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公開日:2026.08.25 更新日:2026.07.31

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地方移住の支援制度【2026年】移住支援金の条件・金額・申請方法

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地方移住を考えるとき、ネックになりがちなのが、引っ越し代や住宅改修費用、転職までにかかる生活費といった初期費用です。こうした負担を抑えるために活用したいのが、国や自治体の地方移住の支援制度ですが、誰でも使うことができるのでしょうか?

じつは、地方移住の支援制度は申請すれば誰でも利用できるわけではありません。移住前の相談や着工前の申請を条件とする制度もあり、転入してから調べ始めると間に合わない可能性があります。

そこで本記事では、地方移住で使える主な支援と、代表的な「移住支援金」の条件・金額・申請方法などを紹介します。

地方移住の支援制度の全体像

地方の風景

地方移住の支援は、移住支援金、住宅、就業・起業、子育ての4分野に分けて探すと効率的です。

まず実施主体ですが、地方移住の支援を行っているのは国だけでなく、都道府県や市町村の場合もあります。同じ都道府県内での自治体でも、ある自治体では行っていて、隣の自治体では行っていないということもあり得るほど地域性が高いので、制度を探す際には移住先候補の自治体をそれぞれチェックしておきましょう。

制度の内容は、今回解説する「地方移住支援金」のように現金を支給するものに限らず、仕事探しや住まい探し、お試し移住なども行われています。主な支援制度には以下のようなものがあります。

支援分野主な内容確認先
移住・引っ越し移住支援金、引っ越し費用の補助、定住奨励金市町村の移住・定住窓口
仕事対象求人の紹介、就職相談、起業・就農支援都道府県のマッチングサイト、就業支援窓口
住まい空き家バンク、家賃・住宅取得・改修費の補助市町村の住宅・空き家担当窓口
暮らし移住相談、お試し住宅、子育て・医療に関する支援移住相談窓口、各制度の担当課

なお、複数の制度を併用できるか否かは制度ごと、自治体ごとに異なります。同じ費用を複数の補助対象にできない場合もあるため、利用したい制度を一覧にし、対象経費と申請時期を担当課へ確認しましょう。

地方創生移住支援事業による移住支援金とは

ここからは、今回のテーマである地方創生移住支援事業による移住支援金の概要や対象要件、受け取れる金額などを詳しく見ていきましょう。

まず概要ですが、地方創生移住支援事業は、東京23区に在住または通勤していた人が、東京圏外などへ移住して就業・起業等を行う場合に、移住支援金を支給する制度です。地方への人の流れをつくり、中小企業や農林水産業など、地域の担い手を確保することを目的としています。

事業の主体は地方公共団体であり、国から都道府県へ交付金が交付され、移住者には市町村から支援金が支給されます。そのため、実施期間や支給額、受付期間、必要書類などは、都道府県・市町村によって異なります。

次の見出しからは、具体的な対象要件を見ていきましょう。

移住支援金の対象要件

ポイント

移住支援金の対象になるには、次の3つの要件をすべて満たす必要があります。

  • 1. 移住前に、東京23区へ一定期間在住または通勤していたこと
  • 2. 東京圏外または東京圏内の条件不利地域にある、対象市町村へ移住したこと
  • 3. 対象求人への就業、テレワーク、起業、地域活動などの要件を満たしたこと

これらの要件に加えて、転入後の申請期限と、申請後5年以上継続して居住する意思も確認されます。

なお、制度上の要件を満たしていても、過去の住所や通勤、移住後の就業状況などを、自治体が指定する書類で証明できなければ申請できません。必要書類は申請類型や自治体によって異なるため、転入前に担当窓口へ相談し、何をいつまでに用意するか確認しておきましょう。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.【移住元】東京23区在住・通勤の要件

まず移住元の要件は、原則として、住民票を移す直前の10年間に通算5年以上、かつ直前に連続1年以上、東京23区内に在住または東京圏の対象地域から23区へ通勤していたこと等が必要です。なお、ここでいう東京圏とは、東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県です。

  • 東京23区内に在住していた
  • 東京圏のうち条件不利地域を除く地域に在住し、東京23区へ通勤していた

なお、雇用者として東京23区へ通勤していた期間を対象にする場合は、雇用保険の被保険者として通勤していたことが条件です。

また、東京圏のうち条件不利地域を除く地域に住みながら、東京23区内の大学等へ通学し、その後、東京23区内の企業等へ就職した人は、通学期間を移住元の対象期間へ加算できる場合があります。該当する可能性がある人は、通学先、卒業時期、就職先、在職期間を整理して自治体へ確認しましょう。

【移住先】東京圏外・条件不利地域と対象自治体の要件

移住先は、東京圏外の道府県、または東京圏内の条件不利地域にある市町村でなければなりません。さらに、移住先の都道府県と市町村が、地方創生移住支援事業を実施していることが必要です。

本制度における条件不利地域とは、次の法律の対象地域を有する市町村と、2010年から2020年までの人口減少率が10%以上の市町村を指します。ただし、政令指定都市は除かれます。

  • 過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法
  • 山村振興法
  • 離島振興法
  • 半島振興法
  • 小笠原諸島振興開発特別措置法

なお、同じ都道府県内でも、事業を実施している市町村と実施していない市町村があります。また、自治体独自の対象区域や受付期間が設定されている場合もあります。対象地域と実施状況は年度ごとに変わります。公開時点の地方創生移住支援事業ページと、移住先自治体の最新募集要項で確認してください。

【就業等】就業・テレワーク・起業・地域活動の要件

移住後の就業については、下記の4つの条件のうち、いずれかを満たす必要があります。

  • 1. 地域の中小企業等へ就業する
    都道府県のマッチングサイトに、移住支援金の対象として掲載された求人へ就業します。プロフェッショナル人材事業または先導的人材マッチング事業を利用して就業する方法もあります。
  • 2. テレワークで移住前の業務を継続する
    自分の意思で地方へ移住し、移住前に行っていた業務を移住先で引き続き行います。テレワーク類型を実施するかどうかは自治体の任意であるため、希望する市町村が対象としているか確認が必要です。
  • 3. 市町村独自の地域活動要件を満たす
    市町村から関係人口として認められ、地域の担い手となるための要件を満たす類型です。対象となる活動や過去の関わり方などは、市町村によって異なります。
  • 4. 地方創生起業支援事業を利用する
    地域課題の解決を目的とする社会的事業を起業し、1年以内に起業支援金の交付決定を受けていることが条件です。

申請期限と定住要件(転入後1年以内・申請後5年以上)

移住支援金は、原則として転入後1年以内に申請します。ただし、自治体が独自の受付期間を設けていたり、予算上限に達した時点で受付を終了したりする場合もあるため、転入前に申請期限と必要書類を確認しておきましょう。

また、申請後は5年以上、移住先市町村に継続して居住することを求められます。「転入後5年間」ではなく、「移住支援金の申請後5年以上」である点に注意してください。

なお、移住支援金には返還制度があり、申請から5年以内に移住先市町村から転出した場合や、虚偽の申請が判明した場合などは、支援金の返還を求められる場合があります。具体的な返還額や、災害・病気・転勤などやむを得ない事情の扱いは自治体によって異なるため、必ず移住先市町村の要綱を確認してください。

移住支援金の受給額

電卓と家

移住支援金の上限額は、世帯で移住するか、単身で移住するかによって異なります。国が定めるそれぞれの上限は以下のとおりです。

区分国の制度上の上限額
単身で移住する場合60万円以内
世帯で移住する場合100万円以内
18歳未満の世帯員を帯同する場合1人につき最大100万円を加算

上記の表から具体的な額を想定してみると、たとえば、夫婦と18歳未満の子ども2人が移住する場合、制度上は世帯分100万円に子ども加算200万円を加え、最大300万円となります。

ただし、実際の支給額は都道府県が設定するため、すべての自治体で上限額まで受け取れるとは限りません。子ども加算についても、対象年齢の判定日や世帯に関する条件、必要書類などは、移住先の募集要項で確認する必要があります。

地方移住支援制度の申請手順|転入前に確認すること

移住支援金は、移住先の市町村へ転入し、就業・テレワーク・起業・地域活動などの要件を満たしたうえで申請する流れとなっています。基本的な流れは以下のとおりです。

移住支援金の申請フロー
1
事業の実施状況を確認する

希望する市町村が制度を実施しているか、対象地域、受付期間、予算、事前相談の要否を確認します。

2
申請する類型を決める

対象求人への就業、テレワーク、関係人口・地域活動、起業のうち、どの要件で申請するかを整理します。

3
転入前に要件と必要書類を確認する

移住元の在住・通勤歴や家族構成を伝え、対象になる可能性と必要な証明書類を自治体へ確認します。

4
転入し、申請類型の要件を満たす

住民票を移し、就業、テレワークの継続、起業支援金の交付決定、地域活動など、該当する要件を満たします。

5
市町村へ申請する

転入後1年以内かつ市町村の受付期間内に、指定の申請書と証明書類を提出します。

6
支給後の要件を守る

申請後5年以内の市町村外への転出や、申請時の就業状況の変更は返還に関わることがあるため、変更前に自治体へ相談します。

なお、具体的な申請手順や受付開始時期は自治体によって異なることがあります。自己判断で転入や就職を進めず、必ず転入前に担当窓口へ相談しておきましょう。

申請に必要な書類と問い合わせ窓口

不動産投資の説明をする担当者と話を聞く男女

移住支援金の必要書類は、自治体と申請類型によって異なります。全国共通の書類が一式定められているわけではないため、以下はあくまで一般的な例として確認してください。

証明する内容必要書類の例
本人・世帯に関する情報本人確認書類、住民票、世帯員を確認できる書類
移住元の住所・通勤実績住民票の除票、戸籍の附票、就業証明書、雇用保険の加入期間を確認できる書類など
移住先での居住移住後の住民票、自治体が指定する居住確認書類
対象求人への就業就業証明書、対象求人への就業を確認できる書類
テレワークの継続勤務先が発行するテレワーク実施証明書など
起業起業支援金の交付決定通知書
関係人口・地域活動活動実績など、市町村が独自に指定する書類

特に注意したいのが、東京23区への通勤実績です。雇用者として通勤していた期間を移住元要件に含めるには、雇用保険の被保険者として通勤していたことが条件になります。勤務先が東京23区内にあったというだけで判断せず、対象期間を自治体指定の書類で証明できるか確認しましょう。

問い合わせ先は、移住先市町村の移住・定住担当窓口が基本です。相談するときは、次の情報を整理して伝えると、対象になる可能性を確認してもらいやすくなります。

  • 転入予定日
  • 過去10年間の住所
  • 東京23区内での勤務期間
  • 移住後に予定している働き方
  • 単身・世帯の別と家族構成
  • 利用を考えている申請類型

なお、制度は年度ごとに内容や指定様式が更新される可能性があります。検索結果に残っている過去年度の募集要項ではなく、申請する年度の要項と様式を入手して準備してください。

地方移住の支援情報の探し方(自治体・求人・相談)

最後に、地方移住の支援情報を効率的に探す方法を紹介します。最初にも説明しましたが、地方移住の支援制度は地域性が高いため、国の制度ページだけでなく、都道府県と市町村の公式情報を組み合わせて確認するのが鉄則です。

具体的には以下のような流れで進めるとよいでしょう。

  • 1. 国のページで移住支援事業の実施自治体を確認する
  • 2. 都道府県の移住支援ページで支給額や対象求人を調べる
  • 3. 市町村の募集要項で申請期限・追加条件・必要書類を確認する
  • 4. 不明点を移住先市町村の担当窓口へ問い合わせる

このとき、就業類型で申請する場合は、都道府県のマッチングサイトに「移住支援金の対象」として掲載された求人を探します。一般の求人サイトに掲載されているだけでは対象にならないため、応募前に移住支援金の対象求人であることを確認してください。

また、テレワーク、関係人口、地域活動については、実施の有無や条件が市町村によって異なります。国の制度上は対象となる類型でも、希望する市町村が採用しているとは限りません。

ここで気を付けたいのが、制度の条件だけで移住先を決めないことです。制度の手厚さだけで地域を決めてしまうと、実際の暮らしとのミスマッチが起こる可能性があります。自治体の移住相談やオンライン相談も利用し、仕事、住まい、車の必要性、子育て環境、冬の生活費なども確認しておきましょう。

なお、国の地方創生「移住支援金」ページでは、実施自治体一覧、移住相談窓口、地方移住の支援情報などを確認できます。まずは候補地域が制度の対象かを調べ、最新の募集要項を入手するところから始めましょう。

地方移住支援のよくある質問
Q. 東京圏から地方へ移住すれば、誰でも移住支援金を受け取れますか?

A. いいえ。東京23区に住んでいた人のほか、東京圏の対象地域から23区へ通勤していた人も対象になり得ますが、一定の在住・通勤期間、移住先、就業・テレワーク・起業・関係人口等の要件を満たす必要があります。移住先の市町村が制度を実施していることも条件です。

Q. いつ自治体へ相談すればよいですか?

A. 遅くとも転入前に相談しましょう。就業類型の場合は、応募先が移住支援金の対象求人かを応募前に確認し、移住元の在住・通勤歴、申請類型、必要書類、受付期間も自治体へ確認します。

Q. 支給後に市町村外へ転出したり、退職したりすると返還ですか?

A. 申請日から3年未満に受給した市町村から転出すると原則全額、3年以上5年以内なら半額の返還対象です。就業類型では、申請日から1年以内に対象職を辞した場合も全額返還となることがあります。一方、テレワークなど申請類型によって扱いが異なり、やむを得ない事情が認められる場合もあるため、変更前に市町村へ相談してください。

まとめ:支援金を賢く使い、理想の住まいを「アキサポ」で見つけよう

今回紹介した移住支援金は、引っ越しや住居の確保といった、移住時にかかる初期費用を抑える大きな助けになります。ただし、支援金の対象になったとしても、移住後の暮らしに合う住まいが見つからなければ、安心して新生活を始めることはできません。

最近は手ごろな価格で空き家を手に入れて住み始める方法もありますが、空き家は物件ごとに状態の差が大きく、売買の際には「契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)」が免除されているケースも多いため、よく確認しないと多額の修繕費が自己負担になる恐れがあります。 

そこで活用したいのが、空き家活用サービスの「アキサポ」です。アキサポとは、空き家の専門家チームが運営する空き家マッチングサービスで、地方移住向けの住宅や古民家を含む、全国の空き家・中古住宅を扱っています。また、物件を探すだけでなく、購入後の活用方法やリフォームについて相談しながら検討することも可能です。

空き家の専門家ならではのリアルなノウハウや、おすすめのエリアや、あなたに合った住み方の提案も行えますので、住宅探しで失敗したくない方は、ぜひ一度ご相談ください。

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この記事の監修者

一級建築士 白崎 達也

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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