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公開日:2026.07.27 更新日:2026.07.18

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古民家物件の探し方|安い価格に潜む注意点やリフォーム費用・内見チェックリストなど

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日本家屋といったらやはり古民家ですよね。伝統的な外観に憧れて、根気強く手ごろな古民家物件を探している方も多いと思います。

しかし、物件価格が安くても、リフォームや修繕などを含めた総額ではどうでしょうか? これらに想定以上の費用がかかれば「別の物件を選ぶべきだった」と後悔する結果になるかもしれません。

そこでこの記事では、古民家物件の探し方に加えて、購入前に確認したい建物の状態、土地や法規制、費用、内見時のチェックポイントなどを解説します。思い描いた古民家暮らしを現実的に進めるための判断材料として、ぜひ参考にしてください。

古民家物件は「探し方」と「見極め方」をセットで考えよう

経年劣化が進んだ2階建ての古い日本家屋(古民家物件の「探し方」と「見極め方」をイメージ)

古民家物件探しで後悔しないためには、まずは購入後にかかる費用や手間の見極めが大切になってきます。

古民家は一般的な中古戸建てよりも状態の差が大きい傾向にあり、同程度の価格帯でも「少し直せば住める物件」と「大規模な改修をしないと使えない物件」が混在しています。

そこで、まずは古民家を見極めるために重要な3つのポイントを見ていきましょう。

物件情報だけでは状態や改修費まで分からない

写真や価格だけでは、建物の状態や具体的な改修費までは分かりません。見た目はきれいでも、屋根や床下、土台などが傷んでいる場合があり、特に長く空き家になっていた物件では、慎重にチェックをする必要があります。

また、物件価格が安くても、そのまま住めるとは限りません。購入後に数百万円単位の改修費がかかれば、結果として一般的な中古戸建てより負担が大きくなることもあります。

そのため、古民家物件を見るときは、掲載価格だけで判断せず、住める状態に整えるための費用総額で比較することが重要です。

古民家は建物と土地をまとめて確認する

古民家物件は敷地や付属する土地が広いことが多いため、建物だけでなく、土地に問題が隠れていないかも確認しましょう。

たとえば、建築基準法上の接道義務を満たしていなければ原則として再建築不可(再建築ができない状態)になりますし、 敷地に農地が含まれている場合は、取得や利用に手続きが必要になる場合もあります。さらに境界があいまいな土地では、購入後に隣地所有者との間で所有権の範囲を巡る境界紛争(トラブル)に発展するリスクがあります。 

購入後に住む・貸す・改修する目的を先に決める

購入に関してかかる費用を具体的に見積もるためにも、あらかじめ購入後の使い道を決めておきましょう。この「判断の軸」があいまいだと、雰囲気や価格ばかり注目してしまう恐れがあります。

自分で住むなら、住環境の快適性や、周辺の利便性などが重要になりますし、賃貸や民泊として活用したい場合は、法規制や地域の需要、収支の見通しなども確認する必要があります。

古民家物件の主な探し方

木製の家型オブジェと虫眼鏡、はてな(?)マークが書かれた3枚の紙(古民家物件の主な探し方のイメージ)

古民家物件は一般的な住宅よりも情報が分散しやすいため、複数の探し方を併用するのが基本です。代表的な探し先には以下の4つがあります。

探し方特徴・メリット利用時の注意点
空き家マッチングサービス専門家が仲介するため状態を把握しやすく、活用や再生の相談がスムーズ物件数が大手サイトより限られる場合があるため、希望条件の事前整理が必要
不動産サイト物件掲載数が多く、エリアや価格、面積などの条件比較がしやすい「古民家」「古家付き土地」などのキーワード検索による自発的な絞り込みが必要
自治体の空き家バンク民間未掲載の物件が見つかりやすく、移住支援・改修補助金と連携しやすい原状渡しが多く、契約や価格交渉は当事者間または提携不動産業者が行う
地域の不動産会社地元の未公開物件や周辺環境、境界、地域の慣習などの詳細情報に強い古民家や空き家の取引実績がある会社を個別に見極めて相談する必要がある

ここでは、それぞれの特徴や見つけやすい物件、利用する際の注意点などを見ていきましょう。

「アキサポ」などの空き家マッチングサービスで探す

空き家マッチングサービスとは、空き家を売りたい・貸したい所有者と、空き家を購入したい・借りたい人をつなぐサービスです。空き家の専門家が仲介するので、物件の状態を把握しやすく、さらに活用や再生を前提にした相談がしやすい特徴もあります。

空き家マッチングサービスで理想の物件を探すポイントは、希望する使い方をセットで相談することです。たとえば、以下のような点を整理しておきましょう。

  • 希望するエリア
  • 購入予算と改修に使える費用
  • 自分で住むのか、貸すのか、事業に使うのか
  • リフォームの希望範囲
  • すぐに使いたいのか、段階的に直したいのか
  • 管理や運用を自分で行えるか など

アキサポには数多くの空き家物件がストックされています。一度希望に近い物件があるかチェックしてみてください。

アキサポの物件を見てみる

不動産サイトで古民家物件を探す

不動産サイトは物件の掲載数が多いため、エリアや価格帯、土地面積、建物面積などを比較しやすいプラットフォームです。探す際には、検索条件に「古民家」「古家付き土地」「田舎暮らし」「平屋」「日本家屋」などのキーワードを入れてみましょう。

また、物件をチェックする際には、以下のような条件をチェックしておきましょう。

  • 生活動線
  • 通いやすさ
  • 改修費込みの総額予算
  • 土地を管理する労力
  • 築年数・使用材料・傷み具合・改修履歴など

自治体の空き家バンクで探す

自治体の空き家バンクでは、民間の不動産サイトには出ていない、ここだけの物件が見つかることがあります。また、移住支援や改修補助などの制度とあわせて情報収集できるメリットもあります。

ただし、空き家バンクは多くの場合、自治体が物件情報を掲載しているだけで、契約や価格交渉は当事者同士、または提携する不動産会社を通じて行います。このとき、現状渡しを条件にしていることが多いので、契約前には以下のような点を丁寧に確認しておきましょう。

  • 価格が安い場合その理由
  • 情報が少ない場合その理由
  • 仲介ありか、当事者間契約か
  • 自治体、不動産会社、所有者の責任範囲
  • 地域の慣習や近隣関係
  • 改修補助や移住支援制度の有無

地域の不動産会社に相談する

相続後に使われていない家や、売却するか迷っている物件などは、地域の不動産会社が、付近の古民家や空き家情報を持っているケースがあります。

地域の不動産会社は、境界や道路、近隣関係、過去の売買事例など、現地の細かな情報にも詳しいので、具体的なエリアが決まっているのであれば、足を運んでみるとよいでしょう。

なお、地域の不動産会社を比較する際には以下のような点をチェックしましょう。

  • 古民家や空き家の取引実績があるか
  • 未公開物件や売却予定の物件情報があるか
  • 残置物や修繕が必要な場合の対応を相談できるか
  • 近隣関係や地域の慣習を教えてもらえるか
  • 古民家に強い工務店や建築会社を紹介してもらえるか

古民家物件を選ぶ際のチェックポイント

古民家選びの3大チェックドメイン

① 建物の状態(構造・劣化)

床の傾き、柱・梁の傷み、雨漏り跡、床下の湿気・シロアリ被害の有無を確認。修繕費の総額を左右する最重要項目です。

② ライフラインとインフラ

上水道・井戸・下水・浄化槽の設備状況、電気容量の安全性、ガス種別(都市ガス・LPガス)、通信環境を確認します。

③ 法規制と権利関係

都市計画法・建築基準法上の接道義務(再建築可否)、隣地との確定測量・境界、付帯農地の取得要件を確認します。

古民家物件を選ぶ際には、建物の状態、ライフライン・インフラ、法規制と権利関係という、大きな費用や制約につながりやすい箇所を重点的に確認しましょう。

では、これらのチェックポイントを具体的に見ていきましょう。

建物の状態

建物の状態は、古民家の改修費を大きく左右するポイントです。表面的な傷み具合だけでなく、屋根や床下、基礎部分などの見えない部分の状態にも注意しましょう。

特に確認しておきたい箇所は、以下のとおりです。

  • 床の傾き、基礎、柱や梁の状態
  • 天井、壁、小屋裏、屋根の雨漏り跡
  • 床下、土台、湿気、シロアリ被害
  • 屋根、外壁、雨どいの劣化

床の傾きや柱・梁の傷みは、建物全体の構造に関わる部分です。多少の傾きであれば補修で対応できることもありますが、基礎や土台まで傷んでいる場合は、多額の工事費がかかる恐れがあります。

天井や壁にシミがある場合は、過去または現在の雨漏りの可能性があります。雨漏りは屋根だけでなく、柱や梁、壁の内部まで傷めていることがあるため、見つけた場合は原因まで確認しておきましょう。

床下の湿気やシロアリ被害も見落としたくないポイントです。古民家は通気性が良い傾向にはあるものの、管理状態が悪いと床下に湿気がこもり、土台が傷むこともあります。可能であれば、建物の状態を確認する「ホームインスペクション」を依頼するのが確実です。

ライフラインとインフラ

ライフラインとインフラは、古民家で実際に暮らせるかどうかを左右するポイントです。特に地方の古民家では、井戸や浄化槽、LPガスなどを利用している物件もあるため、一般的な住宅と同じ感覚で判断しないほうがよいでしょう。

特に確認しておきたいポイントは、以下のとおりです。

  • 上水道、井戸、下水、浄化槽の状態
  • 電気容量、配線、分電盤の安全性
  • 都市ガス、LPガス、給湯器の更新時期
  • 光回線や携帯電波などの通信環境

法規制と権利関係

法規制と権利関係は、問題点を見逃すと購入後に大きなトラブルに発展する恐れがあります。特に、再建築の可否や接道、境界、農地の扱いなどは、あとから簡単に解消できないことが多いので、土地や権利関係をよく確認しておきましょう。

確認しておきたいポイントは、以下のとおりです。

  • 再建築可否:都市計画法と建築基準法上の扱い
  • 接道:道路種別、幅員、セットバック
  • 境界:確定測量、越境、共有地のリスク
  • 農地:付帯農地の取得要件と手続き

必ず確認しておきたいのが、現地の都市計画法と建築基準法上の扱いです。都市計画法に基づく用途地域等によって立地可能な建物の用途が制限されている場合があり、また建築基準法に照らしてその建物が適法に建てられたものか(既存不適格物件や違反建築物でないか)、再建築が可能かなどを確認する必要があります。 これらの点は個人だと確認が難しいので、不動産会社に調査してもらうことをおすすめします。

境界があいまいな物件にも注意が必要です。隣地との境目がはっきりしないまま購入すると、塀や庭木、通路、駐車スペースの扱いをめぐってトラブルになる可能性があります。必要に応じて、確定測量の有無や越境物の有無も確認しておきましょう。

また、物件に農地が含まれている場合は、売買の対象範囲や取得条件を事前に確認しましょう。農地を取得するには農地法第3条に基づく農業委員会の許可等の手続きが必要ですが、2023年4月の法改正(改正農地法)により、下限面積(市区町村が定めていた一定の面積要件)は撤廃されています。ただし、営農計画の提出や全ての農地を効率的に利用すること等の取得要件は依然として存在するため、原則として権利資格のない人が自由に売買することはできません。

リフォーム・再生前提で古民家を購入するときの注意点

大小2つの家型オブジェを前に顎に手を当てて悩む女性(リフォーム・再生前提で古民家を購入するときの注意点のイメージ)

リフォームや再生を前提に古民家を購入する場合は、あらかじめ改修費や工事の進め方を確認しておきましょう。特に注意したいのは以下の5点です。

  • 契約前に工務店や設計者へ相談する:古民家の改修に慣れた専門家に見てもらい、希望するリフォームが現実的にできるか確認する
  • 概算見積もりと予備費を用意する:工事中に追加修繕が必要になることもあるため、見積もり金額だけでなく予備費も含めて考える
  • 補助金・助成制度は着工前に確認する:空き家改修や耐震改修などの補助制度は、多くの場合工事前の申請が必要
  • 購入費と改修費を一体で資金計画に入れる:物件価格と改修費の総額で判断する
  • 住みながら段階的に直す選択肢も考える:一度にすべて直すのが難しい場合は、水回りや電気設備など生活に必要な部分から優先して手を付ける

古民家のリフォームは、理想の暮らしを形にできる一方で、費用や工事内容が膨らみやすい面もあります。購入前に専門家へ相談し、改修の優先順位と資金計画を整理しておくと、憧れだけで進めて後悔するリスクを減らしやすくなります。

よくある質問
Q1. 古民家を購入後、リフォーム費用は一般的にどのくらいかかりますか?
物件の状態やリフォームの規模によって大きく異なりますが、耐震補強や断熱改修、水回りの全面刷新を行う場合、数百万円から数千万円(1,000万円以上)かかるケースが一般的です。購入前に工務店等の専門家による建物調査(ホームインスペクション)を行い、概算見積もりを取ることを強くおすすめします。
Q2. 再建築不可の古民家物件を購入する際の注意点は何ですか?
建築基準法上の接道義務を満たしていない物件は、原則として解体して新築することができません。リフォームやリノベーションによる再生は可能ですが、住宅ローンの融資が受けにくくなる点や、将来の資産価値・売却流動性が低くなる点に注意が必要です。
Q3. 古民家のリフォームで使える補助金にはどのようなものがありますか?
多くの自治体で「空き家改修補助金」「耐震診断・耐震改修補助金」「省エネ・断熱改修補助金」などが用意されています。これらの補助金や助成制度は、原則として「工事の着工前」に申請手続きを行う必要があるため、購入・契約の段階で自治体の窓口へ必ず確認してください。

まとめ|古民家物件は探し方よりも購入前の確認が重要

古民家物件は、不動産サイトや空き家バンク、空き家マッチングサービス、地域の不動産会社など、さまざまな方法で見つけられます。ただし、本当に大切なのは、見つけた物件をそのまま購入してよいかを冷静に見極めることです。

昔ながらの外観や広い間取りに惹かれても、建物の傷みやインフラ、法規制、改修費を確認しないまま購入すると、あとから想定以上の費用や手間がかかることがあります。古民家への憧れを後悔に変えないためには、物件価格だけでなく、住める状態・使える状態まで整える総額で判断することが大切です。

古民家物件選びに迷う場合は、空き家の専門家であるアキサポにご相談ください。空き家のマッチングや活用の相談にも対応しているため、購入後の使い道まで見据えながら物件を探せます。

アキサポに相談してみる

この記事の監修者

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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