公開日:2021.05.19 更新日:2026.06.17
古民家リノベーションして賃貸に出す方法・事例
古民家は独自の雰囲気やブランド力で差別化しやすく、木造ならではのリノベーション自由度の高さから、賃貸物件として活用しやすい特性を持っています。
近年は古民家への関心・需要が高まり、リノベーションを施して賃貸に出すオーナーも増えています。本記事では、古民家を賃貸活用するメリット・方法・費用・事例をわかりやすく解説します。
目次
古民家は賃貸に最適!具体的な6つのメリットとは

古民家は独自の雰囲気や築年数から生まれるブランド力で差別化しやすく、木造ならではのリノベーション自由度の高さから、賃貸物件として活用しやすい特性を持っています。
| メリット | 概要 |
|---|---|
| 1. 需要・関心が高まっている | 古民家ブランドとして差別化しやすく、競合物件と明確に差がつく |
| 2. リノベーションと相性が良い | 木造のため間取り変更の自由度が高い |
| 3. 借主の費用負担が少ない | 購入と比べ初期費用を大幅に抑えられるため借り手が見つかりやすい |
| 4. 資産価値の維持・向上 | リノベーションにより将来的な活用幅が広がる |
| 5. 固定資産税リスクを回避できる | 賃貸活用で管理不全空家・特定空家への指定を回避しやすい |
| 6. 社会的な意義がある | 日本の伝統文化・景観の保全につながり地域活性化にも寄与 |
それぞれ詳しく見てみましょう。
1)古民家関心・需要が年々高くなっている
古民家はすでに一つのブランドとして成立しており、「築年数の経過が独自の価値を生む」点が一般的な中古物件との大きな違いです。
物件の価値は通常、築年数とともに低下しますが、古民家は独特の雰囲気や空間が入居者に伝わりやすく、差別化がしやすい特性を持っています。Googleトレンドでも「古民家」の注目度はここ5年で約1.5〜2倍の伸びを見せており、宿泊施設・飲食店など古民家の個性を活かしたビジネス活用も増加中です。賃貸物件において差別化は重要なポイントであり、古さを独自の価値として打ち出せる古民家は賃貸に適した物件といえます。
2)リノベーションと相性が良い
古民家をはじめとした木造建築はリノベーションの自由度が高く、間取り変更がしやすいため、中古物件の中でも特にリノベーションと相性の良い構造です。
RC造や鉄骨造と比べて木造は間取り変更の制約が少なく、利用者のニーズに合わせた内装・設備のアップデートがしやすい点が賃貸活用において強みになります。
3)借主の費用負担が少ない
古民家を購入するには高額な費用がかかりますが、賃貸なら初期費用を大幅に抑えられるため、古民家に興味を持つ層の間で賃貸ニーズは安定しています。
リノベーション済みで貸し出すとさらに借り手が見つかりやすくなります。古民家のリフォームは100万円以上、フルリノベーションでは1,000万円以上かかるケースもありますが、事業者がリノベーション費用を負担する「空き家活用サポート」を活用すれば、費用面のハードルを抑えて実現できます。
「アキサポ」では、費用面のハードルを抑えた空き家活用が可能で、さらに賃料の一部を空き家オーナー様が受け取れる仕組みが用意されています。古民家のリノベーションと賃貸を同時に解決したい方におすすめのサービスです。
4)資産価値の維持・向上
古民家を賃貸に出す際に行うリノベーション工事は、建物の資産価値の維持・向上につながり、将来的な活用の幅を広げます。
居住用であれば水回り、事業用であれば床・壁まで手を加えることも多く、リノベーションを通じて建物の状態が改善されます。空き家のまま放置するのではなく、今後も資産として活用できる方法を考えましょう。
5)固定資産税が増えるリスクを回避できる
古民家を賃貸活用することで、管理不全空家・特定空家への指定と、それに伴う固定資産税の住宅用地特例解除リスクを回避できます。
土地の固定資産税には、住宅が建っている場合に200㎡までを1/6・それ以上を1/3に減額する住宅用地の特例措置があります。しかし2023年12月の空家法改正により、特定空家だけでなく「管理不全空家」として勧告を受けた場合にも、この特例措置が解除されるようになりました。管理不全空家とは、特定空家になる前の段階で管理が不十分と判断された空き家を指し、放置が続けば指定されるリスクが高まります。古民家を貸し出しておけばこのリスクを心配する必要もなく、将来的なコスト増を未然に防げます。
6)社会的な意義がある
古民家の維持・活用は、日本の伝統文化や景観を次世代に伝える社会的意義を持ち、インバウンド需要や地域活性化にもつながります。
古民家は「古き良き日本の景色」を今に伝えるシンボル的な存在であり、観光との相性も良く、宿泊施設や地域交流拠点としての活用は地域からも歓迎されることが多いです。
古民家をリノベーションして貸し出すときのデメリット
古民家をリノベーションして賃貸に出す主なデメリットは、工事費用の高額さ・業者選定や設計にかかる手間・利用者ニーズに合わないリノベーションになるリスクの3点です。
スケルトンリフォームなど大掛かりな工法を採用した場合や、耐震補強・断熱対策が必要な古民家では、フルリノベーションで1,000万円以上かかるケースも珍しくありません。また、賃貸目的のリノベーションは「利用者のため」に行うものであり、業者選定・設計デザインを誤ると入居者に魅力が伝わらない仕上がりになってしまう点にも注意が必要です。
デメリットの解決策
これら3つのデメリットは、所有者が単独で解消するのは難しいため、実績のある活用サービスを活用するのが現実的な解決策です。
アキサポでは以下のサポートを提供しています。
・物件の周辺環境や立地条件など現地調査を実施して現状を把握
・現地調査に基づき、物件に合った効果的なリノベーション・活用プランをご提案
・アキサポが費用を負担してリノベーション工事を実施
費用負担の軽減に加え、これまで培ったスキル・ノウハウをもとに「利用者にとって魅力的な仕上がり」を実現し、所有者の手間と時間を大幅に抑えたトータルサポートを提供します。
※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます。
古民家を賃貸物件として活用する代表的な3つの方法

古民家を賃貸物件として活用する方法には、主に以下の3種類があります。
| 活用方法 | 具体例 |
|---|---|
| ビジネス用途 | 貸店舗・シェアキッチン・シェアオフィス・シェアハウス・民泊 |
| 宿泊施設 | 民宿・旅館・民泊(住宅宿泊事業法に基づく届出が必要) |
| 地域活性化の拠点 | 地域コミュニティ施設・文化交流施設・イベント会場・アトリエ |
古民家は住宅利用よりも古民家ブランドを活かした事業活用が多く、ビジネス用途・宿泊施設・地域活性化拠点の3つが代表的な活用パターンです。それぞれ具体的に見ていきましょう。
①ビジネス用途
古民家のビジネス活用は、独特の雰囲気・空間を差別化ポイントとして活かせるため、貸店舗・シェアキッチン・シェアオフィス・シェアハウス・民泊など幅広い展開が可能です。
「不動産はひとつとして同じものがない」という特性から、物件のつくりや立地に合わせた活用がしやすい古民家は、ビジネス目的で中古物件を活用したい方にとって特に適した物件といえます。
② 宿泊施設
古民家を宿泊施設として活用する場合、民宿・旅館・民泊の3つの運用形態が選択肢となります。
なかでも民泊は、住宅宿泊事業法に基づき届出書を提出するだけで始められるため、民宿・旅館と比べて手続きのハードルが低く個人でも参入しやすい業態です。ただし年間営業可能日数は最大180日以下という規制があります。詳しくは以下の記事をご覧ください。
空き家で民泊をはじめよう!法律や活用のメリット・デメリット、注意点を解説
③ 地域活性化の拠点
古民家はいろりや縁側、広い庭など多様な人が集まりやすい空間を持ち、地域コミュニティ施設・文化交流施設・イベント会場・アトリエとして地域活性化の拠点になれます。
地域のシンボル的存在である古民家を活用することで、世代・地域・国を超えた交流の機会を生み出すことができます。
古民家を賃貸するときの具体的な流れ・手続き
古民家を賃貸に出す流れは、一般的な不動産会社に依頼するパターンと、リノベーションから一括サポートを受けるパターンの2つがあり、費用負担や手間の面で大きく異なります。
一般的な流れ・手続き
一般的な流れ・手続き 不動産会社に賃貸を依頼する場合は、
①不動産会社の選定
②媒介・代理契約の締結
③賃料・入居条件の決定
④入居者募集
⑤内覧
⑥賃貸契約締結
の6ステップで進みます。 古民家の取り扱い実績がある会社を複数比較して選ぶことが重要です。
媒介契約は貸主が入居者を最終的に選ぶ形式、代理契約は不動産会社が貸主に代わって契約手続きまで行う形式です。
「アキサポ」の流れ・手続き
アキサポを使った古民家活用の流れ
古民家のリノベーション・賃貸物件としての活用事例
ここでは、アキサポが実際に手掛けた古民家のリノベーション・賃貸物件としての活用事例をご紹介します。
古民家の具体的な活用イメージを膨らませるためにも、ぜひご覧ください。
築115年超の京町家

築115年の歴史ある京町家を後世に残すため、リノベーション~活用までを手掛けた事例です。
活用するうえで大切にしたのは、地域の「空き家対策」および文化・街並みの象徴である京町家の「保存・再生」2つの観点。
古民家ならではの伝統文化の本質を残しながら、さらに魅力を引き出すアイデアを随所に盛り込み、現在では1日1組限定のラグジュアリーな宿泊施設へと生まれ変わりました。
築年数不明の木造長屋

築年数は不明ですが、少なくとも昭和34年以前に建てられた3棟連なる木造長屋の活用事例です。
8坪の小さな住居スペースは築年数の増加に伴い老朽化が進んでいましたが、「近隣住民からの気軽に飲める場が欲しいという希望」と「カフェバルを創業したいという若者のニーズ」が見事にマッチし、昼も夜も賑わう繁盛店となりました。
※現在はカフェバルは移転し、近隣住民で賑わうバーとして利用されています。
古民家の賃貸まとめ
古民家はブランド力・差別化のしやすさ・木造ならではのリノベーション自由度など、賃貸物件として活用できる独自のメリットを持っています。一方で、築年数の経過による修繕・改修の必要性が高く、費用・手間・時間がかかる点は多くのオーナー様が感じる悩みです。
「リノベーションの費用や手間が不安で踏み出せない」という方こそ、ぜひアキサポへご相談ください。現地調査から活用プランの提案・リノベーション工事まで、費用面のハードルを抑えながら個々の物件にマッチした活用をトータルでサポートします。
※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合がございます。
この記事の監修者
岡崎 千尋 アキサポ 空き家プランナー
宅建士/二級建築士
都市計画コンサルタントとしてまちづくりを経験後、アキサポでは不動産の活用から売買まで幅広く担当してきました。
お客様のお悩みに寄り添い、所有者様・入居者様・地域の皆様にとって「三方良し」となる解決策を追及いたします。