公開日:2021.03.08 更新日:2026.06.24
【失敗事例】空き家活用の事例とその失敗原因・対策をわかりやすく解説
空き家活用の失敗とは、需要の見込み違い・過剰なリフォーム投資・法的手続きの漏れなど、事前の準備不足によって収益化が進まなくなることを指します。
放置した空き家はリスクの原因になる一方、適切に活用すれば収益を生み出す資産にもなります。ただし「とりあえず貸し出せばいい」という発想では失敗しやすく、活用方法の選択・費用対効果・管理体制まで含めた計画が欠かせません。
本記事では、空き家活用でよくある失敗例とその原因を具体的に解説し、成功につなげるためのポイントをわかりやすくまとめます。
空き家活用の失敗事例

空き家活用には成功例だけでなく、失敗例も多く存在します。代表的な3つのパターンを見ていきましょう。
失敗事例①:リノベーション費用が想定を超えた
賃貸活用に向けてリノベーションを実施したところ、費用が1,000万円を超えるケースもあり、初期投資の回収が見通せなくなったという事例です。
主な原因は「あれもこれもと手を付けすぎた過剰投資」「業者選びの失敗による高額請求」「収支計画を立てないまま着手した」の3点です。リノベーションは費用対効果を試算してから範囲を決めることが重要です。
失敗事例②:シェアハウスの運営トラブル
入居者同士のトラブルや設備の不具合が重なり、退去が相次いで空室損失が発生したという事例です。
シェアハウスは共有部分の利用頻度が高く、設備の故障や修繕が発生しやすい点が通常の賃貸と異なります。トラブル対応にかかる時間・費用・手間を想定せずに始めると、想定外のコストが積み重なります。
失敗事例③:補助金・助成金をあてにしていたが受け取れなかった
「対象外の業者に依頼していた」「自治体の条件を満たしていなかった」などの理由で、想定していた補助金を受け取れなかった事例です。
補助金・助成金の内容・金額・対象事業者は自治体によって大きく異なります。活用前に各自治体の公式サイトで最新情報を確認し、対象となる業者・工事内容かどうかを事前に確かめることが不可欠です。
活用だけじゃない!空き家ではこんな失敗も

「空き家活用の失敗例」をご紹介しましたが、空き家関連の失敗はその他にも多々あります。
失敗事例④:更地にしたら税金が跳ね上がった
空き家を更地にした場合 vs 活用した場合 固定資産税の比較
固定資産税:最大6倍
都市計画税:最大3倍
固定資産税:最大1/6
都市計画税:最大1/3
空き家を解体して更地にすることで管理の手間は省けますが、税負担が大きく増えるリスクがあります。
住宅が建っている土地には「住宅用地の軽減措置特例」が適用され、固定資産税は最大6分の1、都市計画税は最大3分の1に減額されます。しかし更地は「非住宅用地」扱いとなり特例が解除されるため、固定資産税が最大6倍・都市計画税が最大3倍になる可能性があります。
また、解体費用はローンを組めないケースが多く、見積書に産業廃棄物処分費や官庁申請費が含まれていない業者もあるため、総費用が想定を大幅に超えることもあります。更地にする前にメリット・デメリットを十分に把握したうえで判断しましょう。
失敗事例⑤:空き家を放置して問題が深刻化した
「使い道が決まっていないから」と空き家を手付かずで放置した結果、さまざまなトラブルに発展した事例です。
放置された空き家で起こり得る主なリスクは以下のとおりです。
- 景観の悪化(草木の繁茂など)
- 悪臭・衛生上の問題
- 老朽化による倒壊・火災リスク
- 放火・不法侵入・不法投棄などの犯罪リスク
これらが現実になると損害賠償請求に発展するケースもあります。
また、空家等対策特別措置法(2023年12月改正)に基づき、「管理不全空家」または「特定空家」に指定されると、行政から助言・指導・勧告・命令・代執行という段階的な措置が行われます。勧告を受けると住宅用地特例が解除され、固定資産税が最大6倍に増加します。
2015年の法施行以降、2024年度末時点で特定空家への助言・指導は累計約4万2,768件、勧告4,153件、代執行878件に達しており(国土交通省調査)、放置リスクは年々現実化しています。
空き家活用で失敗する原因とは
空き家活用での失敗にはさまざまな種類が存在しますが、失敗の裏には必ず原因があります。
ここでは、「空き家活用で失敗しがちな原因」をジャンル別に紹介しながら、分かりやすく解説します。
| 失敗の原因 | 具体例 | 対策 |
|---|---|---|
| 情報・ノウハウ不足 | 活用方法の比較不足・需要調査の欠如・補助金の知識不足 | 専門家のサポートを受けて正しい情報を補う |
| 出費過多 | リノベーション費用の見積もり誤り・業者選びの失敗・想定外の追加費用 | 複数業者の見積もりを比較し、収支計画を先に立てる |
原因①:情報・ノウハウ不足
空き家活用で失敗する最も多い原因が、正確な情報とノウハウの不足です。
- 活用パターンの知識が乏しく、比較検討ができていない
- 物件の特性や立地条件の現状分析が不十分
- 周辺の賃貸需要(マーケティング)を把握していない
- 税金・助成金に関する知識が不足している
これらは事前に気づきにくく、「前もって知っていれば」と後悔するパターンです。素人がすべてを網羅するのは難しいため、専門家のサポートを活用して情報の穴を補うのが効率的です。
原因②:出費過多
空き家活用では修繕・リノベーション・解体・手数料・税金など、多くの費用が発生します。費用がかかること自体が問題なのではなく、想定を超えた出費で収支バランスが崩れることが問題です。
特に専門家なしで進めると、適正価格の業者を見分けられなかったり、費用対効果を考慮したプランニングができなかったりするリスクが高まります。リノベーション・解体などの高額工事ほど、事前に複数社の見積もりを取り、専門家の視点でコストを精査することが重要です。
空き家活用で失敗しないためのポイント

失敗の原因の多くは「情報・ノウハウ不足」と「出費過多」です。これらを解消するには、空き家活用に精通した専門家のサポートを活用するのが最も効率的な方法です。
特にリノベーション費用の問題については、「費用がかかるから踏み出せない」という悩みを持つ方も多いでしょう。
アキサポでは、現地調査にもとづくリノベーション・活用プランの提案から、費用面のハードルを抑えたリノベーション工事の実施、賃借人・利用者の募集までをワンストップでサポートしています(※建物の状況等によっては、一部費用のご負担をお願いする場合があります)。
活用の方向性を決めるプランニングから入居者確保まで一括対応するため、「何から手をつければいいかわからない」という段階からご相談いただけます。
空き家の失敗まとめ
空き家の活用は「とりあえず貸し出す」「解体して更地にする」という判断だけでは、思わぬ失敗につながることがあります。リノベーション費用の超過、補助金の対象外、放置による固定資産税の増加……これらはどれも、事前に少し知識があれば防げたケースがほとんどです。
「空き家をどうにかしなければ」と思いながら、何年も判断を先送りにしている方も少なくありません。しかし、放置が続くほど建物の劣化は進み、選択肢は狭まっていきます。悩んでいる時間そのものが、リスクになっていることもあります。
空き家の適した活用方法は、立地・建物の構造・周辺環境・将来的な出口戦略によって一つひとつ異なります。「自分の空き家にはどんな可能性があるのか」を専門家の目で確認することが、失敗を防ぐ最初の一歩です。
アキサポでは、これまでさまざまな空き家の悩みに向き合いながら、多くの活用事例を積み重ねてきました。「活用すべきか売却すべきか迷っている」「費用が心配でなかなか踏み出せない」という段階からでも、お気軽にご相談ください。
この記事の監修者
岡崎 千尋 アキサポ 空き家プランナー
宅建士/二級建築士
都市計画コンサルタントとしてまちづくりを経験後、アキサポでは不動産の活用から売買まで幅広く担当してきました。
お客様のお悩みに寄り添い、所有者様・入居者様・地域の皆様にとって「三方良し」となる解決策を追及いたします。