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公開日:2022.08.30 更新日:2026.08.14

空き家解体のメリット・デメリット|判断基準と後悔しない選び方

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空き家を解体すべきかは、メリットとデメリットを比べ、建物の安全性と資産価値から判断できます。解体のメリットは「倒壊・防犯リスクの解消」「売却のしやすさ」「管理コストの削減」の3つ。一方のデメリットは「解体費用がかかる」「固定資産税が上がる」「建物ありの方が売れる場合がある」の3つです。

とはいえ、「管理は大変だけど壊すのはもったいない」と、決断できずに悩む方は少なくありません。空き家を持っている方にとって、解体するか否かは大きな判断です。

この記事では、空き家解体のメリット・デメリットを一つずつ比較し、費用相場や「解体すべきか残すべきか」の判断基準まで、基礎からわかりやすく解説します。読み終えるころには、あなたの空き家をどうすべきか、方向性が見えてくるはずです。

空き家を解体することのメリット・デメリットを押さえよう

ショベルカーと瓦礫

空き家解体のメリットは「倒壊・防犯リスクの解消」「売却のしやすさ」「維持コストの削減」の3つ、デメリットは「解体費用」「固定資産税の増加」「建物ありの方が売れる場合がある」の3つです。安全面に不安があるかを最優先に、費用と売りやすさを比べて判断します。

解体の3つのメリット

解体しない場合の選択肢こんな人向けポイント
古家付き土地として売却・買取解体費用や手間をかけず、すぐに手放したい人解体費の自己負担がなく、買取なら現状のままスピーディーに現金化できる
リノベーションして賃貸活用手元資金を抑えつつ、資産を保持して収入を得たい人費用負担を抑えるプランやサブリースを活用し、手間なく家賃収入が得られる
自治体の空き家バンク活用地域支援を活用し、移住者や事業者に譲りたい人補修の補助金や自治体のマッチング支援を利用でき、再生の可能性が高まる
専門サービスによる定期管理将来自分で使う予定があり、現時点では解体・売却したくない人月1回などの巡回・清掃で建物の劣化を防ぎ、特定空き家等の指定リスクを軽減できる

① 家の倒壊や防犯リスクがなくなる

家を解体すると、倒壊と防犯のリスクがなくなります。人が住んでいない家の劣化は想像以上に早く、基礎や柱・梁がシロアリに食われたり、地震のダメージが蓄積したりして、倒壊リスクは年々高まります。人の出入りがない一軒家は、不法侵入や放火のターゲットにもなりがちです。解体すれば、こうした安全面の不安をまとめて解消できます。

② 売却における流通性が高くなる

更地にすると、売却の流通性が高まります。土地の購入希望者は新築目的が多く、古家が残っていると解体の手間を嫌って敬遠されやすいためです。建物の劣化が激しい場合ほど、解体してから売り出すほうが買い手は見つかりやすくなります。

③ 管理・維持コストを削減できる

家を解体すれば、管理・維持コストを削減できます。相続した実家などを保有し続けると、通うための交通費や建物の修繕費、庭の手入れ費用に加え、定期巡回の手間もかかります。建物がなくなれば、こうした継続的な負担から解放されます。

解体の3つのデメリット

家を解体することの3つのデメリットは以下のとおりです。

主なデメリット注意すべき点ポイント
解体費用がかかる手元資金から工事費用(数十万〜数百万円)の支出が発生する不用品の処分費用や整地費用も含めた見積もり確認が必要
減税措置が受けられなくなる住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税負担が増加する売却先が決まらないまま更地で長期保有すると税コストが膨らむ
建物ありの方が売れるケースがある解体することで中古住宅やリフォーム用の需要を逃すリスクがある古家付き土地やリノベーション需要も考慮して解体判断を行う

① 解体費用がかかる

解体には数十万〜数百万円の費用がかかります。木造住宅なら坪3〜5万円が相場で、30坪で90〜150万円が目安です。構造が頑丈なほど、また規模が大きいほど費用は上がります。

② 減税措置が受けられなくなる

💰解体しても放置しても、土地の固定資産税は上がりうる

解体して更地にする

住宅用地特例(土地の固定資産税を最大6分の1に軽減)が外れ、税額が上がります。

解体せず放置する

「管理不全空家」「特定空家」に指定され勧告を受けると、建物があっても特例が外れます。

結論:税負担を避ける目的だけで解体を先延ばしにする意味は、法改正で薄れました。安全性と活用の見込みで判断しましょう。

出典:空家等対策の推進に関する特別措置法(2023年12月13日改正施行)/国土交通省

家を解体すると、固定資産税と都市計画税の住宅用地特例が受けられなくなります。建物がある土地は固定資産税が最大6分の1、都市計画税が最大3分の1まで軽減されますが、更地にするとこの軽減が外れます。

かつては、これを避けるためにあえて解体せず放置する人も少なくありませんでした。しかし2023年12月施行の改正空家対策特別措置法により、「管理不全空家」や「特定空家」に指定されて勧告を受ければ、建物があっても特例は外れます。税負担だけを理由に放置し続けるメリットは、もうありません。

③ 建物ありの方が売れるケースがある

建物を残した方が売れる場合もあります。古民家をリノベーションして住みたい人や、再建築が難しい土地で最初から建物付きを求める人など、一定の需要があるためです。売れやすさを見込んで解体したのに、かえって買い手が付きにくくなる可能性もあります。

空き家解体は一長一短。目的に応じて慎重に検討しましょう

比較項目解体する解体せず残す
安全性倒壊・放火・不法侵入のリスクを解消できる老朽化で倒壊・防犯リスクが残り続ける
売却のしやすさ更地は新築希望者に買われやすい傾向古家付きは解体前提で敬遠されやすい
費用解体費用がかかる(木造40坪で120〜200万円が目安)解体費用はかからない
税金更地にすると住宅用地特例が外れ土地の固定資産税が上がる管理不全空家・特定空家の勧告でも特例は外れる
向いているケース特定空家・劣化が激しい/更地需要のある立地状態が良い/古民家・再建築不可など建物に価値がある

メリット・デメリットの中で最も重視すべきなのが「家の倒壊や防犯リスクがなくなる」点です。安全は何よりも優先すべき点であり、周囲に実害を与えることは避けねばいけません。

その点が問題無ければ、解体した場合としない場合のコスト面を比較して検討しましょう。デメリットの「減税措置が受けられなくなる」点は、長期化するほど負担が大きくなるため注意が必要です。

空き家を解体せず活用する選択肢もあります。アキサポでは、借上げによる自己負担0円のリノベーション活用も可能です(※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます)。詳しくは記事末尾でご案内します。

空き家の解体費用相場を知ろう!

電卓とペンと?

解体費用はなににより変わるのか?

解体費用は、建物の立地・構造・規模の3つで大きく変わります。重機が入れない狭い立地は人力作業が増えて高くなり、木造より鉄骨造・RC造ほど坪単価は上がります。規模が大きいほど総額も増えます。付帯工事(残置物処分・庭木やブロック塀の撤去・アスベスト対応など)が加わると、さらに費用は上乗せされます。

構造別・地域別の詳しい相場や費用を抑えるコツは、空き家解体の費用・補助金ガイドで解説しています。

解体の費用相場表

一軒家の空き家解体にかかる、構造×規模の費用相場は以下のとおりです。

建物の構造坪単価の目安総額の目安(40坪)
木造3〜5万円約120〜200万円
鉄骨造(S造)5〜7万円約200〜280万円
鉄筋コンクリート造(RC造)6〜8万円約240〜320万円

出典:一般社団法人 あんしん解体業者認定協会(解体無料見積ガイド)/クラッソーネ坪単価データ。立地・付帯工事の有無で変動します。

つまり、例えば40坪の一軒家を解体する際にかかる費用は、木造住宅なら120~200万円、鉄骨造なら200~280万円、鉄筋コンクリート(RC)造なら240~320万円程度が相場になります。

解体費用は、建物の立地・構造・規模のほか、残置物や庭木・ブロック塀の撤去といった付帯工事、アスベストの有無によっても変わります。地域別の相場や付帯工事ごとの費用、費用を抑えるコツは、〔内部リンク:空き家解体の費用・補助金ガイド〕で詳しく解説しています。

都道府県家屋解体費用の坪単価相場(木造30坪程度)
北海道、宮城県、秋田県、富山県、石川県、愛媛県、高知県、佐賀県、熊本県、大分県、宮崎県20,000~30,000円
青森県、岩手県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、新潟県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、福岡県、長崎県、鹿児島県25,000~35,000円
東京都、神奈川県30,000~40,000円

最後に付帯工事別の相場は以下のとおりです。

付帯工事の種類費用
家屋内の残置物撤去8,000~10,000円/約1㎡
ブロック塀解体10,000円/1本
庭木の撤去2,000~3,000円/約1㎡
庭石の撤去10,000円/約1t
倉庫の撤去20,000~30,000円/1個
門・フェンスの撤去20,000円/1組

解体費用を左右する要素

解体費用を左右する要素は以下のとおりです。

影響する要因主な内容チェックポイント
建物の立地敷地の広さ、前面道路の幅、隣家との距離重機が入れるか、誘導員の配置が必要かで作業費用が大きく変わる
建物の構造木造、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)頑丈な構造ほど撤去の手間と資材処分費がかかり坪単価が上がる
建物の規模坪数・延床面積、階数(平屋・2階建て等)面積が広いほど総額は増えるが、坪単価自体は安くなる傾向がある
その他残置物の量、庭木・ブロック塀等の付帯工事建物以外の撤去対象や室内の不用品が多いほど追加費用が発生する

空き家を解体する前に、有効活用できないかを考えてみよう

空き家は解体する前に、有効活用できないか考えてみましょう。空き家を活用する方法として、主に以下の5つがあげられます。

解体しない場合の選択肢こんな人向けポイント
建物ごとそのまま売却早く手間なく現金化したい費用を抑えられるが売れにくい場合も
更地にして売却建物の価値が低い/土地に価値がある買い手が付きやすいが解体費と税負担が増える
不動産業者に直接売却(買取)とにかく早く現金化したい売却が早いが相場は仲介の約7割
第三者に無償で譲渡売却が難しく手放したい手数料はかからないが売却益はない
リノベーションして貸す状態・立地が良い継続収入が見込めるが初期投資が課題

空き家を解体せず活かす方法は、大きく「売却」「譲渡」「有効活用」の3つに分かれます。それぞれの向き・不向きは上の表のとおりですが、ここでは選ぶときのポイントだけ補足します。

売却は、現金化までのスピードと価格のバランスで選びます。手間をかけず早く手放したいなら建物ごとそのまま売却、更地の方が需要のある土地なら解体して売却、とにかく早く確実に現金化したいなら不動産業者への直接売却(買取)が向きます。買取価格は仲介の約7割が目安です。

譲渡は、売却が難しい物件を手放す最終手段です。手数料はかかりませんが売却益は得られません。市区町村の空き家バンクへの登録もあわせて検討できます。

有効活用(リフォーム・賃貸)は、状態や立地が良い空き家を継続収入に変える方法です。最大の壁は初期投資で、リノベーション・修繕の相場は100万〜1,000万円以上に及びます。

この初期費用の負担を抑える手段として、事業者が空き家を借り上げてリノベーションを行う「空き家活用サービス」もあります。アキサポでは自己負担0円での活用が可能です(※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます)。

各方法の詳しい手続きや費用は、空き家の売却方法ガイドで解説しています。

空き家を解体するべきか否か、判断基準は?

🧭解体すべき? 4つの質問で判断チェック

1

特定空家に指定されている?

はい→解体を優先的に検討。いいえ→次へ

2

建物の劣化・破損が激しく価値がない?

はい→解体が有力。いいえ→次へ

3

更地の方が買い手が付きやすい立地?

はい→解体して売却も選択肢。いいえ→次へ

4

状態が良い/古民家・再建築不可など建物に価値がある?

はい→解体せず売却・賃貸で残す。

※再建築不可・市街化調整区域などは都市計画法・建築基準法の判断が必要です。迷う場合は不動産の専門家に相談しましょう。

空き家を解体すべきかは、「建物に資産価値が残っているか」「更地にした後に売却・活用の見込みがあるか」の2点で判断します。特定空家に指定されている、または劣化が激しく価値がない場合は解体、状態が良く需要のある立地なら売却・賃貸が基本の考え方です。

解体が有力なのは、特定空家に指定されている、または劣化・破損が激しく資産価値が乏しいケースです。建物の状態が良くても、更地の方が買い手を見つけやすい立地なら、解体して売却する選択もあります。

反対に、状態が良く価値の残る空き家は、売却や賃貸で活かす方が得策です。とくに注意したいのが、解体すると再建築が難しくなるケース。市街化調整区域などでは建築が厳しく制限されており、更地にすると新築の許可が下りにくくなる一方、既存の建物を建て替える場合は認められることもあります。

ただし、かつての「既存宅地確認制度」は2001年に廃止されており、「家が建っているから建て替えできる」とは限りません。現在は都市計画法や自治体ごとの許可基準に沿った個別判断が必要です。解体前に、必ず自治体の都市計画課や不動産会社へ確認しましょう。

空き家解体には費用がかかる、コストゼロで活用という手段も

空き家を解体すべきかは、「建物に資産価値が残っているか」「更地にした後に売却・活用の見込みがあるか」の2点で判断します。特定空家に指定されている、または劣化が激しく価値がない場合は解体、状態が良く需要のある立地なら売却・賃貸が基本の考え方です。

まず、特定空家に指定されている、あるいは劣化・破損が激しい空き家は、資産価値が乏しいため解体が有力な選択肢になります。建物の状態は良くても、更地の方が買い手を見つけやすい立地なら、解体して売却する判断もあります。

反対に、空き家の状態が良く価値が残っている場合は、売却や賃貸で活かす方が得策です。また、解体すると再建築が難しくなるケースも残す判断が必要です。たとえば市街化調整区域では、更地からの新築は建てられる人が限られる一方、既存建物の建て替えや用途変更なら制限が緩む場合があります。この判断は都市計画法や建築基準法が関わる専門領域のため、不動産会社に相談すると安心です。

空き家解体には費用がかかる|自己負担0円で活用する手段も

解体費用は安くても100万円以上、場合によっては数百万円に及びます。解体後に回収の見込みがないと、なかなか踏み切れないですよね。

そんなときの選択肢が「空き家活用サービス」です。事業者が空き家を借り上げてリノベーション・修繕を行い、貸し出す仕組みで、自己負担0円から始められ、月々の賃料の一部が還元されて継続収入にもつながります(※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます)。

空き家活用の第一人者であるアキサポは、数多くの空き家を再生し、オーナーや地域に喜ばれる形に変えてきました。空き家を「負債」と決めつける前に、資産としての可能性を検討してみてください。

🏠空き家解体のメリット・デメリットに関するよくある質問

Q. 空き家を解体するメリットは何ですか?

主に3つあります。倒壊・放火・不法侵入といったリスクを解消できること、更地にすることで買い手が付きやすくなり売却の流通性が高まること、そして通い・修繕・庭の手入れなどの管理コストを削減できることです。

Q. 空き家を解体するデメリットは何ですか?

解体費用がかかること(木造40坪で120〜200万円が目安)、更地にすると住宅用地特例が外れて土地の固定資産税が上がること、そして古民家や再建築不可の土地など、建物があった方が売れるケースもあることです。

Q. 解体すると固定資産税は上がりますか?

更地にすると住宅用地の特例が外れ、税額が上がる場合があります。ただし解体せず放置しても、管理不全空家や特定空家に指定され勧告を受ければ同じく特例は外れます。税負担だけを理由に放置を選ぶメリットは小さくなっています。

まとめ

空き家を解体すべきかは、メリットとデメリットを並べて比べれば判断できます。メリットは倒壊・防犯リスクの解消、売却のしやすさ、管理コストの削減。デメリットは解体費用、更地にした後の固定資産税の増加、そして建物があった方が売れる場合があることです。

最優先で見るべきは安全性です。倒壊や放火のリスクがあるなら、解体は前向きに検討すべきでしょう。そのうえで、更地にした後に売却や活用の見込みがあるかを冷静に見極めます。なお、税負担を避けるために放置し続けても、管理不全空家や特定空家に指定されれば特例は外れるため、先延ばしのメリットは小さくなっています。

とはいえ、相続した空き家を持て余している、解体すべきか活用すべきか一人では決めきれない、という段階で正解を出すのは簡単ではありません。アキサポなら、解体・売却・活用のどの方向でも、費用や税金まで含めて状況を整理できます。建物を残して活かす場合は、自己負担0円のリノベーション活用という選択肢もあります(※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます)。方針が固まっていなくても大丈夫です。まずはお気軽にご相談ください。

解体する? 残す? 迷ったらまず相談を

解体・売却・活用のどれが得か、費用や税金まで含めて専門家と一緒に整理できます。方針が決まっていない段階でも、無料でご相談いただけます。

この記事の監修者

一級建築士 白崎 達也

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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