公開日:2020.11.25 更新日:2026.06.24
空き家の整理が必要な理由と費用・業者選びのポイント
空き家の整理とは、誰も住んでいない建物や残された家財・荷物を片付け、売却・賃貸・解体などの活用や処分に向けて準備する作業のことです。
費用や手間がかかるため後回しになりがちですが、空き家を放置するリスクは大きく、犯罪・火災・建物の急速な劣化・固定資産税の優遇措置解除など、時間が経つほど問題が深刻化します。
本記事では、空き家の整理が必要な理由と、費用・手順を含む具体的な解決策をわかりやすく解説します。
目次
空き家の整理はなぜ必要なのか?3つの理由を解説!

空き家の整理は見栄えの問題にとどまらず、放置によるリスクを回避するうえでも重要なプロセスです。代表的な3つのリスクを解説します。
理由①:特定空家・管理不全空家に指定されると固定資産税が増える
空き家放置で固定資産税が増税になる流れ(2023年12月改正後)
空家等対策特別措置法に基づき、管理不全空家または特定空家として行政から勧告を受けると、固定資産税の「住宅用地特例」が解除されます。この特例は土地の固定資産税を小規模住宅用地で6分の1、一般住宅用地で3分の1に軽減するものです。解除されると税額は3〜4倍(最大6倍)に増加します。
措置は「助言・指導→勧告→命令」の順で進み、勧告の段階で特例が解除される点に注意が必要です。
理由②:犯罪に利用されるリスク
放置された空き家は犯罪の温床になりやすく、経済的・社会的なダメージも大きいため注意が必要です。
主な犯罪リスクの例:放火・不法占拠・盗難・違法薬物の製造・不法投棄・敷地内物品の無断使用など
犯罪が起きた空き家は社会的評判を損ない、「いわくつき物件」として資産価値が大幅に下がるリスクもあります。
空き家の犯罪リスクが気になる!実例をもとにトラブルの原因・回避方法を解説
理由③:老朽化による倒壊・火災のリスク
空き家は誰も管理しないまま放置されると、構造材の腐食・ひび割れ・経年劣化が進行します。
地震や強風などの自然災害が発生した際に倒壊する危険性が高まるほか、電気配線やガス管の劣化による漏電・火災のリスクも深刻です。近隣住宅への延焼につながる可能性もあるため、早期の対処が求められます。
空き家を整理し、更地にするデメリットはなにか?

「いっそ更地にしてしまえば手間が減るのでは?」と考える方もいるでしょう。確かに倒壊リスクや犯罪リスクは軽減されますが、建物を解体すると住宅用地の特例措置が解除され、固定資産税が3〜4倍(最大6倍)に増加するデメリットがあります。
「維持するべきか、取り壊すべきか」と悩む前に、もうひとつの選択肢として「空き家活用」を検討してみてください。
アキサポでは、空き家をオーナー様から借り受け、リノベーションを行ったうえで賃貸物件として貸し出す仕組みを提供しています。オーナー様の自己負担は0円から始められ(※建物の状況等によっては一部費用のご負担をお願いする場合があります)、借り手が見つかった後は賃料の一部を継続収入として受け取ることができます。
空き家の対応に行き詰まったら、まず一度ご相談ください。
空き家の整理を業者に依頼した際の具体的なサービス内容は?

空き家の整理を業者に依頼する場合、主に「解体業者」「不用品回収業者」「遺品整理業者」の3種類があります。それぞれ得意分野が異なるため、目的に合った業者を選ぶことが重要です。
空き家整理業者の比較
| 業者の種類 | 主な対応内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 解体業者 | 建物の取り壊し・撤去 | 建物規模により異なる |
| 不用品回収業者 | 家具・家電などの回収・処分 | 3種類の中で割安 |
| 遺品整理業者 | 不用品処分・買取・仕分け・遺品整理まで幅広く対応 | 3種類の中で高め |
まとめると、建物ごと処分したい場合は解体業者、荷物だけ片付けたい場合は不用品回収業者、故人の遺品を含めて丁寧に整理したい場合は遺品整理業者が適しています。次のセクションでは、それぞれの費用相場を解説します。
空き家整理業者の費用相場
空き家整理にかかる費用は主に人件費・出張料・処分料・リサイクル料・備品費で構成されます。間取り別の基本料金の目安は以下のとおりです。
1R・1K:4〜10万円
1LDK:7〜15万円
2DK・2LDK:11〜20万円
3DK・3LDK:15〜25万円
4DK・4LDK:20〜40万円
ただし、基本料金にオプション費用が加算されるケースが多くあります。主なオプションは特殊清掃・リサイクル料・エアコン取り外し・畳の撤去・ハウスクリーニング・害虫駆除などです。複数の業者に見積もりを依頼して比較することをおすすめします。
空き家整理業者を選ぶポイント
| 選定ポイント | 確認すべき内容 |
|---|---|
| 1. 依頼内容への対応可否 | 解体・不用品回収・遺品整理・リノベーションなど、希望する作業に対応できるか |
| 2. 料金の適正性 | 見積もりが明確か・追加費用の発生条件が事前に示されているか |
| 3. サービスの質 | 口コミや実績で対応の丁寧さを確認できるか |
| 4. 実績・ノウハウ | 類似案件の経験が豊富か |
| 5. 活用への連携 | 整理後の売却・賃貸・リノベーションまで一貫して相談できるか |
特に空き家整理は「整理した後の活用」まで見据えて業者を選ぶことが重要です。解体・不用品回収・遺品整理業者だけでなく、整理からリノベーション・入居者募集まで一括対応できる空き家活用会社を選ぶと、スムーズに次のステップへ進めます。
アキサポでは、空き家の整理後の活用について現地調査から賃貸運営まで一括でサポートしています。「何から手をつければいいかわからない」という段階からご相談いただけます。
「空き家活用」に必要なこと、面倒なことは、すべてアキサポにお任せ!
空き家の整理を自分でする方法
空き家の整理を自分でする場合のポイントは3つです。
①計画を立てて複数人で進める
空き家の整理は一人で対応するのは難しいため、親族などに協力を求めながら進めるのが基本です。全員が集まれる日程を調整し、書類整理・不用品の仕分け・掃除など役割を分担すると効率よく進められます。
②難易度の高い作業は業者に依頼する
大型家具の搬出や貴金属の鑑定など、専門知識が必要な作業を無理に自分でやろうとするとケガや損失につながるリスクがあります。「自分たちでできる範囲」と「業者に任せる範囲」を事前に分けておくのが賢明です。
③事前に「自分でできるか」を判断する
自分で対応できるかの目安として、以下のポイントを確認してください。
【自分で対応できる可能性が高いケース】
- 処分する家具・ゴミの量が少ない
- 家具を自分で搬出できるサイズ
- 水回りが使える状態
- 作業できる体力・時間がある
【業者に依頼した方がよいケース】
- 処分するものが多量・大型
- 水回りが使えない
- 体力や時間が十分に確保できない
始めてから「やはり無理だった」とならないよう、着手前にこれらの判断基準を確認しておきましょう。
手間や費用を抑えて空き家を整理する4つのコツ

①できることは自分でやる
業者に依頼する範囲を絞るだけで費用は大きく変わります。小物・書類はまとめておく、無料で出せるゴミは普通ごみの日に処分する、状態の良いものは知人に譲る・売却するなど、事前に整理しておくと業者への依頼量を減らせます。
②行政サービスを活用する
自治体の粗大ごみ回収は、民間業者より費用を抑えやすい選択肢です。タンス・ベッドなど大型家財は特にコスト差が出やすいです。ただし、回収日時が決まっており、冷蔵庫・洗濯機など家電リサイクル法の対象品目は回収不可のため、事前に自治体の受付窓口で確認しましょう。
③費用を抑えたいなら不用品回収業者が割安
整理自体は自分で行い、不用品の処分だけを不用品回収業者に依頼すると費用を抑えやすいです。遺品整理業者や空き家整理業者はサービス範囲が広い分、費用は高くなる傾向があります。
④複数社で見積もりを取る
同じ作業内容でも業者によって料金は大きく異なります。複数社から見積もりを取り、サービス内容と費用を比較することで、適正価格の業者を選びやすくなります。
空き家の片付けと遺品・生前整理
親が住んでいた実家を相続したものの、子供自身が離れた場所で生活していたりすでにマイホームを持っていたりするケースでは、実家が空き家になりがちです。放置するわけにもいかず、まず不用品や遺品の整理から始める方も多いでしょう。
遺品整理のポイント
遺品整理業者を選ぶ際は、以下の6点を確認しましょう。
- ①不用品回収・遺品買取に対応しているか
- ②必要品と不用品の分別ができるか
- ③ハウスクリーニング・脱臭作業に対応しているか
- ④相続の相談に対応しているか
- ⑤空き家活用の相談まで対応しているか
- ⑥料金と契約書の内容が適正か
特に注意したいのが悪徳業者の存在です。回収品の不法投棄や遺品の盗難といった問題が起きているケースもあり、「安すぎる業者」には慎重に対応しましょう。料金だけでなく、対応の丁寧さと明確な料金提示があるかを含めて、トータルバランスで業者を選ぶことが重要です。
遺品整理後に実家に住む予定がない場合は、空き家活用を検討しましょう。所有しているだけで税金などの維持費がかかるため、早めに空き家活用会社に相談するのがおすすめです。
生前整理のメリット
親が元気なうちに進めておく「生前整理」は、残された家族への負担軽減だけでなく、親自身の将来的な不安解消にもつながります。主なメリットは以下のとおりです。
- 親と一緒に整理することで、貴重品を誤って処分するリスクを防げる
- 相続に関する取り決めや遺言書を残しておくことでトラブルを防止できる
- 不動産の活用方針を決めておくことで、残された家族が使い道に困らない
- 親自身が将来の不安をクリアにでき、安心して生活できる
生前整理は「死のための準備」ではなく、親と子がよりよく生きていくための整理です。
最近は30〜40代で終活に取り組むケースも増えており、早すぎることはありません。生前整理のメリットを親に伝えながら、二人三脚で進めることをおすすめします。
空き家の「活用」も検討を!

空き家の整理と合わせて、活用方法も検討しておきましょう。賃貸住宅・店舗・民泊施設など、用途に合わせたさまざまな活用方法があります。
2017年から空き家活用を手掛けるアキサポでは、オーナー様の自己負担は0円から始められます(※建物の状況等によっては一部費用のご負担をお願いする場合があります)。整理後の活用方針についても、まずはお気軽にご相談ください。
※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます。
まとめ
「いつかやらなければ」と思いながら、なかなか手が付けられない——空き家の整理はそういった悩みを抱える方が多いテーマです。
ただ、放置が続くほど特定空家への指定リスクや犯罪・火災のリスクは高まり、対応コストも増えていきます。早めに動くほど選択肢が広がります。
自分だけでは難しいと感じたら、整理業者や空き家活用サービスを頼ることは決して恥ずかしいことではありません。アキサポでは、整理後の活用方法の相談から、リノベーション・賃貸運営まで一括でサポートしています。「何から始めればいいかわからない」という段階からご相談いただけます。
この記事の監修者
白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー
一級建築士
中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。