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公開日:2020.09.18 更新日:2023.09.30

店じまいが増え深刻化するシャッター街、商店街再生の鍵は「店舗活用」

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昨今、日本の全国各地で増えている「シャッター通り」。かつては栄え、賑わっていた商店街も、店じまいする商店が増えたことで閑散としています。

「なんとか商店街に活気を取り戻したいけど、店を再開する気力はない」

「空き店舗は所有しているが、活用方法がわからない」

本稿では、上記のような悩みをお持ちの空き家所有者の方のために、日本のシャッター通りの現状、シャッター通りにおける空き店舗活用の実例について紹介します。

この記事を通して、地域に活気を取り戻すヒントを提供できれば幸いです。

シャッター通り商店街で店じまいが急増、深刻化している現状とは

閑散としたシャッター街

近年、商店街を取り巻く状況は厳しく、各地で店舗数の減少や空き店舗の増加などが問題になっています。

これらの背景にあると考えられているのが、後継者不足や大型店の進出、ECサイト利用者の増加などです。周辺環境の変化や消費行動の変化などによって、商店街を取り巻く環境は厳しいものになってきています。

まずは、中小企業庁による平成30年度商店街実態調査報告書の内容から、商店街を取り巻く状況を見ていきましょう。

全国の商店街の店舗数推移

商店街辺りの平均店舗数
・近隣型商店街:最寄品(※1)中心の商店街で地元住民が日用品を徒歩又は自転車などにより買物を行う商店街

・地域型商店街:最寄品及び買回り品(※2)が混在する商店街で、近隣型商店街よりもやや広い範囲であることから、徒歩、自転車、バス等で来街する商店街

・広域型商店街:百貨店、量販店を含む大型店があり、最寄品より買回り品が多い商店街 

・超広域型商店街:百貨店、量販店を含む大型店があり、有名専門店、高級専門店を中心に構成され、遠距離から来街する商店街

※1:消費者が頻繁に手軽にほとんど比較しないで購入する物品。加工食品、家庭雑貨など
※2:消費者が2つ以上の店を回って比べて購入する商品。ファッション関連、家具、家電 など

引用元:https://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/2019/190426shoutengaiA.pdf?201201

平成24年から平成30年の1商店街あたりの平均店舗数を規模別に見てみると、近隣型商店街と広域型商店街は大きく変化していませんが、超広域型商店街は一度減少してから多少増加し、地域型商店街は継続して減少傾向にあります。

また、地域型商店街の店舗減少数を割合にすると、減少率は約12.3%となります。6年間で10店に1店以上が閉店した計算になるため、地域型商店街が厳しい環境にあることが推測できます。

全国の商店街における空き店舗率の推移

中小企業庁が平成31年3月に発表した『商店街実態調査報告書』によると、商店街ごとの空き店舗数は平成15年には7.31%だったのが、平成30年には13.77%に増加していたとのことです。

ただし、この調査対象の店舗の中には大手百貨店・チェーン店なども含まれていることから、個人経営の店舗のみに絞った空き店舗の増加率は、より激しい物と推定されます。

それを裏付けるように、同資料内での「商店街の最近の景況」のデータによると、景況が「衰退している」と答えた層が37.5%、「衰退の恐れがある」と答えた層が30.2%でした。

【店じまい後】シャッター通りが減らない理由

薄汚れた提灯

空き店舗が埋まらない具体的な原因は、平成30年度商店街実態調査報告書に掲載されている「空き店舗が埋まらない理由」のアンケート結果によると以下のようになっています。

地主や家主など貸し手側の都合によるもの

・店舗の老朽化…40%
・所有者に貸す意思がない…39.2%
・家賃の折り合いがつかない…29%
・商店以外になった…14%
・店が補修 、拡張できない…10.7%
・空き店舗情報の提供が不足…9%
・入居業種に条件を付けている…5.8%
・貸す意思はあるが契約等が面倒…2.1%

テナントなど借り手側の都合によるもの

・家賃の折り合いがつかない…36.1%
・商店街に活気・魅力がない…35.9%
・店舗の老朽化…33.3%
・一部を住居として使用されているため出店したいと思わない…18.6%
・立地条件・交通環境がよくない…11.1%
・店が補修・拡張できない…9.5%
・空き店舗に関する情報が入手できない…8.3%
・その他…5.4%

貸し手側都合と借り手側都合、どちらの場合も「家賃の折り合いがつかない」と「店舗の老朽化」の占める割合が多くなっており、この2点は重要な要因であると考えられます。

また、借り手側の都合に目を向けると、「商店街に活気・魅力がない」の回答が35.9%、「立地条件・交通環境がよくない」が11.1%あり、商店街の雰囲気や集客力も重視していると考えられます。

商店街再生のカギは空き店舗活用のための条件すり合わせ

商店街の路地中

では、具体的に商店街の空き店舗を減らして商店街を活性化するにはどうすればよいのでしょう?ここでポイントとなるのが「貸し手側と借り手側の条件のすり合わせ」です。

前記のアンケート結果によれば、空き店舗が埋まらない原因に、「家賃の折り合いがつかない」と「店舗の老朽化」が貸し手と借り手の共通課題であることが分かりました。

貸し手側からすれば「老朽化した店舗でもなるべく高く借りて欲しい」という気持ちがあるでしょうし、借り手側からすれば「老朽化しているのだから安く貸してほしい」という気持ちがあると思います。

この状況を解決するには、リノベーションによる建物価値の向上が有効と考えられますが、リノベーション費用が100万円単位になることも多く、決して簡単な話ではありません。

そこでおすすめなのが、弊社の空き家活用サービス「アキサポ」を始めとした「空き家活用サービス」の活用です。空き家活用サービスは、「アキサポ」のようにリノベーション費用を負担してくれる場合もあるため、オーナー様の負担0円から、空き家活用をはじめられます

自己資金だけですべて解決しようとせず、外部サービスの力を借りながら、商店街の課題解決に取り組んでみるのも一つの手ではないでしょうか。

事例|空き店舗を活用し、地域活性化を図る取り組み事例

空き店舗を活用し、シャッター通りに活気を取り戻した事例は全国に数多くあります。

例えば、鳥取県鳥取市の「若桜街道商店街」では、空き店舗を半年で10万人が訪れるパン屋兼コミュニティスペースにした例がありますし、愛知県豊橋市の「大豊商店街」では、梅雨の時期に行う「雨の日商店街」というユニークな施策で商店街に再び活気を取り戻した例もあります。

また、弊社の空き家活用サービス「アキサポ」にも、商店街の空き店舗を活用した例が複数あります。ここからは「アキサポ」を利用して空き店舗を活用した事例を3つ紹介します。

事例①:長年愛されてきた履物屋から、飲食起業の拠点となるシェアキッチンへ

ビフォーアフターかめやキッチン

東京都板橋区の商店街「ハッピーロード」にある、80年以上続いた履物屋をシェアキッチンに活用した例です。

長年愛されてきた店舗だったこともあり、活用後も「地域活性化に役立ててほしい」というコンセプトのもと活用を行いました。

シェアキッチンになってからは、料理教室や食育イベント、腕試しのための期間限定店舗などの開催場所として地域の方々に利用されています。

事例の詳細はこちら

長年愛されてきた履物屋から、飲食起業の拠点となるシェアキッチンへ

事例②:地元文化の新たな発信拠点。マンガの街・南長崎の時計修理店からブックカフェへ

ビフォーアフターブックカフェ

東京都豊島区・南長崎には、時計修理店を、マンガ好きのためのブックカフェに活用した例があります。

ブックカフェに活用した理由は、近くにマンガ博物館の「トキワ荘マンガミュージアム」があるためです。トキワ荘マンガミュージアムを訪れた方に、マンガの街・南長崎をより楽しんでもらうため、この業態を選択しました。

事例の詳細はこちら

地元文化の新たな発信拠点。マンガの街・南長崎の時計修理店からブックカフェへ

事例③:長年テナントがつかなかった店舗を個人向けの貸倉庫へ

ビフォーアフター貸倉庫

10年間借り手が付かなかったテナントを個人向け貸倉庫に活用した例です。

この貸倉庫の特徴は、住宅街に近い立地を活かして、地域住民をメインターゲットとしている点です。このターゲッティングが成功し、可動直後から問い合わせが相次ぐほどに。収入に繋がらなかった店舗を、確実な定期収入が得られる収益物件へと生まれ変わらせました。

周辺地域からの評判も良く、「人の出入りがあるだけで雰囲気が変わった」との声も寄せられています。

事例の詳細はこちら

長年テナントがつかなかった店舗を個人向けの貸倉庫へ

まとめ

明るい商店街

商店街の空き店舗問題は簡単に解決できることではありません。だからこそ、貸し手と借り手の条件すり合わせを行ったり、「アキサポ」のような外部の力を借りたりと、前に進むための方法を模索する工夫が重要です。

全国に成功事例があるように、空き店舗の活用方法によっては、シャッター通りに再び活気を取り戻すことも不可能ではありません。

「アキサポ」はそのためのお手伝いを数多く行ってきた空き家活用サービスでもあります。商店街の空き店舗問題にお悩みであれば、ぜひ一度、「アキサポ」の利用も検討してみてください。

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