公開日:2021.11.15 更新日:2021.11.15
千葉県の空き家事情が気になる!活用方法や探し方を徹底解説

東京都に隣接し、首都圏ネットワークを構成する千葉県は、人口・総住宅数ともに全国第6位と屈指の多さであり、それ故に数多くの空き家が存在する場所でもあります。
ただし、千葉県は場所によって空き家に関する傾向が大きく異なる特徴を持っているため、地域性やニーズを踏まえて適切な空き家の使い道を定めることが大切です。
そこで今回は、空き家の利活用に幅広く携わってきたアキサポが「千葉県×空き家」をテーマに、具体的なデータを交えながら千葉県の空き家事情から具体的な活用方法、空き家の探し方など【空き家所有者】【空き家をお探しの方】両方に有益な情報を紹介します。
空き家の数は全国上位!千葉県の空き家に関する現状

まずは具体的なデータを交えながら、千葉県の空き家に関する現状を見てみましょう。
千葉県内の空き家率・空き家数について
以下は総務省による「平成30年住宅・土地統計調査」に基づいた千葉県の空き家関連データです。
千葉県 | 全国順位 | |
---|---|---|
空き家率 | 12.6% | 40位 |
空き家数 | 382,500軒 | 5位 |
空き家率は第40位と全国的に見ても低いいっぽうで、空き家の数自体は全国でも5番目に多いことが判明しています。
引き続き、以下のデータをご覧ください。

こちらは千葉県内の「総住宅数」「空き家数」「空き家率」の推移を20年間に渡ってグラフ化したものですが、総住宅数・空き家数ともに微増の状態が続いていることを示しています。
また、空き家数については、ここ20年間で「294,700軒→382,500軒」と約9万軒弱増加しており、今なお空き家が増え続けていることが分かります。
エリア別に見る千葉県内の空き家状況
全国的に見ると「空き家率=低い・空き家数=多い」というのが千葉県の特徴ですが、その傾向はエリアによって大きく異なることが分かっています。
参考として、千葉県を下記5つのエリアに分けた上で、エリアごとの空き家率をまとめまました。
東葛・東京湾岸エリア | 千葉市、市川市、船橋市、松戸市、野田市、習志野市、柏市、流山市、八千代市、我孫子市、鎌ケ谷市、浦安市 |
成田空港周辺エリア | 成田市、佐倉市、四街道市、八街市、印西市、白井市、富里市、酒々井町、栄町、芝山町 |
香取・東総エリア | 銚子市、旭市、匝瑳市、香取市、神崎町、多古町、東庄町 |
圏央道エリア | 木更津市、茂原市、東金市、市原市、君津市、富津市、袖ケ浦市、山武市、大網白里市、九十九里町、横芝光町、一宮町、睦沢町、長生村、白子町、長柄町、長南町 |
南房総エリア | 館山市、勝浦市、鴨川市、南房総市、いすみ市、大多喜町、御宿町、鋸南町 |
【エリアごとの空き家率と推移】
平成20年 | 平成25年 | |
---|---|---|
東葛・東京湾岸エリア | 12.0% | 11.5% |
成田空港周辺エリア | 12.1% | 10.3% |
香取・東総エリア | 13.0% | 14.0% |
圏央道エリア | 15.3% | 15.2% |
南房総エリア | 25.5% | 27.5% |
千葉県内でも東京都へのアクセスに優れた「東葛・東京湾岸エリア」、鉄道や幹線道路の整備に加え、成田国際空港や周辺の産業立地によって働く世代が定着している「成田空港周辺エリア」の2つは、そもそも空き家率が低く、さらに空き家率が5年間で大きく低下しているとのデータが出ています。
いっぽうで、「南房総エリア」をはじめとした過疎化に悩む県南・県東部は、千葉県全体の平均より空き家率が高いだけでなく、空き家率が増加傾向にあり、都市部と地方部での格差が顕著に表れていることが分かりました。
ただし、空き家率が低いエリアは、これまで行政が積極的に整備を進めてきた4つの拠点に隣接しているため、今後の取り組み次第では、地域格差が是正されていく期待も持てます。
【所有者向け】千葉県での空き家活用方法

ここでは、空き家をお持ちの方向けに、「千葉県での空き家活用方法」を紹介します。
千葉県で空き家活用する際のポイント
成田空港や東京湾アクアラインなどにより、首都圏および国内外との広域ネットワークを形成する千葉県ですが、空き家率のデータにも表れていたとおり、地域によってその特性は大きく異なります。
したがって千葉県で賢く空き家を活用するには、地域ごとの不動産価値やニーズを踏まえて、「住む」「売る」「空き家活用する」といった具体的な使い道を検討することが大切です。
そこで参考までに、「2021年:千葉県の市町村地価ランキング」を一部抜粋し、地域ごとの不動産価値やここ最近のニーズを見ていきましょう。
市町村 | 地価平均 |
---|---|
市川市 | 36万1854円/㎡ |
浦安市 | 36万1800円/㎡ |
船橋市 | 21万3746円/㎡ |
松戸市 | 18万8787円/㎡ |
千葉市 | 16万2409円/㎡ |
木更津市 | 3万7045円/㎡ |
銚子市 | 3万5909/㎡ |
香取市 | 2万1690円/㎡ |
富津市 | 1万5995円/㎡ |
九十九里町 | 8800円/㎡ |
千葉県内の市町村ごとの地価ランキングを見てみると、東京都に近い県西部ほど地価が高い傾向が顕著に表れており、逆に東京都から離れた県最東部の銚子市、九十九里町などは地価が低いことが分かります。
また、東京都にほど近い県西部の市区町村では、前年と比べて軒並み地価が上昇していることが判明しており、東京へ通勤する世帯のベッドタウンとして住宅需要が根強いだけでなく、東京近郊の住民数が増え、連動した形で地価も上昇していると見られます。
これら地域ごとの不動産価値やニーズの動向などを踏まえて、自身にマッチした空き家の使い道を絞り込んでいくと良いでしょう。
空き家活用方法①:不動産売却
空き家を売りたい場合は、以下3つの形で不動産売却を検討してみましょう。
1.不動産仲介による売却
不動産会社と媒介契約を締結し、空き家の売却を進める方法です。不動産会社が買い手探しのための広告宣伝や売買契約締結などをサポートしてくれるだけでなく、販売価格を自分で設定できるのが大きな特徴です。
2.不動産会社への買取依頼
自分が所有する物件を不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。前述した不動産仲介による売却と異なり、買い手を見つける工程が存在しないため短期間で売却が成立しやすく、一般的に契約不適合責任が免責(物件に不備や傷があっても売主にそれを修理する等の義務が無いこと)されるというメリットがあります。売却金額が相場の6~8割程度に留まるとされる背景には、こういった事情があることを留意しておきましょう。
3.空き家バンク
空き家の賃貸・売却を希望する所有者から提供された情報を集約し、「空き家を買いたい・借りたい」人向けに、サイトなどでそれらの情報を紹介する制度です。近年では古民家需要が高まっていることもあって全国各地の自治体が取り組みを進めており、千葉県でも多くの自体が空き家バンクを設置しています。営利目的で運営されていないため、売却に伴うコストを抑えられ「売りやすい・買いやすい」のが大きなメリットです。
空き家活用方法②:リノベーションして自分で住む
「空き家に住む意思がある」方の場合、不動産価値などを考慮した上で、リノベーションして自分で住むのも選択肢のひとつです。
リノベーションは、住みやすさや住居の耐久性向上などに有効なだけでなく、やり方次第では将来的に空き家を活用する際にもプラスに働きます。
費用はフルリノベーションの場合「10~20万円/1㎡」程度が相場ですが、施工箇所・施工内容によって大きく変動するため、複数の業者から見積もりを取りながら、優先順位を付けて段階的に進めるなどして、コストを抑える工夫をすると良いでしょう。
空き家活用方法③:空き家活用サービスを利用する
「売る」「住む」に代わる新たな選択肢として、近年空き家所有者から注目を集めているのが「空き家活用サービス」です。
ここで言う「空き家活用」とは、物件によってそれぞれ異なる地域性や建物の特性、オーナーの希望などを踏まえて活用の仕方を定め、リフォーム・リノベーションを施したうえで第三者に貸し出す方法のことです。
リノベーションで古くなった空き家を生まれ変わらせることができるばかりか、定期的な賃料収入を得ながら効果的に資産運用が可能な点が大きなメリットです。
私たちアキサポは、この空き家活用にさらに独自の付加価値を組み込んだ、新たな仕組みをご用意しました。
【「空き家所有者様の持ち出し0円」かつ「ワンストップ」で始められる空き家活用】
アキサポでは、空き家のリノベーション・リフォームの費用をすべて負担するだけでなく、活用の仕方から利用者の募集までをワンストップでサポートするため、利用者様の費用負担がありません。
もちろん、相談窓口も「アキサポ」の一ヵ所だけですから、空き家をアキサポに対して貸し出すだけで、空き家活用相談を完結できます。
【借りたい人向け】千葉県での空き家の探し方

ここでは、「空き家を借りたい人」向けに、千葉県での空き家の探し方を紹介します。
地域の不動産屋を利用する
地域の不動産屋は、周辺地域の環境について豊富な知識を蓄えているだけでなく、近隣の物件を数多く取り扱っているため、すでに地域が決まっている方は一度訪ねてみると良いでしょう。
賃貸・不動産のポータルサイトを利用する
SUUMO・HOME’S・アットホームといった賃貸・不動産のポータルサイトは、全国各地のさまざまな物件情報をネットを通じて手軽に閲覧できるため、手軽さに優れています。
ただし、ポータルサイトによって掲載物件情報は異なるため、複数のサイトを使い分けながら物件情報を進めるのがおすすめです。
空き家バンクで探す
前述した空き家バンクに掲載されているのは「売買物件」だけではありません。
物件情報は随時更新されますが、中には賃貸物件として提供されているものもありますので、こまめに空き家バンクをチェックし、希望条件にマッチした物件が出ているか確認すると良いでしょう。
空き家活用サービスで探す
空き家活用サービスの中には、空き家所有者に関するサービスに限らず、私たちアキサポのように「物件を借りたい人とのマッチング」を請け負っているところもあります。
また、取り扱い物件は賃貸・不動産のポータルサイトで掲載されてない物件も多いため、思わぬ掘り出し物に出会えるかもしれません。
アキサポでは、お客様の希望条件を基に物件の紹介~内見までお手伝いしていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。
千葉県の空き家事情と活用方法まとめ
千葉県は全国で5番目に空き家の数が多いだけでなく、地域ごとに空き家率に差異があるなど、場所によって傾向が大きく異なる特徴を持っています。
しかしながら、東京へ通勤する世帯にとってのベッドタウンとしての人気は根強く、官民それぞれの取り組みにより、空き家率が改善される地域もあるなど、空き家の利活用に力を入れている地域であるのも事実です。
今回は、【空き家所有者向け】【借りたい人向け】にそれぞれ参考となる情報をお届けしましたが、大切なのは自分たちの希望だけでなく、地域性やニーズ・空き家支援制度などを踏まえた上で、効果的な方法を模索することです。
アキサポでは千葉県を含む関東エリアを中心に、空き家に関するお悩みやご希望をさまざまな形でお手伝いしていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。