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2022.02.17

空き家活用事業を見守り続けた5年とこれから‐ジェクトワン地域コミュニティ事業部・清水

ジェクトワンの看板事業である空き家活用事業・アキサポ。2016年の事業スタート当初を知り、今もなお責任者としてアキサポを見守り続ける地域コミュニティ事業部ディレクターの清水。長年内側から、時には外から客観的な視点でアキサポを見守り続けたからこそ見えてきたものをインタビューの中で語ってもらいました。

※アキサポ…所有者から空き家を借り受け、ジェクトワン負担でリノベーションし、新たな利用者に一定期間賃貸する仕組み。一定期間経過後は、生まれ変わった空き家を自ら使用することも、所有者と利用者との間で賃貸を継続して賃料収入を得ることもできる。

空き家活用サービス「アキサポ」とは・・・

―早速ですが「アキサポ」の説明をお願いします。

当社ジェクトワンで提供しているアキサポは、「空き家」に対するサービスを提供しています。概要は、「空き家のままで困っていますよ」でも「売りたくないんだ」というような空き家をお持ちの所有者さまを対象に、当社がその空き家を借り上げます。そして、当社で改修工事を行いまして、蘇らせます。その蘇った空き家を利用者さんに貸し出すというようなサービスです。

―「アキサポ」の特徴はなんでしょうか?

特徴的なところは、まず空き家を改修するにあたり、全額当社で改修費用を負担させていただき、所有者さまのご負担が基本ないところです。

また当然、所有者さまはお持ちの物件に対して固定資産税などの費用がかかっていますので、そういった日々かかるようなお金については賃料※1という形でお支払いしているのも特徴です。

そしてひいては、「空き家のままだわ」と思っていた空き家の周りの方々に対しても、蘇った空き家が利用されるということでコミュニティが生まれたり、地域活性化に繋がったりというような良い効果をもたらすところが特徴かなとは思っています。

※1賃料による還元は条件などにより異なります

―その特徴の要因は何でしょうか?

空き家を活用したりだとか対策したりする事業者さんはいくつかあるんですけど、特に当社というか、アキサポ特有だと思うのですが、「不動産を、空き家を活用していきましょう」という中で、所有者さまをはじめとした空き家に関わる方々のお声をとても大切にしています。

どうしても不動産活用を進めていると「うちがこうしたほうが良い」と一方的な形になりがちなんですけど、アキサポはまず所有者さまですね。「この空き家がどうなってほしいですか?」というお話を所有者さまにお伺いします。
あとは地域の方々にヒアリング調査などを行って、地域の方々にも「もしこういうふうなものがあったら嬉しいな」とか、「こういうところが結構不足しているよ」というような、マーケティング調査というほどのことではないんですけど、地域の方々のお声もとても大事にしています。
それらを総合して、「じゃあこの空き家はこういうふうにするのが一番良いんじゃないか」というふうに、こちら側(事業者側)としてだけではなく、所有者さまも、周辺住民の方々も、空き家に関わる周りの方々が最終的には喜んでいただける形を目指しています。

そして、その活用を進めていく中で空き家が空き家でなくなり、問題が解消してというようなところがあります。これはアキサポの特に特徴ではないかなとは思っています。

複雑な思いを乗り越え、今のアキサポがある

―サービス提供から5年。サービス開始当初を知っているそうですが、空き家事業に対する心境の変化はありましたか?

これどこまで話して良いかなみたいなところはあるんですけど(笑)

今では本当多くの方々から、「アキサポさん、ジェクトワンさんで活用してください」とか、「御社の考えにとても共感します」と言ってくださる方々が増えて、本当に喜ばしい限りというか、嬉しいんですね。

ただですね、この事業を始めた当初は、「こんなことをして意味あるのかな」とか、「空き家、売っちゃえば良いじゃん」とか、「活用したところで意味があるのかな」みたいに、実際のところ事業として、新規事業としてあまり乗り気じゃない部分は正直なところありました。

それでも、長くやっていくとやはり、いろんな所有者さまにお会いして、空き家が蘇る場所や瞬間を何度も目にする機会に多く恵まれました。出会い、そして活用したあとの地域の方々とのふれあい―空き家びらき※2のようなこともやっているんですけどもーそういうのを見ると、本当にビジネスとしての事業という部分と、社会貢献、社会的な意義のあるものが両方合わさっている事業だと実感します。

今では本当に、心からこの仕事をやっていて良かったなというふうに感じています。

※2アキサポで店舗などとして活用した空き家物件のお披露目イベント

アキサポが描く未来図

―そんなアキサポの今後に期待すること、将来性はどのように考えていますか?

今振り返ってみても始めた当初は本当によちよち歩きというか、ほぼ所有者さまから相談もないような状態で、本当にどうなるのかなという状況でした。しかし、最近では多くの方々から相談をいただくようになりました。

それでもまだまだ、(会社がある)関東近郊だけではなく、全国に空き家を持たれて困っている方々がいらっしゃいます。そのため、そういった全国の所有者さまに、当社のスキームだったりとか、空き家をより良くしていこうという活動であったりをどんどん広げていけたら良いなと思っています。

また、そこの将来性といいますか、どちらかというと、「よりやっていきたい」「やっていかなきゃいけないな」と考えているのが、「より多くの方々に、空き家が空き家じゃなくなって地域に活用されるという感動」を届けていきたいなと思っています。

アキサポは全国へ

―全国からのお問い合わせに答えるべく全国展開を始めたと伺いました。そのポイントが地場の事業会社とのパートナー関係だとか。

やはり当社1社だけでは空き家を借り上げて、より良いものに変えて、活用してもらってというような、循環ですね、限界があるなと感じたところもありました。あとはずっと始めた当初から、全国に対してどうやって空き家問題の回答、空き家を解消することができるのか、提供できるのかというのは、やはりテーマとして持っていました。

―そこで始まったのが「アキサポネット」というわけですね。

最近は空き家を活用していくというスキームが、徐々に私たちの中でもノウハウとして溜まってきました。そのノウハウを、私たちの理念に協賛してくれる方々をパートナーさんというような形で全国に作り、提供する、それがアキサポネットです。
アキサポネットを開始することにより、全国へアキサポの提供もし始めました。今現在では、各地にアキサポネットメンバーさんを増やして、空き家解消にチームとして取り組み、徐々にそれに賛同してくれる方がまた増えてきているという状況です。

―全国でアキサポのサービスが受けられるようになりますか?

より困っている方々になにかしらの回答を出せるようなサービス提供をどんどん全国に広げていきたいなと思っています。

空き家を空き家のままにしない

―最後に空き家事業者として一言!

難しいですね……。そうですね、やはり私たちとしましては、空き家をアキサポという中で借り上げて、貸し出してという、ひとつのサービスは提供していますけど、メインとしてあるのは空き家を持たれている方々の悩みを解消したいというのが根底にあります。

空き家を空き家のままにしておくということが一番良くないと思っていますので、当社は当然これ(アキサポ)以外にも不動産企業として売買ですとか、管理ですとか、色々なサービスを提供しています。

ワンストップで空き家のお悩みを解消できれば良いなというのが最終ゴールだと思っていますので、空き家でお悩みの方は、どんな些細なことでも良いので相談していただければなにかしらの回答を出してみせます!ぐらいで、最後の締めの感じにさせていただければと思います。以上、清水でした!

最後に所有者さん、事業会社さん宛にメッセージをいただきました。

―所有者さまへメッセージ

当社では空き家を空き家のままにしておくというのが一番良くないな、それを解消したいなと思っています。当社ではアキサポというサービス以外にも、売買、管理、もしくはさまざまなもっと他の方法はないのかというところまで、最終的な解決策を見いだしますので、どんな悩みでも、些細なことでも構いませんので、ご相談していただければと思っています。ぜひ私たちにお任せください。よろしくお願いいたします。

―事業者さまへのメッセージ

当社ではこれまで当社だけで空き家問題に対して挑んできましたが、やはり限界があります。当社には多くのノウハウが溜まってきていますので、そういったノウハウをもって全国の事業者さん、私たちの「空き家を空き家のままにしない」という思いに共感してくれる方々を募って、全国の空き家問題に立ち向かっていきたいなと思っています。ご興味のあるですとか、ちょっと話を聞いてみたいなということで構いませんので、ぜひ当社のほうにご連絡いただければ、どんな細かいことでもお答えさせていただきますので、ぜひ一緒にやっていければと思っています。よろしくお願いいたします。

本インタビューは動画でもご覧いただけます!

スタッフ紹介

清水貴仁(しみず・たかひと)

空き家アナリスト。
2009年株式会社ジェクトワン設立時より入社し、現在は地域コミュニティ事業部長として事業拡大に尽力。
NPO法人空き家活用プロジェクトの理事長を兼任。