公開日:2022.02.17 更新日:2026.06.11
空き家をレンタルスペースとして活用する方法!メリットや集客のコツ
近年、初期費用を抑えられる新たな不動産活用として注目を集める「空き家×レンタルスペース」。
本記事では、所有する空き家をレンタルスペースとして再生し、効率よく収益化するための具体的なノウハウを分かりやすく解説します。
目次
この記事でわかること
- レンタルスペースの基礎知識: レンタルルームや民泊との明確な違いと具体的な利用例
- 空き家活用のメリット・デメリット: 初期費用の安さや用途の柔軟性と、立地リスクの比較
- 運営成功の秘訣: 適正な価格設定、スマートロックによる施錠管理、近隣トラブル対策
- おすすめの集客Webサービス: スペースマーケット、インスタベースの特徴
生活用の水回り設備を全面改修することなく、低コストで空き家を資産に変えるための実践的なヒントが網羅されています。
レンタルスペースとは
レンタルスペースとは、読んで字のとおり「空いたスペースを時間単位で貸し出す(借りる)サービス」です。
明確な定義はなく、店舗やオフィスの一角、ビル・ホテルの一室、マンションや空き家など、さまざまな空間が対象となります。料金形態は「時間貸し」が主流で、1時間あたり数百〜数千円程度で利用できるものが一般的です。
| サービス種別 | 定義および特徴 | 運営時の主な法律・届出 |
|---|---|---|
| レンタルスペース | 空いた空間を時間単位で貸し出すサービスの総称。用途は多目的。 | 特になし(時間貸しによるスペース提供のため) |
| レンタルルーム | レンタルスペースの一種。アパート等の個室を貸し出すものを指す。 | 特になし |
| 民泊 | 戸建てやマンション等を用いて有料で宿泊サービスを提供するもの。 | 旅館業法の許可、または住宅宿泊事業法(民泊新法)の届出 |
レンタルスペースとレンタルルームの違い
明確な定義はありませんが、レンタルルームは「個室をレンタルするサービス」として使われるのが一般的です。レンタルスペースは個室も含む「スペースをレンタルするサービスの総称」、レンタルルームはその中でも個室タイプを指すと考えると整理しやすいでしょう。
レンタルスペースと民泊の違い
民泊とは、戸建て住宅やマンション・別荘などを使って宿泊サービスを提供するものです。利用は1泊・2泊など1日単位が基本で、開業には旅館業法または住宅宿泊事業法(民泊新法)に基づく許可や届出が必要です。
レンタルスペースは時間単位のスペース提供であり、宿泊サービスを提供する民泊とは別物です。
レンタルスペースの具体的な利用方法
| 利用シーン | 具体的な活用方法と需要 |
|---|---|
| パーティー | 自宅での開催が難しい層向け。キッチン完備のスペースが人気。 |
| ギャラリー | 土日限定や1日だけなど、短期間のアート展示や作品販売。 |
| パフォーマンス練習 | ダンスや結婚式の余興練習。鏡張りや音響設備のある空間が好まれる。 |
| 写真・動画撮影 | シチュエーションに合わせたスタジオ利用。整理整頓された空間が魅力。 |
| 会議・セミナー | 机、椅子、ホワイトボード、Wi-Fi環境を整えたビジネス利用。 |
レンタルスペースは「場所」を貸し出すサービスのため、定められたルールの範囲内であれば自由に利用できます。主な利用例は以下のとおりです。
①パーティー
必要な広さを選べるうえ、音響利用やキッチン設備が整った物件も多く、持ち込み食材でのホームパーティーにも活用されています。
②ギャラリー
「土日限定」「1日だけ」などの短期開催と相性が良く、机・イスの貸し出しがある物件なら手軽にギャラリーを開催できます。
③ダンス・パフォーマンスの練習
鏡張りや音響設備が整った物件も多く、グループでの練習場所として人気です。屋外と異なり天候や人目を気にせず利用できます。
④撮影
好みの雰囲気に合わせた飾りつけや備え付け設備を活かした撮影が可能です。清掃・整理整頓された状態で使えるのも魅力です。
⑤会議・セミナー
机・イス・ホワイトボード・音響設備などが揃った会議・セミナー向け物件も多く、設備を持たない方でもすぐに利用できます。
空き家をレンタルスペースとして活用するメリットとデメリット

空き家にはさまざまな活用方法が存在しますが、ここでは空き家をレンタルスペースとして活用した場合、他の活用方法と比較してどのようなメリット・デメリットがあるのかを解説します。
あくまでレンタルスペースならではのメリット・デメリットに絞り込んで解説しますので、他の活用方法のメリット・デメリットと比較しながら特徴を把握していきましょう。
| 区分 | メリット | デメリット・リスク |
|---|---|---|
| レンタルスペース | 初期費用が安い、幅広いニーズをカバーできる、用途の変更が柔軟、将来のデータ蓄積に役立つ | 立地に需要が大きく左右される、時間貸しのため毎月の収入に変動(波)がある |
| 居住用の賃貸物件 | 毎月の家賃収入が長期間にわたり安定する | キッチン・風呂・トイレなど生活必須設備の導入・改修コストが高い |
| 飲食店・店舗活用 | 特定の客層に対して高い利益率を見込める | 厨房機器の導入や店舗向け内装工事により初期費用が高額になる |
空き家をレンタルスペースとして活用するメリット
①初期費用を抑えやすい
レンタルスペースは「空いたスペースを貸し出すサービス」のため、場所さえあればすぐに始められます。設備導入や内装工事は任意で、「特定の設備が必須」というルールはありません。居住用賃貸(生活設備が必要)や飲食店(厨房・内装工事が必要)と比べて、大幅に初期費用を抑えやすい活用形態です。
②幅広いニーズをカバーできる
トランクルームや宿泊施設などは用途が限定されますが、レンタルスペースはテレワーク・スタジオ・パーティー・会議など多種多様な目的に対応できます。特定のニーズが伸び悩んでも別の用途で集客しやすい点が強みです。
③ニーズに合わせて段階的に改善できる
運営を始めてから利用者の声やデータをもとに、会議用途が多ければ机・イスを追加する、パーティー用途が多ければ調理器具を用意するなど、現場のニーズに応じた環境整備が可能です。初期投資を最小限に抑えてスタートできるからこそ、この柔軟な改善サイクルが機能します。
④将来の活用方針を決めるデータを得られる
少ない費用でスタートできるレンタルスペースは、「どんな目的でよく使われるか」「ターゲット層はどこか」といった生のデータを低コストで収集できる場でもあります。将来的に別の活用方法へ転換する際の意思決定にも役立ちます。
空き家をレンタルスペースとして活用するデメリット
①立地に大きく左右される
用途の幅が広いだけに、立地の影響を受けやすい面もあります。閑静な住宅街ではパーティー用途が難しく、郊外では会議目的の定期利用が見込みにくいケースもあります。人口が少ないエリアでは、相当な付加価値がない限り安定した稼働を維持するのは容易ではありません。
②収入が不安定になりやすい
時間貸しのため、利用頻度によって毎月の収入が変動します。賃貸物件のような固定収入と比べると安定性は劣ります。ただし、集客が好調であれば収入が比例して増えるため、コンセプトや集客施策の工夫が収益を左右します。
空き家をレンタルスペースとして成功させる秘訣
①立地を考慮して計画を立てる
人気のレンタルスペースには「駅から近い」「料金が安い」「おしゃれ・清潔」の3条件が揃っているケースが多いとされています。ただし、アクセスが不便でも独自の設備や空間づくりで支持を集めている例もあります。逆に好立地でも周辺ニーズとミスマッチなスペースは集客に苦戦します。「ビジネス街では会議室、若者エリアではパーティー」など、エリアの特性を分析したうえでコンセプトを決めましょう。
②近隣との良好な関係を維持する
多様な利用者が出入りするレンタルスペースは、騒音やごみ問題が近隣トラブルに発展するリスクがあります。開業前の事前説明はもちろん、運営中も定期的な声がけやコミュニケーションを継続することが、トラブル防止と円滑な運営の土台になります。
③適正な価格設定をする
レンタルスペース市場は競合が多く、価格設定は集客に直結します。周辺の類似スペースの料金を調査し、提供サービスに見合った料金を設定しましょう。安すぎる設定は集客に有利でも経営を圧迫するため、収益性とのバランスが重要です。
④施錠管理を工夫する
キーボックスや郵便ポストを使う物理的な鍵の受け渡しは紛失・破損リスクがあります。現在はスマートロック(スマホ・ICカードで解錠)や暗証番号式の電子錠が主流となっており、予約システムとの連動で無人運営も実現できます。利便性とセキュリティの両面から最適な方法を選びましょう。
⑤Webサービスを活用して集客する
利用者の多くはネット経由でレンタルスペースを検索・予約します。時間貸しのため稼働率が収益を左右するからこそ、レンタルスペース専用の予約・掲載サービスを活用した集客施策が成功の鍵になります。
利用規約やキャンセルポリシーを作成しておく
レンタルスペースは面識のない第三者にスペースを貸し出すサービスであるため、備品の破損・紛失、設備の汚損、迷惑行為、無断キャンセルなど、想定外のトラブルが発生する可能性があります。
運営者が不必要な損失を被らないためには、利用規約とキャンセルポリシーをあらかじめ整備し、利用者が内容に同意したうえでサービスを利用できる仕組みを設けておくことが重要です。
なお、スペースマーケット・インスタベースなどのプラットフォームを利用する場合は、プラットフォーム側が定めるキャンセルポリシーを基本として活用でき、独自のポリシーを上乗せ設定することも可能です。自社サイトや独自運営の場合は、弁護士などの専門家にサポートを受けながら作成するのが安心です。
レンタルスペースの集客におすすめなWebサービス
空き家を活用したレンタルスペースであることを前提に、集客力のあるおすすめのレンタルスペースマッチングサイトを2つ厳選しました。
スペースマーケット(SPACEMARKET)
運営会社:株式会社スペースマーケット
掲載数:37,000件以上(2025年2月時点)
料金:初期費用0円・月額費用0円・成約手数料30%(実際に貸し出し利用があった場合のみ)
実績:国内トップクラスの掲載数、上場企業等の利用実績多数
スペースマーケットは、レンタルスペースの掲載から予約・支払いまでをワンストップで完結できるサービスです。初期費用・月額費用はゼロで、成約時のみ手数料が発生する完全成果報酬型のため、掲載自体は無料で始められます。利用者への割引クーポン発行やキャンペーンによる集客支援のほか、トラブル発生時の保険制度(保険料はスペースマーケット負担)やサポート体制も整っています。
インスタベース(instabase)
運営会社:株式会社Rebase
掲載数:40,000件以上(2025年時点)
料金:初期費用0円・月額費用0円・成約手数料35%(予約・利用があった時のみ)
実績:年間+20%以上の成長継続、検索流入での高い集客力
インスタベースは、空きスペースを貸したい人・借りたい人をオンラインでマッチングするサービスです。料金は完全成果報酬型で、掲載・予約受付から集金まで代行。割引クーポンや特集・有料広告・SNS運用など集客施策も充実しています。スペース利用時の損壊・汚損に対する最大1億円の安心補償サービス(追加費用なし)も用意されており、はじめての方でも安心して運営を始められます。
空き家のレンタルスペースに関するまとめ
初期費用を抑えて始められ、幅広いニーズをカバーできるレンタルスペースは、空き家の有効な活用方法のひとつです。
ただし時間貸しが基本である以上、コンセプト・料金・集客など多方面での工夫が必要なため、プロのサポートを受けながら計画を立てるのが安心です。
アキサポでは、現地調査やヒアリングをもとに、空き家に合った活用方法をご提案しています。リノベーション費用の負担を抑えながら空き家活用を始めていただける仕組みもご用意していますので、「レンタルスペースに興味がある」という方もまずはお気軽にご相談ください。
よくあるご質問
空き家レンタルスペースに関するよくある質問
空き家をレンタルスペースとして活用するメリットは?
最大のメリットは、初期費用の安さと手軽さです。「空いたスペースを貸し出す」という仕組みのため、生活に必要な水回りの大規模改修などを必須とせず、居住用賃物件に比べて大幅に費用を抑えて始められます。
空き家をレンタルスペースとして活用するデメリットは?
利用頻度や需要が立地に大きく左右される点です。人口が少ない地域やアクセスが極端に悪い場所では、独自の強い付加価値を持たせない限り、安定した集客や定期的な利用維持が難しい傾向にあります。
空き家はレンタルスペースとして活用できる?
はい、十分に可能です。レンタルスペースには明確な物件の定義がないため、一戸建ての空き家の一部や丸ごと一棟をパーティー、撮影、スタジオ、会議室などといった多目的な時間貸し空間として再生できます。
この記事の監修者
岡崎 千尋 アキサポ 空き家プランナー
宅建士/二級建築士
都市計画コンサルタントとしてまちづくりを経験後、アキサポでは不動産の活用から売買まで幅広く担当してきました。
お客様のお悩みに寄り添い、所有者様・入居者様・地域の皆様にとって「三方良し」となる解決策を追及いたします。