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公開日:2025.08.07 更新日:2026.07.17

空き家の固定資産税はいくら?計算方法・増税リスク・対策を解説

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実家が空き家になったとき、まず気をつけたいのが固定資産税の負担増です。住宅が建つ土地は「住宅用地特例」で固定資産税が軽減されていますが、放置して「特定空家等」に指定され勧告を受けると、この特例が外れて土地の固定資産税が最大6倍程度まで跳ね上がります。

つまり、空き家を放置することは、そのまま増税リスクを抱え込むことにほかなりません。この記事では、固定資産税がかかる仕組みから、増税リスクを回避して大切な資産を守るための具体的な対策までを整理します。相続した実家の使い道に迷っている方も、読み終えるころには次の一手が見えてくるはずです。

空き家の固定資産税|税額計算の基本と仕組みを解説

🧮空き家の固定資産税 計算の3ステップ

1

固定資産税評価額を確認する

市区町村が土地・建物ごとに評価額を算定し、毎年の課税明細書で通知します。

2

住宅用地特例で課税標準額を軽減する

住宅が建つ土地は、小規模住宅用地なら固定資産税1/6・都市計画税1/3に軽減されます。

3

税率をかけて税額を算出する

課税標準額に固定資産税1.4%(標準税率)+都市計画税最大0.3%(制限税率)をかけます。

空き家であっても、土地や建物を所有していれば固定資産税が課されます。空き家であるかどうかに関わらず、不動産を所有しているだけで納税義務が発生する点は理解しておきましょう。

土地評価額・建物評価額それぞれの課税対象と税額計算方法

不動産所有によって課せられる税金は、「固定資産税」と「都市計画税」の2種類。どちらも、固定資産税評価額を基に算出される「課税標準額」に、固定資産税は標準税率1.4%、都市計画税は制限税率最大0.3%を乗じて計算されます。これらの税金は市区町村が毎年計算し、所有者へ課税明細書とともに通知します。

税金の種類計算式
固定資産税課税標準額(固定資産税評価額)× 1.4%(標準税率)
都市計画税課税標準額(固定資産税評価額)× 最大0.3%(制限税率)

これらの税金は居住の有無にかかわらず課税されるため、空き家状態であっても納税義務が発生する点に注意が必要です。

固定資産税の軽減措置|住宅用地特例(6分の1特例)とは?

住宅が建っている土地に対しては、「住宅用地特例」が適用されることがあります。この制度により、固定資産税が最大1/6、都市計画税も最大1/3に軽減。建物が空き家状態であっても、「住宅の用に供されている土地」として認められている限り、この特例を受けることが可能です。

<軽減措置の計算方法>

区分固定資産税都市計画税
小規模住宅用地(200㎡以下の部分)課税標準 × 1/6課税標準 × 1/3
一般住宅用地(200㎡を超える部分)課税標準 × 1/3課税標準 × 2/3

出典:住宅用地に対する課税標準の特例(各市区町村・地方税法)

空き家でも住宅用地特例が受けられる条件とは

住宅用地特例は、建物が存在していれば原則として適用されますが、「特定空家等」に指定されると特例対象から外れてしまいます。

また、更地にしてしまうと建物部分の課税はなくなるものの、土地にかかる住宅用地特例の軽減措置が解除され、結果的に税負担が増える場合も。そのため、空き家になっても解体せず、あえてそのままにして固定資産税の軽減措置を受けているケースも多く見られます。

空き家の固定資産税が上がるケースとは?

「CASE」と書かれたブロック

空き家の状態によっては、固定資産税が大幅に増えることがあります。特に「特定空家等」に指定されると、住宅用地特例が外れ税額が数倍に膨れ上がるため、注意が必要です。

「特定空家等」指定で固定資産税の軽減措置は解除される

「特定空家等」に指定され自治体から勧告を受けると、翌年から住宅用地特例が解除され、土地の固定資産税が大幅に増加します。

近年、所有者不明の空き家の増加や管理不足によるトラブルも増加傾向にあり、空き家問題は年々深刻化しています。自治体の空き家管理や税制面でも大きなデメリットになるため、2014(平成26)年11月に「空家等対策の推進に関する特別措置法(通称:空き家対策特別措置法)」が公布され、2015年(平成27年)5月26日に施行されました。これにより、周辺住民の安全や生活環境を損ねる可能性のある空き家は「特定空家等」に指定されるようになりました。

増税のシミュレーション|特定空家等指定による税負担比較

⚠️「特定空家等」指定で固定資産税は最大6倍に

通常(住宅用地特例あり)

例:年 10万円

特例で土地の税額が軽減された状態。

特定空家等 指定・勧告後

例:最大 年 60万円

特例が解除され、土地の税額が最大6倍に。

小規模住宅用地の固定資産税特例(1/6)が外れるための増加です。実際の増加幅は負担調整措置などにより異なります。

特定空家等に指定された場合の税負担をシミュレーションすると、住宅用地特例が解除されることで、通常時と比べて最大6倍の固定資産税が課されることがあります。たとえば、通常10万円の税額で済んでいた場合、特例が解除されると60万円にまで跳ね上がることも。

さらに、納税を怠ると延滞金が加算され、そのまま滞納が続くと最終的に預金口座や給与、不動産などが差し押さえられる恐れもあります。一方で、分割納付や猶予制度などを利用することも可能です。支払いが困難な場合は放置せず、早めに自治体に相談するようにしましょう。

空き家の固定資産税を抑えるための対策

「TAX」と書かれたブロックと右下下がりになっているイメージ

固定資産税の負担を減らすには、空き家の管理状態や活用方法を見直すことが必要です。解体や利活用、自治体の支援制度の活用など、状況に応じた対策を検討しましょう。

解体して更地にする/利活用して住居としての機能を持たせる

建物を解体すれば、建物にかかる税金は不要になりますが、土地部分の住宅用地特例が解除されるため、税額はかえって増える可能性があります。そのため、更地にする場合は空き家活用や不動産売却といった見通しを立てておくことが重要です。地域によっては、更地にした方が不動産売却しやすいケースもあるため、不動産会社へ相談するようにしましょう。

一方で、解体ではなく建物を改修して賃貸や店舗利用など新たな価値を持たせることで、維持しながら収益化を図る選択肢もあります。

家屋調査や管理体制の整備で「特定空家等」認定を回避

空き家が「特定空家等」に指定されるのを防ぐためには、定期的な家屋調査や空き家管理体制の整備が不可欠です。自身で空き家管理できない場合は、親族や知人に依頼する方法もありますが、手間や責任が伴う点がデメリット。

そのため、空き家管理の専門業者への依頼もおすすめです。費用はかかりますが、定期巡回や清掃、修繕対応まで任せることができるため、空き家の放置リスクを最小限に抑えられるでしょう。

自治体の補助金や相談窓口を活用する方法

各自治体が運営する空き家バンク制度を利用するのも方法のひとつ。登録しておけば買主や借主とマッチングしやすくなり、空き家活用の幅が広がるでしょう。また、空き家バンクの利用を条件に、改修費用や解体費用の一部を補助する自治体補助制度を活用している自治体もあります。地域ごとに支援内容は異なるため、まずは自治体の窓口で相談してみてください。

🏠空き家の固定資産税に関するよくある質問

Q. 空き家でも固定資産税はかかりますか?

かかります。居住の有無に関係なく、土地・建物を所有しているだけで納税義務が生じます。住宅用地特例が適用されていれば土地の税額は軽減されますが、「特定空家等」に指定されると特例が外れ、税額が大きく増えます。

Q. 特定空家等に指定されると固定資産税はどうなりますか?

「特定空家等」に指定され自治体から勧告を受けると、住宅用地特例(小規模住宅用地は固定資産税の課税標準1/6)が解除され、土地の固定資産税が最大6倍程度まで増えることがあります。2023年施行の改正で「管理不全空家等」も勧告により特例解除の対象に加わりました。

Q. 空き家を解体すると固定資産税は下がりますか?

建物分の税金はなくなりますが、土地の住宅用地特例が外れるため、土地の税額はかえって増える場合があります。解体する際は、売却や活用の見通しを立ててから判断するのがおすすめです。

まとめ

空き家であっても、土地・建物を所有する限り固定資産税は課されます。住宅が建つ土地は住宅用地特例で軽減されますが、「特定空家等」や「管理不全空家等」に指定され勧告を受けると特例が外れ、土地の税額が最大6倍程度まで増えることもあります。負担を抑える鍵は、定期的な管理で特定空家等への指定を回避しつつ、解体・活用・売却の見通しを早めに立てることです。

とはいえ、解体すれば土地の税金が上がり、放置すれば増税リスクが高まる――どう動くのが得か、一人で判断するのは難しいものです。相続した実家の固定資産税に頭を悩ませている方は、アキサポにご相談ください。

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「増税が不安」「解体すべきか活用すべきか決められない」――そんな段階でも大丈夫です。

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この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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