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2021.06.14

空き家の固定資産税Q&A|税額・払う人・減免条件・活用方法など

空き家の固定資産税は、多くの空き家所有者を悩ませる問題です。空き家を相続した、または相続予定がある方にとっては、早めに対策を打ちたいことですよね。

しかし、固定資産税は制度が複雑。税額計算や払う人・減免条件など疑問点が多く、どんな対策をしたらいいか分からない方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、空き家の固定資産税のよくある疑問をQ&A形式で解説。具体的な対策に移れるように、固定資産税の基本を網羅的に説明します。

また、空き家を利活用して資産化した事例も紹介します。空き家の利活用を考えている方はこちらもご覧ください。

 空き家を相続した場合はどうすればいい?

空き家外観

空き家を相続したら、空き家にかかる費用の現状を把握するのが先決です。特に「固定資産税」と「維持管理費」を優先的に確認しましょう。

空き家を放置していると、固定資産税以外にも、家の劣化や草木の繁茂により維持管理費が膨らんでしまう危険性もあります。

放置してしまうと周辺環境の悪化に繋がる恐れもあるため、早めに対応を決めて余計な出費を予防しましょう。

まずは、空き家を相続したらすぐやるべき、「固定資産税」と「維持管理費」の確認方法について解説します。

まずは固定資産税を確認|評価額と納税額

家の模型と電卓、札束

納めるべき固定資産税額は、土地・建物の価値を反映した「評価額」を基に算出されます。

「評価額=固定資産税額」ではないため注意しましょう。

固定資産税を管理しているのは、建物が建っている土地の属する市区町村です。税務課の固定資産税担当部署で詳細を確認できます。

税務課が管理している書類は主に下記の4つです。

  1. 固定資産税課税台帳
    土地・建物などに対して課税した固定資産税の情報を台帳化しているもの。固定資産税評価額・固定資産税課税標準額・所有者・土地の地目や地番、建物の構造や床面積などが確認できる。
  2. 固定資産評価証明
    固定資産税課税台帳に記載されている事項を、証明書の形で発行する書類。
  3. 固定資産税の納税通知書
    土地・建物の所有者へ発行される、納税者の氏名、税額、納期、納付場所など、納税に必要な事項が記載された書類。毎年5~6月ごろに市区町村から送付される。再発行不可。
  4. 固定資産税の課税明細書
    納税通知書と同封で送られてくる、固定資産の課税状況が記載された書類。再発行不可。

固定資産の評価額(納税額の基になる数値)は、固定資産税課税台帳、固定資産税評価証明または課税明細書で確認できます。

実際に納税すべき額は、固定資産税の納税通知書で確認できます。

課税台帳の閲覧・評価証明の取得ができる人

基本的には、固定資産税の納税義務者(所有者)、または同居の親族が閲覧・取得可能です。納税義務者(所有者)からの委任状がある場合は、第三者でも閲覧・取得が可能になります。

年間維持管理費の概算も出しておく

空き家の維持管理で必要な項目は主に下記の4つです。

  1. 建物内の状況確認
  2. 清掃・換気
  3. 郵便物の確認
  4. 草木の管理

このほかに、管理状況が悪いと近隣からのクレーム対応が発生することもあります。

これらを業者に発注する場合は、「空き家管理代行サービス」を利用することになります。

上記1~3の維持管理を月1~4回ほど実施するプランを、月額5,000円前後から提供しています。草木の管理は別途見積り対応となるケースがほとんどです。

月5,000円で1年依頼すると、60,000円。ここに年3~4回の草木管理費用が加わるため、かなり金額がかさみます。地域によっては固定資産税より高くなる可能性もあります。

費用負担が大きい場合は利活用の方法を探そう

固定資産税と維持管理費を毎年払い続けるのはかなりの負担。仮に固定資産税が10万円・維持管理費が15万円だとすると、年合計は25万円にもなります。

そのため、空き家は早めに売却するか、利活用による事業化の道を探すのが得策です。特に利活用は毎月収益が入ってくるためおすすめです。

例えば、事業者とマッチングをして空き家を貸し出す方法があります。毎月家賃代が入ってきますし、土地建物の維持管理もしてもらえるため、一石二鳥です。

アキサポでは、そんな悩みを解決するために、空き家所有者の持ち出し0円で借り手とマッチングするサービスを行っています。

利活用の第一歩は、まず相談してみることです。放置すれば負の遺産ですが、活用すれば資産へと変わります。空き家による資産形成をぜひ相談してみてくださいね。

先にアキサポのサービスを知りたい方はこちら(ページ内リンクでまとめへ)

また、空き家の利活用例はこちらの記事で紹介しています。

管理・活用のポイントも紹介しているのでぜひご覧ください。

空き家になった実家をどうにかしたい人に!管理・活用のポイントまとめ

空き家の固定資産税は誰がいつ払う?

家の疑問とその他模型

ここからは、空き家の固定資産税に関する疑問に「Q&A」形式で答えていきます。

まず、固定資産税の納税義務者と納税時期についてです。ここでは、空き家を相続した場合の対応と、固定資産税を払わなかった場合のケーススタディについても解説します。

1月1日現在で空き家を所有している人が払う

固定資産税は、毎年基準日(1月1日)の所有者が翌年度の納税義務者となります。例えば、令和3年1月1日に所有していた場合は、令和3年度の納税義務者となります。

この「所有者」とは、登記簿謄本上の所有者のことです。仮に12月28日に売却をしていたとしても、登記簿上の所有者が変わっていない場合は、売主が納税義務者となります。

また、固定資産税を払うタイミングは、4月、7月、12月、2月の年4回です。

空き家を相続した場合は相続人が払う

空き家の所有者が納税前に死亡し相続が発生した場合は、相続人が納税義務者となります。

また、相続人が複数いる場合は、法定相続人(民法で定められた相続人)が法定相続割合(民法で規定される遺産を相続する割合)に応じて納税することになります。

遺産分割協議(遺産相続の割合などを相談すること)を行い、相続者が決まっている場合は、決まった相続者が納税義務者となります。遺産分割協議が終了していない場合は、法定相続割合に応じて法定相続人が納税義務を負います。

例)相続人が複数いる場合

4人家族(父・母・長男・次男)において、父が死亡・必要納税額10万円の場合

・法定相続人及び法定相続割合

母(父の妻):二分の一(50,000円)

長男:四分の一(25,000円)

次男:四分の一(25,000円)

なお、相続が終了して所有者が1人になった場合は、新たな所有者が納税義務者となります。

空き家の固定資産税を払わないと督促状が届く

空き家の固定資産税を納期限までに納めなかった場合、支払いを催促する旨の督促状が届きます。改めて納期限が記されているため、忘れずに納めましょう納期限を過ぎてしまうと、延滞税が加算されます。

延滞税の割合(令和3年1月1日以後)

  • 納期限の翌日から2月を経過するまで
    年7.3%か、延滞税特例基準割合+1%のいずれか低い方。
  • 納期限の翌日から2月を経過する日の翌日以降
    年14.6%か、延滞税特例基準割合+7.3%のいずれか低い方。

延滞税特例基準割合の詳細についてはこちらをご覧ください。

延滞税の割合(国税庁)

督促に従わず固定資産税を納めなかった場合

督促状に従わず固定資産税を納めないでいると、保有財産から徴税される流れとなります。

地方税法に基づき、督促状を送付してから10日が経過しても納付が無い場合は、差し押さえをすることができると規定されている、実効性を持った制度になっています。

差し押さえの対象となる財産は、差し押さえ時に滞納者が保有している金銭的価値を有するもので、一般的には下記の3種類です。

  • 動産 :現金や貴金属類、物品、有価証券など
  • 不動産:土地・建物など
  • 債権 :金銭に替えられる債権

空き家の固定資産税はいくらかかる?

放置されている空き家外観

空き家の固定資産税額は、固定資産税の納税通知書と固定資産税の課税明細書から確認できますが、そもそもどのように算出されるのでしょうか?

建物・土地共に固定資産税を算出する計算式は下記のとおりです。

固定資産税額=課税標準×1.4%(標準税率)

注)課税標準に乗じる標準税率は市町村によって異なる場合があります。

税額の元になる課税標準について簡単に説明します。

建物の課税標準

建物の課税標準は固定資産税の評価額とイコールになります。

評価額は「再建築価格」×「経年減点補正率」で求められます。

評価額は、固定資産評価基準に基づいて算出された「再建築価格」に「経年減点補正率」を乗じて算出します。

経年減点補正率は年数の経過と共に小さくなっていくため、建築してから年が経つほど評価額は減少していきます。

土地の課税標準

土地の課税標準は、接している道路の路線価と土地面積などから毎年算出されます。この計算方法を「路線価方式」と言います。

基本的な考え方は「路線価」×「土地面積」ですが、道路・土地の状況によって計算方法が多少変化します。

また、路線価が設定されていない地域(主に市街地以外)では、その地域にある宅地の売買実例価額や公示価格などを基にした数値に特定の倍率を乗じて求める「倍率方式」が採用されています。

注意!空き家の固定資産税は無料にはならない

建物の課税標準は、経年減点補正率の数値が小さくなるにつれて減少していきます。しかし、経年減点補正率は下限が0.2に決まっているため、課税標準が0になることはありません。

そのため、古すぎて市場価値が無くなってしまった空き家でも、最低限の固定資産税は発生します。

空き家の固定資産税が減免される条件は?

家と通帳と現金

空き家の損する土地の固定資産税は「住宅用地の課税標準の特例」が適用になる場合に減額されます。

この特例は、住宅用地として使用されている土地の固定資産税を減額する制度で、200平方メートル以下の「小規模住宅用地」と、それ以外の「一般住宅用地」に分けられます。

小規模住宅用地

200平方メートル以下の住宅用地は、小規模住宅用地の特例が適用されるため、固定資産税の評価額が6分の1になります。

土地全体の面積が200平方メートル以上の場合でも、200平方メートル分までは小規模住宅用地の特例が適用されます。

例えば、350平方メートルの土地がある場合、200平方メートルまでが小規模住宅用地、残りの150平方メートルは一般住宅用地が適用されます。

一般住宅用地

200平方メートルを超える住宅用地は、一般住宅用地の特例が適用されるため、固定資産税の評価額が3分の1になります。

適用範囲は、その住宅用地すべてですが、住宅の床面積の10倍が上限面積となります。

また、店舗や事務所を兼ねている「併用住宅」の場合は、建物における住宅部分の占める割合で適用条件が変わります。

  • 住宅部分が2分の1以上
    一般住宅用地の特例が適用される
  • 住宅部分が4分の1以上2分の1未満
    用地面積に住宅用地の率「0.5」を乗じた面積に対して一般住宅用地の特例が適用される。

空家の固定資産税減免が除外される条件は?

立ち入り禁止の空き家

小規模住宅用地と一般住宅用地の特例は適用条件に該当しなくなった場合除外されてしまいます。

除外される要因の一つは、住宅用地でなくなってしまう「空き家を取り壊して更地にした場合」です。

もう一つの要因は、安全上・衛生上などの問題があると認定された「特定空家に認定された場合」です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

空き家を取り壊して更地にした場合

固定資産税を減額する特例は住宅用地の負担を軽減する趣旨の制度です。そのため、住宅を取り壊して住宅用地でなくなると特例も除外されてしまいます。小規模住宅用地・一般住宅用地どちらの場合も除外されます。

適用が除外されるタイミングは、評価が更新される1月1日で、翌年度から特例を除外した額が課税されます。

例)

  • 令和3年2月1日に住宅を取り壊した場合
    令和4年1月1日に評価が更新され、特例除外となり、令和4年度分から特例を除外した額が課税される。
  • 令和2年12月1日に住宅を取り壊した場合

令和3年1月1日に評価が更新され、特例除外となり、令和3年度分から特例を除外した額が課税される。

特定空家に認定された場合

特定空家に認定されて「勧告」を受けた場合、住宅用地の特例から除外されます。

空き家を管理する法律の中には、安全上・衛生上などに特に問題があると認められた空き家を「特定空家」に認定し、所有者に対して強力な措置を講じることができる制度があります。

特定空家に対する措置は、助言・指導、勧告、命令、行政代執行の4段階があり、助言・指導で改善されない場合に勧告の措置が行われます。

なお、特定空家の条件は下記の4つのうちどれかに該当する場合で、自治体における認定手続きを経て認定されます。

  • 倒壊など著しく保安上危険となる恐れがある
  • 著しく衛生上有害となる恐れがある
  • 著しく景観を損なっている
  • その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切

特定空家は突然認定されるわけではなく、繰り返し管理をお願いする通知を送っても対応されない場合や緊急性が高い場合などに認定されます。

なお、認定された後に必要な措置を行い、現状を改善した場合は特定空家の認定が解除されます。

空き家の固定資産税対策は早いほど有効

空き家の固定資産税は、相続から時間が経つほどに費用面の負担が増えていきます。さらに維持管理費の負担も比例して増えるため、固定資産税対策は早く行うに越したことはありません。

また、空き家を放置した場合、空き家が原因で周辺に危害を与えてしまう可能性もあります。その場合、所有者がその責任を負うことになり、場合によっては高額な損害賠償を請求される可能性もあります。

そのため、空き家を相続した、もしくは相続の予定がある場合は、早期に売却するか収益化することが重要です。

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家と握手する光景
空き家の活用サイクル図

空き家の固定資産税対策は早期対策が得策。固定資産税は保有しているだけで毎年かかりますし、維持管理費や安全上・衛生上のリスクも増えてしまいます。

しかし、空き家を利活用するにしても、何から始めるべきか考えるだけでも難しいですよね。

そんな方にこそアキサポがおすすめです。

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また、アキサポは空き家を専門にしている空き家の専門家集団です。多くの空き家を見てきたからこそ提案できる、最適なプランをご提案します。

マッチングが成立した場合、毎月の賃料の一部をお支払いします。

空き家の固定資産税が気がかりでしたら、費用がかさむ前にぜひ一度ご相談ください。

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