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公開日:2026.08.23 更新日:2026.07.30

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実家じまいの費用はいくら?片付け・売却・解体の相場と税金を解説

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実家じまいの費用は、片付けだけなら数十万円、解体・測量・修繕まで行うと数百万円になることがあります。住まなくなった実家で悩んでいる人なら、一度は「我が家はいくらかかるだろう?」と考えたことがあるのではないでしょうか?

具体的な費用は、家の広さや荷物の量、建物の状態、今後の方針によって大きく変わります。片付けだけなら数十万円で済むこともありますが、解体や修繕、測量などが必要になると、総額で数百万円かかるケースもあります。

そこで大切なのが、実家じまいにかかる費用を項目ごとに整理しておくことです。この記事では、実家じまいの基本から、費用の内訳、ケース別の総額目安、税金、費用を抑える方法までをわかりやすく解説します。

実家じまいとは何か?その目的とは

古民家

実家じまいとは、誰も住まなくなった実家を整理し、今後の扱いを決める一連の手続きのことです。家の中を片付けるだけでなく、家財の処分や相続手続き、不動産の売却・賃貸・解体などの手続きも含めます。

実家じまいの目的は、使われていない家を、家族にとって負担の少ない形で整理することです。空き家を保有し続けることで継続的に発生する、固定資産税や保険料などに加えて、見回り・換気・草木の管理などの手間を将来にわたって抑えられる可能性があります。

また、実家じまいには「家族の気持ちの整理」という側面もあります。思い出の品や仏壇、親族間の費用負担など、すぐには決めにくいことを改まって話し合う場を用意することでもあるのです。

実家を維持するよりも費用を節約できる?

実家じまいにはまとまった費用がかかりますが、長期的に見ると、維持管理費を払い続けるよりも負担を抑えられる可能性があります。

たとえば、空き家をそのまま5年間維持する場合を考えてみましょう。

費用項目年間の目安5年間の目安
固定資産税・都市計画税10万円50万円
火災保険料2万円10万円
庭木の手入れ・草刈り5万円25万円
換気・見回り・交通費5万円25万円
軽微な修繕費5万円25万円
合計27万円135万円

このケースでは、住んでいない実家を維持するだけでも、5年間で135万円ほどかかる計算です。一方で、家財整理に50万円、ハウスクリーニングに10万円、登記などの手続きに10万円かかったとしても、合計は70万円程度です。

つまり、早めに実家じまいを進めて売却や活用につなげられれば、5年間維持し続ける場合と比べて、数十万円単位で負担を抑えられる可能性があります。

さらに、空き家は時間が経つほど劣化しやすくなります。雨漏りやシロアリ被害、外壁や屋根の傷みを放置すると、あとから修繕費が大きくなることもあります。売却を考えている場合でも、状態が悪くなるほど買い手が見つかりにくくなり、価格が下がる可能性もあります。

実家じまいの判断・手続きフロー
1
相続人・名義・期限を確認

遺言、相続人、登記名義、相続放棄の期限を確認します。

2
家財と建物を調査

重要書類、残置物、雨漏り、石綿、境界などを確認します。

3
4つの方針を比較

保有、売却、賃貸、解体の総費用と手取りを比較します。

4
補助金・税特例を事前確認

契約・工事前申請の制度と空き家特例の要件を確認します。

5
見積もりと家族合意

作業範囲、費用負担、立替、領収書管理を決めます。

6
登記・売却等を実行

期限管理をしながら手続きを進め、完了書類を保管します。

実家じまいの費用内訳

麻袋の乗ったショッピングカートと家の模型、積み上げられた金貨(不動産売買や費用のイメージ)

実家じまいの費用は、家財整理、清掃、解体、売却や賃貸の準備、登記など、いくつかの項目に分けて考えると整理しやすくなります。

まずは以下の表で全体の目安を把握してから、具体的な内容を見ていきましょう。

費用項目費用の目安主な内容
家財整理・不用品処分10万〜80万円程度家具・家電・衣類・生活用品などの処分
遺品整理10万〜100万円程度遺品の仕分け、貴重品の探索、搬出、処分
特殊清掃数万円〜100万円以上消臭、害虫駆除、床材撤去、原状回復など
ハウスクリーニング5万〜30万円程度水回り、床、窓、エアコン、室内全体の清掃
解体工事100万〜200万円程度建物本体の解体、廃材処分、整地など
売却・賃貸の準備費用数万円〜数十万円以上仲介手数料、測量、修繕、リフォームなど
登記・手続き費用数万円〜20万円程度相続登記、建物滅失登記、抵当権抹消など

家財整理・不用品処分の費用相場

家財整理や不用品処分の費用は、荷物の量によって大きく変わります。衣類や食器、本、家具、家電などが多く残っている実家では、処分費用だけで数十万円かかることもあります。

  • 家財整理・不用品処分の費用相場:10万~80万円

費用を抑えたい場合は、自治体の粗大ごみ回収やごみ処理施設への自己搬入を活用する方法があります。

家財整理・不用品処分費用を節約する方法

作業内容自分で対応しやすいかポイント
衣類・紙類・食器の分別対応しやすい時間はかかるが費用削減につながる
粗大ごみの申し込み対応しやすい自治体のルールに沿って処分できる
大型家具の搬出無理は禁物階段や狭い通路ではケガに注意
家電リサイクル対象品の処分確認が必要テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンは別途費用がかかる
大量の荷物の一括処分業者向き短期間で片付けたい場合に向いている

遺品整理・特殊清掃が必要な場合の費用

親が亡くなった後に実家じまいを進める場合は、遺品整理が必要になることがあります。遺品整理は、単なる不用品処分とは違い、貴重品や思い出の品を仕分けながら作業を進めるのが特徴です。

さらに、孤独死などで特殊清掃が必要な場合は、消臭、害虫駆除、床材の撤去、壁紙の張り替えなどが必要になり、費用が大きく膨らむ場合があります。

  • 遺品整理・特殊清掃の費用相場:10万~100万円

主な作業には、以下のようなものがあります。

作業内容確認したいポイント
遺品の仕分け残す物・処分する物・親族に確認する物を分ける
貴重品の探索通帳、印鑑、権利証、保険証券、契約書類などを探す
不用品の搬出・処分家具、家電、生活用品などを処分する
供養品の対応仏壇、位牌、遺影、人形などの扱いを確認する
清掃作業後に室内を簡単に清掃する

ハウスクリーニングの費用相場

実家を売却したり賃貸に出したりする場合は、印象をよくするためにハウスクリーニングを行う場合が多いです。特に、内見時に見られやすい水回りや玄関、窓、床などは手を入れておきたい部分です。

  • ハウスクリーニングの費用相場:5万~30万円

ただし、長期間空き家になっていた実家では、通常のハウスクリーニングだけでは臭いやカビが取り切れない場合があります。湿気が強い家や雨漏りがある家では、清掃よりも先に建物の状態を確認したほうがよいケースもあります。

売却前にどこまできれいにするべきか迷う場合は、不動産会社に相談してみましょう。買主がリフォーム前提で購入する物件であれば、過度な清掃や修繕をしなくてもよい場合があります。

解体工事の費用相場

実家を解体して更地にする場合は、解体工事費が大きな負担になります。費用相場は30~50坪であれば、木造住宅なら120~300万円、鉄骨造なら150~330万円、鉄筋コンクリート(RC)造なら180~360万円程度です。 

ここで注意したいのは、見積もり時点では分からない追加費用です。古い井戸、浄化槽、コンクリートガラ、地中に埋まった廃材などが見つかると、別途撤去費用が発生することがあります。

さらに建築物の解体・改修工事では、石綿含有建材の有無について事前調査が必要です。一定規模以上の工事は、石綿がない場合も調査結果の報告が必要です。

建物にアスベストが含まれている場合は、事前調査や専門的な除去作業が必要になり、解体費用が高くなります。飛散防止措置を行いながら撤去する必要があり、通常の解体よりも工期が長くなることもあります。解体業者に見積もりを依頼する際は、アスベスト調査の有無や、発見された場合の追加費用の考え方まで確認しておきましょう。

具体的な解体費用は以下の記事で解説しています。

空き家解体費用の平均・相場は?構造別に一覧で解説【2026年版】

売却・賃貸にかかる諸費用

実家を売却する場合は、片付け費用のほかに、仲介手数料や印紙税、登記費用などがかかります。土地の境界がはっきりしていない場合は、測量や境界確定の費用が必要になることもあります。

売却時に発生する主な費用は、以下のとおりです。

費用項目費用の目安内容
仲介手数料売却価格によって変動。売買価格が400万円超の場合、売却価格×3%+6万円+消費税が上限*不動産会社に売却を依頼して成約した場合に発生
印紙税1,000円〜3万円程度売買契約書に貼る印紙代。売却価格によって変わる
登記費用数万円〜10万円程度相続登記、抵当権抹消などが必要な場合に発生
測量費用30万〜80万円程度境界が不明確な土地で必要になることがある
修繕・片付け費用数万円〜100万円以上売りやすい状態に整えるための費用
譲渡所得税売却益によって変動売却益が出た場合に発生する可能性がある

*2024年7月1日以降、低廉な空き家等の売買における媒介報酬特例が拡大され、法律上、売買価格800万円以下の物件は最大33万円+税(※原則の報酬上限と現地調査等の費用の合計)まで受領できる場合があります

相続登記・建物滅失登記などの手続き費用

相続した実家を売却する場合は、実際に手続きに移る前に相続登記によって相続人の名義に変更するのが基本です。また、建物を取り壊した場合は、壊した日から1か月以内に「建物滅失(めっしつ)登記」を申請しなければなりません。こちらも義務であり、遅れると10万円以下の過料の対象となります。 

なお、相続登記は法律(不動産登記法)により、相続で不動産をもらったと知った日から3年以内に申請することが義務づけられています。正当な理由なく遅れると、10万円以下の過料(ペナルティ)がかかる場合があります。 

これらの手続きには、登録免許税などの実費や、司法書士・土地家屋調査士へ依頼する場合の報酬がかかります。

主な登記手続きと費用相場は、以下のとおりです。

手続き必要になる場面費用の目安
相続登記亡くなった親名義の実家を相続人名義に変更する登録免許税:固定資産税評価額×0.4%+司法書士報酬5万〜15万円程度
抵当権抹消登記住宅ローンなどの抵当権が残っている場合に抹消する登録免許税:不動産1個につき1,000円+司法書士報酬1万〜3万円程度
住所・氏名変更登記登記上の住所や氏名が現在の情報と違う場合に行う(住所・氏名等の変更日から2年以内)登録免許税:不動産1個につき1,000円+司法書士報酬1万〜3万円程度
建物滅失登記建物を解体したあとに、建物がなくなったことを登記する土地家屋調査士へ依頼する場合は4万〜8万円程度

相続税・譲渡所得税

相続税や譲渡所得税はどちらも必ずかかる税金ではなく、相続財産の総額や売却益の有無によって変わります。主な税金の考え方は、以下のとおりです。

税金の種類発生する可能性がある場面税額・控除額の目安確認したいポイント
相続税実家を含めた相続財産の総額が基礎控除を超える場合基礎控除:3,000万円+600万円×法定相続人の数預貯金、不動産、有価証券、保険金などを含めた相続財産全体で判断する
譲渡所得税相続した実家を売却して利益が出た場合長期譲渡所得:所得税15%+住民税5%、短期譲渡所得:所得税30%+住民税9%売却価格から取得費や譲渡費用を差し引いて利益が出るかを確認する。別途、復興特別所得税が所得税額に対して課される

相続税は、実家を相続しても必ず発生するものではありません。基礎控除があり、相続財産の合計額が基礎控除内に収まれば、相続税はかかりません。

一方、譲渡所得税は、実家を売却して利益が出た場合に発生する可能性があります。売却価格そのものに税金がかかるのではなく、取得費や売却にかかった費用などを差し引いた後の利益に対して課税される仕組みです。

また、相続した空き家を売却する場合は、一定の条件を満たすと譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例を使える可能性があります。制度には期限や各種要件があるので、売却や解体を進める前に、適用できるか、税理士や不動産会社へ確認しておきましょう。

実家じまいの費用例|住む・売る・貸す・解体する場合

実家の和室にある仏壇と掃除で出たごみ

実家じまいの総額は「片付け費用+方針別の費用+手続き費用+税金」で考えると見通しが立てやすくなります。

ただし、実際の費用は家の広さ、荷物の量、建物の状態、売却・賃貸・解体のどれを選ぶかによって変わります。ここでは、築年数の古い30坪前後の実家を想定して、シーン別に費用をシミュレーションしてみましょう。

住み続ける場合の総額費用

実家に自分や家族が住み続ける場合は、売却手続きや解体が必要ないため初期費用を抑えやすい傾向があります。ただし、固定資産税や火災保険料、修繕費などは毎年発生します。

たとえば、最低限の片付けと修繕をして住み続ける場合、以下のような費用が考えられます。

費用項目費用の目安
不用品処分・片付け20万円
ハウスクリーニング10万円
給湯器や水回りなどの軽微な修繕30万円
固定資産税・都市計画税年10万円
火災保険料年2万円
今後の修繕積立年10万円
初年度の合計約82万円
2年目以降の年間維持費約22万円

このケースでは、初年度に約80万円、その後も毎年20万円以上の維持費がかかる計算です。住み続ける場合は、最初の片付け費用だけでなく、雨漏り、給湯器の故障、外壁の補修など、将来の修繕費も見込んでおく必要があります。

売却する場合の総額費用

実家を売却する場合は、片付け費用のほかに、相続登記や仲介手数料、印紙税、必要に応じた測量費用などがかかります。

たとえば、1,000万円で実家を売却する場合を考えてみましょう。

費用項目費用の目安
家財整理・不用品処分50万円
ハウスクリーニング10万円
相続登記などの手続き費用10万円
仲介手数料39万6,000円
印紙税1万円
測量費用(測量が必要な場合)50万円
合計約160万円

測量費用は、境界が明確で測量が不要な場合は不要になる可能性があります。一方で、土地の境界が曖昧な場合や、建物の状態が悪く修繕が必要な場合は、さらに費用が上乗せされる可能性があります。

賃貸に出す場合の総額費用

実家を賃貸に出す場合は、入居者を募集できる状態にするための片付けや修繕が必要です。建物の状態によっては、水回りや内装、設備のリフォーム費用が大きくなることもあります。

ここでは、家賃月8万円で貸し出すために、最低限のリフォームを行うケースを考えてみましょう。

費用項目費用の目安
家財整理・不用品処分50万円
ハウスクリーニング15万円
水回り・内装・設備のリフォーム150万円
相続登記などの手続き費用10万円
広告料・入居者募集関連費8万円
仲介手数料8万8,000円
合計約242万円

この場合は、満室が続けば年間の家賃収入は96万円です。初期費用約242万円を家賃収入だけで割ると、回収までの期間は約30か月となります。

ただし、実際の回収期間は総家賃ではなく、下記のような費用を差し引いた手残りで「初期費用÷年間の手残り」によって計算します。

  • 空室期間中の家賃減少
  • 管理会社へ支払う管理委託費
  • 固定資産税・都市計画税
  • 火災保険料
  • 設備交換や修繕にかかる費用
  • 入居者が入れ替わる際の原状回復費や募集費用
  • ローンが残っている場合の返済額

空室や追加修繕が発生するケースも想定し、売却や解体と比較したうえで賃貸に出すか判断しましょう。

解体して更地にする場合の総額費用

実家を解体して更地にする場合は、解体工事費が大きな負担になります。たとえば、30坪の木造住宅の解体に150万円かかる場合を考えてみましょう。

費用項目費用の目安
家財整理・不用品処分50万円
木造住宅の解体工事150万円
建物滅失登記5万円
付帯工事・整地費用20万円
予備費30万円
合計約255万円

これらの他にも、ブロック塀、物置、庭木、カーポート、浄化槽などの撤去が必要な場合や、アスベスト調査や地中埋設物の撤去が発生すると、当初の見積もりより高くなることがあります。

なお、建物を解体して更地にすると、住宅用地の特例が外れて固定資産税が上がる可能性があります。すぐに売却する予定がない場合は、解体のタイミングも含めて不動産会社や専門家に相談しながら判断することが大切です。

実家じまいの費用を抑える方法

電卓を持ちOKマークを指で作る男性

実家じまいの費用は、どこまで業者に任せるか、解体やリフォームをするかどうかで大きく変わります。すべてを一括で依頼すると楽ですが、その分だけ費用は高くなりやすいです。

ただし、費用を抑えることだけを優先すると、かえって手間やトラブルが増えることもあるため「自分でできる作業」と「専門業者に任せる作業」を分けて考えることが大切です。

ここでは代表的な3つの方法を紹介します。

補助金・助成金を利用する

自治体によっては、空き家の解体費や改修費、家財処分費などの一部を補助している場合があります。特に、老朽化した空き家の解体や、空き家を活用するためのリフォームは、補助制度を用意しているケースが多いです。

代表的な補助金・助成金には以下のようなものがあります。

補助金・助成金の種類対象になりやすい費用補助金の目安確認したいポイント
空き家解体補助金老朽化した空き家の解体費用解体費の1/2程度、上限30万〜100万円程度危険空き家や老朽空き家など、対象条件に当てはまるか
空き家改修・リフォーム補助金賃貸・売却・移住用に活用するための改修費改修費の1/2程度、上限50万〜100万円程度工事内容や利用目的が補助対象になるか
家財処分補助金空き家内に残った家具・家電・生活用品の処分費処分費の1/2程度、上限10万〜20万円程度家財処分だけで使えるか、売却・賃貸活用が条件か
耐震改修補助金耐震診断や耐震補強工事の費用診断費・改修費の一部、上限あり古い木造住宅など、耐震基準の条件に該当するか
移住・定住向け空き家活用補助金移住者向けに空き家を改修する費用改修費の一部、上限50万〜200万円程度所有者だけでなく、入居者や移住者が対象になる場合もある

なお、補助額や対象条件は自治体によって大きく異なります。実家じまいの方針がある程度決まったら、実家のある自治体の窓口で相談してみましょう。

相見積もりを取る

同じ作業内容でも、業者によって見積もり額に差が出ることがあります。特に、解体工事や不用品処分は、処分量や作業条件によって金額が変わりやすいです。

相見積もりを取るときは、単純に安い業者を選ぶのではなく、以下の点を比較しましょう。見積もりの内訳を確認し、費用の理由をきちんと説明してくれる業者を選ぶことが、結果的にトラブル防止と節約につながります。

比較項目確認したいポイント
作業範囲どこまで料金に含まれているか
処分費家財や廃材の処分費が含まれているか
追加費用当日追加料金が発生する条件は何か
養生・近隣対応解体や搬出時の配慮が含まれているか
許可・資格一般廃棄物収集運搬、古物商、解体工事業登録などがあるか
見積書の明細一式表記だけでなく、内訳が分かるか

分別やごみの処分などは自分で対応する

自分でできる作業を先に進めておくことも効果的です。業者に依頼する荷物の量が減れば、作業時間や処分費を抑えやすくなります。

自分で対応しやすい作業には、以下のようなものがあります。

自分でできる作業節約につながる理由
衣類・紙類・食器の分別業者の仕分け作業を減らせる
貴重品・重要書類の確認通帳、印鑑、権利証、保険証券などの紛失を防げる
粗大ごみの申し込み自治体の回収を使えば処分費を抑えやすい
リサイクルショップへの持ち込み家具や家電を買い取ってもらえる場合がある
思い出品の整理親族間の確認が必要な物を先に分けられる

一方で、大型家具の搬出や高所作業、特殊清掃、害虫被害がある場所の片付けなどは無理をしないほうがよいです。ケガをしたり、建物を傷つけたりすると、かえって費用が増えることもあります。

また、遠方の実家を片付ける場合は、交通費や宿泊費、休暇を取る負担も考える必要があります。自分で作業したほうが安く見えても、何度も通う必要があるなら、業者に依頼したほうが総合的な負担を抑えられる場合もあります。

住宅売却時の特例・控除制度を利用する

実家を売却する場合は、税金の特例や控除制度を使えるかどうかも確認しておきましょう。

代表的なのが、相続した空き家を売却するときに使える「3,000万円特別控除」です。一定の条件を満たすと、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できるため、売却後の手取り額に大きく影響します。

ただし、特例を使うには、建物の条件や売却期限、耐震性、解体の有無など、細かい要件があります。売却する可能性がある場合は、早い段階で不動産会社や税理士などの専門家に確認しておきましょう。

実家じまいのよくある質問
Q. 実家じまいの費用は誰が払いますか?
A. 法律上の一律ルールではなく、所有者・相続人間の合意や遺産分割の内容で決まります。作業前に負担割合、立替者、領収書の保管方法を書面で共有してください。
Q. 予算が不足するときはどう進めますか?
A. 工事前申請が必要な補助金を確認し、現況売却・買取・古家付き土地なども比較します。片付けや解体を先に契約せず、総手取りで判断します。
Q. 相続放棄をすれば管理は不要ですか?
A. 必ずしも直ちに不要になるとは限りません。放棄時に財産を現に占有している場合は引渡しまで保存義務が残ることがあります。家財処分前に弁護士等へ相談してください。

まとめ|実家じまいの費用は内訳を整理して早めに見通しを立てよう

実家じまいの費用は、片付け費用だけでなく、解体・売却・賃貸などの方針別の費用、登記などの手続き費用、税金まで含めて考えることが大切です。特に、解体や測量、修繕、特殊清掃が必要になる場合は、想定より費用が大きくなることがあります。

まずは、実家の状態や荷物の量を確認し、どの作業にいくらかかりそうかを整理してみましょう。そのうえで、家族と費用負担や役割分担を話し合い、必要な部分から見積もりを取ると進めやすくなります。

実家じまいは、早めに動くほど選択肢を残しやすくなります。補助金や特例制度、相見積もりなども活用しながら、無理のない形で費用と手間を抑えていきましょう。

この記事の監修者

一級建築士 白崎 達也

白崎 達也 アキサポ 空き家プランナー

一級建築士

中古住宅や使われなくなった建物の再活用に、20年以上携わってきました。
空き家には、建物や不動産の問題だけでなく、心の整理が難しいことも多くあります。あなたが前向きな一歩を踏み出せるよう、心を込めてサポートいたします。

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