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公開日:2026.07.30 更新日:2026.07.18

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倉庫の売り物件を探す方法|購入前に確認したい立地・費用・法規制のポイント

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倉庫の売り物件を探すときは、価格や広さだけでなく、用途や立地、建物性能、法規制などをあわせて確認することが大切です。倉庫を選ぶ条件は、保管する荷物の種類やトラックの出入り、作業スペースの有無、自社利用と賃貸運用の違いなどによって大きく変わります。

ここを気を付けないと、購入後に「大型車が入れない」「予定していた事業に使えない」などの問題が発生する恐れがあります。

そこでこの記事では、倉庫の売り物件を探す方法から、物件をチェックする際のポイント、購入前に確認したいリスク、費用や融資の考え方までを解説します。

倉庫の売り物件を探す前に決めておきたい4つのポイント

倉庫の売り物件を探す前に、まずは求める条件を整理しておきましょう。特に確認しておきたいのは、以下の4つです。

1 倉庫の使用目的

床面積、天井高、床荷重、空調設備の有無など、自社利用か賃貸運用かに応じた運用の基準を明確にします。

2 希望するエリア

単なる地名だけでなく、主要道路や高速ICへのアクセス、取引先との距離、従業員の通勤利便性を検証します。

3 求める物件タイプ

工場付き、事務所付き、店舗付きなど。過去の用途変更歴や「建築確認済証」「検査済証」の有無も確認します。

4 実務条件(動線・法規制)

大型車が通行・転回できる道路動線か、都市計画法の用途地域や自治体条例で建築・操業が認められているかを確認します。

ここでは、それぞれのポイントを具体的に見ていきましょう。

1:倉庫の使用目的を明確にする

倉庫の売り物件を探す際は、まず使用目的を明確にしましょう。目的があいまいなまま探すと、広さや価格だけで判断してしまい、実際の運用に合わない物件を選んでしまう恐れがあります。

たとえば、商品の保管に使う場合は、床面積や天井高、床荷重、空調設備の有無が重要ですし、配送拠点として使う場合は、幹線道路への出やすさやトラックの出入りのしやすさを確認する必要があります。

また、自社利用か賃貸運用かによっても見るべきポイントは変わります。自社利用であれば業務に合うことが判断基準になりますが、賃貸運用では借り手が付きやすい立地や建物仕様かどうかも見る必要があります。

2:希望するエリアを絞り込む

都道府県や市区町村などのエリアから探す場合は「希望エリア内にあるか」だけでなく、道路環境や取引先との距離、周辺施設との関係も確認しましょう。

同じ市区町村内でも、幹線道路に近い場所と住宅地の奥にある場所では、荷物の搬入出のしやすさが変わります。また、物流や配送に使う場合は、高速道路のインターチェンジや主要道路へのアクセスも重要になります。

その他にも、従業員が常駐する倉庫であれば、通勤しやすさや駐車場の有無も確認すべきでしょう。

3:求める物件タイプを整理する

倉庫の売り物件には、工場付きや事務所付き、店舗付きなど複数のタイプがあり、どの物件タイプを選ぶかによって、必要な設備や確認すべきポイントが変わります。

たとえば工場付き倉庫であれば、作業スペースの広さや電力容量、換気設備、騒音・振動への対応を確認する必要がありますし、事務所付き倉庫なら、事務スペースやトイレ、休憩室、空調、駐車場の有無も見ておきたいポイントです。

また、倉庫以外の用途(事務所や店舗、作業場など)を兼ねている、または過去に用途変更を行っている場合は、「建築確認済証」や「検査済証」の有無を必ず確認し、現況の建物用途が確認済証の記載と一致しているか、違反建築物になっていないかを精査するようにしましょう。 用途や建物の状態によっては、購入後の増改築や融資、事業利用に影響する場合があります。気になる点がある場合は、不動産会社や自治体、専門家に確認してから判断すると安心です。

4:大型車の動線や用途地域などの実務条件を押さえる

実際に事業に使う際の実務条件で特に重要なのが、大型車の動線と用途地域の2点です。

まず動線については、大型車が通行できる道路かどうか、敷地内で無理なく転回できるか、搬入口までスムーズに進入できるか、車両を停める位置や搬入口の高さに問題がないかなどの物理的要因を確認しておきましょう。

また、用途地域(都市計画法)において、倉庫や工場が建築・操業可能な地域であるかを必ず確認してください。用途地域で認められている場合でも、地区計画や建築基準法、各自治体の条例によって建築や使用が制限されているケースがあるため、詳細な個別規制の有無まで網羅的に調査する必要があります。 

倉庫の売り物件の探し方

「物件探し」の文字が書かれた木製ブロックの上に載る家型オブジェ(倉庫の売り物件探しやリサーチのイメージ)

倉庫の売り物件は、住宅用の物件よりも流通量が限られるため、複数の探し方を組み合わせて積極的に情報を仕入れましょう。事業用不動産は非公開で扱われている物件や、地元の不動産会社だけが把握している物件もあります。

ここでは、主な探し方として以下の5つを解説します。

  • 事業用不動産の専門ポータルサイトで検索する
  • 事業用不動産会社に依頼する
  • 希望エリアに強い地元の不動産会社へ相談する
  • 金融機関・公的情報・競売を確認する
  • 希望エリアを実際に歩いて空き倉庫を探す

事業用不動産の専門ポータルサイトで検索する

まずは事業用不動産を扱うポータルサイトで検索してみましょう。エリアや価格、建物面積、土地面積、用途などを指定して探せるため、希望条件に近い物件を効率よく比較できます。

ポータルサイトを使うメリットは、相場感をつかみやすい点です。同じエリア内で複数の物件を見比べれば、価格帯や建物規模、駅や幹線道路からの距離による違いを把握しやすくなります。

事業用不動産会社に依頼する

条件に合う倉庫を効率よく探したい場合は、事業用不動産を扱う会社に依頼する方法があります。事業用不動産会社は、倉庫や工場などの取引に慣れているため、必要なポイントを踏まえて物件を提案してもらいやすいです。

特に、床荷重や天井高、電力容量、搬入口、用途地域など、細かな条件を指定する場合は、倉庫の構造に詳しく、取り扱いに慣れている会社に相談したほうがよいでしょう。

希望エリアに強い地元の不動産会社へ相談する

希望エリアがある程度決まっている場合は、その地域に強い地元の不動産会社へ相談する方法もあります。地元の不動産会社は、ポータルサイトに出ていない物件や、所有者が売却を検討している段階の情報を把握していることがあります。

たとえば、看板が出ていない空き倉庫や、事業者の廃業・移転に伴って売却される物件などを探す場合は地域の不動産会社が頼りになります。特に地方や郊外では、この傾向が強くなりやすいです。

金融機関・公的情報・競売を確認する

倉庫の売り物件は、金融機関や公的情報、競売情報で見つかることもあります。

まず金融機関は地域の事業者とつながりがあるため、事業承継や廃業、資産整理に伴う不動産情報を把握している場合があります。

また、自治体や商工会議所などの公的機関は、独自で空き工場や空き倉庫の情報を提供しているケースがあります。地域の産業用地や空き物件を探している場合は、自治体の企業誘致ページや空き物件情報を確認してみるのも一つの方法です。

さらに競売に倉庫が出ている場合は、相場より安く取得できる可能性がありますが、内見(期間入札前の物件明細書等の閲覧等を除く現況確認)が困難であることや、抵当権等の権利関係の抹消手続き、最悪のケースとして占有者の立ち退き交渉(引渡命令の手続き)が必要になるなど、特有の法的・実務的リスクが存在します。そのため、弁護士や民事執行手続きに熟知した専門家のサポートのもと、慎重に検討を進めるべきです。

希望エリアを実際に歩いて空き倉庫を探す

希望エリアが決まっている場合は、実際に現地を回って探す方法もあります。ポータルサイトに掲載されていなくても、現地に売物件の看板が出ている場合や、長期間使われていない倉庫が見つかることがあります。

さらに、現地を直接確認することで、周辺道路や交通量、住宅地との距離、騒音の出やすさなどを自分の目で確認できるメリットもあります。

気になる空き倉庫を発見した場合でも、所有者へ直接交渉を試みるのではなく、まずは近隣の不動産会社への相談や不動産登記情報の確認から進めるのが一般的です。なお、現地調査は公道から確認できる範囲にとどめてください。 

倉庫の売り物件をチェックする際のポイント

黒板にチョークで電球のイラストを描く様子(倉庫の売り物件をチェックする際のポイントのイメージ)

倉庫の売り物件を見るときは、立地条件・建物条件・設備条件・法規制の4つに分けてチェックすると条件を整理しやすいです。ここでは、それぞれの視点から倉庫を比較するためのポイントを確認していきましょう。

立地条件:幹線道路・IC・駅・周辺規制など

立地条件では、幹線道路や高速道路のインターチェンジへのアクセス、前面道路の幅、大型車の通行可否を確認しましょう。倉庫は荷物や車両の出入りが多いため、道路環境によって使い勝手が大きく変わります。

また、住宅地や学校、病院が近い場合は、騒音や搬入出の時間帯に配慮が必要です。早朝や夜間に作業する予定がある場合は、周辺環境との相性も見ておきましょう。

建物条件:面積・天井高・床荷重・シャッターなど

建物条件では、面積だけでなく、天井高・床荷重・柱の位置・シャッターの大きさなども確認しましょう。倉庫は広さが十分でも、荷物の種類や作業内容に合わなければ使いにくくなってしまいます。

また、築年数の古い倉庫では、建材にアスベストが使われていないか確認しておきましょう。アスベストが使用されている場合、改修や解体をする際に、調査や除去の費用がかかる可能性があります。

設備条件:電力容量・空調・防火・荷役設備など

設備条件では、電力容量、空調、照明、防火設備、荷役設備などを確認しましょう。機械や冷蔵・冷凍設備を使う場合、電力容量が不足すると追加工事が必要になることがあります。

また、保管する荷物によっては空調や断熱性能、防火設備の有無も重要です。購入後の改修費を抑えるためにも、現在の設備で足りるかを事前に確認しておきましょう。

法規制:用途地域・建ぺい率・容積率・道路の接道義務など 

法規制の観点では、用途地域(都市計画法)や建ぺい率・容積率に加え、建築基準法第42条に規定される道路への接道義務を満たしているかを必ず確認してください。仮に接道義務を満たしていない「再建築不可物件」である場合、将来的な増改築や建て替えが一切認められない極めて高いリスクが生じます。 

特に、作業場や店舗、事務所を併設する場合は、用途地域による制限に注意が必要です。将来的な増築や建て替えを考えている場合も、購入前に不動産会社や自治体へ確認しておきましょう。

災害リスク:ハザードマップによる浸水・土砂災害の危険性

ハザードマップで浸水や土砂災害のリスクも確認しておきましょう。保管している商品や資材が水害で被害を受けると、建物だけでなく事業全体に影響が出る可能性があります。

特に、在庫や設備を多く置く倉庫では、災害時の被害額が大きくなりやすいので、地盤や周辺河川、避難経路、保険の加入可否もあわせて確認しておくと安心です。

コストリスク:修繕費の高騰と将来の転売難度

倉庫は建物規模が大きいため、屋根や外壁、シャッター、床などの修繕費が高額になることがあります。購入価格が安く見えても、雨漏りや老朽化の修繕費を含めると、想定より負担が大きくなるケースもあります。

また、将来的に売却できるかも要チェックです。倉庫は用途が限られるため、売却したいときに買い手がすぐ見つかるとは限りません。

倉庫購入時の融資の受け方と必要書類

タブレットを使いながら笑顔で説明するスーツ姿の男性と相談する夫婦(倉庫購入時の融資の受け方と必要書類のイメージ)

倉庫の購入に金融機関の事業用ローンや不動産担保ローンなどを利用する場合は、物件の担保価値や、事業内容、返済計画などが審査されます。

たとえば自社利用の倉庫であれば、購入によって事業効率がどう高まるのか、売上や利益から無理なく返済できるのかなどの説明が求められますし、投資用として購入する場合は、想定賃料や空室リスク、修繕費を含めた収支計画を示す必要が出てきます。

融資を申し込む(または事前相談を行う)際は、主に以下のような書類の提出を求められます。

書類区分具体的な提出書類
本人・法人確認本人確認書類、法人登記簿謄本
財務・財務状況確認決算書、確定申告書、試算表
事業・資金計画資金計画書、事業計画書、見積書、改修計画書
物件確認資料購入予定物件の概要資料、固定資産税評価証明書(または課税明細書)、不動産登記簿謄本(登記事項証明書)

なお、必要書類は金融機関や融資内容によって異なります。物件を決めてから慌てて準備すると審査に時間がかかるため、購入を検討し始めた段階で金融機関に相談し、必要な資料を確認しておきましょう。

よくある質問

Q1:倉庫を購入する際、用途地域(都市計画法)の確認がなぜ重要なのですか?
A1:用途地域によっては、倉庫や工場の建築・操業が法律で一律に禁止されているエリアがあるためです。また、認められている地域であっても、自治体独自の条例や地区計画によって細かな利用制限が設けられているケースがあるため、事前の網羅的な調査が不可欠です。
Q2:古い空き倉庫物件を検討する際、特に注意すべき建物条件は何ですか?
A2:建材にアスベスト(石綿)が使用されていないかの確認が極めて重要です。アスベストが含まれている場合、購入後の改修や将来の解体工事の際に、高額な調査費用や除去費用が発生し、事業コストを圧迫するリスクがあります。
Q3:接道義務を満たしていない「再建築不可物件」の倉庫を買うリスクは何ですか?
A3:建築基準法第42条の接道義務を満たしていない物件は、将来的な建物の増改築や建て替えが一切認められません。また、担保価値が著しく低いため、金融機関からの融資を受けることが極めて困難になるリスクがあります。

倉庫の売り物件選びで失敗しないためには

倉庫の売り物件は、価格や広さだけでなく、使用目的・動線・用途地域・建物状態・改修費まで含めて総合的に判断することが大切です。探す前に条件を整理し、候補物件は現地確認と専門家への相談を通じて丁寧に確認しておきましょう。

購入後に倉庫や遊休建物の使い道に悩んだ場合は、アキサポにご相談ください。老朽化した建物の管理や活用方法の検討など、空き家・遊休不動産の活用実績をもとに、費用面のハードルを抑えた提案をしています。

アキサポに相談してみる

この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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