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公開日:2025.08.29 更新日:2025.08.04

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特定空き家とは?基準や罰則、管理と活用のヒントを総まとめ

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空き家をそのまま放置していると、知らぬ間に「特定空き家」に指定され、予期しないトラブルに巻き込まれる可能性があります。たとえば、強制的な勧告が届いたり、固定資産税の優遇措置が受けられなくなったりといった厳しい措置が課されることも。空き家をどう管理・活用すればよいのか、どんな基準や罰則があるのか不安な方に向けて、実際の事例を交えながら解説します。

増え続ける空き家問題と特定空き家の背景

少子高齢化と人口減少により、住宅需要が急速に減少する一方で、既存住宅の供給は変わらず、空き家が急増している昨今。

相続した実家をどうしたらいいかわからない、遠方にあって適切な管理ができない、そんな悩みを抱える所有者が急増しているのも、こうした社会情勢が背景にあります。

放置された空き家は、建物の老朽化により倒壊リスクが高まり、害虫・害獣の発生源となって近隣住民との深刻なトラブルを招きかねません。こうした問題のある物件は、2015年施行の空家等対策の推進に関する特別措置法(通称:空家等対策特別措置法)により「特定空き家」に指定されるリスクがあり、一度指定されると勧告や固定資産税の住宅用地特例除外といった厳しい措置が待っています。

所有者等には民法第717条(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)に基づく損害賠償責任や、空家等対策特別措置法に基づく法的責任が課され、“知らなかった”では済まされません。最悪の場合は行政代執行による強制解体で高額な費用負担を求められることもあります。

放置し続けている空き家は、早期に売却や活用を検討しないと資産が負担となり、大きな負債に転じてしまう恐れがあります。

特定空き家の定義と対象となる条件

空家等対策の推進に関する特別措置法では、単に使われていない建物を「特定空き家」とするのではなく、周囲に著しく悪影響を及ぼすほど管理が行き届いていない空き家を対象としています。

放置しているだけで問題ないだろうと思うかもしれませんが、実は特定空き家に指定されるリスクが高い状態がいくつかあります。たとえば、所有者が修繕を怠り、建物が危険な状態になっていたり、不衛生な状況が続いていたりする場合です。

このような放置状態が続けば、建物の一部が崩れて地域住民に被害が及ぶ危険性や、害虫が発生し衛生面での問題が深刻化する可能性が高まります。このままで大丈夫だろうと思っていると、後々近隣住民からの損害賠償請求や行政からの指導・勧告といった大きな問題に発展することもあるでしょう。

特定空き家に該当するかどうかは、行政が現地調査を行い、周辺への影響を総合的に判断して決定します。

もし特定空き家に指定されてしまうと、固定資産税の住宅用地特例が解除され、税負担が増加する可能性があります。その他にも、都市計画税の優遇解除や、予想外の負担が生じることもあります。地域全体の問題解決を目的とするため、所有者にとっては経済的なペナルティとなり得ます。

このような事態を避けるためにも、早期に空き家の管理や修繕を行うことが非常に重要です。

管理不全空き家との違い:定義と法的扱い

管理不全空き家とは、老朽化が進んでいたり、屋根や壁が破損していたりと、管理状態に問題がある空き家を指します。しかし、すべての管理不全空き家が「特定空き家」に指定されるわけではありません。

特定空き家に指定されるのは、周囲の環境に深刻な影響を及ぼしたり、倒壊の危険性が高いなど、さらに重大な問題を抱えた空き家です。

少し傷んでいるくらいなら問題ないだろうと軽視してしまいがちですが、管理不全空き家でも場合によっては民法上の不法行為責任(民法709条)や、近隣とのトラブル(騒音、悪臭など)に発展することがあります。

それに対して、特定空き家に指定されると、行政が直接介入し、改善を求められることになります。この段階では、単なる「指導」ではなく、法的な「命令」が伴うこともあります。つまり、管理不足から一歩踏み込んだ危険な状態と判断されれば、行政から公的な措置が取られることになるのです。

特定空き家に該当する4つの状態とは

特定空き家かどうかは、建物の安全性や衛生面などを総合的に判断して決まります。特に、以下の4つの状態が代表的な要素として挙げられます。

・倒壊の危険がある
・衛生上有害となる恐れがある
・景観を著しく損なっている
・周辺の生活環境に深刻な悪影響が生じている

たとえば、屋根が破損して雨漏りがひどいまま放置されている、または大量の廃棄物が積み上げられ、虫や悪臭が発生している場合などがこれに該当します。

さらに、建物が傾いていたり、壁や基礎が崩れかけているといった物理的なリスクも特定空き家に該当します。

これらを放置しておくと、行政からの指導やペナルティが発生する可能性があります。もし心当たりがある場合は、早めに手を打つことがトラブル回避につながります。

特定空き家に指定されるとどうなる?~勧告・命令・行政代執行~

特定空き家に指定されると、行政からの段階的な介入が強まっていき、最終的には強制的な措置(行政代執行など)が取られる可能性もあります。

最初の段階では、所有者に対して改善指導や勧告が行われます。勧告には法的な拘束力はありませんが、これに従わず改善をしない場合、もっと厳しい措置がなされるリスクが高まります。特にこの段階から固定資産税の住宅用地特例が解除され、急に経済的負担が増すことで大きな痛手となってしまうことも。

そして、もし勧告に応じず、命令にも従わなかったり、連絡が取れなかったりすると、行政代執行が検討されます。行政代執行とは、行政が建物の解体や不用品の処分などを強制的に行う措置で、その費用はすべて所有者に請求されることになります。倒壊や衛生面での危険が迫っている場合は、早期にこの強制措置が取られる可能性も否めません。指定されたら放置せず、すぐに対応策を考えることが大切です。

勧告を受けた場合の固定資産税の変化

空き家には、一定の条件を満たすことで固定資産税の軽減措置が適用されることがあります。しかし、もし行政から特定空き家として勧告を受けると、この軽減措置が外れ、固定資産税が大きく上昇することがあります。所有者にとっては、実質的に大きな財政的負担を背負うことになり、深刻な問題です。

こうした税制上のペナルティは、空き家を放置しないように促すための行政のインセンティブともいえるでしょう。実際、勧告を受けた段階で対応を始める所有者も少なくありません。特定空き家に指定されるかどうか微妙な状態でも、早めに修繕や管理をしておくことが、余計な税負担を避けるためのカギとなります。

行政代執行のリスクと回避策

行政代執行は、命令や勧告を無視し続けたり、所有者が改善に応じない場合に、自治体が強制的に建物の修繕や解体を行う制度です。この場合、自治体がまず費用を立て替えますが、最終的にはその費用が所有者に請求される仕組みとなっています。

行政代執行に進むと、所有者の負担はさらに大きくなり、金銭的な負担だけでなく、建物解体後の土地活用にも制限が出る可能性があります。つまり、短期的だけでなく長期的にも大きなデメリットを抱えることになるのです。

こうしたリスクを避けるためには、勧告を受けた時点で迅速に対応し、行政と積極的にコミュニケーションをとることが重要。もし資金や時間に余裕がない場合でも、専門家や相談窓口を活用すれば、地方公共団体が実施する空き家改修等補助金制度などの一時的なサポートや費用補助を受けられる可能性があります。

早期に情報を集めて動き出すことで、最悪の事態である行政代執行を避けることができるでしょう。

特定空き家の指定を解除するための対応と手続きの流れ

特定空き家として指定された場合、どのようなステップを踏めば指定を解除できるのか、具体的な流れを解説します。

1.改善点の確認と対応

特定空き家として指定された場合、最初に行うべきことは、指定された問題点を改善すること。たとえば、倒壊の危険が指摘された場合は屋根や外壁の修繕を行い、衛生面で問題がある場合は廃棄物の撤去や害虫駆除を行います。

自治体によっては、改善計画書を提出し、その承認を得ることで特定空き家指定の解除につながりやすくなるケースもあります。

2.解体か修繕かの選択

改善策として、建物が老朽化しすぎている場合は解体を検討する必要があります。再利用可能であれば、リフォームや再築を選択肢として考えることも重要です。この選択に基づいて自治体に報告し、建築基準法等の法令遵守状況を含め審査を受けるプロセスを経る必要があります。

3.改善内容の報告と審査

改善が進んだら、自治体に改善内容を報告し、審査を受ける必要があります。審査が通れば、特定空き家の指定が解除されることになります。

4.継続的な管理

指定が解除された後も、空き家は劣化しやすいため、定期的な点検や補修が必要。継続的な管理を怠ると、再び特定空き家の指定対象になり得るため注意が必要です。

空き家を放置しないための管理・活用方法

空き家を放置せず、適切に管理して活用するためには、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。
換気を行い、雨漏りや壁のひび割れなどをチェックすることで、大規模な修繕が必要になる前に早期対応できることもあるでしょう。また空き家を有効活用するためには、リフォームして賃貸物件として運用したり、地域のコミュニティスペースとして提供する方法もあります。

ここからは、空き家バンクやワンストップ相談窓口を利用したり、リフォーム、解体、売却など、目的に応じた対処法を詳しくご紹介します。

空き家バンク・ワンストップ相談窓口の利用

近年、多くの自治体が空き家バンクを運営し、空き家情報を登録・公開しています。これによって、借り手や買い手とのマッチングが促進され、空き家の所有者は効率的に活用先を見つけやすくなります。自治体によっては、ワンストップ相談窓口を設け、法的手続きや改修費用などの相談を受け付けているところもあります。

さらに空き家バンクを利用すれば、地域への移住を希望する人や、新たに事業を始めたい起業家との交流や連携が生まれることも。特定空き家に指定される前に情報発信を行い、早めに活用先を見つけることが重要です。

また、公的機関を通じて助成金や補助金の情報も得やすく、手続きが煩雑に感じても行政書士などの専門家のアドバイスを受けながら進めることができるのは大きなメリットといえるでしょう。

リフォーム・解体・売却など、目的別の対処法

空き家の活用方法は、所有者の目的によって大きく異なります。もし再度居住用として使いたい、または賃貸物件として運用したいといった場合、リフォームが有力な選択肢に。リフォームには一定の費用がかかりますが、将来的に安定的な収益を期待できる可能性もあります。

一方で、建物が老朽化して安全面に問題がある場合は、解体を検討するのが賢明です。解体することで、建物の倒壊リスクを根本的に解消できるだけでなく、更地にすることで土地の活用方法が広がるケースも多いでしょう。

もし空き家の利用価値が低いと感じる場合は、思い切って売却する選択肢もあります。立地や地域の需要によっては、予想以上の高値で売却できることもあるため、一度不動産鑑定士や宅地建物取引士の査定を受けてみるのも有効な手段です。

特定空き家に関する相談先と支援制度

特定空き家について相談したい場合、まずは自治体の空き家対策部署やまちづくり関連の部署が主要な相談先です。特定空き家に指定された場合だけでなく、指定される前に予防的な相談を受けることもできます。自治体によっては、空き家の改善費用を部分的に補助する制度も用意されているため、該当するか調べてみると良いでしょう。

また、専門家に相談するのもおすすめ。建築事務所や不動産業者、行政書士などは、空き家の修繕計画や手続きの代行など、専門的なサポートを提供しています。費用はかかりますが、結果的に費用対効果の高い解決策に繋がり、コストを削減できる可能性も高まります。

さらに、NPO法人や地域のコミュニティ団体が開催する無料相談会なども見逃せません。専門家と直接情報交換できる場として活用しつつ、他の空き家所有者とつながることで、役立つアドバイスを得ることもできます。自分のニーズにぴったり合った相談先を見つけるために、選択肢を広げてみましょう。

特定空き家に指定される前に、価値を生む資産へ

特定空き家の背景には、少子高齢化や過疎化など社会構造の変化があり、今後もこの問題に直面する地域は増えると予想されます。行政や地域が連携して、適切な管理や活用を進めるためにルール整備や指導を強化しているのが現状です。

所有者にとって、特定空き家に指定されると、固定資産税の住宅用地特例が解除され、都市計画税も増額されるなど、経済的な負担が大きくなります。また、行政代執行のリスクも高まります。そのため、空き家の早期管理が重要であり、必要に応じてリフォーム、解体、売却を検討することが求められるでしょう。また、各種支援制度や相談窓口を活用することで、コストや手続きの負担を軽減できる可能性もあります。

特定空き家対策は、地域全体の生活環境を守るために欠かせません。所有者、行政、地域住民が一体となって問題解決に向けて動くために、情報収集と連携を大切にして、積極的に行動していくことが重要です。

この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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