公開日:2024.05.17 更新日:2024.07.30
田舎の家が売れない!売却しやすくなるポイントと方法を紹介
ご両親などから相続したりして所有することになった田舎の家は、放置していると管理の手間が増えます。かといって、売却しようとしてもなかなかスムーズに買い手が決まらないこともあるでしょう。
ここでは、田舎の家が売れにくい理由と、できるだけスムーズに家を売却するために心掛けたいポイントを紹介します。田舎の家を持て余している方や、将来的に処分に困る可能性が高いと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
田舎の家がなかなか売れない理由
まずは、田舎の家がなかなか売れない理由をご紹介します。これから紹介する理由の中に、あてはまるものがないかチェックしてみてください。
中古物件の需要が少ない
都会に比べて、田舎は中古物件の需要が少ない傾向であることが、田舎の家がなかなか売れない理由のひとつです。どんなに建物自体のポテンシャルが高くて割安でも、それを欲しいと思う方がいなければ売ることはできません。
例えば、土地が安い分、建物にお金をかける地域や、新築物件にステータスを求める地域などでは中古物件のニーズが低く、売却がそもそも難しい場合があります。
建物が古い場合が多い
ご両親などから相続した家は築年数が古く、経年劣化により、建物の状態が良くないことも珍しくありません。このような場合は、そのまま住むのが難しく、資産価値も低いとみなされることから、買い手がつきにくくなります。
リフォームやリノベーションをしても、それに見合う価格で売却できるかどうかが不明な場合もあり、売却がなかなか進まない状況が続いてしまいます。
仲介してくれる不動産会社が少ない
仲介してくれる不動産会社が少ないことも、田舎の家がなかなか売れない理由に挙げられます。
不動産売買の仲介をする不動産会社は、売買額の数%という形で仲介手数料を受け取ります。そのため、売却額が低くなりがちな田舎の家は、不動産会社にとって実入りの良い仕事ではありません。ですので、売却を依頼しても、積極的に買い手を探してくれる不動産会社がエリアによっては少ない場合があります。
田舎の家を放置するデメリット
田舎の家を放置すると、さまざまなデメリットが生じます。売却が難しいからといって、そのままにしてしまわないようにしましょう。
ここからは、田舎の家を放置することで起こる2つのデメリットを紹介します。
維持管理に手間や費用がかかる
家の維持管理には、手間と費用がかかります。特に誰も住んでいない空き家の場合、不審者が入り込むのを防ぎ、ある程度きれいな状態を保つためには、定期的に訪問して清掃や換気を行わなければいけません。
万一、空き家に不審者が住み着いたり、ゴミを不法投棄されたりすると、大きな問題につながるおそれがあります。また、火災などの危険性もあるため、適切な管理は必須です。
さらに、空き家を保有していると、固定資産税などの税金がかかります。清掃などに訪問する際の交通費も発生するでしょう。定期的に訪問する場合、電気や水道といったインフラも継続して契約する必要があります。空き家を長く持ち続けるほど費用がかさんでいくことになる上、家が古くなればなるほど資産価値も減少していきます。
特定空き家などに認定されてしまう
田舎の家を空き家として放置し続けると、「特定空き家」や「管理不全空き家」に認定されてしまうというデメリットもあります。
特定空き家とは、倒壊の危険性がある建物や衛生的に問題のある建物、管理が行われず著しく景観を損なう建物といった要件にあてはまる空き家のこと。管理不全空き家とは、そのまま放置すると特定空き家になるおそれがある空き家のことで、自治体が指導または勧告の措置をもって、所有者様に適正管理を求めることができます。このような空き家は、周辺住民の暮らしや自治体内の安全に影響を及ぼす可能性があることから、自治体が特定空き家に認定できます。
特定空き家や管理不全空き家に認定されて、自治体から問題の改善勧告を受けた場合は、住宅用地にかかる固定資産税の特例措置が受けられません。これによって、固定資産税の額が最大6倍に膨れ上がる場合があります。
さらに、特定空き家の場合、改善を行わず、自治体からの命令に従わないと、50万円以下の過料や行政代執行による空き家の取り壊しとその費用の負担などが発生してしまいます。
田舎の家を売却しやすくするためのポイント
田舎の家をできるだけスムーズに売却するためには、いくつかのポイントがあります。なかなか売却先が決まらない場合は、これから紹介するポイントを実践してみてください。
リノベーションする
売却したい家の立地が悪くなければ、リノベーションで資産価値を高めて売却につなげられる可能性があります。家のある地域で不動産売買がどの程度成立しているのか、どのような物件に需要があるのかなどについて調べて、ニーズに合ったリノベーションを検討してみましょう。
ただし、リノベーションをした上で売却する場合の売却額は、リノベーションが完了して実際に売買契約が成立するまでわかりません。リノベーションに費用をかけすぎてしまうと、売却益が出なかったり、かえって損をしてしまったりすることもありえます。ですので、リノベーションにかけるコストについては、慎重な検討が必要です。
とはいえ、空き家を保有するにもコストがかかります。利益よりもすみやかな売却を優先したい場合は、リノベーションにある程度費用をかけるほうが、メリットがあるかもしれません。
田舎の家の売却が得意な不動産会社に依頼する
田舎の家の売却に強い不動産会社を利用すれば、売却先を見つけてもらいやすくなります。
家のある地域に根差した経営を行っている不動産会社や、UターンやIターンを希望する顧客を多く抱えている不動産会社などを見つけましょう。
更地にする
建物つきの土地ではなく、更地にすることで売却がスムーズに進むこともあります。
建物が古い場合、その建物自体には人が住めないことが珍しくありません。このような不動産は、購入者が購入後に建物を取り壊して、新たに住宅を建設することになります。最初から更地にしておけば、購入者は建物の解体をする費用や手間、時間をかけずに新しい家の建築を進められるでしょう。
ただし、空き家の所有者様には、物件の解体にかかる費用や手間が生じます。コストや手間と、更地にすることのメリットを比較して検討することが大切です。
田舎の家の購入者が見つからないときはどうする?
不動産会社に仲介の相談をしても、田舎の家の購入者がどうしても見つからない場合は、どのようにすればいいのでしょうか。ここからは、その際に考えられる方法を3つご紹介します。
近隣の方に相談する
田舎は、近隣同士の結び付きが強い傾向があります。家の近隣の方に相談することで、同じ地域で家や土地を探している方がいないか教えてもらえるかもしれません。場合によっては、住宅として使用するだけでなく、「事務所や店舗などとして利用できる土地を探している」といった方も見つけられるかもしれません。
不動産会社は、具体的な相談を持ち掛けた方の情報しか保有していませんが、近隣の方は「いい物件があれば店をやりたい」といった、雑談の中で得た情報も持っている場合があります。仮に該当する方がいなかったとしても、「あそこの空き家の持ち主が売却先を探しているらしい」という話が広がれば、必要としている方の耳に届く可能性もあるでしょう。
寄付をする
田舎の家の管理にかかる手間とコストの削減を第一に考えるのであれば、寄付という手段もあります。
ただし、寄付を受け付けているかどうかは自治体によりますし、寄付できるかどうかも物件によって異なるでしょう。必ず寄付できるとは限らない点には注意が必要です。
まずは、家のある地域の自治体やNPO団体などが不動産の寄付を受け付けているかを確認してみてください。
不動産会社に買い取ってもらう
不動産会社の中には、不動産の買い取りを行っているところもあります。このような会社に依頼すれば、買い手探しに奔走することなく、スムーズに田舎の家を売却できるでしょう。
ただし、売却額は相場よりも低くなる場合があります。また、買い取りの対象になるかどうかも、不動産会社の基準によって決まります。まずは不動産会社に相談してみてください。
田舎の空き家対策はお早めに
空き家は、放置するほど損傷が大きくなっていきますので、できるだけ早めに対策しましょう。空き家の売却や処分にはいくつかの方法がありますから、ご家族にとって最適な選択をすることが大切です。
空き家解決サービス「アキサポ」なら、コストをかけずに空き家の購入者を探すことができます。空き家を売りたい方と買いたい方のマッチングを行っており、売買が決まるまでコストはかかりません。
また、アキサポが空き家を借り上げて活用するサービスもあります。所有者様はコストゼロ(※)でリノベーションができ、資産価値を高めた上で空き家を活用できますから、お気軽にご相談ください。
※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます。