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公開日:2025.09.09 更新日:2026.07.27

贈与税とは?非課税になるケースと税額の計算方法を解説

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贈与税は資産家だけの問題と思われがちですが、実際には一般的な家庭でも対象になります。親子間や夫婦間でまとまったお金を移動する際には、意図せず贈与税の対象になっている可能性があるため注意が必要です。

この記事では、以下の点を解説します。

  • 贈与税の基本的な仕組み
  • 非課税になる代表的なケース
  • 贈与税額の計算方法
  • 相続税との関係

制度の全体像を正しく理解しておくことが、贈与で損をしないための第一歩です。

贈与税の基本:課税対象と非課税財産

TAXの文字をハサミで切ろうとする様子(税金の免除・非課税のイメージ)

贈与税は、個人間で財産を渡すときに発生する税金です。つまり贈与税とは、個人から個人へ無償で財産が移転した際にかかる税金で、現金・不動産・株式だけでなく特許権・著作権なども対象になります。年間110万円までは非課税となる基礎控除があり、これを超えた部分に10%〜55%の税率で課税されます。

対象となる「財産」は金銭に見積もることができる経済的価値のあるものとされており、現金や預貯金、宝石、不動産などの「物」だけでなく、特許権や著作権といった権利も対象になります。

税率は贈与額に応じて設定されており、最小が10%、最大が55%となっています。税率と計算式はのちほど詳しく解説します。

なお、贈与税は親子や夫婦など、親族間での贈与でも課税対象になることがあります。ただし、生活費や教育費のように日常生活に必要な支出であれば非課税となる場合もあるので、贈与を検討する際は制度の概要と非課税になるパターンを把握しておくことが大切です。

贈与とみなされるケース

財産に該当するものをあげた・受け取った場合は基本的に贈与とみなされます。なお、「贈与」の定義は民法に規定されており「当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる」とされています。

なお、贈与は民法上の契約であり、受贈者の受諾がなければ成立しません。一方的な贈与は成立しないので、この点は覚えておきましょう。

みなし贈与の具体例と注意点

みなし贈与とは、形式的に贈与といえなくても、実質的に財産が移転したと見なされるケースのことです。たとえば、親が契約者・保険料負担者で、子どもが受取人になっている生命保険は、保険金の受け取り時に贈与とみなされることがあります。

また、借金の肩代わりや債務免除、名義預金などもみなし贈与としてみなされる場合があります。金額が大きいと贈与税も高額になるため、これらを行う際には贈与税が発生することを前提とした計画を立てましょう。

贈与税がかからない代表的なケース

住宅の模型を持ち人差し指を立てるスーツ姿の男性(住宅取得資金の贈与税非課税特例のイメージ)

贈与税がかからない代表的なケースは以下の5パターンです。

非課税となる主なケース概要と知っておくべきポイント
1年間110万円以下の贈与(暦年課税)1月1日〜12月31日の1年間で受取額が110万円以下なら非課税。申告も不要
2生活費・教育費としての贈与扶養義務者から通常必要と認められる範囲で、その都度支払われるものは非課税
3婚姻期間20年以上の夫婦間の贈与居住用不動産またはその取得資金の場合、最大2,000万円まで非課税(配偶者控除)
4相続時精算課税制度の活用累計2,500万円まで贈与税が非課税となり、将来の相続税でまとめて清算する制度
5住宅取得等や結婚・子育て資金の特例直系尊属からの特定のライフイベント資金贈与について、一定額まで非課税となる措置

特に1や5は日常生活の中でもよく発生するので、知らず知らずのうちに該当する贈与を行っている可能性があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

年間110万円以下の贈与

贈与税には「基礎控除」として、年間110万円までの贈与が非課税になる制度があります。これは「暦年課税」と呼ばれ、贈与額は毎年1月1日から12月31日までの期間で判定されます。

たとえば、親が子に毎年お金を渡していた場合は、その金額が110万円以下であれば、贈与税の申告や納税は不要です。ただし、親子間で定期的な贈与を行う契約もしくは約束がなされていた場合は、定期金給付契約に基づく定期金に関する権利の贈与があったとみなされ、将来的にまとめて課税されるリスクもあります。

そのため、毎年贈与を行いたい場合は、あらかじめ専門家に相談をしたうえでスケジュールやタイミングを検討することをおすすめします。

生活費・教育費としての贈与

上記の表の「2.夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの」に該当するケースです。

家族に対して生活費や教育費を援助する場合、それが日常生活に必要な支出であれば贈与税はかかりません。これには、治療費や養育費などの子育てに関する費用や学費や教材費といった教育費も含まれます。

一方で、明らかに過剰な支出や贅沢品の購入などは通常の範囲を超えると判断され、課税対象となる場合があります。また、生活費や教育費として贈与を受けた財産を預金したり、株式や不動産の買入に使ったりした場合もこの枠組みから外れ、贈与としてみなされます。

夫婦間の贈与:配偶者控除(おしどり贈与)

婚姻期間20年以上の夫婦間では、居住用不動産またはそれを取得するための資金を贈与する場合、贈与を受けた額から最大2,000万円を非課税とする配偶者控除が可能です。この制度は110万円の基礎控除と併用できるので、これらを合算すると合計2,110万円までの贈与が可能です。

ただし、この制度は同一の配偶者からの贈与に関しては、一生に一度しか受けることができません。また、贈与を受ける不動産は、あくまで居住目的であり、その後も住み続けることが前提となります。

相続時精算課税制度を活用する場合

相続時精算課税制度とは、60歳以上の親・祖父母が18歳以上の子・孫に贈与する場合に累計2,500万円までの贈与を非課税とし、贈与者が亡くなったときに相続税で清算できるようにする制度です。

この制度を利用するには贈与を受け取った翌年の2月1日から3月15日の間に「相続時精算課税選択届出書」を提出する必要があります。

相続時精算課税制度を一度選択すると、その贈与者との間では暦年課税に戻すことはできません。ただし税制改正により、本制度を選択した後でも「年間110万円の基礎控除」が別途認められるようになりました。この基礎控除内の贈与であれば、相続発生時に持ち戻して相続税の対象にする必要はなく、申告も不要なため、以前よりも使いやすくなっています。

住宅取得等資金・結婚・子育て・教育資金贈与の特例

直系尊属にあたる父母や祖父母から住宅購入や結婚・出産・教育といったライフイベントに関する贈与を受ける場合は、特定の条件ごとに一定額までの非課税とする制度が用意されています。各制度の概要は以下のとおりです。

特例の名称非課税限度額主な適用要件と2026年現在の状況
住宅取得等資金の贈与省エネ住宅:最大1,000万円/一般住宅:最大500万円直系尊属(親・祖父母)からの贈与が対象。適用期限は2026年12月31日まで
結婚・子育て資金の一括贈与最大1,000万円(うち結婚資金は300万円)18歳以上50歳未満の受贈者が対象。専用口座を開設して利用。適用期限は2027年3月31日まで延長
教育資金の一括贈与新規受付は終了直系尊属から最大1,500万円までの一括贈与の特例だったが、適用期限(2026年3月31日)をもって延長されず終了。過去に開設済みの口座は契約終了まで非課税で利用可能

これらの制度には、それぞれ細かな条件が定められています。国税庁のWebサイトで詳しく解説されているので、検討する際には必ずチェックしてください。

贈与税の計算方法と税率

電卓と「節税」の文字、〇・✕・?のカード(贈与税の計算や節税対策のイメージ)

贈与税の税率は、1年間に受け取った財産の金額から基礎控除額を差し引いた額に応じて、以下のように税率が設定されています。

【一般税率】兄弟姉妹・友人・その他の第三者、または直系尊属からの成人前の子・孫への贈与に適用

基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10%0円
300万円以下15%10万円
400万円以下20%25万円
600万円以下30%65万円
1,000万円以下40%125万円
1,500万円以下45%175万円
3,000万円以下50%250万円
3,000万円超55%400万円

贈与税を求める場合は、基本的には贈与を受けた額に対して上記の税率をかければOKです。ただし、贈与税には「一般税率」と「特例税率」という2パターンがあるので、その点だけ注意しましょう。

ここでは、「一般税率」と「特例税率」の違いと、具体的な計算例を紹介します。

一般税率と特例税率の違い

贈与税の税率には「一般税率」と「特例税率」の2種類があります。どちらが適用されるかは、贈与の相手によって決まります。

  • 一般税率:兄弟姉妹・友人・その他の第三者など、直系尊属以外からの贈与に適用
  • 特例税率:親・祖父母などの直系尊属から18歳以上の子・孫などへの贈与に適用

特例税率は1年間に受け取った財産の金額から基礎控除額を差し引いた額に応じて以下のように定められています。

【特例税率】親・祖父母などの直系尊属から、その年の1月1日時点で18歳以上の子・孫への贈与に適用

基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10%0円
400万円以下15%10万円
600万円以下20%30万円
1,000万円以下30%90万円
1,500万円以下40%190万円
3,000万円以下45%265万円
4,500万円以下50%415万円
4,500万円超55%640万円

税額の具体例(現金・不動産・金融資産)

まず贈与税を算出する手順ですが、一般的には以下の手順で進めていきます。

手順内容
1贈与を受けた金額の合計を求める
2合計額から基礎控除(110万円)を差し引く
3残りの金額(課税価格)に税率を掛け、控除額を差し引く
4結果が贈与税額となる

これを計算式にすると以下のようになります。

(贈与を受けた合計額 - 110万円)× 金額に応じた税率 - 控除額 = 贈与税額

たとえば、課税価格が390万円で、特例税率を使う場合は以下のようになります。

  • 税率:15%
  • 控除額:10万円
  • 計算式:390万円 × 15% − 10万円 = 485,000円

不動産の贈与を受けた場合

不動産の贈与を受けた場合、土地は「路線価」や「固定資産税評価額」、建物は「固定資産税評価額」に基づいて評価します。たとえば、評価額1,000万円の土地を贈与した場合は、1,000万円から基礎控除額の110万円を差し引いた890万円が課税対象です。

株式や投資信託など金融資産の贈与

株式や投資信託などの金融資産は、贈与時点の時価を評価額として算出します。金融資産は市場価格が日々変動するため、贈与を行う場合は時価が高騰していないか注意しながら計画しましょう。

親が子に上場株式500株を贈与した場合(1株あたりの時価が10,000円)

  • 贈与額:10,000円 × 500株 = 500万円
  • 基礎控除110万円を差し引く → 課税価格:390万円
  • 特例税率 → 税率:15%、控除額:10万円
  • 計算式 → 390万円 × 15% − 10万円 = 485,000円

夫婦間の贈与

夫が妻に2,500万円の居住用不動産を贈与した場合

  • 贈与額:2,500万円
  • 控除合計:2,110万円(配偶者控除2,000万円+基礎控除110万円)
  • 課税価格:2,500万円 − 2,110万円 = 390万円
  • 税率は一般税率 → 390万円 → 税率:20%、控除額:25万円
  • 計算式 → 390万円 × 20% − 25万円 = 550,000円

贈与税の申告と納付のルール|必要書類・書き方・提出方法

POINTの文字が書かれたブロックを指さすビジネスパーソンとひらめきの電球(贈与税の重要ポイントのイメージ)

贈与税が発生する贈与を受けたら、翌年の期限内に申告と納付を行う義務があります。ここでは「誰が・いつまでに・何を提出するのか」を、必要書類の入手先から書き方、提出方法まで具体的に整理します。申告を怠ると延滞税や加算税が上乗せされるため、手順を正確に押さえておきましょう。

贈与税の確定申告に必要な書類一覧

贈与税の申告に最低限必要なのは「贈与税申告書」と「本人確認書類」の2点です。これに加えて、適用する特例や贈与された財産の種類ごとに、以下の添付書類が必要になります。

ケース追加で必要な書類入手先
特例税率を適用する(直系尊属からの贈与)戸籍謄本(贈与者との関係がわかるもの)本籍地の市区町村役場
配偶者控除(おしどり贈与)を使う戸籍謄本、居住用不動産の登記事項証明書役場・法務局
相続時精算課税制度を使う相続時精算課税選択届出書、戸籍謄本税務署・役場
不動産の贈与を受けた固定資産評価証明書、登記事項証明書役場・法務局
住宅取得等資金の特例を使う工事請負契約書または売買契約書の写し手元の契約書類

自分がどの書類を用意すべきかは、「特例を使うか」「不動産か現金か」で決まります。現金を110万円超もらっただけなら申告書と本人確認書類で足りますが、特例や不動産が絡むと添付書類が増える、と押さえておくとわかりやすいです。

申告書の入手方法と3つの提出方法

贈与税申告書は、最寄りの税務署の窓口か、国税庁のウェブサイトから無料でダウンロードできます。提出方法は次の3つから選べます。

税務署へ直接持参する方法、郵送で送る方法、そしてe-Tax(電子申告)を使う方法です。e-Taxならマイナンバーカードとスマートフォンだけで自宅から完結し、添付書類の一部も省略できるため、近年は最も手軽な選択肢となっています。

いつまでに?申告期間と納付期限

贈与税の申告期間は、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までです。この期間は所得税の確定申告(2月16日〜3月15日)と一部重なりますが、贈与税は2月1日から受け付けが始まる点に注意してください。3月15日が土日祝にあたる場合は、翌平日が期限となります。

納付期限も申告期限と同じ3月15日です。金融機関の窓口、コンビニ納付、e-Taxからのダイレクト納付やクレジットカード納付など、複数の方法が用意されています。

申告が必要なケース・不要なケース

原則として、1年間(1月1日〜12月31日)に受け取った財産の合計が110万円を超えたら、申告が必要です。加えて、配偶者控除や相続時精算課税制度などの特例を使う場合は、納税額がゼロでも申告書の提出が義務づけられています。「税額が出ないから申告不要」と自己判断すると、特例そのものが認められなくなるおそれがあるため要注意です。

一方、次のようなケースでは申告は要りません。年間110万円以内の贈与、通常の生活費・教育費の範囲内の援助、社会通念上妥当な香典や災害見舞金などです。ただし非課税の贈与でも、税務署から資金の出どころを確認されることがあります。通帳の履歴や贈与契約書を残しておくと安心です。

申告・納付が遅れたときのペナルティ

申告や納付が期限に間に合わないと、本来の税額に加えて次の負担が発生します。

期限までに申告しなかった場合は無申告加算税(最大20%)、納付が遅れた場合は延滞税が日数に応じて上乗せされます。「知らなかった」「忘れていた」は通用せず、後から一括で請求されるため、心当たりがあれば早めに税務署へ相談するのが得策です。一括納付が難しい場合は延納(分割払い)の制度もありますが、適用には担保などの条件があります。

贈与税と相続税の関係は?知っておきたい関係性

2つの事務用クリップで自立させられた、黄色い注意マーク(ビックリマーク)付きのクラフトカード

贈与税と相続税は、それぞれ異なる税制度ですが、財産を受け継ぐ際にかかる税金として共通しており、場合によっては財産の移動を贈与と相続のどちらとして扱うかが問われることがあります。ここでは、両者の関係として必ず覚えておきたい2つのポイントを紹介します。

贈与が将来の相続税額に与える影響

生前に財産を贈与しておけば、その分だけ将来の相続財産が減り、結果的に相続税の節税につながります。そのため、毎年110万円以内の贈与を継続的に行う「暦年贈与」は、代表的な節税手法として広く利用されています。

ただし、すべての贈与がそのまま節税になるとは限りません。

相続税には『生前贈与加算』(相続税法第19条)という制度があり、相続開始前の一定期間に行われた贈与は、原則として相続財産に加算されます。2024年1月の税制改正により、この持ち戻し期間は3年から7年へ段階的に延長されることが決まりましたが、2026年時点では移行期間中であり、実際の持ち戻し期間は『相続開始前3年以内』のままです。2027年1月以降の相続から徐々に期間が延び、完全に7年となるのは2031年1月以降に発生する相続からです。なお、延長された4年分(4〜7年前)の贈与については、その期間の合計から100万円を差し引いた額のみが加算対象となる優遇措置があります。

また、相続税の課税対象となるかどうかは、贈与のタイミングだけでなく、誰に対して贈与を行ったかや贈与の内容が形式的に整っていたかによっても判断されます。曖昧な契約や証明書類が不十分な場合には、形式上の贈与と見なされ、課税されるリスクもあるため注意が必要です。

生前贈与加算(持ち戻し)とは?

生前贈与加算の持ち戻し期間|段階的延長スケジュール
2023年12月まで
持ち戻し期間:3年(改正前のルール)
2024年1月〜
2026年12月
【2026年6月現在】持ち戻し期間:3年(実質的に改正前と同じ)
2027年1月〜
2030年12月
持ち戻し期間:2024年1月1日〜相続開始日(徐々に延長)
2031年1月以降
持ち戻し期間:完全に7年(改正完了)
📌 延長された4〜7年前の贈与については、合計から100万円を差し引いた額のみが加算対象になる優遇措置があります。
出典:国税庁・相続税法第19条(令和6年度税制改正)

「生前贈与加算(持ち戻し)」とは、相続開始前の一定期間内に行われた贈与を、相続財産に加算して相続税を計算する制度です。これは、不自然に相続財産を減らして課税逃れをすることを防ぐためで、現在(2026年6月)は移行期間中で、相続開始前3年以内の贈与が対象となります(完全に7年となるのは2031年1月以降の相続から)。

たとえば、被相続人が亡くなる3年前に子どもに500万円を贈与した場合、その500万円は「贈与済み」ではなく「相続財産の一部」として扱われ、相続税の課税対象となります。

身内への贈与税に関するよくある質問
Q. 親から年間110万円以内の贈与を受けていれば、本当に贈与税はかかりませんか?
毎年の贈与が110万円以下であれば原則として申告・納税は不要です。ただし、あらかじめ「毎年100万円を10年間にわたって贈与する」といった約束(定期金給付契約)を親子間でしていたと税務署にみなされると、最初に「まとめた額を受け取る権利」の贈与があったとして一括課税されるリスクがあります。これを防ぐため、毎回異なる時期にその都度贈与契約書を作成し、銀行振込で行うなど単発の贈与である証拠を残すことが大切です。
Q. 生前贈与をすると相続税が安くなると聞きましたが、注意点はありますか?
生前贈与で財産を減らしておくことは相続税対策になりますが、「生前贈与加算(持ち戻し)」というルールに注意が必要です。2024年1月の改正で持ち戻し期間が3年から7年へ段階的に延長されることになりましたが、2026年6月現在はまだ移行期間中で、実際の持ち戻し期間は相続開始前3年以内です。完全に7年になるのは2031年1月以降の相続からです。直前にまとめて贈与しても高い節税効果は得られないため、早いうちから計画的に行う必要があります。
Q. 2026年現在、子どもへの教育費や生活費をまとめて一括で渡しても非課税になりますか?
扶養義務者からの生活費や教育費の贈与が非課税となるのは、あくまで「通常必要と認められる範囲で、その都度直接充てられるもの」に限られます。数年分の学費や生活費を一括でまとめて渡して口座に預金した場合は、通常の範囲を超えた贈与とみなされ課税対象になる可能性があります。なお、教育資金の一括贈与特例(最大1,500万円)は2026年3月末で新規受付が終了しているため、現在は「必要な時に、その都度必要な分だけ」渡すのが原則です。

まとめ:贈与を有効活用し、将来の税負担を軽減する

贈与税の仕組みを理解することは、家族間での財産移転をスムーズに進め、その資産を守るための第一歩です。せっかく貯めた財産を次の世代に繋いでいくためにも、非課税となるケースや特例制度を効率的に活用しましょう。

もし多額の贈与をしたい場合や、特例制度が適用されるか不安な場合などは早めに専門家へ相談するのが得策です。税金の世界は「知らなかった」では済まされないので、制度を正しく使って、安心・納得の財産移転を目指しましょう。

この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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