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公開日:2026.06.04 更新日:2026.06.04

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マスターリースとは?仕組み・種類・サブリースとの違いを解説

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マスターリースとは賃貸不動産の運用で用いられる「一括借上げ」の契約形態のことで、オーナーが管理や入居者対応の負担を減らしやすい一方、賃料の見直しや解約の難しさなど注意点もある方式です。

本記事では、マスターリースの基本的な仕組みから、サブリース・管理委託との違い、契約の種類、メリット・デメリットなどを体系的に解説します。

【徹底解説】マスターリース契約の仕組みと基本

まずは「誰が誰に貸す契約なのか」「収入はどう流れるのか」という基本的な流れを押さえておきましょう。

マスターリース契約の仕組み

マスターリース契約は、オーナー(貸主)とマスターリース会社(借主)が結ぶ原契約です。対象は一棟全体や一定の住戸単位で、会社がまとめて借り上げる形になります。

会社は借りた物件を、そのまま入居者へ転貸して運営するのが一般的。このため、契約関係はオーナーと会社の原賃貸借に加えて、会社と入居者の転貸借が別に存在します。

つまり契約は二段構えになりやすく、オーナーから見ると入居者は直接の相手ではありません。入居者側の契約条件や運用ルールが、間接的にオーナー収益へ影響する点がポイントです。

マスターリース(一括借り上げ)の二段構えの仕組み
STEP 01
マスターリース契約
(原賃貸借契約)

不動産オーナーと管理会社(サブリース会社)の間で締結される一括借り上げの契約です。建物の全部または一部を会社が丸ごと借り受けます。

オーナーのメリット

空室があっても、会社から毎月一定の保証賃料(固定型の場合)が支払われます。

STEP 02
サブリース契約
(転貸借契約)

管理会社が貸主となり、実際の入居者(転借人)と結ぶ又貸しの契約です。入居者はオーナーではなく管理会社に家賃を支払います。

業務の範囲

入居者募集、クレーム対応、家賃回収、退去精算まですべて管理会社が代行します。

ATTENTION
オーナーが負う
最終的な維持責任

日常の実務や窓口対応はすべて会社に丸投げできますが、建物の構造に関わる修繕や、大規模な設備更新の最終責任と費用負担はオーナー側に残ります。

対策

どこまでが会社の負担で、どこからがオーナー負担かを契約書で明確に切り分けておく必要があります。

賃料の流れと管理業務の範囲

賃料は、「入居者が会社へ支払い、会社がオーナーへ支払う」という形が主な流れです。入居者からの家賃総額とオーナーへ支払う借上賃料の差が、会社の運営原資や利益になりやすい構造になっています。

会社が担う業務は、入居者の募集・審査・契約手続き、賃料回収、滞納督促、クレームの一次対応、退去の立ち会い・精算など、日常運営の大部分に及びます。そのため、オーナーは現場対応の負担を大幅に軽減することが可能です。

ただし、オーナーの責任がゼロになるわけではありません。大規模修繕や設備更新の最終意思決定、長期の資本的支出、建物価値を守る判断はオーナー側に残りやすいので、どこまで会社が決裁できるかを具体的に切り分けておく必要があります。

マスターリースとサブリースの違い

マスターリースとサブリースは実務上、同義として扱われがちですが、厳密には「原賃貸借契約」と「転貸(又貸し)契約」という、指し示す対象に違いがあります。

契約当事者の違い

マスターリースは、オーナーとマスターリース会社が結ぶ賃貸借契約のこと。オーナーにとっての借主は会社であり、入居者ではありません。

一方のサブリースは、マスターリース会社が入居者へ貸す転貸借契約であるため、入居者にとっての貸主は会社になり、オーナーは契約当事者として表に出ません。この構造により、オーナーは入居者と直接契約しない代わりに、入居者の属性や募集条件などの運営判断が会社主導になりやすいという特徴があります。

責任範囲の違い

マスターリースの場合、入居者対応の窓口は会社が担うのが基本。苦情対応や設備不具合の一次受付を会社が行うことで、オーナーの負担は軽くなります。

ただし、所有者としての責任まで完全に移るわけではありません。建物の安全性確保や、構造・共用部など根本的な維持管理の最終責任は、契約で定めても実務上オーナーが負う場面が残ります。

賃料保証の考え方の違い

マスターリースが家賃保証と説明されることがありますが、永続的に同額が支払われる意味ではありません。保証と呼ぶ範囲は、免責期間や改定条項の有無で実質が大きく変わります。

例えば、借地借家法に基づく「借賃増額・減額請求権」が行使される可能性があります。最高裁判例でも、サブリース契約における賃料減額請求が認められており、「30年間一括借上げ・家賃不変」といった広告表現を鵜呑みにせず、改定条項を法的な観点から精査することが重要です。

また、保証があるほど会社側はリスクを取るため、賃料水準が相場より低めに設計されることも。安定性と収益性のトレードオフを理解したうえで、保証の中身を比較検討するようにしましょう。

マスターリースと管理委託の違い

どちらも管理の手間を減らせますが、契約の相手・収益構造・リスク負担が大きく異なります。

管理委託では、賃料設定、募集条件、入居者の選定方針、リフォームの方向性などをオーナーが主導しやすく、管理会社は実務を代行する位置づけになります。オーナーの意思を反映しやすい点が特徴です。

比較項目マスターリース(一括借り上げ)サブリース管理委託
契約の性質オーナーと管理会社の間で結ぶ「原賃貸借契約」管理会社と入居者の間で結ぶ「転貸借(又貸し)契約」オーナーが管理会社に業務を代行してもらう「業務委託契約」
直接の契約相手不動産管理会社(サブリース会社)実際に部屋に住む個々の入居者実際に部屋に住む個々の入居者(管理は会社が代行)
空室・滞納リスク賃料固定型の場合、会社が家賃を保証(オーナーのリスク低)会社自身が負うリスク(オーナーへは原契約に基づき支払う)オーナーが100%のリスクを負う
運営の自由度低い(家賃設定や入居者選定、リフォームは会社主導)低い(マスターリース契約に準ずる)高い(家賃設定やリフォーム等の最終決定権はオーナー)
礼金・更新料の帰属原則として管理会社の利益となる原則として管理会社の利益となるオーナーの利益となる

対してマスターリースでは、入居者との直接契約がないため、運営方針への関与が制限されやすいのが特徴。例えば「家賃を上げてブランド化したい」「特定のターゲットに絞りたい」といった方針が、会社の採算やリーシング戦略と合わない場合は通りにくいことがあります。

マスターリース契約の種類

同じマスターリースでも、賃料が固定されるか、実績に連動するかで収支の安定性と上振れ余地が変わります。

契約タイプ仕組み・特徴メリット注意点・デメリット
賃料固定型空室の有無に関わらず、毎月一定の借上賃料がオーナーに支払われる方式収入が安定し、返済や修繕の計画が立てやすい相場より支払われる賃料が低め、免責期間や定期的な減額リスクがある
実績賃料連動型(パススルー型)実際の入居実績や家賃回収額に応じて、オーナーへの支払額が変動する方式満室に近い状態であれば、固定型よりも高い収益(上振れ)が期待できる空室が増えると収入がダイレクトに下がる、手数料や控除の設計が複雑

マスターリースは一括で貸す点は共通ですが、オーナーへ支払われる賃料の決まり方が複数あり、代表的なのが賃料固定型と、実績賃料連動(パススルー)型です。

賃料固定型

賃料固定型は、空室の有無にかかわらず、一定額の借上賃料をオーナーが受け取る設計です。一般に空室保証型として説明されることもあります。

メリットは収入が読みやすく、返済計画や修繕積立を組み立てやすい点。本業が忙しいオーナーや、キャッシュフローのブレを抑えたい場合におすすめです。

注意点は、免責期間や賃料改定の条件。例えば新築時や退去直後の一定期間は支払い対象外になる、一定年数ごとに相場を根拠に見直すなど、固定の前提が崩れる条項がないかを必ず確認する必要があります。

実績賃料連動(パススルー)型

実績賃料連動型は、入居実績や回収実績に応じて、オーナーへ支払われる賃料が変動する方式です。満室に近い状態が続けば、固定型より有利になる可能性があります。

一方で空室が出れば収入が下がるため、安定性は低くなることに。実務としては、会社側が保証リスクを負わない分、手数料体系や控除項目の設計が複雑になりやすい点には注意しましょう。

確認すべきは、何が控除されるのか、手数料の算定基準、広告費や原状回復費の扱いです。取り扱い会社が限られることもあるため、条件比較の母数をどう確保するかも検討ポイントになります。

マスターリースを利用するメリット

管理負担の軽減だけでなく、事務手続きや資金計画、税務面で評価されることがあることも。ここではマスターリースのメリットを改めて確認していきましょう。

管理窓口・契約が一本化され、事務手続きを削減できる

オーナーは会社と一括の契約を結ぶため、各戸の入退去ごとに契約対応を繰り返す負担が減ります。契約書管理や入金管理の窓口が一本化されるのも実務上のメリットです。

特に戸数が多い物件ほど、更新・解約・再契約などの事務コストが積み上がります。時間だけでなく、ミスや認識違いのリスク削減にもつながるでしょう。

また、入居者対応の履歴が会社側に集約されるため、運営の属人化を避けやすく、相続や売却などで管理体制を引き継ぐ場面でも整理しやすくなります。

空室・滞納リスクを抑えやすい

賃料固定型では、空室があってもオーナーへの入金が一定になりやすく、資金繰りの不安を減らすことが可能です。滞納対応も会社が担う設計が多く、精神的な負担も軽くなります。

ただし最終的な保証範囲は契約次第です。免責期間がある、一定の条件で支払いが調整されるなど、リスクが形を変えて残ることがあります。

リスクがゼロかどうかではなく、どのタイミングで、どの程度のブレが起こり得るかを事前に把握し、資金計画に織り込むことが重要です。

物件管理・入居者対応の手間を減らせる

募集、審査、契約、回収、クレーム対応、退去精算といった日常実務が外部化されるため、オーナーが現場対応に追われにくくなります。遠方の物件や多忙なオーナーにとっては大きなメリットとなるでしょう。

対応品質が安定すると、入居者満足が上がり、結果的に退去率が下がることも。これは単なる手間削減だけでなく、稼働率を守るための投資にも繋がります。

相続税の節税効果が期待できる

賃貸不動産は、利用状況に応じて相続税評価に影響が出ることがあるため、場合によってはマスターリースで貸していることで状況が明確になり、評価額が下がる可能性があります。

ただし、節税効果は物件状況、契約形態、評価時点の実態など個別事情によるため、マスターリースなら必ず有利になると決めつけるのは危険です。税務は契約書と実態の整合が重要なため、契約前に税理士へ確認し、評価上の扱いを含めてシミュレーションしておくようにしましょう。

融資審査・収支計画で評価される場合がある

一定のキャッシュフローが見込みやすい設計は、金融機関の収支評価でプラスに働く場合があります。特に返済比率やDSCRを重視する場面では、入金の安定性が説明材料になります。

ただし、金融機関は賃料の見直し条項や解約条項も同時に確認します。表面上の保証賃料だけで判断されるわけではありません。

融資で評価されたいなら、改定ルールの合理性、免責期間の扱い、会社の信用力まで含めて、契約の持続可能性を示せるようにしておくことが大切です。

マスターリースのデメリット

マスターリースにはメリットだけでなく、もちろんデメリットも存在します。トラブル回避のためにも、収益の上限や契約拘束、条件変更などのリスクを具体的に把握しておきましょう。

賃料減額請求権により、賃料は完全に固定されない

マスターリースは「家賃保証」と謳われることが多いですが、借地借家法第32条に基づく「賃料減額請求権」があるため、借主(会社)側から賃料減額を求められる可能性があります。契約書に「減額しない」という特約があっても、原則としてこの請求権は排除できません。

例えば、相場下落や稼働悪化を理由に改定協議が入る設計は珍しくありません。契約書に改定条項がなくても、実務上の交渉が発生する可能性はあります。

保証を判断するときは、金額だけでなく、例外条件、免責期間、改定の根拠と手続きまでセットで確認しておくようにしましょう。

賃料減額や条件変更の可能性がある

賃料見直し条項の発動条件は、相場の変動、稼働率の低下、一定期間ごとの改定など会社によって異なります。条件が曖昧だと、減額幅やタイミングをめぐって揉めやすくなります。

実務で重要なのは、算定根拠とプロセスです。どの指標(周辺相場、募集賃料、成約賃料、稼働率など)を使い、誰が資料を提示し、協議が不調ならどうするのかを明文化しておくと紛争リスクを下げやすくなるでしょう。

また、条件変更は賃料だけに限りません。募集条件、広告方針、修繕の範囲などが変わると収益や物件価値に影響するため、変更権限の所在も確認が必要です。

オーナーからの中途解約には「正当事由」が必要

マスターリース契約は借地借家法が適用されるため、「借り手(会社)」の権利が非常に強く保護されます。オーナー側からの解約には「正当事由」が必須であり、単に「自分で使いたい」「他社に乗り換えたい」という理由だけでは認められないケースが多いです。解約に際しては、立ち退き料の支払いや、数ヶ月〜1年前の解約予告期間など、極めて高いハードルがあることを覚悟しておく必要があります。

そのため、解約予告期間、違約金の有無、解約に正当事由が求められるかどうかは必ず確認しておくようにしましょう。

敷金・礼金を受け取れない場合がある

入居者との契約主体が会社になるため、敷金・礼金・更新料などの名目収入がオーナーではなく会社に帰属する設計になっています。例えば、礼金や更新料で利益を積み上げる運用を想定していた場合、マスターリースでは想定より収益が伸びないことがあります。

契約前に、名目ごとの帰属と精算方法を確認し、同条件で管理委託にした場合の収支と並べて判断するようにしましょう。

リフォームや運営方針の自由度が下がる

マスターリースでは、家賃設定や募集条件、リフォーム判断が会社主導になりやすく、オーナーの裁量は狭まりがちです。特に入居付け最優先の方針だと、賃料を下げる提案が続くこともあります。

また、短期的な稼働を優先する運営は、長期の資産価値維持と必ずしも一致しません。修繕の先送りや安価な仕様での対応が続くと、将来の大規模修繕負担が増えるリスクもあります。

ブランドや入居者層を自分で設計したい場合は、この自由度の低さが大きなデメリットになるため、意思決定ルールを契約でどこまで担保できるかが判断のポイントになるでしょう。

契約前に確認すべきポイント

トラブルの多くは「思っていた保証内容と違う」「費用負担や解約条件が想定外」から起きるため、条項ごとの事前確認を必ず行いましょう。

契約期間と更新条件

まずは契約年数、更新の有無、更新拒絶が可能な条件を確認します。長期であるほど、途中の市況変化やライフプラン変化に耐えられる設計かが重要です。

あわせてチェックしておきたいのが、更新時に条件改定ができるか、できるなら改定範囲や算定根拠が定められているかという点。更新は自動なのか、協議が必要なのかで、交渉の主導権が変わります。

解約条項と正当事由

中途解約が可能か、可能なら解約予告期間が何か月か、違約金の算定方法はどうかの確認も忘れずに行いましょう。条項が複雑な場合は、具体例で試算してもらうと誤解が減ります。

そのほか、貸主(オーナー)と借主(会社)で解約要件がフェアになっているか、正当事由が必要となる場面があるかどうかの確認も必須です。

借上家賃の料率と見直し条件

借上賃料の算定は、周辺相場、想定稼働、控除項目などの前提で決まります。改定タイミング、改定幅、協議不調時の取り扱い(第三者評価を使うのか、どちらの資料を優先するのか)は必ず確認しておきましょう。ここが曖昧だと、紛争時に結論が出にくくなります。

あわせて、免責期間の有無と条件も必ずチェックを。保証を期待して契約しても、開始直後に免責があると資金計画が崩れるため、いつからいくら入るのかを月次で整理しておくことが重要です。

修繕費・原状回復費・広告費の負担

小修繕、設備交換、共用部修繕、原状回復の負担区分も明確にしておきましょう。特に設備交換は金額が大きく、負担者が曖昧だと揉めやすい項目です。

広告費や募集費用の扱いについても、ADなどの費用が誰の負担で、上限があるのか、事前承認が必要なのかを確認します。

大切なのは、オーナー負担が発生する条件を条項で具体化させることです。「必要に応じて」などの曖昧表現は、将来の追加請求につながりやすいため注意が必要です。

重要事項説明と書面交付のチェック

重要事項説明書と契約書の内容が一致しているかも確認しておきましょう。説明資料と契約書の言い回しが違う場合、効力を持つのは契約書側になるのが通常です。

口頭説明で聞いた内容がそのまま契約書に反映されているかを必ず突き合わせ、特に「保証」「原則」「基本的に」などの言葉は、例外条項で簡単に覆ります。

納得できない曖昧表現は、具体的な数字や条件に置き換えてもらいましょう。書面で残し、保存し、複数社の条件と並べて比較できる状態にするのが安全な進め方です。

マスターリースが向いているケース・向いていないケース

マスターリースは万能な手法ではないため、物件特性・オーナーの目的・関与度合いに合わせて適否を判断します。ここからは、向いているケースと向いていないケースについてまとめました。

向いているケース

  • 戸数が多い物件の管理をする場合
  • 遠方住まいや多忙で管理ができない場合
  • 安定した資金計画を立てたい場合

戸数が多く、入退去や問い合わせ対応の事務負担が大きい場合は、マスターリースがおすすめ。契約窓口を一本化する恩恵を受けやすい上、管理の属人化も避けられます。また、遠方に住んでいる、多忙で管理に時間を割けないなど、運用の手間を外部化したいオーナーにも最適。対応遅れによる機会損失を防ぎやすくなるでしょう。

固定型の趣旨として、収入のブレを抑えて資金計画を立てたい場合にも検討余地があります。相続対策の一環として考える場合は、税務の個別確認を前提に、契約形態を整理して選ぶことが重要です。

向いていないケース

  • 稼働率が高い物件を管理する場合
  • 運営方針の裁量が欲しい場合
  • 中期で出口方針が決まっている場合

高稼働で競争力が高い物件は、管理委託の方が手数料負担が軽く、結果的に手取りが増えることがあるため、上振れを取りにいく運用には向かないことも。家賃設定やリフォーム、募集戦略を自分で主導したい場合も、自由度の低下が足枷となり、運営方針が合わないと満足度が下がりやすくなります。

また、中期で売却や建替えなど出口が決まっている場合は、解約制約が重くなります。条件変更リスクを許容しにくい場合も含め、契約の長期拘束に耐えられるかを基準に判断するようにしましょう。

マスターリースでよくある質問 FAQ
Q

マスターリース契約を結んでいれば、家賃はずっと減額されずに保証されますか?

A

いいえ、永続的に同額が保証されるわけではありません。借地借家法第32条により、借主(管理会社)には「賃料減額請求権」が認められているため、周辺の家賃相場の下落や建物の老朽化などを理由に、契約期間中であっても途中で家賃の引き下げを求められるリスクがあります。

Q

マスターリース契約を途中で解約したくなった場合、オーナーからすぐに解約できますか?

A

オーナー側からの解約には、借地借家法に基づく「正当事由(客観的に建物を返還してもらう深刻な理由)」が必要となるため、非常に高いハードルがあります。自己都合による売却などの理由だけでは認められないケースが多く、中途解約には高額な立ち退き料を要求されるトラブルも発生しやすいため注意が必要です。

Q

管理委託契約とマスターリース契約はどちらがおすすめですか?

A

空室や滞納リスクを排除し、遠方在住や本業が多忙などの理由で日々の管理実務をすべて一本化して丸投げしたい場合は「マスターリース」が向いています。一方で、家賃設定やリフォームを自分で主導し、満室時の収益(礼金や更新料を含む)を最大化させたい場合は「管理委託」がおすすめです。

まとめ

マスターリースは「契約の一本化」と「管理負担の軽減」に強みがある一方、賃料見直しや解約のしにくさなど契約リスクが本質です。

今回ご紹介した内容を参考に、マスターリースのメリットを上手く活用したスムーズな賃貸運営を目指してみてください。

この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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