公開日:2022.11.11 更新日:2026.10.06
静岡県の空き家の探し方|別荘地の格安物件・空き家バンク・補助金

静岡県は、輸送機器を中心とした全国有数の工業地域であり、水産業や日本茶の生産など第一次産業も盛んなエリアです。人口は約347万人(令和7年国勢調査・全国10位)ですが、2007年をピークに減少が続き、空き家も増加傾向にあります。
裏を返せば、静岡は空き家を「安く探せる」エリアでもあります。とくに熱海・伊東・伊豆などの別荘地には、相場より手頃な戸建てが出てくることも少なくありません。
この記事では、静岡県で空き家を探したい人に向けて、県の「ふじのくに空き家バンク」の使い方を中心に、格安物件が見つかりやすいエリアの特徴、購入・リフォーム・移住に使える補助金の調べ方までを、令和5年の最新データをもとに解説します。
目次
静岡県の空き家事情と、安い物件が出やすいエリア

静岡県の空き家率は、令和5年(2023年)時点で16.70%。全国平均(13.84%)を上回り、空き家数は296,300戸にのぼります。人口減少を背景に増加が続いており、裏を返せば、買い手にとっては選択肢が多いエリアです。
特徴的なのが、熱海・伊東・伊豆といった別荘地の空き家率の高さです。令和5年の市区町村別では次のようになっています。
| 市区町村 | 空き家率 | 空き家数(戸) | うち二次的住宅(別荘等)の割合 |
|---|---|---|---|
| 熱海市 | 53.35% | 21,080 | 29.69% |
| 伊東市 | 39.52% | 20,450 | 21.53% |
| 伊豆市 | 32.95% | 5,680 | 7.08% |
| 下田市 | 31.28% | 4,170 | 6.38% |
| (参考)静岡市 | 15.23% | 52,700 | 0.23% |
| (参考)浜松市 | ― | 県内上位 | ― |
熱海・伊東の空き家率が全国トップクラスなのは、「売れ残り」というより別荘や二次的住宅が空き家としてカウントされるためです。熱海は空き家の約3割が別荘など(二次的住宅)で占められています。
これは買い手にとってはチャンスでもあります。別荘地では、使われなくなった手頃な戸建てやリゾートマンションが市場に出てくることがあり、相場より安く取得できる可能性があります。「海の近くに安い家を」「別荘的に使える家を」と考えるなら、伊豆半島エリアは有力な探し先です。
一方、空き家の実数で見ると最も多いのは静岡市(52,700戸)で、浜松市も県内上位です。都市部は空き家率こそ別荘地より低いものの母数が大きく、通勤・生活重視で探す人に向いています。目的に合わせてエリアを選ぶのが、静岡での空き家探しのコツです。
静岡県の中古住宅の価格相場

静岡県の中古一戸建ての価格は、おおむね2,300万円前後が目安です。間取りが3LDK以上になると2,300万〜2,600万円程度で大きな差はなく、エリアによる違いのほうが大きくなります。
買い手にとって注目したいのが、3DK以下の小さめの物件です。静岡県全体では、この価格帯が大きく下がり、とくに伊豆半島付近では平均が1,000万円を切るエリアも少なくありません。別荘地の手頃な戸建てを狙うなら、このあたりが狙い目です。
エリアの傾向をざっくり整理すると、次のようになります。
- 浜松市・静岡市:県内では相場が高め。通勤・生活重視で、ある程度の価格は許容できる人向け
- 沼津市など東部:県全体とほぼ同水準
- 伊東市・伊豆半島:全体平均より安く、とくに小さめの物件は手頃。別荘・移住向け
なお、中古住宅の相場は時期やエリアで変動します。具体的な取引価格は、国の不動産情報ライブラリで、条件の近い成約事例を調べられます。
静岡県で空き家の購入・改修に使える補助制度
静岡県内の多くの自治体が、空き家の解体・改修・取得に使える補助制度を用意しています。制度は大きく3タイプに分かれます。
- 解体の補助:老朽化した危険な空き家の解体費を補助(例:各市の老朽空き家除却補助など)
- 改修(リフォーム)の補助:空き家バンク物件などを改修する費用を補助
- 取得・移住の補助:空き家の取得や、移住に伴う費用を補助
買い手に特に関係するのは、改修と取得・移住の補助です。代表例を挙げます(金額・要件・受付期間は変わるため、申請前に各自治体の公式サイトで最新情報を確認してください)。
| 自治体 | 制度 | 補助の目安 |
|---|---|---|
| 静岡市 | 空き家改修事業補助金 | 改修費の2/3・上限100万円(市外移住者・子育て・若者夫婦等は上限200万円) |
| 富士市 | 空き家リフォーム支援補助金 | 空き家バンク物件の改修費の1/2・上限80万円(市外転入で加算あり) |
| 富士市 | 先導的テレワーク移住者支援補助金 | 県外からのテレワーク移住の住宅・引越費用など 最大50万円 |
このほか、東京圏から静岡県内へ移住し就業などの条件を満たすと、国の移住支援金(世帯最大100万円・単身60万円+子ども加算)が使える場合もあります。
出典:静岡市(空き家改修事業補助金)、富士市(空き家リフォーム支援補助金・先導的テレワーク移住者支援補助金)、静岡県/国(移住支援金)
自治体ごとの補助金・物件情報の調べ方
補助金の内容も、空き家バンクの運用も、自治体によって異なります。自分が狙うエリアの最新情報を、公式の窓口で確認するのが確実です。買い手が押さえておきたい入り口は次の3つです。
まず、物件を横断して探すなら「ふじのくに空き家バンク」です。静岡県宅地建物取引業協会が運営する県の総合サイトで、県内の約8割の宅建業者が参加しています。市町村ごとにバラバラに探すより、静岡県内の空き家情報をまとめて見られるのが利点です。
次に、補助金や相談窓口は、静岡県公式サイトの住まいづくり課「空き家に関する情報」ページが起点になります。各市町の空き家担当窓口や、県が実施する無料相談会(オンライン相談会など)の案内が掲載されています。移住に伴う補助を調べるなら、県の移住・定住情報サイトもあわせて確認しましょう。
最後に、気になるエリアが絞れたら、その市町村の住宅政策課・空き家対策課に直接問い合わせるのが最も確実です。補助金は申請期間や対象が細かく決まっていることが多いので、物件の契約前に「使える補助があるか」「申請のタイミングはいつか」を確認しておくと安心です。
静岡で空き家を探すならアキサポにも相談を
静岡県で空き家をお探しなら、空き家の専門サービスに相談するのも有効な方法です。
アキサポでは、希望のエリアや予算、どんな使い方をしたいかを丁寧にうかがったうえで、条件に合う物件探しをお手伝いします。「どのエリアがいいか決めきれない」「予算内でどんな家が狙えるか知りたい」といった段階でも大丈夫です。静岡で空き家を探す選択肢のひとつとして、アキサポの相談窓口もご活用ください。
なお、買った空き家をリフォームして活用・収益化したい場合は、リノベーション費用をアキサポが負担して始める空き家活用という選択肢もあります(※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます)。
まとめ

静岡県は空き家率が全国平均より高く、買い手にとっては選択肢の多いエリアです。とくに熱海・伊東・伊豆などの別荘地は、別荘や二次的住宅が多いぶん、手頃な物件が市場に出てくることもあります。探すときは、県内を横断して見られる「ふじのくに空き家バンク」を起点に、不動産ポータルや地域の不動産屋も使い分けましょう。購入・改修・移住に使える補助金も、候補エリアが絞れたら各自治体の公式で確認しておくと安心です。
とはいえ、エリアが広く情報も分散する静岡での空き家探しは、手間がかかるもの。空き家に詳しい相手に相談すれば、希望に合う探し方が見えてきます。アキサポでも、静岡で空き家を探す方のご相談をお受けしています。希望の条件や使い道が固まっていない段階でも、お気軽にご相談ください。
この記事の監修者
白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー
一級建築士
中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。






