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公開日:2022.01.28 更新日:2023.11.30

空き家を解体するメリット・デメリット|解体相場や費用を抑えるコツを解説

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空き家を相続したけれど既に持ち家があるので解体を検討している人は多いものです。

ただ、一度解体してしまうと家は元通りにはなりません。

解体してしまう前に、解体するとどうなるのかについて把握しておきたいですよね。

そこで今回の記事では、空き家についての困りごとについて幅広くサポートをしてきたアキサポが、空き家を解体するメリットやデメリット、費用相場や注意点などを解説します。

1.空き家を解体するメリットとデメリット

空き家と重機

まず、空き家を解体するメリットやデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

もしもデメリットだらけでメリットがないのであれば、できるだけ解体しない方向で考えたくなりますよね。

ここでは空き家を解体するメリットとデメリットについて解説します。

1-1.空き家を解体するメリット

まず、メリットは以下の2つです。

・空家を維持管理する手間や負担がなくなる
・「特定空家等」に指定されるリスクを軽減できる

ひとつずつ見ていきましょう。

1-1-1.空家を維持管理する手間や負担がなくなる

相続で受け継いだ家で自分には持ち家が既にある、そんな場合には空き家の維持管理が必要になります。人が住んでいない家は想像以上に傷みやすいものです。

定期的に家に風を通したり、庭の草木の手入れをしたりしなければ、家はどんどん劣化して価値も下がっていきます。

さらに、適切な管理がされていないと空き家だと周囲から分かる状態になり、不審者が侵入したり放火されやすく火災が起きやすい状況になったりと犯罪の温床になるリスクもあります。

そうすると、空き家の所有者のみならず近隣に住む方々へ迷惑をかける可能性も。

遠方に住んでいると維持管理の負担が大きいため、解体することで負担を軽減できます。

1-1-2.「特定空家等」に指定されるリスクを軽減できる

増え続ける放置空き家の問題を改善するため、「空家等対策の推進に関する特別措置法」が平成26年11月に成立しました。

この法律の中で、空き家の所有者へ適切な管理の指導や適切に管理されていない空き家を「特定空家」に指定できることなどが定められています。

特定空家に指定されると行政が特定空家に対して、助言・指導・勧告・命令、罰金や行政代執行をすることができるようになります。

命令があっても空き家の改善が見られない場合には、50万円以下の罰金が科されます。また、行政が空き家の所有者の代わりに建物の解体や樹木、外壁の撤去を行い、その費用が所有者に請求されます。

行政の代執行までの推移

空き家になってもしっかりと維持・管理を行うことができればいいのですが、うまく管理が行き届かなければ倒壊してしまったり、老朽化が進んだ家は災害が起きた際に簡単に崩れてしまいます。解体をすることで「特定空家等」に指定されるリスクは減らすことができます。

1-2.空き家を解体するデメリット

次にデメリットですが、以下の3つが挙げられます。

・解体費用がかかる
・建物での思い出が消えてしまう
・税金の優遇措置を受けられなくなる

1-2-1.解体費用がかかる

解体を検討している方の中でもネックになっていることが多いのが解体費用。

金額も大きいので、最大のデメリットといえるでしょう。

もしも解体後、売却予定なのであれば、解体したあとの土地の価値と、建物付きの価値とどちらが高いのかを業者に判断してもらうとよいでしょう。もしも、解体することで赤字になるようであれば解体する意味がありません。

1-2-2.建物での思い出が消えてしまう

家にはさまざまな思い出が残るものです。

建物を解体してしまうと、両親や家族との思い出などが消えてしまうと考え、なかなか解体に踏み切れない方も多くいます。

家が残っていれば、維持管理のために訪れることで思い出を振り返る機会にもなりますが、建物を解体してしまうとなかなかそのチャンスも少なくなります。

1-2-3.税金の優遇措置を受けられなくなる

土地と家屋の所有者は毎年固定資産税と都市計画税を支払う義務があります。

土地の上に建物があると、固定資産税は最大で6分の1、都市計画税は最大で3分の1に軽減されます。

この優遇措置のために、なかなか建物の解体に踏み切れない方も多いです。

ただ、この優遇措置のために空き家を適切に管理できないにもかかわらず、所有し続けると「特定空家等」に指定されるリスクもはらんでいます。

2.空き家を解体する場合の相場

空き家外観

空き家の解体をする際に気になるのは、やはり費用ですよね。

費用相場としては、建物の種類で大きく変わります。

種類別にまとめた解体費用の目安は以下のとおりです。 

木造3~5万円/坪
鉄骨造5~7万円/坪
鉄筋コンクリート(RC)6~8万円/坪

つまり、たとえば40坪の一軒家を解体する際にかかる費用は、木造住宅なら120~200万円、鉄骨造なら200~280万円、鉄筋コンクリート(RC)造なら240~320万円程度が相場になります。

ただ、上記の費用はあくまでも目安です。

解体業者によってもかかってくる費用はかなり変わりますし、建物が平屋なのか二階建て、三階建てなのかによっても変わります。

建物が他の建物と近接していたり、解体をするための重機が入れないほど狭い道を入ったところに建物があったりすると費用がプラスで必要になってしまいます。近隣の建物とあまりに近すぎると足場を立てることが難しく手作業が増えますし、重機が入れなければ同じく手作業が増えます。

そのため、どうしても人員を増やさなければならないので費用がより多くかかってしまうのです。

また、古い家だと有害物質であるアスベストが使用されていることも

アスベストが使用された家を解体するときには解体時に特別な処理が必要なので、別途費用がかかります。庭や玄関周りに外構があったり、浄化槽があったりする場合にも別途の撤去費用が必要となります。

このように、解体費用は建物の状況や解体業の繁忙期か閑散期かによっても大きく変わってくるため、あくまで目安になります。少し手間はかかってしまいますが、金額も大きいので業者ごとに見積もりを依頼し、できるだけ安く請け負ってくれる業者を探すことをおすすめします。

3.解体費用を抑える方法と注意点

古びた空き家外観

解体費用はできるだけ抑えたいですよね。

解体費用を抑える方法には以下のものがあります。

・家の中の荷物(残置物)を撤去しておく
・空き家の解体費用補助金を活用する
・空き家を解体せず活用する

注意点を併せてひとつずつ見ていきましょう。

3-1.家の中の荷物(残置物)を撤去しておく

空き家の解体工事に入る際に、家の中に家具や衣服などの残置物があると割高な処分費用がかかってしまいます。

家の中だけでなく、置き石の撤去や解体工事の際に邪魔となる庭木の伐採、雑草処分などを行っておくことで、解体工事に付随して行わなければならない処理費用を少なくできます。

自分たちでできることをできるだけやっておくことで、解体費用を抑えることができます。

3-2.空き家の解体費用補助金を活用する

空き家は放置をすると地域の環境衛生や防災・防犯上に悪影響を及ぼします。そのため、危険な空き家を解体し、その敷地の有効活用を進めるため解体費の一部を補助している地方自治体があります。

たとえば埼玉県秩父市では、市内業者が施工した場合には上限50万円、市外業者が施工した場合には上限40万円として、解体工事費の3分の1を補助してくれる制度があります。

神奈川県横浜市でも、耐震性が不足する木造住宅等の除却工事費用を市が補助する制度として住宅除却補助事業が設けられています。

解体する空き家のある地方自治体で、解体費用の補助金制度があるかどうかホームページで探してみることをおすすめします。

3-3.空き家を解体せず活用する

そもそも空き家を解体しないで、空き家の活用を検討してみるという手もあります。

解体して更地になれば固定資産税も高くなって負担が増えますが、あえて解体をせずに賃貸に出すことで家賃収入を得ることもできます。

「人に貸し出せるような状態じゃない…」

という方でも、アキサポならリフォームにかかる費用はこちらで負担し、借受を希望する方とのマッチングも対応いたします。

もし、「もう誰も住まないから解体を検討しているけど、リフォーム費用負担なしで誰かに貸し出して家賃収入を得るのもいいかもしれない」とお考えでしたら、アキサポにぜひご相談ください。

4.まとめ

空き家・見上げる構図

空き家の解体をしたほうがよいのかどうか迷う時は、メリット・デメリットを考慮したうえで今後、もし解体しないのであれば管理をしていくのか、もしくは売却を考えるのかなどひとつひとつの選択肢について考えるとよいでしょう。

また、解体してしまうと建物は元に戻りません。リフォームをすれば中の状態は変わってしまいますが、建物と思い出は残ります。

解体しようと考えていたけど、もし活用できるのであれば活用していきたいという方でしたらぜひ一度お気軽にアキサポにご相談ください。