1. TOP
  2. コラム
  3. 空き家相続コラム
  4. 家の名義変更の仕方|生前贈与・相続の手順と必要書類・費用を解説

share

公開日:2025.07.22 更新日:2026.07.22

家の名義変更の仕方|生前贈与・相続の手順と必要書類・費用を解説

サムネイル
空き家のお悩みはアキサポにまるっとご相談! 空き家のお悩みはアキサポにまるっとご相談!

活用売却など、
最適なプランをご提案

相談無料!さっそく問い合わせる

空き家の相談窓口

まずはサービスについて知りたい

資料請求

家の名義変更を親から子に行う場合、相続や生前贈与、あるいは親子間での売買など、さまざまな方法があります。方法によって必要書類や手続きの流れが異なるほか、発生する税金にも大きな違いがあります。

たとえば、贈与税や相続税、不動産取得税、登記にかかる登録免許税など、手続き方法によって税金の負担が大きく変わる可能性があります。加えて、名義変更を適切に行わないまま放置すると、将来の相続時に相続人同士のトラブルが発生したり、不動産の売却や担保設定がスムーズに進まなくなるなど、法的・金銭的なリスクが高まります。

名義変更は法務局に申請する登記手続きが必要で、戸籍謄本・住民票・固定資産税評価証明書・登記識別情報(権利証)など多くの書類を準備しなければなりません。

こうした準備を円滑に進めるために、本記事では名義変更に関する基礎知識や手続きの流れ、さらに生前贈与や相続にかかる税金対策について網羅的に解説します。さらに、司法書士や税理士に依頼する場合の費用感や選び方、自分で申請する場合の注意点についても初心者向けに分かりやすくまとめました。

家の名義変更の基礎知識:手続きが必要な理由と放置リスク

手前から伸びる手から、奥にある別の開かれた手のひらへと、家を模した薄茶色の木製のオブジェを手渡している様子を上から撮影した写真

家の名義変更が必要な理由

家の名義変更(不動産登記)を行う最大の目的は、法律上の所有権を正式に確定させ、第三者に対しても「この家の真の所有者は自分である」と証明できるようにすることにあります。

所有権を正式に移転し名義をはっきりさせておくことで、固定資産税の納税者が明確になり、親子間や親族間における金銭的な不透明さを排除できます。また、将来的な管理コストや修繕負担の計画・見通しも事前に立てやすくなり、不動産を安心して維持・活用するための強固な土台となります。

家の名義変更を放置した場合のリスク

一方で、名義変更の手続きを先延ばしにして放置すると、将来的に数多くの法的・金銭的リスクを背負うことになります。

2024年法改正によるペナルティ

相続登記に関しては義務化されたため、正当な理由なく放置すると10万円以下の過料(ペナルティ)の対象となります。さらに2026年4月1日からは、所有者の住所・氏名変更登記も義務化されました。変更日から2年以内に申請しない場合、正当な理由がなければ5万円以下の過料の対象となります。施行日より前の住所変更も対象で、この場合は2028年3月31日までの登記が必要です。

売却や担保設定が不可能に

登記簿上の名義が故人や親のままだと、家を売却して現金化したり、リフォームローンを組むために自宅を担保(抵当権設定)に入れたりする資産活用が一切できなくなります。

親族間での遺産分割トラブルの激化

名義が曖昧なまま年月が経ち、次の相続が発生すると、ネズミ算式に法定相続人が増えて権利関係が複雑化します。いざ変更しようとしたときには、見ず知らずの親族と家庭裁判所で遺産分割調停や訴訟を行わなければならない事態に発展するリスクがあります。

固定資産税の負担者が不明確になる

家の固定資産税は原則として登記簿上の名義人に課されます。名義変更をしないまま放置すると、実際に誰が支払うのかがあいまいになり、親族間で費用負担をめぐる揉めごとに発展するおそれがあります。

親から子に譲る方法は2種類:生前贈与と相続の違いを解説

手前に置かれた「登記済権利証」の冊子。その周囲に、朱肉と印鑑ケース、緑色の捺印マット、住宅の間取り図(設計図面)、そしてガレージに車が停まった一戸建ての住宅模型が並べられている様子を上から撮影した写真。

家の名義を親から子に変更する主な手段は、生前贈与と相続の2つです。どちらを選ぶかで税金や手続きの流れが異なるため、事前に十分な比較検討が必要です。

比較項目生前贈与相続
名義変更のタイミング親の生前親の死亡後
手続きの起点贈与契約書の作成遺産分割協議(相続人全員の合意)
登録免許税固定資産税評価額の2.0%固定資産税評価額の0.4%
不動産取得税課税対象(軽減措置あり)原則非課税
メリット親の意思で確実に引き継げる税負担が比較的軽い
注意点贈与税の負担が重くなりやすい相続人間のトラブルリスク
親から子への家の名義変更 手続きの流れ

生前贈与の場合(親の生前に行う)

1

贈与契約書を作成する

親(贈与者)と子(受贈者)が署名・押印。不動産の所在・地番・面積などを明記します。

2

必要書類を準備する

贈与者の印鑑証明書、固定資産税評価証明書、登記識別情報(権利証)、受贈者の住民票など。

3

法務局で所有権移転登記を申請する

登録免許税(固定資産税評価額の2.0%)を納付して申請します。

4

登記完了(子の名義に変更)

審査後、数日〜1週間程度で登記簿に反映されます。

相続の場合(親の死亡後に行う)

1

戸籍謄本を収集する

被相続人(親)の出生から死亡までの戸籍を集め、相続関係を証明します。

2

法定相続人を確定する

戸籍情報をもとに、相続の権利を持つ人を漏れなく確定します。

3

遺産分割協議を行い協議書を作成する

相続人全員の合意のもと、家を誰が相続するかを決め、全員が署名・実印押印します。

4

法務局で相続登記を申請する

協議書・印鑑証明書・評価証明書などを添付し、登録免許税(評価額の0.4%)を納付します。

5

登記完了(相続人の名義に変更)

登記事項証明書を取得し、名義変更の完了を確認します。

注意:相続登記は、不動産の取得を知った日から3年以内の申請が義務です。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となります。

生前贈与は、親が元気なうちに所有権を子に移す方法で、親子間の話し合いだけで進められる点がメリットです。一方、相続の場合は、親の死亡後に民法に基づく遺産分割協議を経て名義を移す形になるため、相続人が複数いる場合には全員の合意が必要になります。家族構成や税金の負担を考慮して、どちらが適しているかを慎重に判断しましょう。

また、贈与税や相続税といった課税負担も重要な検討要素です。生前贈与では「相続税法」に基づき贈与税が、相続では不動産の評価額に応じて相続税が課される可能性があります。いずれも税額は時期や資産額によって変動するため、早めに専門家へ相談して計画的に対応することが推奨されます。

1. 親が生きているうちに行う「生前贈与」

生前贈与は、親の自由な意思で子に家を譲渡できる点が特徴です。

手続きとしては、贈与契約書を作成し、名義変更の登記申請を行うことで完了しますが、「相続税法」に基づき贈与税が課税される可能性があるため注意が必要です。基礎控除額や暦年贈与、相続時精算課税制度などの特例制度を事前に確認し、課税負担を把握しておくことが重要です。

また、贈与された不動産の登記変更には、必要書類を準備したうえで法務局で手続きを行い、「登録免許税」(不動産価額の2.0%)を納付する必要があります。

2. 親が亡くなった後に行う「相続」

親が亡くなった場合、不動産を相続した子は、相続登記(所有権移転登記)を申請することが2024年4月1日から義務化されました。正当な理由なく怠った場合、10万円以下の過料が科される可能性があります(不動産登記法第76条の2、第164条)。

複数の相続人がいるときには「民法」に基づき遺産分割協議を行い、全員の同意を得たうえで遺産分割協議書を作成し、登記手続きを進めます。相続税が発生する可能性があるほか、兄弟や親族間で意見の対立が起きないよう、あらかじめ遺言書の作成などで親の意思を明確にしておくことがトラブル防止につながります。

生前贈与による不動産名義変更の手続きと必要書類

木製のデスクの上に置かれた書類。手前には黒いボールペン、奥には黒い印鑑ケースが置かれており、書類の右下には「令和元年5月」「横浜地方」「登記」といった文字の一部が印字されている様子。

生前贈与による家の名義変更では、契約から登記までの流れを整理し、税金面にも注意深く対応することがポイントです。

まず、不動産の贈与契約書を作成し、贈与者(親)と受贈者(子)が署名・押印することが第一ステップです。これに加え、贈与する親の印鑑証明書や家の固定資産税評価証明書、さらに登記識別情報(または旧制度の登記済権利証)などが必要となります。贈与契約書は後のトラブルを防ぐためにも明確な内容で作成しましょう。必須ではありませんが、公証役場で「公正証書」として作成しておくと、より高い証明力を持ちます(民法第549条では贈与は口頭でも成立するとされていますが、書面によらない贈与は各当事者が解除できると定められているため、書面化が重要です)。

贈与契約が整ったら、法務局で所有権移転登記(名義変更)の手続きを行います。書類に不備があると受理されず、何度も出向かなければならないため、司法書士などの専門家に事前に相談して確実に準備するのが望ましいでしょう。また、登記には登録免許税(不動産評価額の2.0%)が課税されるため、贈与する家の固定資産税評価額を事前に把握しておく必要があります。

贈与契約書・印鑑証明・固定資産税評価証明書など

贈与契約書は、贈与する不動産の所在・地番・種類・面積などの詳細、贈与者・受贈者の情報、贈与日、移転の合意内容を明記します。

さらに、贈与者の印鑑証明書(発行日から3か月以内)や、固定資産税評価証明書(課税年度のもの)、登記識別情報通知書(登記済証)、受贈者の住民票なども必要です。

とくに固定資産税評価証明書は課税額の算定や登録免許税の計算に必須となるため、早めに取得して確認しましょう。

法務局で登記申請する流れ

名義変更の申請書類をすべて揃えたら、所轄の法務局に提出します。

受付後は書類審査が行われ、問題がなければ数日から1週間程度で名義変更登記が完了し、正式に受贈者名義の不動産として登記簿に反映されます。

万が一、不備や追加書類が必要と判断された場合は、法務局から補正通知や連絡が届くため、速やかに指示に従って対応しましょう。手続きの正確性が求められるため、申請前に登記申請書の記載内容や添付書類の確認を徹底することが重要です。

相続で家の名義変更するときの手続き・必要書類

「〇〇家 家系図」と書かれた用紙の上に置かれた、複数人の家族を模した小さなフィギュア。用紙の左上には白い家の模型があり、その横や手前に「祖父」「母」「自分」「妻」「父」といった家系図の各文字に合わせてフィギュアが立っている様子

親が亡くなり相続が発生した場合には、必要書類の収集や遺産分割協議など、生前贈与以上に複雑な手続きが求められます。

必要書類生前贈与相続
贈与契約書必要不要
被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本不要必要
遺産分割協議書不要必要(相続人が複数の場合)
印鑑証明書贈与者のもの(発行後3か月以内)相続人全員のもの(登記では有効期限の定めなし)
固定資産税評価証明書必要必要
登記識別情報(権利証)必要不要
住民票受贈者(子)のもの不動産を取得する相続人のもの

まず、相続人を確定させるために被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を収集し、合わせて相続人の戸籍・住民票を用意します。この情報から法定相続人を確定することで、相続登記に必要な遺産分割協議書を作成しやすくなります。相続人が複数いる場合は、家を誰が相続するのか全員の合意を得ることが非常に重要です。

また、家を相続することが決まった後は、不動産の評価証明書や相続人全員の印鑑証明書などを揃えて登記申請(所有権移転登記)を行います。正式に登記が完了するまでは、銀行融資の手続きや売買などがスムーズに行えない場合があるため、速やかに登記申請を行うことが望まれます。

必要な書類が多いため、専門家を交えて計画的に準備を進めるのがおすすめです。

なお、2024年4月1日から相続登記が義務化され、原則として「自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日」から3年以内に登記申請が必要です。必要な書類が多く手続きが煩雑なため、司法書士などの専門家を交えて計画的に進めることが推奨されます。

戸籍謄本・遺産分割協議書などの収集

相続人の確定には被相続人の戸籍を出生から死亡まで遡って取得し、相続関係を時系列で明確に証明します。

さらに相続人全員の戸籍抄本や印鑑証明書(3か月以内)を準備し、遺産分割協議書を作成・全員が署名押印することで、法務局での相続登記に備えます。

協議書には、不動産の詳細情報(所在地・地番・種類・面積)や、相続人の氏名、分配内容などを明記し、後から確認や証明ができるような形式で作成することが重要です。あいまいな表現は避け、内容が明確になるよう配慮しましょう。

相続登記の具体的な手順

遺産分割協議書や必要書類が揃ったら、所轄の法務局で相続登記を行います。書類審査を受け、不備がなければ相続登記が完了し、法的に所有権が移転されたことが証明されます。

法務局による書類審査を経て、不備がなければ相続登記が完了し、相続人への正式な所有権移転が登記簿に反映されます。登記完了後は、登記事項証明書を取得することで、名義変更が完了したことを確認できます。

これにより、法的にも第三者にも、相続人が正当な所有者であることを証明することができます。

名義変更の費用の目安と内訳

明るい室内で、手前に背を向けて座るスーツ姿の若い男性が、ノートパソコンの画面を指し示しながら説明している様子。向かい側に座る高齢の男女(夫婦)が、笑顔でその説明を聞いている。

家の名義変更にかかる費用は、国に納める公的費用である「登録免許税」と、手続きを代行してもらう「司法書士への報酬」の2つに大別されます。

  • 登録免許税の計算:
    • 不動産の固定資産税評価額に一定の税率を乗じて算出されます。税率は名義変更の理由によって異なり、相続登記では0.4%、生前贈与では2.0%となります。そのため、評価額が高い家ほど、また生前贈与の手続きであるほど登録免許税の負担は重くなります。
      なお、固定資産税評価額が100万円以下の土地を相続登記する場合は、2027年3月31日までの時限措置として登録免許税が免税されます。適用には、申請書へ「租税特別措置法第84条の2の2第2項により非課税」と記載する必要があります(建物は対象外)。
  • 司法書士報酬の目安:
    • 書類作成や申請代行の手数料として、数万円〜十数万円程度が一般的な相場です。

専門家(司法書士・税理士)に依頼する場合

登記手続きを司法書士に依頼する最大のメリットは、複雑な戸籍の収集や登記申請書の作成を、不備なく確実かつスピーディーに完了できる点にあります。

なお、不動産の名義変更によって「相続税」や「贈与税」の申告が必要になる場合は、これらは税金の手続きとなるため司法書士ではなく税理士の管轄となります。登記は司法書士、税務申告は税理士という専門家の役割の違いを理解し、必要に応じて連携が取れる事務所へ相談するのがベストです。

自分で行う場合の注意点とリスク

依頼費用を極力抑えたい場合は、自分で必要書類を揃えて法務局へ申請することも法的には可能です。

ただし、自力で申請する場合は、登記申請書の書式や添付書類のルールを正しく理解し、寸分のミスなく記入しなければなりません。提出書類にわずかでも不備があれば、法務局から何度も補正(やり直し)を求められて審査が遅延し、結果として膨大な時間と精神的負担がかかるリスクを覚悟しておく必要があります。

家の名義変更で発生する4つの税金

税金・費用生前贈与相続備考
贈与税課税対象(年110万円の基礎控除超は累進課税・最高55%)かからない相続時精算課税制度の選択も可能
相続税かからない課税対象(基礎控除:3,000万円+600万円×法定相続人数)相続開始を知った日の翌日から10か月以内に申告
登録免許税評価額の2.0%評価額の0.4%評価額100万円以下の土地の相続登記は2027年3月31日まで免税
不動産取得税課税対象(特例による軽減措置あり)原則非課税都道府県税
司法書士報酬数万円〜十数万円程度数万円〜十数万円程度依頼範囲により変動

住宅ローンが残っている家を名義変更する場合の注意点

住宅ローンが残っている家の名義変更には、融資を受けている金融機関の事前承諾が必要です。契約上、無断で名義変更を行うと規約違反となり、残債の一括返済を求められるおそれがあるため、必ず金融機関への相談から始めましょう。

住宅ローンの契約上、無断での名義変更は規約違反となるため、事前に必ず融資を受けている金融機関の同意(承諾)を得る必要があります。また、名義変更に伴って、元の名義人に設定されていた「抵当権(ローンが返済不能になった際に銀行が家を差し押さえる権利)」の抹消手続きや、新たに家を引き継ぐ子の名義での抵当権再設定登記が必要になるケースがほとんどです。これらは非常に専門的な登記手続きとなるため、ローン残債がある場合は必ず事前に金融機関と司法書士へ相談してください。

相続税・贈与税の節税方法と特例制度の活用ポイント

「相続税の申告」と書かれた書類と、その右上に見える「年分贈与税の」と書かれた書類。手前にはシルバーのボールペンのペン先が置かれている様子を近くから撮影した写真。

節税第一で失敗しないためのライフプラン上の注意点

特例や制度を利用して節税することだけに意識が向いてしまうと、家族全体のライフプランにおいて思わぬ落とし穴にはまることがあります。

例えば、税金負担を減らしたいからといって親の生前に家を急いで子へ贈与(名義変更)してしまうと、親が将来老人ホームへ入所するための費用や、医療・介護が必要になった際の老後資金として「自宅を売却して現金化する」という選択肢を親自身の意思で選べなくなってしまいます。

名義変更を行う際は、単に目先の税金をいくら安くできるかという計算だけでなく、親のこれからの生活費や介護リスク、家族全員の今後の人生設計との収支バランスを天秤にかけ、総合的な判断のもとで手続きのタイミングを決定することが大切です。

相続時精算課税制度・暦年贈与の仕組み

相続時精算課税制度では、累計2,500万円までの特別控除に加え、2024年1月からは年110万円の基礎控除が新設されました。年110万円以下の贈与であれば申告不要で、相続財産にも加算されません。特別控除を超えた分は一律20%で課税され、最終的に相続時に精算されます。高額な不動産贈与を一括で行いたい場合に有効です。

一方、暦年贈与は毎年110万円までの非課税枠を活用し、長期間にわたって少額ずつ贈与する方法です。贈与税の累積を抑えるのに適しています。

ただし、いずれの制度も選択後に変更することはできません。さらに、2024年の税制改正により、暦年贈与の相続財産への加算期間は従来の3年から7年へ段階的に延長されています。加算対象となるのは2024年1月1日以降の贈与で、加算期間が完全に7年となるのは2031年以降に発生する相続からです。なお、延長された4年分の贈与は合計100万円まで加算対象外となります。申し込みや運用の前に専門家へ相談しましょう。

小規模宅地の特例を利用する場合の注意点

被相続人が居住していた宅地や貸付事業をしていた宅地は、小規模宅地の特例を利用することで評価額を下げられる可能性があります。

しかし、適用要件は細かく決められており、特に、330㎡を上限とする面積制限や、居住要件の継続期間、申告期限など、形式要件の不備による否認事例も存在するため、誤って使うと後で追徴課税を受けるリスクもあります。

特例の内容を十分に理解し、必要に応じて税理士や弁護士に確認しましょう。

親の意思を反映させるための選択肢:遺言や家族信託の活用

「遺言書」と書かれた縦書きの書類を背景に、左右から伸びる二人の手が、青い屋根の一戸建て住宅模型を支え持っている様子。

親がどのように資産を引き継ぎたいかを明確に示すには、遺言書や家族信託といった制度を検討するのが有効です。

遺言書がある場合、相続人が複数いても親の意思を尊重した形で遺産分割がしやすくなります。特に公正証書遺言で作成しておくと、内容が争われにくく証拠力も高いため、相続時の混乱を最小限に抑えることができます。

一方、家族信託は、親(委託者)が所有する不動産などを信託財産として信頼できる家族(受託者)に託し、その管理・運用・処分を任せる仕組みです。親が認知症などで判断能力が低下した場合でも、家族が継続して不動産を管理できるメリットがあり、財産のトラブルを回避する先進的な方法として注目されています。

家族信託は、遺言や成年後見制度では対応しきれない生前の柔軟な資産管理、二次相続を見据えた財産承継の設計が可能である点が特徴です。財産のトラブルを予防するためにも、早めに活用を検討することが望ましいです。

家の名義変更の仕方に関するよくある質問

Q

家の名義変更はどのような手順で行いますか?

家の名義変更は法務局への登記申請で行います。生前贈与の場合は、贈与契約書の作成→必要書類の準備→法務局で所有権移転登記の申請、という流れです。相続の場合は、戸籍謄本の収集→法定相続人の確定→遺産分割協議書の作成→法務局で相続登記の申請、という流れになります。いずれも書類の正確性が求められるため、司法書士に相談すると確実です。

Q

家の名義変更は自分でもできますか?

必要書類を自分で揃えて法務局へ申請することは、法的に可能です。ただし、登記申請書の書式や添付書類のルールを正確に理解する必要があり、不備があると補正(やり直し)を求められて手続きが遅れます。特に相続は戸籍の収集が複雑になりやすいため、不安がある場合は司法書士への依頼を検討しましょう。

Q

家の名義変更にはどのくらい費用がかかりますか?

主な費用は、登録免許税(固定資産税評価額に対して相続0.4%・生前贈与2.0%)と、手続きを依頼する場合の司法書士報酬(数万円〜十数万円程度)です。このほか、生前贈与では贈与税や不動産取得税が、相続では相続税がかかる場合があります。

まとめ

青空の下、車椅子に乗った高齢の男性を囲み、笑顔で見守る、若い男女の夫婦と二人の子ども、そして車椅子の後ろに立つ女性の三世代家族の様子。

親から子への家の名義変更は、遺産相続や生前贈与といった大切なライフイベントに深く関わる手続きです。

手続きを円滑に進めるためには、必要書類の準備や税金への対策、そして家族間の合意形成など多面的な準備が欠かせません。生前贈与を選ぶ場合でも相続を選ぶ場合でも、それぞれに応じたメリットやデメリット、税制面の影響を比較検討し、最適な方法を決めることが重要です。

また、相続税や贈与税の負担を軽減できる各種制度の活用に加えて、親の意思や家族の将来設計を踏まえた総合的なプランニングを行うことで、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。

必要に応じて、司法書士・税理士・信託専門家などの専門家の助言を得ることも有効です。法的リスクや手続きの不備を避け、安心して家の名義変更を進めましょう。

この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

コラム一覧

空き家のことならなんでも、改装・管理・取引まで
ワンストップでご対応します

空き家の相談窓口資料請求

空き家のことならなんでも、改装・管理・取引まで ワンストップでご対応します

空き家の相談窓口資料請求

関連記事

関連記事