公開日:2026.05.08 更新日:2026.04.27
NEW【空き家探し】のコツと注意点|理想の物件を見つける5つの探し方を徹底解説
空き家を探し始めると、空き家バンクや専門サイト、不動産ポータル、地元の不動産屋など選択肢が多くて「結局どこで探すのが正解なのか」と迷いやすいものです。しかも、見た目や価格だけで候補を選んでしまうと、あとからリフォーム費用や耐震性、立地リスク、生活の不便さが見えてきて、思っていた暮らしとずれてしまうこともあります。
空き家探しで大切なのは、安い物件を見つけることだけではなく、自分の目的に合う探し方を選び、住み始めてからの負担まで見越して判断することです。そこで本記事では、空き家を探す主な方法ごとの特徴を整理したうえで、物件検索サイトや不動産業者の選び方、購入・賃貸前に確認したい注意点、人気の物件タイプごとの違いまで分かりやすく解説します。
目次
効率的な空き家探しの方法は?自分に合った探し方を選ぶ5つのルート

まず知っておきたいのが、空き家は「どこで探すか」で出会える物件の特徴が変わるということです。そのため、最初から1本に絞るよりも、目的に合わせて探し口を組み合わせるのがおすすめです。
そこでここでは、代表的な5つについて、特徴や見つけやすい物件の傾向などを整理していきます。
「アキサポ」をはじめとした空き家活用サービス
「アキサポ」をはじめとした「空き家活用」サービスは、空き家の専門業者が、空き家を持っている人と借りたい人をマッチングさせるサービスのことです。
単純なマッチングだけでなく、片付けや権利関係、活用方針といった空き家特有の諸事情を整理し、具体的な解決策を提案してくれるため、空き家の利用に不安を持っている人ほど頼れる存在になるでしょう。また、会社によっては「アキサポ」のようにリフォーム費用を負担してくれる場合もあります。
空き家活用サービスで見つけられる物件は多種多様で、すぐ住める物件もあれば、使うのが難しいほど老朽化している物件もあります。
とはいえ、リフォームの提案を受けられますし、リフォーム費用を負担してもらえる場合もあります。自分だけでは手を出しにくい物件でも、専門家のアドバイスをもらいながら挑戦できるのは、空き家活用サービスの大きなメリットといえるでしょう。
空き家バンクや移住支援制度
空き家バンクは、全国の自治体が空き家情報を集め、移住希望者や定住希望者に紹介する、公共のマッチングサービスです。リフォーム補助金や移住支援などの制度と組み合わせているところも多いので、住みたい自治体がある場合は一度は確認しておきたいところです。
空き家バンクで見つけられる物件は、地元で眠っている家や、売主がネット掲載に積極的ではない家が多く、条件が合えば掘り出し物に出会えることもあります。ただし、内見の調整や契約までに時間がかかることもあるため、候補が出たら早めに問い合わせましょう。
空き家専門サイト
空き家専門サイトは、空き家・古民家・DIY向けなど、空き家が欲しい人のニーズにマッチする物件を集めているサイトです。古民家や農地付き、格安といった、空き家ならではの条件の物件も見つかるので、目的がはっきりしている人ほど探しやすいでしょう。
掲載物件は幅広く、状態が良い家もあれば、片付けや修繕が前提の家も混ざります。実際の状況は個別にチェックしないと分からないので、気になる物件が見つかったら、修繕履歴や雨漏り・シロアリ被害の有無、インフラの状況といった重要な情報を個別に問い合わせるとよいでしょう。
不動産ポータルサイト
不動産ポータルサイトは、掲載数が多く、相場感を掴むのに向いている探し方です。エリアや築年数、面積の条件などを細かく設定できますし、エリアや規格ごとの相場もチェックしやすいです。
ただし、掲載されている情報が少ないケースがある点には注意が必要です。詳細なデータが掲載されていないと、一見お買い得に見えても、実態は手を付けるのが難しいような状態であることもあります。
不動産ポータルサイトはあくまで検索用と考えておき、詳しい情報は内見や不動産屋への問い合わせなどで確認しましょう。
地元の不動産屋
地元の不動産屋は、地域の事情に詳しく、ネットに出る前の情報や、個別の事情が絡む空き家を扱っていることがあります。とくに地方や郊外では、売主がネット掲載を望まないケースもあり、地元の業者ルートで候補が広がることがあります。
相談するときは、その不動産屋が空き家の取引に慣れているかをチェックしておくと安心です。空き家の取引実績の有無に加えて、可能であれば、空き家のリノベーションや再生の実績が豊富な業者を選ぶのが理想的です。
物件検索サイトや不動産業者の選び方は?

物件探しで失敗しないために大切なことは、最適な探す場所と頼れる相談相手を見つけることです。空き家は条件が複雑になりやすいので、物件そのものの良し悪しだけでなく「情報の集まり方」と「確認の進め方」で結果が変わります。ここでは、サイトと業者を選ぶときに押さえておきたいポイントを3つ紹介します。
1. サイトは「特定のニーズ」に強いサイトを選ぶ
空き家探しでウェブサイトを使う場合は、最初に「何を優先したいか」を決めて、そのニーズに強いサイトを使うのが近道です。掲載数の多さだけで選ぶと、必要な情報が揃いにくくなるので注意しましょう。
たとえば、移住支援や補助金も含めて探すなら自治体の空き家バンク、古民家やDIY前提で探すなら空き家専門サイト、相場感を掴みたいなら不動産ポータルというように、探す場所を目的に合わせるほど候補の精度が上がります。
2. 業者は「空き家管理」や「リフォーム」の実績があるかを確認する
業者を選ぶ際には、空き家売買や賃貸の手続きだけでなく、空き家の片付けや修繕、管理などの問題解決能力があるかもチェックしましょう。特に、雨漏りや床下、水回りなどの劣化が出やすい箇所のリフォーム経験があるかは大切なところです。
さらに、工務店や解体業者、残置物撤去業者といった関連業者の手配も可能な業者であれば、購入後の段取りも組み立てやすくなります。
3. 担当者は「デメリット」を提示してくれるか
空き家探しで失敗を減らすには、良い点よりも悪い点に着目する必要があります。特に、住むための支障となる点はあらかじめ把握しておき、住む前に可能な限り解消しておくべきでしょう。
そのため、担当者が価格の理由や注意点、デメリットなどを正直に解説してくれるかは、見ておくべきポイントといえます。デメリットも含めて判断材料を出してくれる担当者ほど、後から揉めやすいポイントを避けやすくなります。
空き家探しをする際の注意点は?買いたい・借りたい共通のポイント

空き家探しでチェックしておきたいポイントは「住める状態にするまでに何が必要か」と「住み始めてから負担が増えないか」の2点です。これらの点を把握しておかないと、あとから追加費用や手間が発生して、計画が崩れる恐れがあります。
そこでここでは、必ずチェックしておきたい以下の4つのポイントを解説します。
- 購入時のリフォーム費用
- 建物の老朽度や耐震性
- 災害ハザードエリアの確認
- 移住元との生活のギャップ
購入時のリフォーム費用
格安な空き家を購入する場合には、リフォーム費用が購入費用を上回ってしまうケースがよくあります。特に、内装がきれいに見えても、配管や電気、屋根、外壁などの部分が古いままだと、工事が連鎖して金額が膨らみやすいです。
また、リフォーム費用の見積もりを取るときには、住むために必要な工事が網羅されているかを意識しましょう。現況の確認が甘かったり、見積もり項目が誤っていたりすると、再手配や工程の組み直しで割高になりがちです。
この点を避けるためには、見積もりを集める前に現況を正しく理解しておく必要があります。取引の段階で、雨漏りの有無や設備の不具合、過去の修繕履歴などをしっかり説明してもらい、判断が難しい場合は、ホームインスペクション(住宅診断)も活用するとよいでしょう。
建物の老朽度や耐震性
空き家で特に怖いのが構造の老朽化です。床の沈み、柱や梁の傷み、基礎のひび割れ、雨漏り跡などは、直すとなると費用だけでなく工期も伸びやすいので、住み始めの計画が崩れがちです。
また、古い建物は耐震性が弱いことが多く、なかには1981年(昭和56年)5月31日以前に建築確認を受けた「旧耐震基準」の物件に該当するケースもあります。旧耐震の住宅を現在の基準である「新耐震」まで引き上げるには100万円以上の費用がかかるので、最初から新耐震の空き家を探した方がリスクは低いです。
災害ハザードエリアの確認
災害ハザードエリアとは、洪水や浸水、土砂災害などが起きた場合に被害が想定される区域のことです。自治体が公開しているハザードマップで確認でき、物件探しの段階で「その土地にどんなリスクがあるか」を把握するための基準になります。
ハザードマップでは、浸水の想定範囲や浸水深、土砂災害警戒区域(特別警戒区域を含む)などを確認できます。空き家は立地の魅力や価格の安さに目が行きやすいですが、災害リスクが価格に織り込まれているケースもあるため、内見前に一度チェックしておきましょう。
移住元との生活のギャップ
今まで当たり前だった生活インフラや移動手段、地域のルールが変わることで、暮らしの負担や出費が増える可能性があるため、移住元との生活のギャップにも気を付けましょう。
具体的には、車の必要性やスーパーや病院、学校までの距離、冬の凍結や除雪の必要性、下水の種類などを確認しておきましょう。さらに、セカンドハウスや別荘として利用するなら、使わない期間の換気・通水・草刈りにかかる手間やコストも検討しておくと安心です。
空き家にはどんな種類がある?人気の物件は?

空き家と一口にいっても、物件のタイプによって「安い理由」や「手間が増えるポイント」「向いている人」などはまったく違います。ここでは、代表的な5タイプの空き家について、特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。
古民家
古民家は、伝統的な外観や独特な雰囲気などが魅力な物件です。家そのものに価値を感じる人に人気が高く、状態が良ければ、別荘や趣味の拠点としても使いやすいでしょう。
ただし、建物の構造が古いことが多いため、断熱や耐震、水回りなどの品質が低いケースが多い点には注意が必要です。これらのリフォーム費用によっては、見た目以上に改修費がかさむケースがあります。
そのため、内見では「屋根・外壁」「床下」「水回り」を重点的に見て、住むために必須の工事がどれくらい必要かを先に掴んでおくと安心です。
農地付きの物件
農地付きの物件は、家庭菜園を超えて、畑や土地を活かした暮らしができるのが強みです。広い敷地が手に入りやすく、自然の近くで生活したい人には魅力的に映ることでしょう。
ただし、農地は一般の宅地と扱いが違い、農地法に基づき、農業委員会の許可が必要となる場合があります。農地部分を「売買できるのか」「貸し借りになるのか」「そもそも切り分けできるのか」を早めに確認し、家だけでなく土地の扱いまで含めて無理のない計画に落とすことが大切です。
0円や100万円以下などの格安物件
格安物件は購入費のハードルが低いため、DIYでリフォームをしたい人や、初期費用を抑えたい人などに人気があります。物件の状態や立地は厳しいことが多いですが、修繕内容が軽く済むケースに当たれば、家賃並みの予算で拠点を作れる可能性もあるでしょう。
ただし、老朽化や残置物、インフラ、再建築の制約などの問題を抱えているケースも多いです。購入費だけで判断すると、片付けや修繕で総額が跳ねやすいので「住める状態にするまでの費用」と「継続的な維持管理の手間」まで含めて検討することが大切です。
眺望が良い物件や観光地にある物件
眺望が良い場所や観光地にある物件は、別荘やセカンドハウスと相性が良いです。景色や温泉、海・山のアクティビティなど、立地そのものが価値になるため、満足度が高くなりやすいでしょう。
デメリットは、立地の価値が価格に反映されやすく割高になりやすい点です。また、山間部や海沿いでは、凍結や除雪、潮風による劣化、別荘地の管理費などによって、維持管理コストが増えるケースもあります。
リフォーム済みの物件
リフォーム済みの物件は、購入後すぐに住み始めやすく、購入後の計画を立てやすいメリットがあります。家具付き・家電付きの物件もあり、生活に必要なものを一から買いそろえるより割安になることもあります。
デメリットは、「どこまで直してあるか」によって価値が大きく変わる点です。内装がきれいでも、屋根・外壁・床下・配管など“お金が跳ねやすい部分”が手付かずだと、結局追加工事が必要になるケースがあります。工事内容の範囲と保証の有無を確認し、見た目だけで判断しないようにしましょう。
まとめ・総括
空き家探しは、物件そのものを見る前に「どこで探すか」「誰に相談するか」を整理するだけでも、失敗しにくさがかなり変わります。空き家バンクや専門サイト、地元業者にはそれぞれ得意分野があるため、自分が重視したい条件に合う探し方を選ぶことが、理想の物件に近づく第一歩になります。
空き家は価格の安さだけで判断すると、修繕費や管理負担、生活インフラのギャップで想定外の出費につながることがあります。気になる物件が見つかったら、建物の状態や災害リスク、周辺環境、必要な工事の内容まで一つずつ確認していきましょう。焦って決めるより、条件と負担を見比べながら進めたほうが、納得できる空き家探しになりやすいはずです。
「探し方がわからない」「管理が不安」という方は、アキサポへご相談ください。独自のノウハウで最適な物件探しをサポートします。
この記事の監修者
白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー
一級建築士
中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。