合わせが殺到 |
空き店舗の活用で商店街を再生した事例は各地にあります。鳥取市の「若桜街道商店街」では空き店舗をパン屋兼コミュニティスペースに転換し、半年で10万人が訪れる集客スポットに。愛知県豊橋市の「大豊商店街」では「雨の日商店街」というイベントで集客に成功しています。
アキサポにも商店街の空き店舗を活用した実績が複数あります。以下に3つの事例を紹介します。
事例①:長年愛されてきた履物屋から、飲食起業の拠点となるシェアキッチンへ

東京都板橋区の商店街「ハッピーロード」にある、80年以上続いた履物屋をシェアキッチンに転用した事例です。「地域活性化に役立ててほしい」という前オーナーの意向を引き継ぎ、料理教室・食育イベント・期間限定出店の場として地域に開放されています。
長年愛されてきた履物屋から、飲食起業の拠点となるシェアキッチンへ
事例②:地元文化の新たな発信拠点。マンガの街・南長崎の時計修理店からブックカフェへ

東京都豊島区・南長崎では、時計修理店をマンガ好き向けのブックカフェに転用した事例があります。近隣に「トキワ荘マンガミュージアム」があることから、ミュージアム来訪者にマンガの街・南長崎をより深く楽しんでもらうことを狙いとした業態選択です。
地元文化の新たな発信拠点。マンガの街・南長崎の時計修理店からブックカフェへ
事例③:長年テナントがつかなかった店舗を個人向けの貸倉庫へ

10年間借り手が付かなかったテナントを、個人向け貸倉庫として再生した事例です。
住宅街に近い立地を活かして地域住民をメインターゲットに設定したことが奏功し、稼働直後から問い合わせが相次ぎました。収益を生まなかった店舗が安定した定期収入を生む物件へと転換しただけでなく、「人の出入りがあるだけで雰囲気が変わった」と周辺からも好評を得ています。
まとめ

商店街の空き店舗問題に即効性のある解決策はありません。
だからこそ、貸し手と借り手の条件すり合わせを粘り強く行い、必要に応じてアキサポのような外部サービスを活用することが重要です。全国の成功事例が示すとおり、適切な活用方法を見つければシャッター通りに活気を取り戻すことは十分に可能です。
空き店舗の活用でお悩みであれば、ぜひアキサポにご相談ください。
この記事の監修者
岡崎 千尋 アキサポ 空き家プランナー
宅建士/二級建築士
都市計画コンサルタントとしてまちづくりを経験後、アキサポでは不動産の活用から売買まで幅広く担当してきました。
お客様のお悩みに寄り添い、所有者様・入居者様・地域の皆様にとって「三方良し」となる解決策を追及いたします。





