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公開日:2021.12.02 更新日:2023.10.02

足立区(東京都)の空き家事情|区の利活用への意欲と空き家の探し方

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足立区は東京23区の中で、令和2年の公示地価がもっとも低い区です。とはいっても、足立区から都心部へ向かう鉄道は4本あり、広い公園や河川空間も充実、にぎわいのある商業エリアなども有することから、近年は居住エリアとして注目されるようになってきました。

その一方で、足立区は23区でも特に空き家が多いエリアでもあります。中には腐朽・破損のある空き家もあることから、利活用に頭を悩ませる住民も多いようです。

これらの情報は一見ネガティブに聞こえます。しかし、裏を返せば安く空き家を借りられるチャンスとも言えます。そこでこの記事では、空き家をお手頃に借りられるチャンスがある街・足立区の空き家事情と空き家の探し方を紹介します。

足立区はどんな所?日光街道や鉄道で発展してきた町

足立区は、北側に埼玉県川口市・草加市・八潮市、南に東京都葛飾区・荒川区・北区にそれぞれ接している、東京都北部に位置する区です。区の大半は荒川よりも北側に位置しており、住環境も埼玉県南部と近い特徴を持っています。

足立区はもともと日光街道の宿場町として発展してきた町です。日光道中で最初の宿場町である「千住」を有しており、明治時代に区内で工業が盛んになったことや、鉄道が開通したことなどから、多くの人が住むようになりました。

現在も日光街道(国道4号線)は区内の主要交通であり、平成17年のつくばエクスプレス開通や平成20年の日暮里・舎人ライナー開通にも後押しされ、都心部へのアクセスが快適な街として注目されています。

また、区の北側には第一種低層住居専用地域や第一種中高層住居専用地域といった、低層住宅系用途地域が設定されているため、区内には多くの一戸建てが存在しています。

足立区の地域図

足立区の特徴をエリア別に解説

足立区は大きく7つのエリアに分けられており、それぞれのエリアごとに「エリアデザイン計画」という、街の特徴を活かした将来設計が行われています。ここでは、この7エリアをベースに、足立区の特徴を見ていきましょう。

綾瀬・北綾瀬

綾瀬駅と北綾瀬駅を中心としたエリアです。駅周辺には小規模な商店街があり、その先にはマンションやアパートの多いエリア、さらに先へ行くと住宅が立ち並ぶエリアがあります。綾瀬駅は地下鉄千代田線本線の始発駅のため、大手町や赤坂、明治神宮前など、都心部へアクセスしやすいメリットがあります。
北綾瀬駅近くには約8,100本のハナショウブが咲き誇るしょうぶ沼公園も。

六町

つくばエクスプレスの六町駅を中心としたエリアです。つくばエクスプレスで浅草駅まで約10分、秋葉原駅まで約15分の好立地に位置しており、首都高速6号線の加平ICにも近いことから、南北方向の交通に強いエリアです。エリア内の建物は、主要道路沿いにマンション、路地沿いに一戸建てやアパートといった構成になっています。

江北

日暮里・舎人ライナーの江北駅を中心としたエリアです。商業施設は少ないですが、一戸建てをメインとした落ち着いた住環境が広がっており、江北平成公園や上沼田東公園、荒川沿いの緑地などのまとまったオープンスペースが多数あります。ただ、日暮里・舎人ライナーは日暮里駅まで約12分かかるため、都心へのアクセス面ではほかのエリアに劣ります。

花畑

花畑エリアは、東武伊勢崎線とつくばエクスプレスに挟まれた間に位置するエリアです。エリアの北側には、公園内に庭園を有する花畑公園や、酉の市発祥の社である花畑大鷲神社、文教大学東京あだちキャンパスがあり、ゆとりのある街並みを演出しています。また、エリア内の道路が比較的太い点もゆとりある街並みに貢献しています。

千住

荒川の南に位置する、荒川と荒川区に挟まれたエリア。2021年に株式会社groove agentが実施した、女性が住みたい街ランキングで第4位を獲得しており、エリア内に鉄道路線が4本走っていることもあり、注目のエリアとなっています。また、北千住西口では再開発が行われており、近年整然とした街並みへと姿を変えていっています。

西新井・梅島

東武伊勢崎線の西新井駅と梅島駅を中心としたエリア。近くに関東の高野山と名高い西新井大師總持寺があり、エリアの整備方針の1つとして、歴史と文化が感じられるまちづくりを掲げています。一戸建てや低層の共同住宅が多く、西新井駅前にはイオン西新井店があります。

竹の塚

東武伊勢崎線の竹ノ塚駅を中心としたエリア。竹ノ塚駅は各駅停車駅のため交通利便性は難が少し劣りますが、駅東口に日常生活に便利なスーパーや個人商店などが多く、道路も広く整備されているため、住環境は整っています。ただ、駅東口にはいわゆる歓楽街もあるため、治安を優先するなら比較的落ち着いている西口がおすすめです。

足立区の交通事情|都心へ向かうネットワークが充実

足立区における交通事情の特徴は、鉄道と道路の両方が都心へ向かって走っていることです。足立区は都内でも外縁部に位置しているため、山手線のような環状ネットワークではなく、南北方向の直線的なネットワークが基本になっています。

特に、北千住駅は都心部へ向かう鉄道が多く乗り入れており、常磐線や地下鉄千代田線など、計5本の鉄道を利用できます。

また、道路においても、都心部へ向かう首都高速6号線や日光街道(国道4号線)などが走っており、特に山手線の東側エリアや浅草方面へアクセスしやすくなっています。

東西方向の交通事情は、南北方向に比べると劣りますが、鉄道は、松戸方面へ向かう常磐線や船橋方面へ向かう京成本線、道路は環状七号線を利用できます。

足立区内で利用できる鉄道一覧

・常磐線
・東武伊勢崎線
・東武大師線
・京成本線
・地下鉄千代田線
・地下鉄日比谷線
・つくばエクスプレス
・日暮里・舎人ライナー

足立区を走っている高速道路一覧

・首都高速6号三郷線:加平出入口
・首都高速中央環状線:千住新橋出入口、扇大橋出入口、江北JCT
・首都高速川口線:鹿浜橋出入口、加賀出入口、足立入谷出入口

足立区の空き家事情|利活用に対する意欲と課題

住宅街の景観

足立区の空き家件数は東京23区の中でトップクラス。平成30年住宅・土地統計調査によれば、空き家数は39,660戸で、そのうち一戸建の空き家は6,110戸となっています。

しかし、足立区は空き家数が多いと同時に空き家活用への意欲も高く、平成28年に実施された足立区空き家実態調査の結果によれば、「建物が空き家になった場合または空き家である場合に、空き家を利活用する意向はありますか」という問いに対して、「空き家を利活用したい」「条件次第で利活用を考えたい」と答えた空き家オーナーは合計66%にものぼります。

つまり、足立区は空き家利活用の潜在ニーズが高いエリアと考えられます。ここで足立区空き家実態調査業務委託の結果を基に、足立区における空き家の利活用に対する意識状況を見ていきましょう。

足立区の空き家の約6割は「利用できる状態」

平成30年住宅・土地統計調査によれば、足立区における一戸建ての空き家6,110戸のうち2,010戸が「腐朽・破損あり」に区分されています。

しかし、その一方で足立区空き家実態調査では、「建物の状態はどうですか」という問いに対して、63%の方が「使用できる状態である、問題ない」と回答しており、そのまま使用できる空き家が多く存在することが分かります。

建物に腐朽や破損がある場合でも、その度合いによって居住の可否は変わってきますし、軽微な修繕で直せるケースもあります。腐朽・破損の有無にこだわらず、実際の管理状況を確認することで空き家と出会うチャンスがさらに広がるでしょう。

ただ、足立区には築年数が古い空き家も多く、中には昭和56年5月31日以前に建築確認を取得した、いわゆる旧耐震基準の建物もあるため、耐震基準は忘れずにチェックしておきましょう

利活用の潜在ニーズは高いが費用がネックのケースも

足立区空き家実態調査の結果の中から、気になる3つの質問を見ていきましょう。

足立区空き家実態調査の結果

まず、「建物について何か困っていることはありますか(複数回答)」という問いですが、「リフォームなど修繕工事をしたいが、資金が不足している」が12% 、「借り手・買い 手がつかない」が 9%を占めています。

アンケート「建物について何か困っていることはありますか」結果

続いて、「利活用をする上でどんな条件がありますか(複数回答)」という問いですが、こちらは「建物の修繕費用の目途が立てば利活用したい」が 18%となっています。

アンケート「利活用をする上でどんな条件がありますか」回答

さらに、「利活用する上で区に期待したい支援などはありますか(複数回答)」に対して

は、「リフォームなど修繕工事、取り壊しにかかる費用の一部を助成してほしい」 が 28%となっており、費用が利活用のボトルネックになっているケースが一定数あることが分かります。

つまり、足立区では空き家利活用に対する高い潜在ニーズと費用面の課題が同居している状態

このミスマッチ状態が解決されれば、今まで眠っていた物件が不動産の流通に乗り、空き家と出会うチャンスも増えると考えられます。

足立区で空き家を探す方法は?

地図を見上げる男性の模型

空き家利活用の潜在ニーズが高い足立区では、どのような方法で空き家を探すのが有効でしょうか?一般的な物件探しには不動産ポータルサイトがよく使われますが、課題を抱えた空き家の場合、市場に流通していないことも十分考えられます。

そんな場合は、流通していない空き家を紹介してもらえる「空き家活用サービス」や、地域の空き家事情に詳しい「地元の不動産屋」などを頼るのがおすすめ。ここでは足立区で空き家を探すおすすめの方法を3つ紹介します。

持ち出し0円始められる空き家活用サービス「アキサポ」

アキサポサイクル図

足立区の空き家探しでもっともおすすめなのが、弊社の運営する空き家活用サービス「アキサポ」です。「アキサポ」が空き家を「貸したい」オーナー様と空き家を「借りたい」利用希望者様とをマッチングし、双方がWin-Winの関係になれる提案を日々行っています。

アキサポ」の突出すべきメリットとして、リフォーム・修繕費用を「アキサポ」が全額負担する点があります。オーナー様から「アキサポ」が空き家を借上げ、必要なリフォーム・修繕を行った後、利用希望者様に転貸するため、双方ともリフォーム・修繕費の金銭負担無しで利用できるのです。

つまり「アキサポ」なら足立区の空き家オーナーが抱えている、リフォーム・修繕費用の問題も解決できる可能性があるということ。「アキサポ」は東京の空き家に強いネットワークも持っているため、きっと空き家探しにお困りの皆さんの力になれるはずです。

アキサポに相談してみる

地域の不動産屋

空き家オーナーの中には、「課題があるから貸さない」のではなく「なんとなく貸さない」という状態の方も一定数います。例えば、利活用の始め方がよくわからなかったり、利活用に着手するのが面倒くさかったりといったケースです。

このような理由で埋もれている空き家を探すには、地域の不動産屋さんを当たってみましょう。地域に密着した不動産屋さんは、地域の方と繋がりがあるケースが多いため、日頃から周辺の空き家状況をチェックしていたり、地域の方から世間話程度に相談されていたりするケースも考えられます。

空き家オーナー側も、良い条件が来れば重い腰を上げる可能性もあります。希望エリアがある場合は、ぜひ近隣の不動産屋さんを当たってみてください。

千住Public Network East

千住Public Network Eastとは、北千住駅東口地域にスポットを当てた空き家利活用プラットフォームです。足立区の空き家対策モデル事業で、千住にある一級建築士事務所・ARCO architectsと足立区が共同で運営しています。

活動内容は、千住地域で活動したい方や店舗を構えたい方と、千住地域の空き家をマッチングすること。2021年11月時点で、530人の方が活動に参加し、6棟の物件を再利用することに成功しています。

千住という地域限定ではありますが、それだけに強いマッチング力が期待できます。千住地域に興味がある方はぜひチェックしてみてください。

足立区の空き家探しはプロのネットワークに頼ろう

足立区は23区でトップクラスの空き家数があると同時に、空き家利活用への意欲も高いエリア。リフォーム・修繕費用の課題を抱えているケースもありますが、課題をクリアすれば多くの空き家に出会えるチャンスがあります。

そんな足立区の空き家探しは、空き家のプロが持つネットワークに頼るのがポイント。空き家のニーズを探し出してくれるだけでなく、プロならではの提案でマッチングまでの道筋を作ってくれる可能性もあります。

弊社のサービス「アキサポ」もその一つ。運営会社・ジェクトワンが培ってきた不動産ネットワークをベースに、空き家専門のプロ集団を創り上げ、今までに多くの空き家を利活用してきました。

アキサポ」にはリフォーム・修繕費用の負担0円というメリットもあります。足立区の空き家探しをお考えなら、お気軽に「アキサポ」に相談してみてください。

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