公開日:2026.03.30 更新日:2026.04.01
NEW【2026年最新】古い家のリフォームで使える補助金ガイド|国・自治体の制度を徹底解説
古い家のリフォーム補助金を検討するきっかけは、多くの場合「見積もりが想定を上回った」「修繕は急務だが、まとまった出費は避けたい」といった切実な悩みからではないでしょうか。古い家は、解体後の調査で予期せぬ劣化が発覚し、追加工事が発生して当初の予算を大幅に超過するケースも少なくありません。
工事着手後に資金計画の齟齬で計画が頓挫する事態を避けるためにも、補助金制度は早めに候補を洗い出しておきたいところです。うまく使えれば負担を軽くできるだけでなく、資金計画が立てやすくなり、工事の優先順位も決めやすくなるでしょう。
そこで本記事では、古い家のリフォームで補助金を検討する際に押さえておきたい考え方を整理し、制度をうまく活かすための確認ポイントを分かりやすくまとめていきます。
目次
なぜ古い家のリフォームに補助金が必要なのか?建て替えとの費用比較

古い家のリフォームに補助金が必要なのは、築年数が経っていると雨漏りや断熱欠損、設備寿命、耐震不足といった「住み心地を回復させる工事」に多くの費用がかかりやすいためです。
特に、窓や断熱材、水回りといった住み心地に直結する部分は、費用が高額になりやすい部分です。リフォームを中途半端な状態で終わらせないためにも、積極的に補助金を活用したいところです。
また、築年数が進むほど、腐食やシロアリ被害、配管の劣化などが隠れていることが多く、当初見積もりより工事範囲が広がるケースも珍しくありません。
一般的にリフォームは「表面的な修繕」や「設備の交換」と捉えられがちです。しかし、このように古い家の場合は想像以上に予算が膨らむことが多いため、補助金の利用が欠かせなくなってくるのです。
国が実施している主なリフォーム補助金制度(2026年最新)
国が実施しているリフォーム補助金は、建物の省エネルギー化や長寿命化などを目的にしているものが多いです。ここでは、2026年現在で実施されている以下の補助金を紹介していきます。
- 先進的窓リノベ2026事業(窓・ドアの断熱改修)
- 給湯省エネ2026事業(高効率給湯機の導入)
- みらいエコ住宅2026(Me住宅2026/省エネリフォームを住宅全体で支援)
先進的窓リノベ2026事業(窓・ドアの断熱改修)
先進的窓リノベ2026事業は、窓やドアの断熱性能を上げる改修に対して補助が出る制度です。古い家は窓まわりの熱損失が大きく、冬の底冷えや結露、夏の熱気といった悩みが出やすいので、真夏・真冬の住み心地向上や電気代の節約をしたい人は要チェックです。
対象になる工事
- ガラス交換
- 内窓の設置
- 外窓の交換(カバー工法・はつり工法)
- ドア交換(カバー工法・はつり工法)
主な支給条件
- 開口部の断熱改修(リフォーム)であること(先進的窓リノベ事業2024・2025による補助金の交付を受けた箇所を除く)
- 工事内容は指定されている性能や製品規格を満たしていること
補助額の目安
- 戸建て住宅の場合は、1戸あたり上限100万円(工事内容や使用する製品などによって金額が変わる)
公式サイト:先進的窓リノベ2026事業
給湯省エネ2026事業(高効率給湯器の導入)
給湯省エネ2026事業は、省エネ性能の高い給湯器への入れ替えを支援する制度です。給湯器は壊れてから交換すると機種選定が雑になりやすいので、補助が使えるタイミングで計画的に更新しておくと、費用と手間の両方を抑えやすくなります。
補助対象と補助額
- ヒートポンプ給湯機(エコキュート):7万円/台
- 電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機):10万円/台
- 家庭用燃料電池(エネファーム):17万円/台
※戸建て住宅の場合はいずれか2台まで。ヒートポンプ給湯器と電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機は性能加算額あり。ヒートポンプ給湯器には撤去加算額もあり
主な条件
- 使用する製品は性能要件を満たしていること
公式サイト:給湯省エネ2026事業
みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)(省エネリフォームを住宅全体で支援)
みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)は、「ZEH水準住宅」「長期優良住宅」の新築、「GX志向型住宅」への支援を行う事業です。リフォームの枠が用意されており、以下の条件に該当する場合に補助対象になります。
対象となる住宅
- 平成4年基準(※1)または平成11年基準(※2)を満たさない住宅
※1 1992年(平成4年)に定められた、エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律に基づく住宅の省エネルギー基準
※2 1999年(平成11年)に定められた、エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律に基づく住宅の省エネルギー基準
対象となる工事
- ①開口部の断熱改修
- ②躯体の断熱改修
- ③エコ住宅設備の設置
- ④子育て対応改修
- ⑤防災性向上改修
- ⑥バリアフリー改修
- ⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
- ⑧リフォーム瑕疵保険等への加入
なお、工事内容は平成11年基準相当に引き上げる工事または平成28年基準(※3)相当に引き上げる工事であることが求められます。
※3 2016年(平成28年)に定められた、建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律に基づく省エネ基準
補助額
- 平成4年基準を満たさない住宅を「平成28年基準」相当に引上げる工事:100万円/戸
- 平成11年基準を満たさない住宅を「平成28年基準」相当に引上げる工事:80万円/戸
- 平成4年基準を満たさない住宅を「平成11年基準」相当に引上げる工事:50万円/戸
- 平成11年基準を満たさない住宅を「平成11年基準」相当に引上げる工事:40万円/戸
公式サイト:みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)
自治体独自のリフォーム補助金

自治体のリフォーム補助金は、自治体によって制度の有無や補助金額が異なりますが、用意されている制度はおおむね共通しています。ここでは、多くの自治体が実施している以下の4制度について解説します。
- 耐震リフォーム補助金
- バリアフリーリフォーム補助金
- 空き家のリフォーム向け補助金
- 目的が固定されていないリフォーム補助金
耐震リフォーム補助金
耐震リフォーム補助は、1981年(昭和56年)5月31日までに建築確認を取得した旧耐震基準の住宅を中心に、耐震性を高めるリフォームを支援する制度です。多くの自治体で「耐震診断」と「耐震改修」がセットで扱われており、両制度に補助金額が用意されていることがほとんどです。
- 対象になる工事:耐震診断、耐震補強(壁量の確保、金物補強、基礎補強など)
- 補助率の相場:工事費の3分の1~2分の1程度
- 補助額の相場:数十万円〜100万円程度
- 主な条件:事前診断の実施、工事業者や設計者の要件、税の滞納がないこと など
バリアフリーリフォーム補助金
バリアフリー補助金は、高齢者や障がい者が住みやすい環境を整えるように、住宅をバリアフリー化する工事を対象にした制度です。対象となる工事の傾向は、手すりの設置や段差のスロープ化など、住宅内での移動の円滑化を目的としたものが多いです。
- 対象になる工事:手すり設置、段差解消、廊下幅の確保、引戸への変更など
- 補助率の相場:対象工事費の一定割合+上限(または定額)
- 補助額の相場:10万~40万円程度(対象者の区分によって異なる)
- 主な条件:対象者が居住する住宅であること、申請者が規定された補助対象者であること(高齢者や障害者など)
空き家のリフォーム向け補助金
空き家のリフォーム向け補助金は、空き家の流通促進や住民の定住促進などを図るために、一定条件を満たした空き家リフォームを対象とした制度です。
空き家の購入者や入居者が行う改修費用を支援するタイプが多く、また、物件が空き家バンクに登録されていることを条件にしている場合も多いです。
- 対象者:空き家バンク物件の購入者/賃借人、移住者、若年世帯 など
- 対象工事:水回り改修、内装、断熱、設備更新など
- 補助額の相場:数十万円〜100万円程度
- 主な条件:一定期間の定住、転売の禁止、自治体内の施工業者への発注、空き家バンクに登録されていること など
目的が固定されていないリフォーム補助金
自治体によっては、対象となる工事を特に限定せず、住民が行うリフォーム工事であれば補助金を支給してくれる制度を用意しているところもあります。他のリフォーム補助金と併用できるケースもあるので、この点は必ず担当窓口で問い合わせておきましょう。
- 対象者
- 市内業者での施工を条件に、工事費の一定割合を補助
- 若年世帯・子育て世帯・移住者など属性で補助を厚くする
- 補助額の相場:10万〜50万円程度
- 主な条件:居住要件(住民票移動・定住期間)
古い家リフォームに適用される主な減税制度

リフォームに使える補助金と併せて、税金が軽くなる「減税制度」も紹介しておきましょう。
リフォーム工事の内容によっては、工事を行った翌年の税金が軽減される制度もあります。また、複数年にわたる減税効果が得られる「住宅ローン減税」も、リフォーム工事にも適用できる場合があります。
ここでは、代表的な節税制度として以下の3種類を見ていきましょう。
- リフォーム工事翌年の固定資産税減税制度
- 所得税の減税制度
- 住宅ローン減税
1. リフォーム工事翌年の固定資産税減税制度
一定のリフォームを行うと、工事完了の翌年度の固定資産税が軽減される制度があります。対象になる工事と軽減税率は以下のとおりです。なお、対象になる住宅は、床面積が40㎡以上~240㎡未満に限定されます。制度の期限は2030年(令和12年)12月までです。
- 耐震改修:1年間、固定資産税が1/2減額される(特に重要な避難路として指定する道路の沿道にある住宅の場合は2年間)
- バリアフリー:1年間、固定資産税が1/3減額される
- 省エネ:1年間、固定資産税が1/3減額される
- 長期優良住宅化:1年間、固定資産税が2/3減額される
なお、これらの制度はそれぞれ期限が設けられています。今後、制度が延長される可能性もありますが、あらかじめ確認しておきましょう。
2. 所得税の減税制度
省エネ・耐震・バリアフリー・同居対応など、一定の目的を満たす改修を行った場合に、対象工事限度額の範囲内において、標準的な費用相当額の10%が控除される制度です。また、対象工事の限度額を超えた場合や、その他の工事部分についても、一定の範囲で5%の税額控除が受けられます。
なお、対象になる住宅は、合計所得金額が1,000万円以下の者は床面積40㎡以上、1,000万円超の者は50㎡以上です。また、制度の期限は2028年(令和10年)12月までです。
- 耐震改修:対象工事限度額250万円、最大控除額62.5万円
- バリアフリー:対象工事限度額200万円、最大控除額60万円
- 省エネ:対象工事限度額250万円、最大控除額62.5万円
- 三世代同居:対象工事限度額250万円、最大控除額62.5万円
- 長期優良住宅化(耐震+省エネ+耐久性向上):対象工事限度額500万円、最大控除額75万円
- 長期優良住宅化(耐震or省エネ+耐久性向上):対象工事限度額250万円、最大控除額62.5万円
- 子育て:対象工事限度額250万円、最大控除額62.5万円
なお、所得税の減税は、要件確認のほかに増改築等工事証明書や住宅耐震改修証明書などの書類が重要になります。工事を終えてから集めようとすると詰まりやすいので、見積段階で証明書の発行を含めたスケジュールを確認しておくのがコツです。
3. 住宅ローン減税制度
住宅ローン減税というと、住宅を購入した際に利用できるイメージかもしれませんが、リフォームでローンを組んだ場合にも利用できるケースがあります。なお、制度の期限は2031年(令和13年)3月までです。
対象になる工事や軽減税率などは以下のとおりです。
■ 主な条件
- 居住開始年:2026年(令和8年)~2030年(令和12年)
- 借入限度額:2000万円
- 控除率:0.7%
- 控除期間:10年
- 最大控除額:140万円
また、建物内の居住の用に供される割合や、申請者の年収などにも条件が設けられています。これらの条件は、年によって変わることもあるため、申告前に最新の税務署情報や公式資料を確認しておきましょう。
補助金・減税制度を利用する際の注意点

最後に、補助金や減税制度を使う際に失敗しがちなポイントを3つ紹介します。
申請タイミングと手順
補助金で多い失敗に、申請前に工事に着手してしまうというものがあります。補助金は基本的に、着工前に条件を満たしているか審査を行うため「見積→申請→交付決定→着工」の順番で進めましょう。
また、補助金は年度ごとに予算が設けられているので、申請が遅いと、新規受付が締め切られてしまう場合があります。多くの場合4月切り替えなので、申請時期から逆算して計画を進めていきましょう。
古い家ならではの技術的要件
あとから工事が必要な箇所が増えないように、あらかじめ住宅の状態を把握しておきましょう。リフォームの検討段階で「どこが傷んでいて、どこまで直せば住めるのか」を先に可視化しておくと、段取りと予算が組みやすくなります。
そのために有効なのが「ホームインスペクション(住宅診断)」です。専門家が目視や計測で、屋根・外壁・床下・小屋裏、雨漏りの兆候、基礎のひび割れ、傾き、給排水設備の状態などを確認し、修繕の優先順位や注意点を整理してくれます。
診断結果があると、施工会社との打ち合わせで「この劣化は補修が必要か」「今回は見送っても問題ないか」「先に耐震や断熱をやるべきか」といった判断がしやすく、見積もりの前提も揃いやすくなるでしょう。
減税制度は確定申告を忘れずに行う
減税は、補助金と違って「申請して終わり」ではありません。工事後に確定申告が必要になるので、早めに必要書類を揃えておきましょう。申請期間ギリギリに書類を集め始めると、物理的に間に合わなくなる恐れが出てくるので、締め切りから逆算して進めるのが望ましいです。
確定申告を行う時期は、工事が完了した翌年の2月16日から3月15日までです。開始日もしくは終了日が土日祝日の場合は、次の平日に振り替えられます。
まとめ・総括
リフォーム補助金を利用する第一歩は「自分が行おうとする工事が対象になるか」を知ることです。それぞれの制度を理解するのは難しいので、まずは本記事でご自身の状況に合致する制度の当たりをつけ、具体的な要件を確認していくのが効率的です。
また、工事を依頼したい会社が決まっている場合は、会社側に制度を解説してもらってもよいでしょう。リフォーム会社は補助金制度にも精通しているので、分かりやすく説明してもらえるはずです。
ちなみに「アキサポ」では、空き家のリフォームと活用を専門に取り扱っています。アキサポがリフォーム費用を負担して活用するため、所有者様は初期費用を抑えて空き家問題を解決できます。なお、契約にあたっては賃貸借契約の期間や返還時の条件を専門家が法的に最適化してご提案します。
この記事の監修者
白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー
一級建築士
中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。


