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公開日:2026.08.09 更新日:2026.07.27

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【後悔しない田舎移住】よくある失敗例と対策・進め方を解説

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田舎移住とは、東京などの大都市部から自然豊かな地方や農山漁村へ生活の拠点を移し、新しい暮らしを始めることです。

「自然に囲まれた暮らしをしたい」「広い家でゆとりのある生活を送りたい」そんな憧れがある一方で「仕事は見つかるのか」「地域になじめるのか」と不安を感じ、田舎移住への一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか

この記事では、田舎移住のメリット・デメリットをはじめ、失敗しやすいポイントと対策、情報収集の進め方、空き家バンクを活用した住まい探し、お試し移住、自治体の移住支援制度まで、順を追ってご紹介します。

田舎移住で得られるメリットとデメリット

田舎移住のメリットは、広い住まいや自然環境、生活コストの低さ、地域とのつながりを得やすい点です。一方デメリットは、車中心の生活になりやすく、求人が限られ、地域行事への参加が求められる場合がある点です。移住後のギャップを減らすため、まずは両面を把握しましょう。

移住後のギャップを減らすために、まずはメリットとデメリットを把握しておきましょう。

項目メリットデメリット
住まい広い家や庭付きの物件を選びやすい築年数の古い空き家は修繕や断熱対策が必要な場合がある(※)
生活環境自然に囲まれ、静かでゆとりのある暮らしを実現しやすい車中心の生活になりやすく、公共交通機関が少ない地域もある
生活コスト都会より家賃や住宅価格を抑えられる地域が多い車の維持費や光熱費、修繕費などが増えることがある
働き方リモートワークや地域に根差した働き方を選びやすい地域によっては求人が少なく、仕事の選択肢が限られる
地域との関わり地域との交流や人とのつながりを築きやすい自治会や地域行事などへの参加が求められる場合がある

(※)築年数の古い空き家は修繕や断熱対策が必要です。また、個人間売買や空き家バンクの取引では、売り主の「契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)」が免除されているケースが多く、購入後に欠陥が見つかっても自己負担で直さなければならないリスクがあります。

田舎移住を考える前に整理すること

住まい、仕事、交通、教育・医療、通信環境、地域とのつきあい方など、充実した田舎暮らしを支える要素はさまざま。

移住先選びで迷わないために、重要なポイントがあります。 それは、実現したい暮らしを明確にすることです。

🧭田舎移住をスムーズに進める3ステップ

1

移住したい理由を整理する

「なぜ移住したいのか」を書き出し、ネット環境や交通利便性など譲れない生活条件を明確にします。

2

生活インフラと仕事を確認する

スーパー・病院までの距離、光回線の状況、現地の求人やテレワークの可否をチェックします。

3

現地の下見とお試し移住

季節を変えて何度も現地を訪れ、お試し住宅などで実際の生活動線を体験します。

移住したい理由を書き出す

まずは「なぜ地方移住をしたいのか」を書き出してみましょう。

自然に囲まれた暮らしや広い住まいへの憧れ、子育て環境を変えたいといった希望と、家賃を抑えたい、働き方を見直したいといった現実的な目的とを分けて考えるのがコツです。

次に、「譲れない条件」と「妥協できる条件」を整理します。例えば「光回線が使える」「車1台で暮らせる」「雪が少ない地域がいい」などは、生活の土台となる部分です。一方で、海や山といった周辺環境や築年数については、選択肢を広げるためにも柔軟に考えておくとよいでしょう。

家族で移住する場合は、通学や医療機関へのアクセス、買い物環境など、全員が納得できる条件をあらかじめ共有しておくと安心です。

移住するタイミングを決める

転職や子どもの進学、親の介護、貯蓄の状況などを踏まえ、住まい探しや仕事探しをいつ始めるか逆算しながら計画を立てましょう。

いきなりの定住に不安がある場合は、二拠点生活やお試し移住から始めてみるのも方法のひとつです。地域との相性や生活リズムを確かめながら、段階的に移住を考えていくというやり方もあります。

また、現地の下見は季節を変えて訪れるのがおすすめです。雪や暑さ、湿気、虫の多さなどは写真だけでは伝わりにくいため、実際に生活環境を体験しておくと、暮らしのイメージがぐっと具体的になります。

生活インフラと仕事の見込みを確認する

買い物は「スーパーまで車で何分か」だけでなく、品揃えや営業時間、ドラッグストアやホームセンターの有無も確かめておきましょう。医療機関については、内科や小児科に加えて、救急対応の病院までにかかる時間も把握しておくと安心です。

通信環境も見落としがちなポイントです。光回線の提供エリアや携帯電話の電波状況を現地で確かめ、リモートワークをする場合は通信速度だけでなく、安定しているかどうかも大切です。

いまの仕事を続けるのか、移住先で新しく探すのかも整理しておきましょう。現地で就職する場合は、求人の種類や給与水準、通年雇用か確認しましょう。起業や副業を考えている場合は、人口だけでなく、人が集まる場所や地域の需要についても調べておくとよいでしょう。

田舎移住で多い失敗例と対策

田舎移住の失敗例や対策を考えるイメージの、豊かな自然(田畑・山)と生活インフラが共存する地方都市

田舎移住で後悔してしまう原因の多くは、都会との暮らしの違いを十分に想定できていないことにあります。ここでは、交通や生活費、地域とのつきあい方など、つまずきやすいポイントを挙げていきます。

交通の不便さに備える

交通は「駅やバス停があるかどうか」ではなく、「目的地までの移動時間」が判断のポイントです。病院や職場、スーパー、役所、子どもの学校や習いごとなど、日常的に利用する場所への移動時間を、平日・休日それぞれで確かめておくとよいでしょう。便数が少ない地域では、移動時間以上に待ち時間が負担になることもあります。

車が必要な地域では、購入費だけでなく、保険や税金、車検、燃料代、駐車場代などの維持費も想定しておきます。雪の多い地域では、スタッドレスタイヤや除雪用品などの費用も見込んでおきましょう。

免許がない場合や運転に不安がある場合は、カーシェアや公共交通機関、送迎サービスといった、代わりの移動手段を確認しておきましょう。

地域コミュニティとの距離感を考える

自治会や地域行事、清掃活動などへの参加が求められる地域もあります。参加の有無だけでなく、どの程度関わるのが一般的なのかを、自治体や移住相談窓口であらかじめ聞いておくと安心です。

近所づきあいの距離感は、地域によって大きく異なります。交流を楽しみたいのか、プライベートを大事にしたいのかによって、自分に合う地域は変わります。

また、役場の担当者や先輩移住者、大家さん、不動産会社など、困ったときに相談できる相手をあらかじめ複数見つけておくと、移住してからも安心して暮らしやすくなります。

生活費が想定より増えるケースを知る

田舎は家賃が安くても、生活費全体が下がるとは限りません。車の維持費に加えて、築年数の古い住まいでは光熱費や修繕費がかさむこともあります。除雪や庭の手入れなど、都会では意識しなかった費用や手間が発生するケースもあるでしょう。

食費についても地域によって差があります。買い物の環境によっては、まとめ買いが必要だったり、移動のためのガソリン代がかさんだりすることも。

家賃だけで判断を急がず、車にかかる費用、光熱費、通信費、修繕費、冬場にかかる費用まで含めて計算しておきましょう。

移住先の情報収集の方法

地方移住の情報収集や準備をイメージした、山並みと家に向かう引っ越しトラックの模型

情報収集のコツは、最初は広く、そのあとで深くという順番にすることです。理想の暮らしから候補を挙げて、自治体や現地の情報を比べながら、自分に合う移住先を絞り込んでいくと、効率よく進められます。

暮らしのテーマから探す

まずは「どんな田舎暮らしをしたいか」をテーマに候補を広げます。海や山の近く、雪が少ない地域、農業や家庭菜園を楽しめる環境、テレワーク向きなど、希望する暮らしを具体的にすると、移住先を探しやすくなります。テーマ別の移住サイトや体験談は、土地勘がない人でも情報を集めやすいでしょう。

体験談をチェックするときは、良かった点だけでなく、困ったことやその解決方法にも目を向けましょう。

虫や湿気への対策、車が必要になった理由、冬の光熱費など、リアルな暮らしがわかる情報は、移住後のイメージづくりに役立ちます。また、家族構成や働き方が似ている移住者の体験談は、移住後の暮らしを具体的に想像するヒントになります。

地域・自治体から探す

候補が絞れてきたら、自治体のホームページや移住相談窓口、移住支援サイトなどで、移住支援制度や補助金、空き家バンク、仕事、子育て環境などを確認しましょう。制度は年度ごとに内容が変わることも多いため、最新の情報をチェックしておきます。

ランキングも参考にはなりますが、必ずしも自分に合う地域とは限りません。住まいの候補地からスーパーや病院、学校、最寄り駅、職場までの距離や移動時間を地図で確かめ、実際の生活をイメージしながら比べてみましょう。

田舎移住の住まい探し|空き家・物件の見つけ方

田舎の住まい探しでは、都市部に比べて物件数が少なく、空き家の状態にも差があります。

空き家バンクや地元の不動産会社、自治体の移住相談窓口をうまく活用しながら情報を集め、価格だけでなく、建物の状態や修繕にかかる費用も含めて比べましょう。

空き家バンク・不動産・現地相談を使い分ける

空き家バンクで物件を探す際は、登記簿(登記事項証明書)の「所有者」を必ず確認しましょう。 なぜなら、2024年4月から不動産の「相続登記」が法律で義務化されたからです。

2026年現在、義務化前に発生した過去の相続分についても、法的な猶予期限である「2027年3月31日」が目の前に迫っています。 亡くなった親や祖父母の名義のまま放置されている物件は、法律違反(10万円以下の過料)のリスクがあるだけでなく、親族間で話し合いがまとまっておらず、購入手続きが途中でストップする大トラブルに発展するケースがあります。

名義が不確かな物件は、契約前に必ず司法書士などの専門家へ相談してください。一つの方法だけに頼らず、併用しながら情報を集めるのがおすすめです。

探し方向いている人メリット注意点
空き家バンク費用をできるだけ抑えて移住したい人自治体が運営しているため安価。移住支援金やリフォーム補助金とセットで申請しやすい物件数が限られる。契約手続きは当事者間で行うケースが多く、法律トラブルを防ぐために専門家を挟む必要がある
地元の不動産会社スムーズかつ安全に取引を進めたい人賃貸・売買物件が豊富。契約時にプロ(宅建業者)が仲介するため、契約不適合責任などの法的な説明をしっかりと受けられる空き家バンクに比べて仲介手数料が発生するため、初期費用が高くなることがある
自治体・移住相談窓口地域全体の情報収集から始めたい人地域のリアルな暮らし、補助金制度、空き家情報の入手ルートをまとめて相談できる物件の直接的な仲介(契約手続き)は行わないため、不動産会社などと併用する必要がある

空き家の内見で確認するポイント

内見で優先したいのは、見た目よりも建物の状態をチェックすることです。雨漏りや床のたわみ、シロアリの痕跡、窓の建てつけ、断熱性、結露やカビなどは、住み心地や修繕にかかる費用に大きく関わってきます。

そのほか、給排水や電気の容量、ガスの種類、浄化槽の有無や点検の状況も確かめておく必要があります。道路への接道状況や駐車スペース、雪が積もったときの出入りのしやすさなど、日常生活に関わる環境もあわせて見ておきましょう。

リフォーム費用は、「理想の住まい」にするための金額ではなく、「住み始められる状態」にするための費用を基準に見積もるのがポイントです。あわせて補助金の対象となる工事や条件を確かめ、庭や畑の手入れ、夏や冬の住み心地までイメージしましょう。

お試し移住の使い方

お試し移住は、田舎移住の成功率を高めるうえで心強い方法です。旅行では掴みにくい平日の暮らしや、悪天候の日、夜の環境を体験することで、実際の生活をイメージしやすくなります。

大切なのは、観光気分ではなく「生活を試してみる」という意識です。行きたい場所をめぐるよりも、スーパーで買い物をする、病院まで移動する、子どもの送迎ルートを確かめるなど、普段の生活を再現してみましょう。

お試し移住では、自分には合わないかもしれない…と分かることも、大切な成果のひとつです。移住する前に違和感に気づければ、時間や費用のロスを抑えて別の地域を検討することができます。

お試し移住で確認したいこと

お試し移住では、次のポイントを意識して確認しましょう。

確認する視点具体的に見るポイント
生活動線スーパー・病院・役所・学校までの移動時間、混雑時間帯、駐車のしやすさ(平日と休日の両方)
通信・住環境光回線・携帯の電波、夜の暗さや騒音、湿気、虫の多さ(昼だけでは分からない点)
地域との付き合い自治会活動の実態、移住者の割合、困ったときの相談先

移住後の暮らしに慣れるコツ

田舎移住後の生活に慣れるためのコツやアドバイスを示す「POINT」ブロックとノート

移住直後は、生活環境も人間関係も一からのスタートです。最初から頑張りすぎると疲れてしまい、田舎暮らしは自分に合わない…と感じる原因にもなります。

まずは、通院先や買い物先、役所の手続き、ゴミ出しのルール、冬の備えなど、日常生活の基盤を整えることから、始めましょう。

また、都会と比べるのではなく、時間のゆとりや自然の豊かさなど、移住で得られた価値にも目を向けてみましょう。移住した目的を振り返ることが、一時的なストレスに振り回されにくくなるコツでもあります。

まちの人の声・移住体験談の活かし方

移住体験談で参考になるのは、よかったことだけでなく、困ったこととその解決の仕方まで紹介されているものです。車が必要になった理由や虫・湿気への対策、地域とのつきあい方など、実体験にもとづく情報に注目してみましょう。

参考にする事例としては、自分と条件が近い人を選ぶのがおすすめです。家族構成や働き方、子どもの有無、運転への慣れなどが違うと、同じ地域であっても暮らしやすさの感じ方は変わってきます。体験談は、こうした前提条件もあわせて読むことが大切です。できれば、現地で先輩移住者や地域の方の生の声を聞く機会をつくれるとよいでしょう。

田舎移住の支援制度|補助金・相談窓口

自治体では、移住者向けに補助金や住宅支援、仕事の支援など、さまざまな制度を用意しています。うまく活用できれば、引っ越し費用や住宅の取得・改修にかかる費用の負担を抑えられる場合もあります。

支援制度は自治体ごとに内容や対象条件、申請期限が異なります。移住計画とあわせて早めに確かめ、必要な書類や手続きの準備を進めていきましょう。

利用できる支援制度の種類

主な支援制度は次のとおりです。

支援制度主な内容
移住支援金移住に伴う初期費用を補助する制度
住宅支援家賃補助、住宅取得補助、空き家の改修費補助など
子育て支援出産・子育て支援、保育・教育に関する助成など
仕事支援就業マッチング、起業支援、地域おこし協力隊など

対象要件を確認する

支援制度は誰でも利用できるわけではありません。転入の時期や就業条件、一定期間の居住義務、世帯の条件(子育て世帯・新婚・単身など)によって、対象が変わります。

また、自治体によっては募集人数や予算に上限があり、先着順となる場合もあります。利用を考えている制度については、対象要件を早めに確認しておきましょう。

申請期限を確認する

支援制度は、申請のタイミングが決められているケースもあります。転入前に申請が必要なものもあれば、転入してから一定期間内に手続きを行う制度もあります。いつ、何を提出するのかを、あらかじめ整理しておきましょう。

必要書類を準備する

住民票や就業証明書、賃貸契約書、空き家の改修見積書など、取得に時間がかかる書類もあります。支援制度は利用できたらラッキーではなく、移住計画の一部として捉えて準備しましょう。分からないことがあれば、自治体の相談窓口へ早めに問い合わせておくと、手続きがスムーズです。

🏠田舎移住に関するよくある質問

Q. 空き家バンクの「現状引き渡し」物件に法的リスクはありますか?

「現状引き渡し」は売り主の契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)が免除されていることが多く、購入後に雨漏りやシロアリなどの欠陥が見つかっても補修費は買い手の自己負担になりがちです。購入前にホームインスペクション(住宅診断)の実施を検討しましょう。

Q. 空き家を取得後に放置すると固定資産税は高くなりますか?

高くなり得ます。2023年12月施行の改正空家等対策特別措置法で、管理が不十分な建物は「管理不全空家等」に指定されることがあります。自治体の勧告を受けると住宅用地特例が外れ、小規模住宅用地部分の固定資産税の負担が最大で約6倍になり得ます。

Q. 移住支援金の受け取りにペナルティはありますか?

支援金には原則、数年間その地域に住み続ける「居住義務要件」があります。多くの場合、移住から5年以内に他市町村へ転出すると全額返還を求められるルールがあるため、受給要件を必ず事前に確認しましょう。

田舎移住のまとめ

田舎移住で後悔しないコツは、情報収集→条件整理→住まい・仕事の検討→お試し移住→支援制度の確認、という順番で段階的に準備することです。自然や住まいの魅力だけで判断せず、交通・仕事・医療・通信・地域との付き合い方まで含めて比較しましょう。理想を追い求めすぎず、一歩ずつ進めることが心地よい田舎暮らしへの近道です。

なお、移住先で古い空き家を取得すると、修繕や権利関係、活用の判断で悩むことも少なくありません。「もらった・買った空き家をどう活かすか」で迷ったら、空き家の専門家が集まるアキサポにご相談ください。活用・リフォーム・売却まで、状況に合わせて選択肢を整理できます。迷っている段階でも、無料でご相談いただけます。

移住先の空き家、どう活かすか迷っていませんか?

活用・リフォーム・売却まで、空き家の専門家が状況に合わせて選択肢を整理します。迷っている段階でも、無料でご相談いただけます。

この記事の監修者

一級建築士 白崎 達也

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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