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公開日:2026.07.20 更新日:2026.06.29

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投資物件用のローンはどう選ぶ?住宅ローンとの違いや審査基準を解説

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投資物件をローンで購入する際は、金融機関の選定が運用の成否を大きく左右します。しかし、住宅ローンとの違いや金融機関の選び方、借入可能額の目安など、最初の段階で迷う方も多いのではないでしょうか。

また、ローンの条件がどう決まるのか、どのように評価されるのかも、これから不動産投資を検討する人にとって気になるポイントだと思います。 

そこでこの記事では、投資物件のローンの基本から、住宅ローンとの違い、金融機関ごとの特徴、審査で見られるポイント、返済期間や団信、諸費用などを解説します。

投資物件のローン(不動産投資ローン)とは

投資物件のローン(不動産投資ローン)とは、賃貸経営や収益目的で不動産を購入する際に利用するローンのことです。実際の呼び名は金融機関によって異なりますが、一般的に「不動産投資ローン」や「アパートローン」と呼ばれるものがこれに該当します。

不動産投資ローンを借り入れる主な目的は、自己資金だけでは購入が難しい投資物件を取得することにあります。自己資金だけで購入する場合に比べて、ローンを活用すれば、手元資金を残しながらより大きな物件を検討しやすくなります。

このように、少ない自己資金で大きな資産を取得し、投資効率を高める考え方を「レバレッジ」といいます。たとえば、自己資金500万円だけで物件を購入するよりも、ローンを組んで2,000万円、3,000万円の物件を購入できれば、得られる家賃収入の規模も大きくなります。

住宅ローンとの違い

住宅ローン
  • 目的:自分や家族が住むための住宅
  • 審査:個人の年収・勤続年数を重視
  • 金利:比較的低めに設定
不動産投資ローン
  • 目的:家賃収入を得るための投資物件
  • 審査:個人の属性+物件の収益性
  • 金利:リスク考慮のため高めに設定

住宅ローンと不動産投資ローンの大きな違いは、購入する不動産の目的です。住宅ローンは自分や家族が住むための住宅を購入することが目的ですが、不動産投資ローンは家賃収入を得るための物件の購入が目的になります。

また、審査されるポイントも異なります。住宅ローンでは、主に借りる人の年収や勤務先、勤続年数、信用情報などが重視されますが、不動産投資ローンでは、それらに加えて、物件の立地や築年数、家賃収入、空室リスク、担保評価なども確認されます。

金利の面では、一般的に不動産投資ローンのほうが住宅ローンより高めに設定されます。不動産投資ローンは事業性のあるローンなので、家賃収入が下がった場合や空室が続いた場合のリスクも考慮されます。 

投資物件に住宅ローンの流用(悪用)はNG!一括返済のリスクも

住宅ローンは、あくまで本人や家族が居住する住宅を購入することが目的であり、原則として賃貸目的の物件には使えません。

仮に居住用として住宅ローンを借りたあと、金融機関に無断で投資目的の賃貸に転用していたことが発覚すると、金銭消費貸借契約の違反と判断される可能性があります。契約内容によっては「期限の利益の喪失」事由に該当し、金融機関から残債の一括返済を求められることもあります。

例外として、転勤などの事情で一時的に自宅を貸すケースでは、金融機関への相談によって認められる場合もあります。ただし、自分で判断するのは危険なので必ず借入先へ確認しましょう。

投資物件向けローン(不動産投資ローン)の借入先と種類

投資物件のローンは、どの金融機関を利用するかによって、金利や審査の見方、融資対象となる物件の範囲が変わります。金利が低い金融機関ほど審査は厳しくなりやすく、反対に柔軟に相談しやすい金融機関では金利が高めになる傾向があります。

主な借入先は、以下のとおりです。

借入先金利の傾向審査の傾向向いているケース
都市銀行(メガバンク)低め厳しめ年収や資産背景が強く、担保評価の高い物件を購入する場合
地方銀行・信用金庫・信用組合中程度中〜厳しめ対象エリアの物件を購入し、地域の金融機関に相談したい場合
日本政策金融公庫比較的低め独自基準事業計画をもとに、比較的小規模な賃貸経営を検討する場合
ノンバンク・その他金融機関高め比較的柔軟銀行融資が難しい物件や、スピードを重視したい場合

それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。

都市銀行(メガバンク)

都市銀行(メガバンク)は、投資物件ローンのなかでも比較的低い金利で借りられる可能性がある金融機関です。

ただし、条件が良いだけあって審査は厳しくなりやすく、借りる人の年収、勤務先、資産状況、自己資金、信用情報などが細かく確認されます。物件についても、立地や築年数、担保価値、収益性が重視されるため、利用しやすいローンというわけではありません。

地方銀行・信用金庫・信用組合

地方銀行や信用金庫、信用組合は、地域に根ざした金融機関です。これらの金融機関では、個人の属性だけでなく、物件の事業性や地域性、賃貸需要などをチェックする場合があります。

都市銀行よりも柔軟に相談できるケースもありますが、金融機関ごとに融資方針が異なるため、必ずしも難易度が低いわけではありません。注意したいのは、融資対象となるエリアが限られるケースです。購入したい物件が支店の営業エリア外にある場合、そもそも相談できないこともあります。

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫(公庫)は、国が100%出資する政府系金融機関です。ここで最も注意すべきは、公庫の融資対象は「中小企業や個人事業主の事業資金」であり、個人の「資産形成目的(投資・副業)」への融資は明確に禁止されている点です。

融資審査をクリアするには、単なる「物件購入」ではなく、地域の空き家問題解決や雇用創出、高齢者向け住宅の確保など、社会性・地域活性化に資する「不動産賃貸事業の経営計画(事業計画)」を自ら立案し、事業主(開業届の提出や青色申告の実績等)としてのスタンスを示す必要があります。

その他にも、購入予定の不動産を担保にすることや、税金の未納や延滞がないことも条件として付されます。

金利は比較的低めの水準になることがありますが、融資期間は民間の金融機関より短くなる傾向があります。

ノンバンク・その他金融機関

ノンバンクやその他の金融機関は、銀行に比べて審査や融資条件が柔軟な場合があります。法定耐用年数を超えた築古物件や再建築不可物件など、都市銀行では担保評価が出にくい物件でも、ノンバンク等であれば独自の評価基準により融資を受けられる場合があります。

ただし、銀行融資に比べて金利が高くなりやすく、返済負担が大きくなる点には注意が必要です。ある程度、空室や修繕が発生しても返済を続けられるかを慎重に見ておきましょう。

金利タイプと金利情報の見方

投資物件のローンで確認したい金利は、大きく「変動金利」「固定金利」「優遇金利」の3種類に分けられます。それぞれの特徴は以下のとおりです。

金利タイプ特徴・メリットリスク・注意点
変動金利固定金利よりも低金利に設定される傾向があります。借入当初の返済額を抑えやすく、投資効率を高めやすい点が特徴です。市場金利の上昇に伴い、毎月の返済額が増える可能性があります。また、投資物件用ローンでは、住宅ローンのような「5年ルール」や「125%ルール」が適用されないケースもあります。
固定金利借入期間中、または一定期間の金利・返済額が固定されます。金利上昇の影響を受けにくく、長期的な収支計画を立てやすい点がメリットです。変動金利に比べて金利は高めに設定される傾向があります。また、固定期間中に一括返済や借り換えを行うと、違約金や解約手数料が発生する場合があります。
優遇金利借りる人の属性や物件評価などに応じて、金融機関の基準金利から一定の引き下げを受けた金利です。優遇がずっと続くとは限りません。「当初○年間のみ」など期限付きの場合、優遇期間の終了後に金利が上がり、返済額が増える可能性があります。

ここでは、それぞれのメリットと注意点を見ていきましょう。

変動金利:基準金利・見直しルール・上昇リスクに注意

変動金利は、市場金利や金融機関の基準金利に応じて、借入期間中に金利が変わるタイプです。固定金利より低めに設定されることが多く、借入当初の返済額を抑えやすいメリットがあります。

デメリットは、金利が上昇すると毎月の返済負担が増える点です。ここで特に注意したいのは、投資物件のローン(事業性融資)では、一般の住宅ローンで広く採用されている「5年ルール(5年間は返済額を据え置く)」や「125%ルール(見直し後の返済額は前回の1.25倍まで)」が適用されない金融機関が多数派であるという事実です。

金利の上昇がダイレクトに毎月の返済額に直結するため、日銀の金利引き上げ局面においては、固定金利との比較や、より厳格な収支シミュレーションが不可欠となります。

固定金利:金利は高いが変動のリスクがない

固定金利は、一定期間または借入期間中の金利が固定されるタイプです。変動金利に比べると金利は高めになりやすいデメリットはありますが、返済額の見通しを立てやすいという大きなメリットがあります。

投資物件の運用では、家賃収入や修繕費、空室リスクを見据えた長期的な収支管理が求められます。返済額が急増する心配がない点は固定金利の強みといえるでしょう。

優遇金利:銀行が提示する「値引き後の金利」

優遇金利とは、金融機関が基準金利から一定の引き下げを行った、いわゆる値引き後の金利のことです。

ただし、優遇金利は誰にでも同じ条件で適用されるわけではなく、適用される金利も、借りる人の年収や勤務先、自己資金、信用情報、物件の担保評価などによって、変わることがあります。

また、金利が適用される期間は、3年・5年・10年のように期限付きのものと、全期間に対して適用されるものがあります。通常、期限付きのものの方が引き下げ幅が大きくなります。

不動産投資のローン審査でチェックされる主要な条件

不動産投資のローン審査では、借りる人の返済能力だけでなく、購入する物件の収益性や担保価値も確認されます。主なチェック項目は、以下のとおりです。

  • 年収・勤務先・勤続年数:安定した収入があり、継続して返済できるかを確認される
  • 自己資金の額と過去の延滞履歴:頭金や諸費用を用意できるか、信用情報に問題がないかを見られる
  • 現在の年齢と完済時年齢:金融機関が定める完済時年齢に収まるかを確認される
  • 立地・築年数・収益性:担保価値や賃貸需要があり、家賃収入で返済できるかを見られる
  • 団体信用生命保険への加入可否:健康状態によって、融資条件に影響する場合がある

このように、不動産投資ローンでは「借りる人」と「物件」の両方が審査されます。年収が高くても物件の収益性が低ければ希望額を借りられないことがあり、反対に物件の条件が良くても自己資金や信用情報によって融資条件が変わることがあります。

投資物件 ローンの借入可能額(融資限度額)はどう決まる?

不動産投資ローンの借入可能額は、主に「借りる人の属性」と「購入する物件の価値」の2つから判断されます。住宅ローンのように年収だけで大まかな借入額が決まるわけではなく、物件から得られる家賃収入や担保価値も重要な審査対象になります。

主な判断基準は、以下のとおりです。

  • 個人の属性:年収の7〜10倍程度が融資額の初期目安といわれるのが一般的だが、実際は勤務先、勤続年数、自己資金、信用情報によって変わる
  • 物件の価値:立地や築年数、想定家賃、空室リスクなどから、家賃収入でローンを返済できるかを確認する
  • 他社からの借入れ:住宅ローンやカードローン、自動車ローンなどの返済がある場合、借入可能額に影響することがある

つまり、借入可能額は「いくら借りたいか」ではなく、「いくらまで返済できると判断されるか」が重視されます。たとえ利回りが高く見える物件でも、築年数や立地、空室リスク、借りる人の既存借入れなどを総合的に見た結果、希望額まで借りられないこともありえます。 

返済期間と返済比率はどう決めるべき?

投資物件のローンでは、返済期間と返済比率を「毎月の手残りが残るか」を基準に決めることが大切です。総返済額を抑えるために、短期間で返済したい人もいると思いますが、毎月の返済額が大きくなりすぎると、空室や修繕が発生したときに資金繰りが苦しくなる可能性があります。 

主な確認ポイントは、以下のとおりです。

  • 返済期間:毎月の返済額を抑えるのか、総返済額を抑えるのかを整理して決める
  • 年齢と物件寿命:完済時年齢や建物の築年数によって、希望する期間で借りられるかを確認する
  • 返済比率:家賃収入に対するローン返済額の割合が重くなりすぎないようにする
  • 期間と比率のバランス:手残りを確保しながら、将来の繰り上げ返済や借り換えも含めて考える 

家賃収入に対する返済比率は、経費がかかることを踏まえると50%以下にするのが一つの目安といえるでしょう。より具体的に見るなら、入居者の退去や設備交換など、想定外の支出が起きても運用を続けられるかをシミュレーションしてみましょう。 

ローン借入時の諸費用と手数料(事務手数料・保証料など)

投資物件のローンの契約時には、ある程度の諸費用が発生します。手数料の負担を見落とすと、購入時の自己資金や運用中の資金計画にずれが出ることがあります。

主な費用は、以下のとおりです。

  • 事務手数料:金融機関に支払う手数料。定額型では数万円程度、定率型では借入額の1〜2%程度が一般的
  • 保証料:保証会社を利用する場合にかかる費用。一括払いでは借入額の2%前後、金利上乗せ型では年0.2〜0.5%程度上乗せされるのが一般的
  • 違約金・繰上返済手数料・条件変更手数料:借り換えや繰り上げ返済、返済条件の変更時に発生する場合がある。金額は無料〜数万円程度が多いが、固定金利期間中の一括返済では高額になることもある
  • 登記・印紙・司法書士費用などの周辺コスト:抵当権設定登記では借入額の0.4%の登録免許税がかかる。契約書の印紙代は借入額によって変わり、司法書士報酬は数万円〜10万円程度が目安

これらの諸費用は金融機関や契約内容によって異なります。将来的に借り換えや繰り上げ返済を検討する可能性がある場合は、あらかじめ各種手数料を含めて比較しておきましょう。

よくある質問

Q. 不動産投資ローンは年収がいくらから利用できますか?
A. 金融機関によって異なりますが、一般的には年収500万円以上がひとつの目安となります。ただし、物件の収益性や自己資金の額によっては、それ以下の年収でも融資を受けられるケースがあります。
Q. 築古物件でもローンを組むことは可能ですか?
A. 可能です。都市銀行などでは法定耐用年数を超えた物件への融資は厳しくなりますが、ノンバンクや一部の地方銀行・信用金庫では、独自の担保評価基準により柔軟に対応してもらえる場合があります。
Q. 住宅ローンが残っていても不動産投資ローンは借りられますか?
A. 借りられます。ただし、既存の住宅ローンの年間返済額を含めて全体の返済比率が審査されるため、借入可能額が減額されるなどの影響が出る可能性はあります。

投資物件ローン選びのポイントまとめ

自分に合ったローンを見つけるためには、今回解説した、ローンの仕組みや審査の見方を知っておくことが欠かせません。金利や借入額に目が行きがちですが、条件の良し悪しは返済期間や自己資金、諸費用など、複数の要素を見ないと分かりません。

最初から完璧な資金計画を作る必要はありません。まずは購入したい物件の価格、想定家賃、手元に残せる自己資金、毎月の返済額を書き出してみるだけでも、検討すべきローンの方向性が見えやすくなるはずです。

アキサポでは、使われていない空き家や古民家を初期費用0円でリノベーションし、収益化するサポートを行っています。一般的な投資物件のローン借入にハードルを感じている方は、自己資金を抑えた空き家活用もぜひご検討ください。

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この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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